シャイニートリガー -多重星界起動遍歴-   作:形のない者

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杜野隊① 遠征、雪の国フェンデル

 

 4月初旬。進級で学業が忙しくなる頃に、遠征任務の命令が下る。

 

 遠征は長期間、遠征艇の中という密室で共同生活し、目的地に到着後、遠征艇を護衛しつつ周辺探索と現地ネイバーとの戦闘を想定し、未知のトリガー技術の回収を目的とする旅路。

 本来は長期間の密室共同生活の訓練を受けて、試験に合格した者だけが遠征に参加できるのだが……杜野凛世と幽谷霧子は、必要最低限の座学のみで、今回の遠征に参加した。

 

 まず天井支部が保有する小型遠征艇は高速移動を可能としており、往復と現地活動を合わせて通常一ヶ月間の遠征を、一週間強で済ませることができる。

 

 遠征艇に搭乗する人員は、今回4名。“教官”プロデューサー、“隊長”杜野凛世、“看護兵”幽谷霧子、“実力派エリート隊員の助っ人”迅悠一。

 

 今回は玉狛支部との共同遠征となる。そして天井支部から目的地まで掛かる日数は七十時間。つまり約三日。その間にプロデューサーは、手狭な作戦会議室で、杜野凛世と幽谷霧子に対し、ネイバーフッド遠征に必要な知識を授けようとする。既に必要な知識は座学で身に付けたはずだが、プロデューサーは「まだ伝えていないことがある」と言って、ネイバーに関する説明を始める。その会議には迅悠一も参加しており、静かに様子を見守っていた。

 

 説明すること。それは、ネイバーも人間であること。ボーダーの上層部が様々な思惑で情報を秘匿しているため、知らないのも無理はないのだが、基本的に遠征に選ばれていない隊員と一般人は、ネイバーに対して大きな誤解をしている。その誤解とは、ネイバーとトリオン兵の区別があまり付いていないという事と、人型ネイバーの存在を知らない点である。

 

 ①ネイバーは地球人と同じ人間である。トリオン兵のことは正式にはネイバーとは言わない。人工知能や戦車を人間とは呼ばないように。よってネイバーに対する認識は、地球人にとっての外国人のそれと同じもので構わない。

 ②ネイバーの言語は地球のそれと異なるが、トリオン体に内蔵された、トリオンの波動を使った翻訳機能で、会話は可能である。ただし固有名詞は翻訳されず、そのままの発音で聞こえてくる。

 ③ネイバーフッドにはたくさんの国がある。国同士で戦争することはしょっちゅうだ。

 ④トリガー技術は、元々はネイバーの技術である。これはエンジニアなら、既に知っていることだろう。

 ⑤ちなみにプロデューサーも、ネイバーである。

 

 衝撃の情報が続出する。その中で杜野凛世と幽谷霧子が最も驚いたのは、五番目の情報。プロデューサーがネイバーであるという事実。一方の迅悠一は、何かあればフォローしようと考えていたが、二人の反応を見るに、その心配は無さそうだと判断した。

 

「……俺のこと、嫌いになったか?」

 

 二人は首を横に振る。まだ考えることは多いが、プロデューサーに対する信頼が揺らぐことはない。この場で言うことなのか、とは少し思うが……スパルタなプロデューサーのことだ。この程度の情報で揺れるようなら、すぐに遠征艇は(きびす)を返して、天井支部に帰還していた事だろう。

 

 そこで迅悠一が言う。

 

「プロデューサーさんは、旧ボーダー時代から蜜に連携を取っていた同盟相手なんだ。……あぁ、旧ボーダーっていうのは、俺ら玉狛のことね? そこから城戸さんが独立して、ボーダーを立ち上げたんだ。で、天井支部は以前、283プロダクションっていうアイドル事務所を隠れ蓑にして、対ネイバー組織を立ち上げて活動していた。それぞれ別の場所でネイバーと戦っていたんだけど、こういうのってお互いに協力した方がいいじゃん? そこで俺が橋渡し役を務めて、283さんと旧ボーダーを引き合わせたんだ。その後、城戸さんがボーダーを立ち上げることになって、旧ボーダーは玉狛支部として、283さんは天井支部として、ボーダーに吸収されることになった。……歴史としては、こんな感じかな?」

 

 杜野凛世が聞く。

「では、プロデューサー様は……その283プロダクションで、天井支部長と共に界境防衛を……?」

「いや……その頃の俺は、どちらかというと────()()()()()()んだ」

 

 プロデューサーは自らの来歴を明かす。

 

