日本国召喚二次創作 パーパルディア強化漂白ルート   作:Zzzzzzzzzzzzzzzzz

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第九話

 

中央歴1642年8月11日

 

パーパルディア皇国 デュロ空軍基地

 

 ここではグラ・バルカス帝国の宣戦布告に当たり新型機のコンペが行われていた。

 テストパイロットの観想はユーカス社に対しては『操縦性は素直であり急降下も申し分無し』、メーサシュミツ社に対しては『航続距離は長いが飛行体勢の維持が容易で大した苦は無い、ただし機体後部のタンク残量が多い状態での戦闘機動は困難になるし低速になると不意に失速する』、フリークウーフ社に対しては『高速でも十分に動き高高度性能も高い、機関砲の火力は抜群』との評価を下した。

 

「今回はユーカス社の機体を主採用し、フリークウーフ社の機体も本土防空用に採用とします」

「ただメーサシュミツ社の機体もさして悪い訳ではありません、今の情勢では長距離侵攻は準備が足りないので不採用と言う訳です」

 

 またパーパルディア皇国は空港と航空路、それに伴い大型旅客機が発達していたのでその技術を転用した大型爆撃機の開発も進んでいた。

 

 海軍も北大東洋(第三文明圏以東で日本列島より北の海域)で新型機の運用試験を行っていた。

 2機は発艦、着艦を難なくこなし性能も申し分ないためすぐさま量産が決定される。またリーゼは新開発の魚雷を搭載可能で急降下爆撃も可能と言う画期的な機体だが、雷撃が可能なパイロットがまだ少なく今の所は宝の持ち腐れとなってしまっている。

 

 しかし空海軍の新型機には2000馬力級の出力を発揮するエンジンが使用されるためエンジンの供給に不安があったが、日本への魔導技術輸出の代金で工場の新規建設や一日三交代の勤務体系での終日稼働で十分な数が用意できる予定であった。

 

 また陸軍も戦車を更新する事となり、新型戦車タルケの製造を開始した。

 この戦車は傾斜装甲を取り入れて設計され、後付けの空間装甲も標準で用意されているなどかなり先進的なものであった。防御能力は自車の主砲でも500mまで接近して漸く貫通出来る程であり、日本陸軍の戦車を除けば世界最強であった(と言うより日本戦車が別格過ぎなのである)。

 

 グラ・バルカス帝国の宣戦布告以降、しばらくの間は双方が受けた損害の補填と次の作戦の準備で大きな動きは無かった。しかし翌年1月19日に神聖ミリシアル帝国主導の世界連合がマギカライヒ南東の海域に集結し、西進を始める。

 対するグラ・バルカス帝国も戦力を集結しこれを迎え撃つ。両者はバルチスタ沖で衝突し、歴史に『バルチスタ沖大海戦』と名を残す戦いが始まった。

 

 中央歴1643年2月5日

 

 戦いの序章となる航空戦は性能に勝るグラ・バルカス帝国が圧倒、雷爆同時攻撃を行った。世界連合は魚雷を知らず、次々に被雷していった。しかしその間にミシリアル、ムー合同の別動艦隊の偵察機がグラ・バルカス帝国艦隊を発見する。

 

 偵察機に発見されたグラ・バルカス帝国は、一旦守勢に転じ敵機の攻撃を迎撃しつつ別動艦隊を自軍の偵察機が見つけるのを待つ事にした。グラ・バルカス帝国艦隊に近づく別同艦隊の航空隊は性能の高いエルペシオ4が先行して敵機を掃討し、プトールが直掩を行う事になっていた。

 

 レーダーによって迫りくる敵機を発見したグラ・バルカス帝国艦隊は艦上戦闘機アルタイルと艦上爆撃機シリウス改を迎撃に向かわせる。先行していたエルペシオ4はほぼ同数のアルタイルが迎え撃つ、その間にシリウス改がプトールや双方の艦爆を撃墜していく。

 

