無人島鎮守府は何処へ行くのか……。
本日中に艦これ2次作の第二・第三弾を投稿しますね。
それから1ヶ月半後……無人島鎮守府
南方方面……トラック鎮守府とラバウル・パラオ鎮守府の間……にある無人島鎮守府には季節の移り変わりなど無いので時の変化に鈍くなる。
更にやる事にそれほど変化が無い護衛任務が主となるので余計に鈍くなる。
しかし、各鎮守府と日本への補給を担う補給船団護衛は決して気の抜けない任務である。
そんな鈍くなる事や気の抜けない事と戦いながら、深海棲艦に対処していた。
そして………
提督執務小屋
「変化が無いって飽きるわね〜」
「能義崎殿。それは問題のある発言であります」
「仕方ないでしょう。季節の変化も無いと余計にそう感じちゃうんだから」
「まったく…はい、先程帰還した遠征隊からの報告書であります」
「ありがとう…祥鳳も瑞鳳も大丈夫みたいね」
「はい。元気に一線で戦っているであります。もう大丈夫でありましょう」
「一時は大丈夫かと思ったけど、祥鳳は鳳翔さん達、瑞鳳は工廠長妖精達のお陰ね」
部屋を用意した当初は引きこもり状態だった2人も龍驤や電が中心となりケアを続けた事により、少しづつ外に出る様になった。
最終的には祥鳳は鳳翔の弓指導により、瑞鳳は工廠長妖精達が出入りを自由にしてくれた事により、元に戻っていった。
「あの様子を見る限り、前の提督の所は余程自由が無かった様でありますな」
「…まあ、彼女達が話してくれないと真相は解らないわ。無理に話してほしくもないし」
「そうでありますね。下手をして元に戻ってしまっては本末転倒でありますし」
「そう言う事。さて、今日の業務をとっとと終わらせて、ゆっくりしましょう」
「……まあ、業務が終わっていればよいのですが」
「提督にお手紙ですよ〜」
久々に執務小屋に顔を出した青葉がそう言って横須賀からの命令書を持ってきた。
「…珍しいわね。明日は雨かしら?」
「いえ、嵐でありますな。念のために各施設の補強を進言するであります」
「何気に酷くないですか、2人共!?」
珍しく命令書を持って来た青葉に能義崎とあきつ丸そんな冗談を言い、青葉のツッコミにも反応せず能義崎は命令書に目を通す。
「……あきつ丸、冬季装備と冬季被服を上に要請して。あと、北方状況の再確認もお願い」
「了解でありますが…なぜ北方なのでありますか?」
あきつ丸の言葉に能義崎は命令書を見せながら言った。
「無人島鎮守府は北方に出張よ。出発は数日後ね」
暫くして……食堂
『幹部会議中』と書かれた掛け札が食堂のドアに掛けられ、能義崎とあきつ丸をはじめとした幹部達が集まっていた。
「命令書の内容を簡単に言うと我々は大湊鎮守府の要請により、占守島分駐所への増援として派遣されるわ」
「提督、その『占守島分駐所』とは何処にあるんだ?」
那智の質問にあきつ丸が答える。
「千島列島の北端、ロシアとの国境線にある島が占守島であります。ここに大湊鎮守府が設立された際、偵察拠点兼哨戒所として設立されたのが占守島分駐所であります」
「占守島分駐所は1人の提督が少数精鋭で運用しているの。でも、北方での動きが収まってないから、私達が臨時の増援として行く事になったの」
「なら、冬季装備は確実やな」
「お食事も向こうの分駐所の方々と相談しないといけませんね」
「いや、そもそもの話だが、何で俺達なんだ? ウチの最高戦力は重巡と軽空母だぜ? それこそ、本土の鎮守府の出番だろう?」
「そうなんだけど…先方はウチをご指名らしいの。それに向こうは向こうで縄張り的な事があるのよ」
本来なら縄張りだ、担当区域だと言う事では無いのだが、場所も違えば状況が違う訳で、馴れない場所に入って邪魔になって欲しくない…と言うのが根底にあった。
「とりあえず、時間は別示するけど、出発の用意を怠らない様に。以上、解散」
能義崎の解散宣言に鳳翔をはじめとした幹部達は食堂からゾロゾロと出て行く。
そして、残ったのは能義崎とあきつ丸の2人だった。
「能義崎殿、ホッポ殿の事ですが…」
「もちろん、連れて行くわ。鎮守府は空っぽになるのにホッポちゃん1人お留守番なんて可哀想でしょう?」
「まあ、そうでありますが…しかし…」
「もちろん、あの子が私達の元から離れるかも知れない……でもね、それを決めるはホッポちゃんよ。私達はね…見守るしかないの」
「……そうで…ありますね」
……2日後、無人島鎮守府はホッポちゃんを連れて占守島分駐所に向かい出発した。
果たして、占守島分駐所と北方海域で何がおこるのか……それは誰にも解らない。
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