ー異世界への侵略者ー地球を侵略しにきたエスパー宇宙人、死して異世界へと転生する。超能力?何それ?強すぎ!! 作:ゼリアサイ8世
1.「パーネットとガレス」
「クリューソス!よしよしして〜!」
『よしよし』、そんな台詞だけを見れば可愛らしいと言えるだろうことを俺の目の前にいる人間はこちらにに放ってくる。それが可愛らしい少女または少年、要は俺よりも幼い子供が言ったのならば、俺も特に気にすることなくその要求に応じただろう。
「またか、ガレス!いい加減マジで殺すぞ!」
「そんなこと言うなよクリュ〜〜ソス〜〜!」
しかし今回に限って言えばこの台詞を吐いているのはすでに四十歳は超えた大人。加えて実の父親とくれば鳥肌ものだろう。
まぁ父親と見ず知らずの人間、どちらの『よしよし』の要求の方が怖いかは意見の分かれるところだろうが。でも、鳥肌ものということであれば父親の方が適切ではないだろうか?
兎に角、そんなどうしようもない父親をあしらう俺。
「五歳のガキによしよし求める大人がどうかしてるっていい加減気づけよ!まじで側から見たら現行犯に写るって!」
「それくらい気づいてるって。気づいてなお求めちまうからたまんねぇんじゃねぇか」
「言い方もどんどんそれじみてってるぞアホ!」
「あ、ご褒美です〜」
割と真面目にやばいことになる雰囲気が漂いつつあるが実際にこの男が変なこと、、、では既にあるのだがそれを強要してくるような真似はしないことは分かっている。
俺の場合は単純にガレスの人柄を知っているというだけではなく
そんな風な事を考えているとガレスは突然真剣な顔つき、というよりかは真顔に近しい顔つきになる。滅多に見せることない表情であり、思わず俺は身構えてしまう。それから少ししてガレスの口が開かれる。
「このままじゃパパは死んじゃうぞ?そして、俺が死んだら困るのはクリューソスだぞ」
俺はその言葉を聞き、ガレスの顔つきに対して多少身構えたことにどこか悔しさを感じながらも、これはもう要求に応えるほかないのかと思わされてしまう。
ガレスの言ったことは俺になでなでしてもらえないと死んでしまう、そしてそうなるとお前も困っちゃうという半分脅しである。死ぬという話は荒唐無稽ではあるのだが、普段はガレスが働いているおかげで生きれているということを鑑みれば『死んだら困る』という部分のみは間違いではないだろう。
ガレスが死んだら困る。これを反転してガレスが生きているから助かるという文は成立してしまっているのだ。反転させる語句が正しいかは別としてだ。俺の語彙力ではこれが限度だったのだ。許せ。
そんな大恩あるガレスに対してその態度でいいのかと遠回りしに伝えているわけだが実に面倒くさい。
言ってること自体は間違いではないような気もするのが、こんな脅しを子供にする物じゃないと思う。先程の無理矢理ではさせないという評価を即刻訂正する必要が出てきたのかもしれない。
はぁ。
まぁ別に心の底から嫌というほどのものでもないので、俺は意を決して行動に移ろうとする。しかしそのとき、ガレスの頭に拳骨が落とされた。俺のストレスが溜まっていたからなのか元からなのかは定かではないものの小気味良く感じる音が鳴り響く。
某クレヨンしん〜〜〜のお母さんを彷彿とさせ懐かしさまで俺に感じさせてくれる拳骨となった。
「いい加減にしなさいあなた」
「おぉ!我が姫、相変わらず麗しくもゴリラみたいなちかraaa!」
ガレスが何かを言い切るよりも先に割とガチ目のパンチがガレスの頬を襲うこととなり、俺の部屋の端まで勢い良く吹き飛んでいった。見る分には中々に面白い光景であり、思わず少し笑ってしまう。
俺がそんな風に笑っていると、その拳の持ち主である女性が口を開き始めた。
「全く、いつまでも変わらないわね。あの人は」
