そして、遅れてすみませんでした。
直ぐに第二・第三弾も更新します。
占守島分駐所内廊下
レ級を伴い分駐所の廊下を歩くマリアと能義崎。
南国の無人島鎮守府とは違い、雪がちらつく占守島分駐所の景色を見ながら廊下を歩く能義崎は前から話し声が聞こえたので視線を前に向けた。
前から互いに眼鏡を掛けた艦娘が喋りながら歩いてくる。
「あら、霧島、武蔵。2人は部屋で待機中じゃあないの?」
巫女服に連装砲塔4基を搭載した霧島に褐色肌に巨大な三連装砲を搭載した武蔵だった。
「はい、提督。ですが、無人島鎮守府からの皆さんが到着された、と聞いたのでちょっと見に行こうかと」
「あら、そうなの。なら、ちょうどいいわ。あっ、こちらはその無人島鎮守府の提督である能義崎中佐よ」
「能義崎です。短い間だけど、よろしくね」
「霧島です。こちらこそ、よろしくお願いします」
「戦艦武蔵だ。増援の件、感謝する」
(いいな…霧島と武蔵……今のウチで運用したら、資材がぶっ飛びまくるわ…)
羨ましむべきか、喜ぶべきか、どちらとも言えない思いを抱いた時、後ろから3人の艦娘が現れた。
「提督、あら、武蔵さんに霧島さん、レ級。3人も一緒だったのね」
マリアに声を掛けたのは空母加賀、これに同じく空母の大鳳、雲龍の3人が来た。
「なに、加賀さん?」
「はい。大鳳と雲龍の訓練時間が終わりました。その報告に」
「ありがとう…あっ、こちらが無人島鎮守府の能義崎中佐よ」
「初めまして。空母加賀です。こっちは新人の大鳳と雲龍です」
加賀の紹介に大鳳と雲龍が頭を下げた為、能義崎も下げる。
「ちょうどいいわ。加賀達も無人島鎮守府の艦娘との挨拶も未だでしょう? 一緒に行くわよ」
加賀達が頷き、総勢8人が食堂に向かい歩き出す。
「マリア、この分駐所の艦娘は何人なの?」
「戦艦はレ級を抜けば2人。空母はついこの間まで加賀だけだったけど、今は3人。後は航巡2人、重巡2人、軽巡2人、駆逐艦6人。計17人よ」
「17人…う〜ん、多いのか…少ないのか…」
補給船団護衛と哨戒が主な任務なだけに駆逐艦を16隻抱える無人島鎮守府。
また、戦艦を除けばほぼ互角に戦える数は揃っている……とは能義崎も思ったが、最前線と後方拠点との練度の上下差を考えると怪しく思えた。
分駐所食堂
食堂では秘書艦叢雲とあきつ丸が打ち合わせの続きをしていた。
その横では占守島分駐所の不知火、霞、曙、漣、初霜が黒潮、時雨、夕立、響、潮と話していた。
「いや〜、聞いてたけど、北方は寒いな〜」
「そうですか? 不知火には普通ですが」
「いや、不知火は慣れてるからだよ」
「そうね。でも、南方か…いいな〜、ご主人様と一緒に行きたいな〜」
「糞提督は暑いのが苦手なのよ。それに私達もここを離れる訳にはいかないのよ?」
「なら、今度は私達が援軍を要請すればいいっぽい!」
「なるほど…それなら、占守島分駐所も大湊か単冠湾泊地から代行を出せるね」
「もう、バカばっかりね! 南方に行く相談なんかして!」
「あの…じゃあ、霞さんは南方に行くのは反対なんですか?」
「え、あ、いや、その…」
霞が答えに窮している中、他の駆逐艦の面々は……ホッポを連れ、外で暢気に雪合戦をしていた。
「ウチの面子は元気だな」
窓から外を見た木曾が呟く。
こちらでは木曾、神通、川内、那珂が占守島分駐所の長良、名取と話していた。
「まあ、私も毎日走り込みをしてるよ」
「長良姉さん…それはちょっと…ううん、かなり違うと思う」
「私は夜戦がやれれば何でもいい」
「那珂ちゃんはアイドルだから、何でもやらないとね〜」
「姉さん…那珂…それ、違うから…」
なんだかズレてる姉妹に木曾は苦笑いを浮かべる。
なお、ここには居ない無人島鎮守府の重巡・軽空母組と占守島分駐所の重巡の愛宕・摩耶、航巡の鈴谷・熊野は歓迎会の買い出しで不在だった。
「しかし…これで大丈夫なのかね」
雪合戦をしている駆逐艦艦娘達を見ながら木曾が呟いた。
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