ー異世界への侵略者ー地球を侵略しにきたエスパー宇宙人、死して異世界へと転生する。超能力?何それ?強すぎ!!   作:ゼリアサイ8世

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クリューソスの転生前のお話、その第一話です。実は元々プロローグの部分はこっちを先に出す予定だったりしました。
なのでクリューソスが宇宙人であることを読者は知らないていで書かれています。



起「平和な世界」

 

 人の生の中で最も発露する感情はなんだろう?

 単純な好き嫌い?うれしい、かなしい、いかり、たのしい?あるいはかっこいいやかわいいでさえいい。ニュアンスを変えるならhappyやangryでもいいだろう。そんな多くの感情の中、俺が最も抱くのは()()だった。

 

 俺の人生はいつも悔いてばかりだ

 

 悔いて悔いて悔いて悔いて悔いて悔いて悔いて悔いて悔いて悔いて、そんなことを二度としたくなくてもしてしまう。

 後悔先に立たずとはよくいったものだ。だって後悔するのはいつだって後のことなのだから。

 

 

 当たり前のことすぎて、少し気取って考えてる感じがして恥ずかしくなってくるな。まぁ、そんなことは置いておいてだ。

 

 俺は後悔を嫌っている。

 

 だからこそ、、、

 

 ーーーーーー

 

 

 

 

 

 テケテン、テケテン、テケテン、テケテンテン!

 テン、テンテン、テンテケテンテン!テン、テン、テン、テン、テン!

 

 自身の耳に鳴り響くその音によって今が朝だと嫌でも自覚させられる。この朝の時間が好きだなんて人間はいないと俺は思ってる。ていうか居るなら教えて欲しい。まぁ俺がしょっちゅう寝不足気味なのが理由の大半な気もするのだが。

 話を戻して、自身の耳に鳴り響く音で起きる気なんてさらさらなく、憂鬱な気分を抱きながらその音を出しているものを触り音を消す。

 

 

 ーーーーーー

 

 

 テケテン、テケテン、テケテン、テケテンテン!

 テン、テンテン、テンテケテンテン!テン、テン、テン、テン、テン!

 

 うざったい音は一度止めただけでは完全に止まない。再び鳴り響くその音に再び苛立ちを感じながらも、手を伸ばしてその音を止める。

 

 

 ーーーーーー

 

 

 テケテン、テケテン、テケテン、テケテンテン!

 鬱陶しい音が耳を刺激してしばらくしてから、先ほどよりも速く腕を伸ばし、

 

 

 ーーーーーー

 

 テケテン、テケッ  バンッ!

 鬱陶しい音の発生源である携帯を勢いよく叩く。

 

「うるせーんだよクソ目覚ましが!」

 

 しかしスマホのアラームが叩くだけで止まるわけが無く、未だに音が鳴り響いている。俺は眠い目を擦り、少し自分を落ち着ちつかせてからしっかりと指で停止を押し、音がなるのを止める。

 それから少しして、

 

船銅(せんどう)!起きたのならすぐ来て、もうそろそろご飯できるから」

 

 床下からそんな怒ってるとも単純に急かしてるだけとも判断がつかない声が聞こえてくる。この声の主は空音(そらね)か。

 空音(そらね)が俺が起きたことに気づいたのは当然先程の声と叩いた衝撃が一階にまで響いたからだろう。そうでなければ超能力か何かになってしまう。そしてそんなわけがないことは俺が誰よりも知っている。

 

 雪影(ゆきかげ)空音(そらね)は俺の母親だ。

 空音は典型的な日本人といった顔つきだが、別に美人というわけではない。

 地域付き合いも円滑で誰からも好かれるような人間だ。誰にでも優しく、困ってる人を放ってはおかないような性格の空音を俺は尊敬してるし、大切な・・・

 

 

 そんなことを考えながらさっきの呼び出しに対する返事をする。

 

「わかったよ母さん」

 

 床下にいる空音にも聞こえるようある程度の声でそう言い放ちながらベットから起き上がる。そして部屋の鏡で最低限の身だしなみを整え、制服に着替えてからドアノブに手をかけ部屋を出る。

 するといかにも怒り心頭といった感じの妹、瑠璃花(るりか)が目につく。瑠璃花の部屋と俺の部屋は廊下を挟んでちょうど向かい合うような位置にある。故に瑠璃花ぎここにいること自体は別段不思議なことではないが、雰囲気から察するに明らかに待ち伏せをしていた感じである。そしてそのことからこれはまずいかもな、と俺は直感というより経験則によるもので感じ取っていた。