「迅くんが天井社長と城戸さんを引き合わせた頃、俺はネイバーフッドにいた。旧ボーダーと283は連携を取って、俺の国と戦争していた。俺は祖国の現場指揮官として前線に出ていたから、そこで何度も迅くんと殺し合ったよね」

「いやぁプロデューサーさんは本当にお強かった」

「話が長くなるからざっくり略すけど。俺の祖国は滅亡した。俺は捕虜として旧ボーダーに捕まったけど、天井社長が助けてくれた。俺は教官をしていたから、その育成能(プロデュース)力の高さを買うべきだ……って進言してくれたんだ。それには迅くんも賛同してくれた。その後すぐにボーダーが立ち上がって、俺は天井支部のプロデューサー、かつ、本部の育成顧問の地位にあずかった」

「二人も不思議だったでしょ? 本部と天井支部のルールがあまりにも違いすぎることに。戦闘隊員とオペレーターの兼業、トリオン兵の製作、月一の遠征権利……その全ては、プロデューサーさんの育成能力の実績ありきの特別措置なんだ」

「言い方を変えれば、能力の高さを理由に、わがままを聞いてもらっているだけなんだけどね。俺の“積極的遠征”の計画と、城戸司令の利害が一致したからこその特別権限だ。かといって別になんでもできるわけじゃない。一応、ボーダーの規則に沿った措置ではあるわけで」

 

 プロデューサーの話はこれで終わり。最終確認として、近界(ネイバーフッド)・惑星国家・マザートリガー・クラウントリガーの復習に入る。

 

 近界(ネイバーフッド)とは、ネイバーが住む世界のこと。そこは宇宙のような無限大にも思える空間の広がりを見せている。そんな暗黒(未知)に満ちた世界の中に、半球状の星がいくつも浮かんでいる。その半球星こそ、ネイバーの国、トリオンで構成された大地である。

 トリオンから物質へ変換するテクノロジーに関しては割愛。

 このような星と国の世界の在り方を、ある人は惑星国家と名付けた。というのも半球星は、決まった軌道で果てしのない空間を移動している。なお決まった軌道を持たず自由に飛び回る乱星国家も存在し、その場から動かない止星国家というものもある。

 そして大半の国の軌道は、こちらの世界の近くを横切っている。そのためネイバーは、トリオンという資源を得るため、こちらの世界に侵略戦争を仕掛けてくる。

 ちなみにネイバーは、地球(こちら)の世界のことを玄界(ミデン)と呼ぶ。

 

 マザートリガーとは、半球星を形成する大いなるトリガーのこと。マザートリガーがあるからこそ、トリオンから大地は作られ、海が生成され、森という自然が生まれる。星を維持する力を持つため“神”と呼ばれることもある。

 

 クラウントリガーとは、マザートリガーが作り出した世界の中で最も強力なトリガーのこと。用途は様々で、星を守るような能力、星を繁栄させる能力、他の星を攻撃するための能力など、多岐にわたる。

 

          †

 

 とある近界に黒雷の球体が出現。その中から高速遠征艇が降下。天候は大吹雪。地形は森林。周囲の索敵と環境の分析を開始。どこまで行っても氷樹と雪原が続くが、数キロ先に建造物を発見。

 

「ここは“雪の国”フェンデルだ。何度か来たことがある。この大雪は、フェンデルが持つクラウントリガーの不備で年中続く。吹雪に紛れていれば遠征艇が見つかることもない。ちなみに遠征艇のベイルアウト半径は3キロだ。それじゃあ少しずつ進んでいこう」

 

 浮遊する遠征艇は消音装置を起動。ゆっくりと進行。目的地は三キロ先にある建造物。それが収まる位置で停止。いつでも遠征艇がネイバーフッドから離脱できるよう設定しておく。そして一同はトリガー構成を再確認。

 

 プロデューサー。

通常(ノーマル)トリガー。

 (メイン)トリガー〔孤月:旋空:グラスホッパー:バッグワーム〕

 (サブ)トリガー〔‐:‐:‐:‐〕

(ブラック)トリガー〔八雲〕

 

 杜野凛世。

・通常トリガー。

 主トリガー〔孤月:旋空:シールド:バッグワーム〕

 副トリガー〔アステロイド:‐:エスクード:アイビス(試作)〕

 

 幽谷霧子。

・通常トリガー。

 主トリガー〔リペア:シールド:‐:バッグワーム〕

 副トリガー〔ハウンド:シールド:ニュースボックス:エスクード〕

 

 迅悠一。

・通常トリガー。

 主トリガー〔孤月:エスクード:シールド:ニュースボックス〕

 副トリガー〔孤月:エスクード:シールド:バッグワーム〕

 

