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申し訳ありません。
占守島分駐所付近海上
「占守島分駐所艦隊、砲撃きます!」
「全艦艦隊回避運動用意!」
古鷹の報告に那智が鋭く命じ、指揮下の羽黒、青葉、木曾、那珂が構える。
「弾着、きます!」
「回避!!」
飛来する砲弾に対し、那智以下5人は回避行動をとる。
周囲に水柱が立ち上ぼり、その真横をギリギリに避ける那智達。
「皆、無事か!?」
「羽黒、被弾なし」
「青葉、無事です」
「古鷹、異常なし」
「木曾、全弾回避!」
「那珂ちゃん、衣装がずぶ濡れだよ〜〜」
全員の無事を確認した那智は間髪を入れずに命じる。
「各員二斉射、撃っ!!」
那智は指示を出すと同時に発砲、5人も続いて射撃を行う。
しかも、着弾観測をせず、サッサと二斉射を行う。
「も〜、こんな事しても当たらないよ」
「あのな、作戦を聞いてたか、那珂? 今の時間は不利だ。だから、今は回避…」
「次がきます!」
「回避用意! 今は耐えろ! 夜戦を待て!」
……そう、これは作戦だった。
昼間の戦いでは戦艦を保有する分駐所艦隊には勝てない……武蔵が居るならなおさらである。
だからこそ、駆逐艦・軽巡洋艦を中心とする今の無人島鎮守府艦隊が自信のある夜戦に全てを掛けていた。
その頃……占守島分駐所艦隊
「……どう思う、霧島?」
「無人島鎮守府艦隊ですか? どうも、今の戦いには本気を出していませんね」
砲撃を行いながら無人島鎮守府艦隊を観察していた武蔵が同じく砲撃を行いながら観察をしていた霧島に意見を訊き、霧島が素直に答えた。
「後方任務中心の鎮守府とは聞いてたけど、なかなか手強いわね。油断出来ないわ〜」
2人の話を聞いていた愛宕が話に入ってきた。
「あぁ、那智や古鷹はいい奴だぜ。妹の羽黒も性格はああだけどな…よっと!」
摩耶が那智達の砲撃を避けながら言った。
「鈴野、熊野。着弾観測はどうだ?」
「あ〜…なんかね……出来ないや」
「どう言う事だ?」
「那智さん達は艦隊で回避行動を取っておりますの…しかも、こちらの水偵が観測を行えない様に動いていて、観測が出来ませんわ」
「だから、照準も曖昧な砲撃か」
遥か手前で立ち上る水柱を見ながら武蔵が呟いた。
無人島鎮守府艦隊は回避を優先し、砲撃は一度に二回、しかも、照準も曖昧ときた。
となれば………
「夜戦に賭ける気だな」
夜……同海域
「ひゃ〜! 顔はやめて〜!!」
「ばか! 顔を下げるな!」
「ちょっと、これは無茶があったのでは!?」
何とか無事に夜戦へと引き摺りこんだものの……向こうも夜戦に賭けていると見ていたのか昼間以上に熱心に砲撃を行っていた。
「やはり、そう簡単に勝たせてはくれないな」
「その割には表情は余裕があるね、那智」
那智の独り言に古鷹が微笑みながら言った。
「あぁ…なにせ、我々には『夜戦バカ』が2人も居るからな」
ニヤリと笑う那智の顔は……少し怖い。
「なかなかしぶといな」
夜の闇越しに那智達を見る武蔵。
無人島鎮守府艦隊にとって待ちに待った夜戦。
しかし、何故か昼間と同様、積極的に動こうとしない無人島鎮守府艦隊に武蔵も疑問を持つ。
何か嫌な予感がした時……
『こちら、叢雲! ごめん、武蔵、向こうの水雷戦隊は止められなかった!』
「詳しく報告してくれ」
向こうの川内・神通率いる水雷戦隊を止めるべく、叢雲ら駆逐艦達と長良、名取で別行動をとらせていた。
『向こうは夕立・時雨を中心にした駆逐艦6隻でこっちの8隻を抑えてるわ…おかしな話ね。向こうの損害は軽微なのに、こっちは大半が大破か中破よ。長良と名取は真っ先に大破させられたわ』
「ご苦労さま、下がって休んでくれ……みんな、敵の水雷戦隊が…」
来る……と言おうとした瞬間、目の前が明るくなった。
「探照灯照射!!」
川内・神通水雷戦隊突破、との報告に那智は探照灯照射を命じた。
6隻の探照灯が武蔵達を照らしだす。
被弾は覚悟の上、この照射は突破した両水雷戦隊が雷撃出来る様にするためだ。
「雷撃戦用意! これで最後だ! 一度で決めるぞ!」
那智の言葉に羽黒達は頷いた。
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