 

「その携帯を叩くのいつになったらやめてくれるの!今日は遅くからの学校だからたっぷり寝れると思ったのに」

 

「悪かった悪かった、帰りにシュークリーム買ってきてやるから」

 

「子供扱いしないで!」

 

 頬を僅かに膨らませながら怒る瑠璃花(るりか)

 俺にそれを言うために着替え終わるまで扉の前で待っているそういったところがまた可愛らしいなと思う。

 雪影瑠璃花(るりか)は俺の妹で、正直空音と定希(さだき)の娘とは思えないぐらいの美人だ。名門中学に入学していて、そこでモテまくってるらしい。

 最近、、、といっても二、三年前だが子供っぽいのを卒業したいからか前までお(にぃ)呼びだったのが兄さん呼びになってしまったが、今でも俺からの接し方は変わっていない。

 少し怒りっぽいところもあるがそこがまた可愛らしい妹であり、大切な家・・・

 

 

 

 その後も他愛のない(ほぼ説教みたいな)会話を瑠璃花と話しつつ下に降りていき、リビングに行くと空音と定希(さだき)が居り驚かされた。それは俺のみでなく、隣にいる可愛い妹である瑠璃花も同じ様に驚いた様子であった。

 ちなみに居ることに驚いたのはもちろん先程声を聞いた空音ではなく、定希(さだき)の方だ。

 というのも定希(さだき)の勤める会社は大手お菓子メーカーで定希は次期社長といわれているぐらいである。故に忙しく、滅多に帰ってこない。大手企業がブラックでいいのかとも思うが、これが大手だからこそというのもあるのだろう。大手ほどブラックな不祥事なんてのはバレたくないだろうから、若手に無理はさせられない。結果として、若手の代わりに上が苦労するということだ。

 まぁこれは俺の考えではなく、定希から直接聞いた話なのだが。

 とにかく、そんな人が連絡もなく家にいるのだ。そりゃ驚くってもんだ。

 

「父さん珍しいね」

 

 俺がそういうと続いて瑠璃花が駆け出して定希に近寄っていく。目にも留まらぬ速さであった。

 

「お父さん聞いて聞いて・・・」

 

 瑠璃花はこの年頃の女の子にしては父親に対して好意的な方で、俺が同級生たちから聞いた話とかからすると、正直信じられないぐらいに父親に好意的だ。良かったな定希。

 俺に対してもそうだといいんだが、なかなか上手くいかない。真面目にこれを考えると数時間はかかりそうなので、今回は置いておくとしよう。

 

 そうして二人が話し始めたのでそれを横目に見ながら、座って空音の作ってくれた朝食を食べる。

 

「美味しい?」

 

 俺が黙々と食しているのを見ていた空音がそう問うてくる。作ってもらった側である俺がその問いを無視するわけにもいかないため、感想を即座に口にする。

 

「あぁ美味しいよ母さん、いつもありがとう」

 

 その返答が予想外だったのか、空音は少しだけ恥ずかしがる様子を見せていた。俺は『美味しいよ』はともかく『ありがとう』という言葉を普段わざわざ口にすることは少ないから当然と言えば当然である。

 空音は多少困惑した後、少ししてから話し始める。

 

「そんなこと言うのは珍しいわね、でも嬉しいわ。ありがとう」

 

「珍しいって、、母さんが聞いたんだろ、感想をさ」

 

「いやそっちじゃなくて、感謝の方なんだけどね」

 

「だと思ったよ」

 

「もう」

 

 そうしてしばらく経ち、元々この時間に起きると思われていなかったせいで朝ごはんが用意されてなかった瑠璃花以外の食事が終わる。改めて瑠璃花に申し訳なくなってくる俺だが、そろそろ俺は登校しなくてはならないので早々にその気持ちに整理をつけて、準備を始める。

 俺が学校に行こうと玄関で靴を履いていると、

 

「船銅、少し良いか」

 

 珍しく定希(さだき)が話しかけに来た。電車の時間的なことを考え、少し悩んでから俺は返答する。

 

「別にいいけど」

 

 ここで定希について改めて紹介しよう。雪影定希(さだき)は俺の父親で、さっき言ったように大手お菓子メーカーに勤めている。決まりごとにうるさかったりもするが、俺と瑠璃花に対して自分の考えを押し付けるようなことはしない良い父親だ、、と思う。