 プロデューサーの指示が飛ぶ。

 

「みんな、バッグワームを忘れないように。まずは隠密で敵情視察。情報収集を抜かりなく行う。望遠鏡を使う場合は光の反射に気をつけてくれ」

 

 バッグワームを起動。遠征艇の外に出る。ホワイトアウトした視界。トリオン体を打つ猛吹雪。吹雪と森林に紛れて建造物に接近。一面の銀世界。

 

「迅。二人を頼む」

「了解」

 

 プロデューサーは跳躍。木々の幹を蹴って登る。氷樹の頂点から双眼鏡で遠望。内部通話で念話する。吹雪で声をかき消されないようにするためだ。

 

『……霧子。凛世のレーダー精度を20秒だけ上げてくれ。それと迅、何が見える?』

『はい』

『承知……』

『んー。秘密です!』

 

 幽谷霧子はニュースボックスを使い、杜野凛世のトリオン体に標準搭載されているレーダー精度を向上。

 

『凛世。トリオン反応の数を教えてくれ』

『……30……60……90……優に100は超えております』

『決まりだ。籠城戦が行われている。見えるのは遺跡のような建築物だ。正方形の古い砦。屋上で指揮官らしき人影が腕を組んで仁王立ちしている。使っているトリオン兵は……“雪原の大国”キオンのそれと近いな。あとで情報を共有する。対する攻城戦側は……未開の雪道を通って無理やり攻撃している。あ、ネイバーを一名確認。ほかにもいるだろう』

 

 飛び降りたプロデューサーは積雪の上に“ぼふり”と着地。そこで迅悠一が聞いた。

 

「この遠さと雪の厚さで見えるもんなんですか?」

「全身の一部しか見えないけど、トリオン兵の特徴は頭に入っているから、少ない情報でも確定できる」

 

 プロデューサーは、幽谷霧子のニュースボックスを借りて、内蔵してある天井支部のデータベースを開く。そこからいくつかのデータを抜き取って並べた。

 

 

 

 雪に閉ざされた遺跡。仮称、雪閉遺跡。敵ネイバーの人数と詳細は不明。使役トリオン兵の数も不明。

 

 粘着型捕縛用トリオン兵シーニー。全身が粘着物質で、対象に引っ付くことで捕獲する。引っ付くとトリオン体に針を差し込んでくる。その針から流し込まれる毒は、トリオンの流れを阻害し、トリガーの使用を不能にするため注意。

 

 三日月型狙撃用トリオン兵サブフィール。シーニーが使う毒針と同様の効果を持つトリオン弾で狙撃する。危険を感知すると救援要請の警報光を放ち、信号弾を上空に打ち上げる。

 

 鳥人型戦闘用トリオン兵パルイフ。トリオン弾の射撃。トリオンの波動を発することで、対象のトリオン体のバランスを内側から崩していき、トリガー解除を促す機能を持つ。ほか視線転移(テレポーテーション)の機能を持つため奇襲を要警戒。

 

 熊人型戦闘用トリオン兵マリーツァ。特殊な機能は無いが、基本性能に多くのトリオンを割いており、圧倒的なパワーを誇る。といってもトリオン体へのダメージは軽微。ただしモロに受けると数十メートルは吹き飛ばされる。連携の崩しを想定したトリオン兵であるため、吹き飛ばされた直後にサブフィールの狙撃が飛んでくることを警戒するべし。また、太い腕と拳から放たれるパンチは、意外と射程が長いため注意が必要。

 

 敵予想保有トリガー。粘着。凍針。凍針弾。信号弾。崩れ波(コラプス)視線転移(テレポーテーション)

 

 

 

 未開の雪道。仮称、未開雪道。敵ネイバーの人数と詳細は不明。使役トリオン兵の数も不明。

 

 狼型戦闘用トリオン兵グラート。攻撃と速度に特化したシンプルなトリオン兵。飛びかかりと牙、前足の爪の引っかきに注意。

 

 小人型焼夷用トリオン兵カローリ。焼夷追尾弾(ゴブリン)を使う。焼夷弾はトリオン体を溶かす。それが追尾してくるため注意が必要。腕に被弾した場合は、すぐに頭部まで延焼するため、即座に切り落とすべし。

 

 小人型攪拌用トリオン兵プラトーゴ。敵の目くらましとして閃光弾を多用。

 

 直立蜥蜴型戦闘用トリオン兵リドニーク。速度に特化したトリオン兵。鋭い爪で引っ掻く。また、トリオンの流れを阻害する気体を接近して吐き出してくる。

 