 シリウス改はプトールより優速で、13㎜機関銃を2挺装備していた為プトールはシリウス改の攻撃を避けるので精いっぱいであった。また背後を取ったとしても後部銃座の餌食になる機体もあったりとグラ・バルカス帝国のワンサイドゲームとなっていた。その間に別働艦隊を発見し、攻撃隊を差し向けるグラ・バルカス帝国艦隊。またも見事な雷爆同時攻撃で世界連合と同様に損害を被る別働艦隊、グラ・バルカス帝国艦隊は本隊と別動隊を撃破する為に艦隊を二分してそれぞれに向かっていく。

 

 そこに偵察機から驚きの報告が寄せられる、ミリシアル帝国の物と思われる巨大飛行物体が現れたのだ。迎撃の為にアルタイルと、その巨大さから装甲を有している事も考えられる為に爆弾を搭載したシリウス改も発艦させる。

 

 この飛行物体は魔帝の遺跡から発掘された超兵器である『空中戦艦パル・キマイラ』、現在のミリシアル帝国の技術力ではデッドコピーすら出来ない切り札であった。

 

 アルタイルの20㎜機銃はパル・キマイラの装甲に火花を散らすだけに終わり、ならばとシリウス改が爆撃の為に急降下していくとパル・キマイラからの対空砲火によって次々と撃墜させられて行く。艦隊に近づいてきたパル・キマイラはおよそ10㎞の距離から15㎝砲の攻撃を開始、巡洋艦以下の艦艇は次々撃沈される。しかし戦艦はその装甲で15㎝砲弾など物ともせずに浮かび続ける。

 

 しかしグラ・バルカス帝国艦隊も対空砲の射程外で届かず、主砲は旋回速度が足りず追いつけないという双方決め手に欠ける状況に陥っていた。パル・キマイラは状況打破の為に喫水線付近への砲撃を行い、浸水を誘発させる事にした。撃沈は40㎝砲を搭載するムーと自国の戦艦に任せて、自身は敵艦の戦闘能力をそぐ事にしたのである。

 

 流石に戦艦と言えど船体全てを装甲で覆っているわけではなく、喫水線に穴が開けば浸水により速度は低下する。グラ・バルカス帝国艦隊はこの状態で艦隊決戦に進むのは不利であるとして、撤退を開始した。

 

 世界連合艦隊は度重なる航空攻撃を受けて壊滅寸前になっていた。そこにグラ・バルカス帝国の艦隊艦隊が突入する。しかしパル・キマイラ(先ほどとは塗装が違う)が乱入しグラ・バルカス帝国艦隊の航空部隊を壊滅させ、艦隊への攻撃を開始する。巡洋艦と駆逐艦は撃沈し、戦艦も測距儀やレーダーを破壊、喫水線への攻撃による浸水で戦闘能力が墜ちた所を生き残っていたムーとミリシアルの戦艦が追撃して撃沈する。

 

 世界連合艦隊は損害の大きさから撤退を開始し、別働艦隊は最初のパル・キマイラからの位置情報を元にグラ・バルカス帝国艦隊へ向かっていった。しかしその途中で潜水艦による襲撃を受ける、先ほどの航空攻撃から魚雷を知った別働艦隊は全力で回避を行うが探知する術のない海中の敵に翻弄される。

 

 合流した2隻のパル・キマイラはグラ・バルカス帝国艦隊にこれまでの焼き直しの様に攻撃を行う、しかし突如として片方のパル・キマイラが大爆発を起こす。この事態に『パル・キマイラが攻撃を受け、撃墜される事があった場合直ちに撤退せよ』と言う指令を受けていたもう1隻の艦長はそれに従い撤退を開始する。

 

 何故パル・キマイラが撃墜されたのか、それはグラ・バルカス帝国艦隊の空母が搭載機を総動員して高高度からの絨毯爆撃を行い、その内の数発が装甲を貫通して内部で爆発した事によって燃料と弾薬に引火、撃墜されたのだ。

 

 潜水艦と航空機による度重なる攻撃で大損害を受けた別働艦隊とパル・キマイラとの交戦で大打撃を受けたグラ・バルカス帝国艦隊は遂に艦隊決戦を開始する、戦闘は双方が損害を重ねながら4時間にもわたって繰り広げられ、双方の撤退によって幕を閉じた。

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