18歳の身体と7歳の精神   作:アッシュクフォルダー

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第八話 未希の過去

それは、初代CRYCHICが事実上の解散になった直後の話。

 

椎名未希は妹の椎名立希が所属する、初代CRYCHICの大ファンだった。

(たった、一回のライブで、大ファンになったらしいが)

 

「バンド、解散しちゃったの!?」

 

と、立希の発言に未希は、驚きを隠せなかった。

 

「うん。祥子が無責任に何も言わずに辞めたから、

身勝手に。それに、睦も」

 

「ライブすごくよかったのに…」

 

と、後ろめたさを、未希は感じた。

 

「でも!お姉ちゃん、出来ること以上の事をしたいから!」

 

「いらないから」

 

「うぅ…そんなこと言われても…」

 

 

たった数ヶ月で解散してしまった、初代CRYCHIC。

こうして、未希はCRYCHICを復活させたい気持ちで、

自ら、二代目のCRYCHICを結成することになった。

 

(私が、お姉ちゃんが助けてあげないと!

可能性と才能があるって、私は信じているから!)

 

と、未希は感じるのだった。

 

自分はドラムだとして、ライブハウスで、

メンバーを集めていた。

そして、ボーカル不在の中、二代目のCRYCHICを

結成するのだった。

 

「私達、結成したのは良いけど、

でも、曲が無いからな…」

 

「ボーカル不在のバンドからな…」

 

と、練習だけする日々を送りつつ、

白宮円香が見つかるまでは、ボーカルを探していた。

 

「見つけた!この子なら!みんなを幸せな気持ちになって、

笑顔になれる!」

 

と、未希は一目惚れに近い感情になっていた。

 

こうして、白宮円香は椎名未希からのスカウトを受けて、

バンドに加入。二代目CRYCHICが稼働した。

 

椎名未希は、22歳ではあるが、夜間定時制高校の一年生である。

公立の中学卒業したが、精神的な病気に侵されており、

成績の悪さもあってか、全日制高校に進学が出来なかった。

決めつけとして、妹の真希や立希が優秀であることに、

密かなコンプレックスを抱きつつ、憧れを抱いていた。

 

その後、精神的な病気を治すべく、大学の進学を目的に、

学力の低さもあって、夜間定時制高校に仕方がなく、進学した。

 

知的や勉強、さらには運動神経も、

下の下と言ってもいいくらいである。

 

能力の異常な低さと、努力が出来ない自分に、

苛立ちが隠しきれなかった。

 

そして、未希の悩みの種は、他にもあった。

それは、妹達との、すれ違いで不仲になってしまい、

姉は妹達との関係を修復したい気持ちでたくさんだった。

 

手初めてに、6歳年下の妹である、椎名立希から、

ドラムを教わる日々を送っているが、

立希の教え方は…立希自体が、満更なく、愛想も無いようだ。

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