女性憲兵提督の無人島鎮守府記   作:休日ぐーたら暇人

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……こんなタイトルでよかったのかどうか……。


プロフィール 6


神通 艦娘

所属 横須賀鎮守府 南方方面分遣隊

夜戦バカな姉とアイドル妹に挟まれて有名な川内型二番艦。
元は横須賀鎮守府所属のとある提督の指揮下であったが、補助要員的な扱いであった為、大束中将が分遣隊に編入させた。
神通戦隊の戦隊旗艦である。


綾波 艦娘

所属 横須賀鎮守府 南方方面分遣隊

第三次ソロモン海戦での活躍が有名な駆逐艦。
元は呉鎮守府所属提督の指揮下であったが、護衛任務にしか仕事が来ないので自ら南方方面分遣隊に志願した。


潮 艦娘

所属 横須賀鎮守府 南方方面分遣隊


何故か胸の大きさをネタにされてしまう人見知りな駆逐艦。
元は舞鶴鎮守府所属提督の指揮下であったが、この提督(男)の視線が怪しいので転属願を出したら分遣隊に編入された。
史実の戦歴とは性格が反比例している。


8 後始末

1週間後……無人島鎮守府

 

 

護衛任務の騒動から1週間が経過した鎮守府は何事も変わらない日々を送っていた。

そもそも、服部少将の事はラバウル鎮守府の事である為、この無人島鎮守府にはまるで関係の無い事だった。

まあ、変わった事と言えば神通、綾波、潮が加わったぐらいなのだが…。

 

 

「能義崎殿、木曾殿達が帰って来ました」

 

 

「そう、帰って来たのね」

 

あきつ丸の報告に能義崎は立ち上がると執務室(と言うより執務小屋)から出て行く。

そして、木々によって上手く擬装された道を走り抜け、断崖近くにある地下埠頭入り口の階段を駆け降り、地下埠頭にたどり着く。

そこには木曾と黒潮、更に編入される事になった龍驤、浜風、長波、初雪の4隻が居た。

 

 

「久し振りやな〜、提督」

 

 

「提督のお陰で此方に着任する事ができました。ありがとうございます」

 

 

「提督は田中少将と同じ匂いがするね〜…楽しみだ」

 

 

「…初雪です。よろしく」

 

三者三様の反応だが、能義崎は微笑みを浮かべて受け入れる。

 

 

「あらためまして、この鎮守府の提督、能義崎歩弥です。4人の着任を歓迎するわ。よろしくね」

 

 

 

暫くして……執務小屋

 

 

 

「ところで、憲兵隊の方は何もなかった?」

 

 

「まあ、うちらは証言とらされたぐらいやから、何もなかったな」

 

 

「それより、よく私達を鎮守府に呼べましたね」

 

 

「それは能義崎殿が憲兵少尉だったからであります」

 

浜風の質問にあきつ丸が答えた。

 

 

「服部少将が出していた『脱走者捜索願』の件が役に立ったの。まあ、あの『栄養ビタミン剤』が危険薬物だったのを知ったから逃げた訳だけど、出されている以上は有効だからね」

 

 

「そこで能義崎殿は憲兵隊本部に『ウチの鎮守府で預かります』と具申したのであります。上層部もそれが都合が良かったらしく、あっさりと許可が降りたのであります」

 

「……上手く立場を利用したんやな」

 

 

「あら、恩人であるあなた達をこっちに編入するぐらいなら、別に立場を利用してもいいんじゃあない?」

 

 

「ふふーん、やっぱり、提督は他の提督とは違うね〜」

 

能義崎の手口に長波が感心し、あきつ丸は苦笑いを浮かべる。

 

 

「ところで資源の方は大丈夫なんですか? 私達が入ると一気に10人を越えてしまいますけど…」

 

浜風の問いに能義崎はニコリと微笑む。

 

 

「大丈夫。『臨時収入』もあったし、遠征で回収したりしているから、今のところは問題ないわ」

 

 

 

「臨時収入?」

 

 

「まあ、棚からぼた餅と言いますか…なんと言いますか…」

 

 

「実はな、撃沈された服部少将行きの輸送船からあきつ丸が証拠を回収する様に指示されてんけど、ウチらは証拠のついでに資源もちょこっと回収したんよ」

 

 

「「「……えっ!?」」」

 

黒潮の回答に龍驤達が当然の如く驚く。

 

 

「俺は止めたけどな…誰も聞かなかったけど」

 

 

「何を言うてるねん、木曾はん。その後、ウチら以上に熱心に回収してたやんか」

 

 

「あっ、お、おい、黒潮!」

 

「まあ、書類上は全て撃沈損失になってるから、別段問題は無いし、遠征でコツコツ貯めました、と言えば何も言えないわよ」

 

 

「……ちなみにキミら、どれ程パチリよったん?」

 

 

「えーと、燃料2060、弾薬2540、鉄鋼2240、ボーキサイト2670、開発資材20、高速修復液20…やったかな?」

 

 

「「「…………」」」

 

いや、盗み過ぎじゃあない?……と内心ツッコミを入れる3人。

 

 

「まあ、こんな無人島の鎮守府には補給の量は期待出来ない。だから、出来る事は何でもやる。今は畑もあるし、周りの海で釣りも出来る。自給自足がこの鎮守府よ。こんな鎮守府でごめんなさいね」

 

 

 

「え、あぁ、いやいや、そんな事あらへん! 提督はウチらの事をちゃーんとかんがえとるからな」

 

能義崎の呟きに龍驤が慌てて否定する。

 

 

「……何でもいい。早く自室に籠りたい」

 

 

「初雪、キミは空気を読みいや…」

 

空気を読んでいないであろう初雪に額に手を宛ながら龍驤が言った。

 

 

「あらあら、憲兵の監視で良く休めなかったのかしら…あきつ丸、みんなを宿舎に案内して。今日は早めに休んでもらいましょう」

 

 

「わかったであります。では、どうぞ」

 

そう言ってあきつ丸は龍驤達を案内する。

 

 

「木曾と黒潮はスクランブル待機。何かあっても直ぐに出れる様にね」

 

 

「「了解」や」

 

そう言って2人が退出する。

残った能義崎は事務仕事に取り掛かる。

何も無ければ……後は遠征に出て居る神通達の帰りを待つだけだ。

 

 

 

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