 正義感が強く、滅多に帰っては来ないがしっかりと家族を愛しているのを俺は知ってるし、そんなこの人を俺は敬ってるし、大切な家ぞk・・・

 

 そんなことを考えている最中、先ほどの確認から一言も喋らない定希が前にいた。痺れを切らした俺は問いかける。

 

「で、何?」

 

 俺は電車通学なため当然いつも決まって乗る電車みたいなものがあるし、それに遅れるとめんどくさいのだ。そしてその目当ての電車に乗るための時間はまだまだ余裕があるにはあるが、あまり長い話をされても困る。長くても三分ぐらいにしておいて欲しい。そういった心情もあって俺は急かすような形で定希に問いかけたわけだ。

 

「ここでの生活はどうだ」

 

「ここって?」

 

 ここでの生活といえば家ということだろうか?そんなことを今わざわざ聞くか?そんな風に考えていると返事はすぐに来た。

 

「学校や家でのこと、それ以外のなんでもいい。要はここ最近の生活のことだ。どうだ?」

 

「どうって、、範囲が広すぎるだろ。まぁ別に普通に楽しいよ」

 

「そうか、ならいい」

 

 それだけ言って、俺たちの会話は終わった。あまりにもつかみどころのない会話、、でもそれが妙に心に来るのは何故だろうか。まぁなんとなく分かってはいるんだが。

 

 ーーーーーー

 

「じゃあ行ってくんね」

 

「「いってらっしゃい」」

 

 そんな定希との会話から少しして俺は空音と瑠璃花が見送ってくれる中、学校に向けて歩き出した。ちなみに話しかけてきた定希は質問のあと、すぐにまたリビングに戻ってしまっていた。

 

 ーーーーー

 

 俺は無事お目当ての電車に乗れ、その電車の中で適当にスマホをいじっていると背後から声がかかる。

 

「な〜んだ、エロサイト見てるかと思ったら普通に勉強かよ」

 

「お前じゃねんだから公共の場じゃ見ねぇよ。えろ将軍」

 

「その話だけはやめてくれ。頼むから」

 

 そう言いながら冷や汗を垂らし、両の手を合わせて願ってるのは嶋原(しまばら)信康(のぶやす)という名の男だ。

 実にかませ感のあるやつだが実はこの男かなりすごい。剣道の全国大会で優勝するほどの実力者であり、当然モテる。と、普通なら思うがそうはならない。それはこいつがスケベすぎるからだ。

 さっきのえろ将軍というのは席が後ろなのを良いことにこいつが授業中にも関わらずA(••••)(ビデオ)を見ようとしたが、イヤホンがしっかりと接続されておらず大音量で流し指導されたからだ。しかも戦国時代の将軍が現代に転生しヤリまくるというストーリーものだったのと、本名の下の名前の武将っぽさからえろ将軍と呼ばれるようになったただのバカだ。

 ちなみに顔に関しては街中でモデルにスカウトされるレベルなので相当イケメンといえる。色々と、本当に色々と勿体無い。

 

「まぁでも俺が将軍みたいに見えるってのは納得だぜ。なんてたって俺の祖先はあの宮本武蔵とかにも余裕で勝てると言われ、かつての最強の名をものにしたとされる剣豪嶋b」

 

「もう良いよ、その嘘。どうせその後でも突如として姿を消し、当時の剣豪に対する文献が少なかったせいでその名が消えてしまったっていうんだろう。普通につまんないからやめな」

 

「何を!本当だというのに」

 

 こいつの嘘は長いんだよな。しかも内容全部同じとかいう、飽きるなという方が無理な話。と、そう呆れつつ丁度思い出したことを俺は口にする。

 

「だいたいお前さ。今日の数学のテスト勉強したのか?まさかとは思うが課題すらやってないとか言わないよな?」

 

 俺がそう口にすると信康はせっかくの顔が台無しといわんばかりの焦った表情となるがすぐさま落ち着いた表情となる。そして、

 

1(ワン)ミリもしてねーよ。バーカ!」

 

「なんでバカにされなきゃなんねんだよ」

 

 その後テストで出そうなところの要点を駅に着くまでの間にいくつか教えてやった。馬鹿に教えるのは疲れる。教えるのが一番な勉強とはいうが、限度がある。分数の計算ぐらいはまともにできてもらいたいものだった。こんなの教えても100%得にならんだろ。

 

 ーーーーーー

 

 電車が学校の最寄駅につき、俺達はそこで降りることになる。駅のホームを出て改札を通ると開けた空間に出る。周囲を見渡し見つけたのはとある二人の女子。俺達は彼女らと合流する。

