にしても……題名が適当過ぎる。
プロフィール10
那智 艦娘
所属 横須賀鎮守府 南方方面分遣隊
武闘派の妙高型二番艦。
浄化後、妹の羽黒と共に深海棲艦と交戦・大破したところを龍驤隊に助けられ、無人島鎮守府に編入される。
現在は無人島鎮守府の主力。
羽黒 艦娘
所属 横須賀鎮守府 南方方面分遣隊
人見知りで気弱な態度で有名な妙高型四番艦。
那智同様、浄化後に那智と共に深海棲艦と交戦、龍驤隊に助けられる。
現在は無人島鎮守府主力。
なお、性格の似た神通や潮、意外にも初雪とも仲が良い。
2週間後……横須賀鎮守府
横須賀鎮守府の一角にある部屋の中に南方方面分遣隊を束ねる大束中将が居た。
そして、彼の手には間宮が能義崎より受け取った報告書があった。
その報告書はトラックから帰還した間宮から大束中将へ渡り、今はこの部屋の主に手渡された。
「これがラバウル鎮守府、服部少将の事案の報告、そして、こちらが無人島鎮守府の経過報告書です」
それを部屋の主の秘書艦である五十鈴に渡し、五十鈴は部屋の主……横須賀鎮守府元帥、東郷源治郎(とうごうげんじろう)元帥に渡された。
「御苦労。やはり、外周になるほど、統制の目は届き難いな」
「はい。ですが、あの娘の筋も中々かと」
「ハッハッハ、何も無い無人島からそれなりに使える鎮守府をつくりおったのだからな…憲兵隊に文句を言いたい程だ」
初老の元帥はその皺顔にまるで孫の成長を見るかの様な笑みを浮かべる。
「……僭越ですが、元帥。訊いてよろしいでしょうか?」
「ん? なにかね、大束くん?」
「はい。自分は元帥より『南方方面分遣隊』の統率役を仰せ遣い、提督業務と兼務してきました。そこで思ったのですが…本当に分遣隊の創立目的は『補給線の確保』なのですか?」
「……つまり、なにかね? 私が何か悪巧みを企んでいる、と言うのかね?」
「い、いえ、そう言う訳では…」
「……ハッハッハ、冗談だ、冗談。だが、今のところ、儂の予想通り、深海棲艦も補給線を狙い始めてきた。向こうも我々と戦う内に賢くなってきたな」
「そうなりますと…やはり、あの無人島鎮守府は重要な布石になりますね」
「後方補給線を脅かされれば、どんな精強な部隊も崩れる。今は能義崎少佐の手腕に任せようじゃないか」
そう言いながら東郷元帥は服部少将の一件の報告書を読み始めた。
その頃……無人島鎮守府
「クッシュ!」
「風邪でありますか、能義崎殿?」
「うーん…多分、違うわ。誰かに噂されたみたい」
秘書艦あきつ丸、那智、羽黒と共に執務をしていた能義崎。
無人島鎮守府では往復2週間を掛け間宮達を護衛していた木曾戦隊がトラック鎮守府より帰還、神通戦隊は遠征任務を行い、残りの者で戦隊を編成し、哨戒任務を実施していた。そして、これを毎日行っている。
「さてと…駆逐艦狙いで建造しようかな?」
「能義崎殿、脇を固める駆逐艦が必要なのは解るでありますが、限度を考えて欲しいであります」
「わかってます…でも、弥生ちゃんが入って来たから、もう少し欲しいかな〜、と…」
「……私がどうかしましたか?」
タイミングが良いのか悪いのか、弥生が入って来た。
「どうしたの、弥生ちゃん?」
「……出撃の報告書です。青葉さんの代理で届けに来ました」
羽黒の問いに弥生が脇に挟んでいた報告書を見せる。
「青葉か…まったく、古鷹もあれだけ言っているのに、報告書を自分で持って来ようとしないな」
「あれは仕方無いのであります。まあ、古鷹殿がサポートに就いてくれているので助かっているのであります」
「あはは…弥生ちゃん、あまり怒らないでね」
「……弥生、怒ってなんかないですよ。すみません、表情固くって」
羽黒と弥生の一連のやり取りを見ていた能義崎の一言。
「弥生はあの表情の固ささえ何とかなればね〜」
「能義崎殿、それは時間が掛かる話であります」
「はいはい…さて、話を…」
「た、大変や、司令はん!!」
そして、戻そうとした話を遮ったのは慌てて入って来た黒潮だった。
「どうしたの、黒潮? まさか、深海棲艦の御一行様が来たの?」
「提督、それは洒落にならない冗談だ」
能義崎の一言に那智がツッコミを入れる。
「ちゃうちゃう、私の妹の舞風が来てくれたんや! さあ、舞風、司令はんに挨拶や」
「こんにちは。陽炎型駆逐艦舞風です。暗い雰囲気は苦手です」
黒潮の後ろに居た舞風が能義崎に挨拶をした。
「初めまして、そして、よろしく、舞風。私も暗い雰囲気は苦手よ。貴女を歓迎するわ」
「こちらこそ、提督」
「うん…さて、次は…」
「能義崎殿、建造の話は後でお願いするであります」
「はいはい」
その頃………無人島鎮守府近海
「これで…終わりです!」
神通が最後の雷撃を実施し、その直後、最後に残っていた雷巡を撃沈した。
「戦闘終了です。では、皆さん一言!」
「青葉、それは後ででも出来るよ」
何時もの調子の青葉に対し、古鷹は呆れながら止める。
「今日もいっぱい倒したっぽい」
「やっぱり、敵は補給線を狙い出したみたいだね」
「……ふう…」
随伴の夕立、時雨に対し、響は一息吐いただけだった。
その時、響は気付いた……敵駆逐艦が沈んだ辺りにドロップの光が輝いている事に…。
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