18歳の身体と7歳の精神   作:アッシュクフォルダー

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第十二話 豊川祥子は救われたい

Avemujicaが唐突に解散して、一週間後、

白宮円香は椎名未希に対して、豊川祥子に会いたいと言った。

 

「Avemujicaが解散か…」

 

「祥子ちゃんのバンドだよね?会いたい…祥子ちゃんに…」

 

「どうするつもりなの?」

 

「祥子ちゃんは、きっと泣いている。

怒っているように見えて、すっごく泣いている!

円香にはわかる!祥子ちゃんもきっと、

こんな思いで、バンドをしたいって、

Avemujicaをしたいって、思っていない!」

 

「円香…」

 

「円香は祥子ちゃんの本当の気持ちが知りたい!」

 

「気持ちはわかるけど、彼女が言うかどうか…」

 

未希と円香は一緒に、ある人物に会いに来た。

 

その人物は…長崎そよだった。

 

「何の用?」

 

「祥子ちゃんの連絡先、教えて」

 

「わかったわ」

 

と、そよは円香と未希に、豊川祥子の連絡先を教えた。

 

「羽丘に転校したんだ」

 

「うん」

 

「家は?」

 

「あの大きなお屋敷。豊川グループの本拠地よ」

 

「豊川グループ?」

 

「あっ、円香は知らないか…」

 

「円香ちゃん。祥子ちゃんは、

すっごく悲しんでいるから、心の奥底から。

それと」

 

「?」

 

「睦ちゃんに会わせてあげないと、ダメだから」

 

と、睦の連絡先と住所が書かれたメモ用紙を、

未希に渡す。

 

「わかった。助けたい!円香もそう思う!」

 

「気を付けてね」

 

「わかった」

 

「行くよ。円香」

 

「はいっ!」

 

後日、円香と未希は、豊川家にやって来た。

 

「ここが祥子ちゃんの家か…」

 

「インターホンを鳴らすね…」

 

そして、案内人に案内されて、祥子の元へ…

 

「…何の用ですか?」

 

「円香!祥子ちゃんの助けになりたい!

ねぇ、聞かせて!祥子ちゃんは、

きっと、バンドがやりたいって、

楽しくやりたいって思って」

 

「何がわかるのですか!?」

 

と、祥子は絶叫した。

 

「あなたは元々、部外者じゃないですか!

それに、未希さんも二代目を名乗っていて、何のつもりですか!?

Avemujicaも、クライシックも、もうどこにも…」

 

と、祥子が泣き出す。

 

「大丈夫…大丈夫だよ…そよちゃんから聞いたよ。

睦ちゃんに会いたいって」

 

「どうしてそれを?」

 

「睦ちゃんに会いに行くよ」

 

「嫌ですわ…だって、睦は…私のせいで…壊してしまった…

それに、会ったとしても、睦が傷つく…」

 

「そんなこと無い!睦ちゃんって子もきっと、

祥子ちゃんと仲直りがしたいって思っている!」

 

「私だってそう思いますわよ…でもっ!でもっ!」

 

泣き崩れる祥子を、円香が優しく抱きしめる。

 

「祥子ちゃんも睦ちゃんも一人じゃない。

円香たちがいるから」

 

「白宮さん…会いたいですわ…睦に!」

 

と、祥子は睦に会う決意をするのだった!

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