「前から気になってたんだけど本当にあれで貴族やってけてるの?暴走しそうだけど」
「あれで案外やるのよあの人。むしろやりすぎて最初は貴族出身じゃないものはもれなくゴミって人たちの派閥さえ少しづつ納得させてるもの。今では変な虫がよってくるぐらい」
「それは普通にすごいな。見て学ぶべきなのか反面教師とすべきなのか悩みどこだよなぁ、この人」
「適宜適切に取捨選択。クリューソスはああならないでね」
「流石になりたくてもなれないと思うぞ」
俺がそう言うと眼前の女性は「そうね」とくすりと笑いながら口にしてから、ガレスを連れて俺の部屋から出て行った。ガレスを再び仕事部屋に連れ戻すためだろう。先ほどの会話から分かる通り、ガレスが当主の我が家は貴族である。リオレス王国のハーメリア領という地を治めている。
ガレスの手腕は聞くところによると見事な物で、当主の立場からしても、その仕事ぶりからしてもサボりを許すわけにはいかないのだ。要は代用が効かないということだ。あんなでも。
そしてそんな自分勝手極まりないあれでも、この屋敷の主人故に、メイドや執事達が強制的に仕事をやらせるといったことはしにくい。その結果として、あの女性がその役割を担うことはよくあることなのだ。
そして先ほどからあの女性などと言っている人の正体、それは俺や彼女自身の言動から察しているかもしれないが、ガレスの妻であり、俺の母親にあたる。
名前はパーネットという。ちなみに姓はレーベンだ。当然だが俺もガレスもこの姓である。
この世界では英国よろしく名前、姓の順番になるのでパーネットのフルネームはパーネット・レーベンとなるわけだ。
俺はパーネットが部屋を去った後、この世界の歴史についてを学べる本を読んだりしながら一日を過ごした。間に晩飯や風呂なんかも勿論あって、言うなれば普通の一日を過ごしたという感じだろう。明後日の魔術訓練で使う魔術なんかについて考えながら俺は寝床についていた。
さて、ここで待ちに待った俺の紹介といこうか。俺はクリューソス・レーベン、五歳児だ。ガレスもパーネットも今世における兄も実は金髪なのだが、何故か俺は緑髪だ。
最初それを知った時はもしかして重い話か?とも考えたが、叔母も緑髪なのでちゃんと遺伝的にあり得るものらしい。隔世遺伝的な話だ。そしてこれはレーベン家では割りかしあることらしく、特に大きな揉め事になることもなかったらしい。
まぁそんな外見の話は良くてだ。みんなが気になるのは俺の内面、中身の話だよな。そう、俺は所謂転生者だ。地球って星から、、、転生した
え?超能力が使えるような奴が何で死んだのかって?それはね、、、
予定では上手くいくはずだっだんだが。まぁ致し方なしってやつだ。
んで、そんなクズが転生して何をしたいのかを語ろうか。異世界のんびりスローライフ?冒険者になって無双?いやあえて無双とかせず凡人扱いからの追放、本気、今更遅いの即落ち三コマ?いっそのこと悪役令嬢的なやつ?男バージョンの場合って、令嬢じゃなくてなんなんだ?
一つだけ疑問の感じがなんか違ったがまぁいい。兎にも角にもこれらの答えは全部不正解。俺の目的は、、、
いや、それだけじゃない。もし帰れたならこの場所の存在も明かそう。
絶対に俺はこの世界を侵略してみせる。だから、、だから今度こそこれで皆救われるはずなんだ。救われなきゃダメなんだ。そうでないと俺は、、、
とにかく元の世界へ帰る方法を早く見つけよう。そして、、、
瞼を閉じる
そういえば某クレヨン〜〜〜の拳骨は最近虐待だとかで無くなっているらしい。
最後の方だけ説明のために少し悪役感を増させて饒舌な感じにさせましたが、本来の性格はこんなじゃありません。仮にも主人公なので。こんな陽気なクズなクリューソスは今後登場しないと思います。
演出の都合もとい作者の実力不足です。