私の心に光を当てたなら   作:アッシュクフォルダー

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第三話 菜月の笑顔

花咲川女子学園の高等部の生活も、三年目になった。

 

私は、弦巻こころが、出会った時から

苦手というか嫌いだった。

 

どうして、私ばかり、構うんだろうと

思ってしまう日々、

早く忘れて、ひっそりと過ごしたい

そう考えながら、一日を流していった。

 

彼女が言っている、笑顔や楽しいことなんて…

私には、理解が出来ないことだ…

この学校生活 どう過ごせって言うんだ?

 

そして、今日も出会うのだった。

花咲川の異空間、弦巻こころに…

 

「あっ、菜月だわ! それに、美咲までいるじゃない!」

 

「…」

 

「あーまた、捕まっちゃったよ、こころに…」

 

「嫌な予感が…」

 

「する…」

 

「ねぇ、美咲、菜月

何か、閃きそうなのに…」

 

「それが、どうしたの?」

 

「ひょっとして、あかりちゃんのこと

まだ、諦めていないんだよな…」

 

「誰?」

 

「あっ、ちょっと、色々あって

知り合った女の子で…」

 

 

美咲は菜月に、あかりちゃんの事を、詳細に話した。

 

 

「そう言うことだったんだ…」

 

 

「ねぇ、何を話していたのかしら?」

 

「あっ、こころ、

菜月にね、あかりちゃんのこと

話しただけなんだ」

 

「へぇ~そうなのね」

 

「美咲 この前、私、羊毛フェルト

やってみた」

 

と、菜月は美咲に羊毛フェルトを渡した。

 

「うん、初めてにしては、上出来かな?」

 

「そうか」

 

「まぁ、後の分は妹の分で

これ、割とお気に入りのヤツで

喜ぶんだよね…」

 

「好き…? 喜ぶ…?

それ、どうやったら、わかるかしら?」

 

「いや…一緒に過ごしているから

好きな好みくらい、わかるよ?」

 

「好き…知る…なるほど!

そうなのね! とっても参考になったわ!美咲!

もっと、聞かせてくれないかしら?」

 

「うーん 長い付き合いだから

後々に、好きなものが分かって来たって

感じかな…?」

 

「プレゼントって、何渡したらいいのか、

よく分からない」

 

「どうしたら、喜んでくれるかな…?

とか、何が好きかな…とか?」

 

「まぁ、こころには、わかんないかもしれないけど?」

 

「ううん!今のでわかったわ!

ありがとう!美咲!菜月!」

 

「ああ、そう、わかったんだ

そりゃ、よかったね…」

 

「あたしね、あかりが何が好きなのか、

よくわからなかったの! 

それに、今まで考えたことなかったわ

でも、違ったのね! 一人一人、好きなものが違っていて

笑顔になる理由が、様々だと、わかったわ!」

 

「割と常識だから…」

 

「笑顔なんて…嫌い」

 

「どうしたのかしら? 菜月?」

 

「なんでもない…」

 

「菜月の気持ちをわからなくもない…」

 

「菜月は、どうして、

笑顔になりたくないのかしら?」

 

「ほっといて!」

 

「それじゃあ、菜月の好きなものって

一体 何なのかしら?」

 

「今さら、言うの…?和食」

 

 

「えっ?和食…?」

 

「割と好きな方だから…」

 

「そうだったのね!

じゃあ、明日から、和食のお弁当を持っていくわ!」

 

「いや、それは、やめた方が良い」

 

「どうしてかしら?

そうしたら、菜月が喜ぶのに…」

 

「そもそも、こころは、お弁当作れるの?」

 

「大丈夫よ!作ったことがあるから!」

 

「そういう問題じゃない…けど、ありがと」

 

「あっ、珍しい…」

 

「どこが?」

 

「いや、さっき、こころにお礼を言ったから

珍しいなーって思って…」

 

「あっそ」

 

「えっ? それだけ?」

 

「悪い?」

 

「いや、そうでもないけど…」

 

「やっぱり、戯れは嫌いです。本当に…」

 

まぁ、菜月も、やっぱり、根は悪い人では

ないってことが、分った気がする…

と、美咲は思うのだった。

 

こうやって、三人で他愛もない会話を続けるのであった。

 

 

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