 

「船銅、信康、オッハー」

 

「お、おはよう船銅くん、信康くん」

 

『オッハー』と陽気な挨拶を言っているのは芥原(あくたばら)(はな)という。

 弓道部の副部長で明るい性格をしている。顔はそこそこ性格いい頭もいい実績もある、といった嶋原のほぼ上位互換なだけあって、それなりにモテているが、まだ誰とも付き合ったことはないらしい。ちなみに俺の見立てでは華は信康のことが好きだ。

 

 そしてもう一人の『お、おはよう』と言っていたのが白井(しろい)(くろ)という。メガネをかけていて落ち着いた性格をしている。個人的にはメガネを外した方が美人だと思うが本人はあまり見せたくないらしい。絶対コンタクトとか似合うのにな。もったいない。

 

「信康、あんたしっかり数学勉強してきたわよね」

 

 咎めるように嶋原に対して言い寄る芥原。それに対して若干悶える信康。

 

「あぁ!電車で数分もしてきたぜ」

 

 自信満々にそう答える信康に対して、芥原は腹を立てる。当然だろうに、馬鹿かこいつは。

 

 いや馬鹿だったわ。

 

「足りないわよバカ!」

 

「そうだぜ、えろ将軍バカ」

 

「私も足りないと思うよ」

 

 三人からの追及に耐えかねたのか信康が拗ねたように口にし始める。

 

「なんだよみんなして〜」

「剣道教えてって頼まれても教えないからな!」

 

 そんなことを泣きそうになりながらも反論というか、脅しとして使ってくる信康。なんか顔をプイッと背けている信康に対して俺がある事実を教えてやる。

 俺は一体何度こいつに教えるんだろうか?

 

「別にもう選択体育に剣道はないから、あれ一年の序盤だけだから」

 

 そういうと嶋原は硬直して、ロボットのようにガクガクとこちらを向いてくる。

 

「またまた〜ご冗談を。、、、、、マジ?」

 

 困惑と悲壮が混じったような表情をしてくる。それから少しして、信康のやつが泣きそうになったところで、俺たちは学校に向かって歩き出した。相変わらずよく確認を怠る男だ。

 まぁこれに関しては覚えてる必要も確認する必要もさしてないことだとは思うが。

 

 

 ーーーーーー

 

 

 学校ではあいつらも同じ二年四組なので、あいつらと話したり、あいつら以外の友達と話をしに休み時間を費やす。そして授業を受ける。

 それと一時間目の数学で見事に嶋原は死んでいた。予想通りすぎるので特に言うことでもない。

 あとは特筆すべき授業はないが、個人的には歴史が面白かったな。

 歴史の授業なのに世界各地のオカルトを紹介する授業になっていて、俺は聞いてて結構面白かった。

 中でもアフリカにあるとされる全長九百メートル以上の人形や、南アメリカの無銘の悪魔だとかの話が面白かった。

 他にも宇宙人がすでにこの星を侵略しようと潜んでいるという話だとか。

 

 

 

 いや歴史とは?

 

 

 

 

 最後のHR(ホームルーム)も終わり、部活にも入っていない俺はすぐに学校を出る。白井が話しかけたそうにしているのが目に映ってはいたが生憎今日は用がある。

 あいつに構ってる時間はないのだ。

 

 ーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ある人気のない廃工場に集まる7人の男女。その中の一人が俺だ。

 

 なぜこんなとこにいるのかだって?

 

 あぁそういえばあんだけ他のやつは紹介しておいて自己紹介がまだだったな。

 

 俺の名前は雪影(ゆきかげ)船銅(せんどう)。空音と定希の息子で瑠璃花の兄、嶋原、芥原、白井、その他諸々を友達に持つ県立月影学園高等学校に通う高校二年生で部活には入らないながらも、その顔と家柄の良さからモテモテの男。だから変なやつに近寄られないように友達と帰るとき以外はすぐに帰ろうとする恋人は未だ作ったことがない男。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ってとこか。

 

 こう言うからにはもちろんさっきまでの情報は間違っている。

 

 少しどころか全てが違う。

 

 なぜなら初めから雪影船銅なんて人間はいないからだ。

 

 俺の名前はシルバンス・テイリア。

 ここ(地球)から百三十八億光年もの先にある異星、惑星ミューザリアから地球侵略のために送られた潜入隊員。

 まぁつまるとこ宇宙人ってことだ。

 

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