18歳の身体と7歳の精神   作:アッシュクフォルダー

1 / 14
第一話 11年ぶりの目覚め

白宮円香。18歳の誕生日。

彼女は、11年間の時を経て、突如目を開けた。

 

遡る事、11年前、彼女は7歳の時に、

大事故に巻き込まれ、18歳の誕生日の時まで、

彼女は、11年間、眠り姫の状態だった。

 

「ようやく目が覚めたな、円香さん」

 

「…」

 

寝ぼけているのか、円香は、

どうなっている状態か、全く理解できなかった。

 

「落ち着いて聞いて欲しい。

円香さん、貴女は、11年間、眠りについていた」

 

「…!?」

 

円香は、何が何だかわからない状態だった。

 

「7歳の時から、今日本日、18歳の誕生日に至るまで、

円香さんは、眠りについていた」

 

「…円香が…?」

 

「はい」

 

「11年間も…」

 

「はい」

 

「それって…」

 

「そういうことです。

貴女の時間は、11年間止まったままです」

 

「…」

 

円香は言葉を失っていた。

 

「時間が…止まっていた…?」

 

「はい。貴女は、今日に至るまで、

11年の間も昏睡状態になっていました。

そして、その間に、両親も亡くなってしまいました」

 

「パパもママもいないの…?」

 

「はい」

 

「じゃあ、円香、どうやって生きたらいいの?」

 

「大丈夫です。考えています」

 

数日後、身元引受人として、

父方の祖母が引き取りに来た。

目を覚ましたとはいえ、孤独にさせる訳にも、

いかなかった。

 

そして、一カ月後、白宮円香は、

夜間定時制高校に入学した。

 

「いきなり高校に通えって言われても…

ここなら、小学一年生の問題を学んでいたら、

大丈夫よ?」

 

「わかった」

 

祖母が、色々と手続きをしてくれたようだ。

円香は、とりあえず、その学校に入学した。

 

「ここが、円香が通う学校…?」

 

「あぁ、ひとまず、一日中面倒は見られないから、

夜間だけは、ここで過ごして欲しい」

 

「はーい!おばあちゃん、わかった!」

 

と、円香は元気よく挨拶をした。

 

 

入学式に出席した、白宮円香。

1年A組、出席番号7番である。

 

「円香は7番か…」

 

それから、一週間後

 

「あっ、えっと…白宮さん?」

 

「円香のこと?」

 

「うん。あっ、円香ちゃんって、

その…歌うこと好き?」

 

「うんっ!円香、お歌大好きだよ!」

 

「じ、じゃあ、バンドに入ってもらえない?」

 

「ばんど…?」

 

「私、椎名未希って言うんだ!

実は、幼馴染の子達と一緒にバンドをしていてね、

それで…歌う子が、なかなか、いなくて…」

 

「じゃあ、円香が、歌う!」

 

「えっ?ホントにいいの?」

 

「うん!その…ばんどって、よくわからないけど、

すっごく、楽しそう!」

 

「あ、ありがとう!じ、じゃあ、明日、

早速だけど、みんなと顔合わせしてもらうね!」

 

「すっごく、楽しみ!」

 

「ありがとう…円香ちゃん…私も、凄く嬉しい」

 

こうして、円香は、バンドのボーカルをすることになった!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。