市津菜月は、
シャルロット・ルイーズ・三園が、
自分と同じような何かを感じていた。
だが、こころは、相変わらずの調子だった。
「さぁ、今日も、沢山の笑顔を見つけるわよ!」
「しゃりりん、お腹空いていない?
はぐみの家のコロッケ食べる?」
「コロッケ…?」
「コロッケって言われてもわからないよね…
ジャガイモとひき肉に、
パン粉をまぶして、揚げた料理なんだけど…」
「それなら、祖母が何度も作ったことがあります!」
「知っているのかよ…」
「確か、フランスのクロケットが、
日本に渡り、コロッケになったと、
聞きました」
「えっ…!?コロッケって、フランスから来たの!?」
「それは知らなかった。発祥の地…?かな?」
「日本のコロッケも、食べてみたいです!
何か違いがあるのかも、しれませんわ!」
「どうだろう?はぐみちゃんの家が、
精肉店で、コロッケが名物だよ」
「あぁ、ぜひ、子猫ちゃんの感想が聞きたいね!」
「あら?あの人、今でも雨が降りそうな顔をしているわ!」
「は?」
と、こころの突拍子も無い発言に、
菜月が困惑する。
「おにぎり屋さんの、お姉さんだ!こんにちはー!」
「あ、はぐみちゃん達、こんにちは」
「なんだか、浮かない顔をしているね。
何かあったのかい?私たちで良ければ、聞かせてくれないかな?」
「最近、客足が遠のいていて…何が原因なんだろうって、
思っていて…」
「ショーウィンドウで、売られているのですか?」
「時々、こういう店があるかな?
三園さんは、食べたことある?」
「えぇ、日本人の祖母が作ったことがあって、
懐かしいですわ!」
「それなら、みんなで、一緒に食べましょう!」
「どれにするのか、迷うな」
「菜月が興味を示している!」
「父に上げたくて」
「そっか」
すると、こころが…
「おにぎり屋さん!ここにある、おにぎり、全部買うわ!」
「はへっ!?!?!?」
「こころ!ストーップ!
そんなに、食べきれる訳無いでしょう!
お店に迷惑だし…」
「そうかしら?こんなに、美味しいおにぎりだもん!
きっと、十個食べても、飽きないわ!」
「さすがに無理だって…」
その後…
「とりあえず、一人一個から数個程、買いましたけど…
菜月は、どんな具にしたんだ?」
「具なしだ」
「シンプルだね…」
「食べやすいからだ」
「あーそっか」
「海苔無しだ」
「ずいぶんと、こだわってるね…」
「やっぱり、お店が賑やかになったら、嬉しいな。新鮮さを感じたよ」
「でも、客足が遠のいたって言うけど…」
「うーん、駅前に、支店を出した影響だろうか…?
ほとんど、宣伝しなかったからな…」
「そうだったのか…」
色々と悩むのだったが…