 敵予想保有トリガー:月牙。双爪。焼夷弾。追尾弾。閃光弾。凍気。

 

 

 

「情報は以上だ。B級ランク戦を思い出せ。戦闘に発展すれば三つ巴となる。今回の遠征の目的は、未知のトリガーの獲得だ。トリオン兵を倒して連れ帰ることもできるが、大型だと遠征艇に入らない。よってネイバーを狙い、トリガーチップを奪取する。……では、それを踏まえたうえで、凛世、隊長として作戦を提示できるか」

「……まず、遺跡から一キロ付近まで接近。漁夫の利を狙って待機。戦況を静観、分析します」

『了解』

 

 杜野隊は雪の森を走る。遺跡の東方に接近し、一キロ圏内に到着。もう少し前進したところで、杜野凛世は木陰に身を潜めるよう指示。杜野凛世は状況を観察する。

 

 籠城側の遺跡を基準として見ると、攻城側は南の雪道から攻撃を仕掛けている。杜野隊は遺跡の東側に位置。そして南から東回りで、遺跡の北側に抜ける小道が、杜野隊の眼前に現れる。

 

(…………この小道……攻城側にとっては絶好の抜け道……そして籠城側にとっては死守すべき場所……どちらも、この小道の重要性には気付いているはず……)

 

 しかし攻城側は、正面突破するつもりで、遺跡の南側から攻撃を繰り返している。対する籠城側は、正面突破されないよう、多くの兵力を南側に割くしかない。

 

(……これは……どのように……考えれば……)

 

 杜野凛世はボーダーに入隊してから、戦略や戦術の書物は勉強のため読んでいた。しかし実戦となれば、あまりにも考えるべきことが多く、膨大な情報の中で何を取捨選択すればいいのか不明瞭になってくる。

 

『凛世ちゃん。俺から提案いいかな?』

『迅さん……』

『思うに、この東回りの小道を、攻城側が使わない手はないと思うんだ。そこでさ。攻城側が奇襲のためにトリオン兵を派遣してきたら、俺たちで潰すってのはどうだろう?』

『……!』

 

 攻城側と籠城側は、今どちらが有利なのか。それすらも不明の中で、戦闘行動に移るべきではない。確かに目的はトリガーの獲得、次いでトリオン兵の鹵獲だが、功を焦って死に近付くのは避けたい。ベイルアウト機能があるとは言え、敵が第三勢力の出現に気付けば、杜野隊に大きな逆風が吹く。ここで下手に動けば、今後の目的達成が大きく遠のく可能性が高い。

 

 杜野凛世はレーダーを見る。移動している間に、百のトリオン反応は五十まで減っていた。レーダー上の光点の細かい動きを観察するに、攻城側は三十程度、籠城側は二十程度と見て取った。数の上では現在、攻城側が有利。ならば攻城側が余りの兵力を割いて、東回りの小道を通過させる可能性は低くない。

 

『……方針を決めます。凛世は籠城側が不利と判断し、攻城側の兵数を減らすことで、両陣営の共倒れを狙います。そのため、もし攻城側が奇襲を仕掛けるべく、前方の小道にトリオン兵を放った場合、これを奇襲します』

『……えっと、つまり、凛世ちゃん……ここで待ち伏せするってことで、いいのかな……?』

『はい、霧子さん。霧子さんは掩蔽待機。プロデューサー様は霧子さんの護衛についてください。指示があれば撤退を。迅さんは凛世のカバーをお願いします』

『了解。俺と凛世ちゃんが攻撃に回るわけね……』

 

 迅悠一は虚空を観る。プロデューサーは無言で了解。今回は初の遠征。戦略思想や戦術想定に若干の甘さが見られても、すぐには指摘しない。それは反省会として、遠征艇で帰る際、三日間みっちりとやればいいだけの話だ。

 

 レーダー上の動きに変化が現れる。攻城側の三十体のうち十体が北東側に移動を開始。東回りの小道を通ってくる。予想時間では五分後に、杜野隊の眼前を通る計算だ。

 

『奇襲で四体は倒します。迅さんも出来る限り撃破を』

『了解』

 

 迅悠一は、杜野凛世より数メートル北側に移動。

 

 南西方面から行軍する敵ネイバーとトリオン兵を目視。

 ネイバー2名。グラート2体。カローリ2体。プラトーゴ2体。リドニーク2体。

 

 杜野凛世は、行軍が眼前を通り過ぎるのを待って、さらに4メートル離れた時点で木陰から飛び出す。左の足元が光ってエスクードが起動。同時に四枚のエスクードを、グラート、カローリ、プラトーゴ、リドニークの足元から生成。四体のトリオン兵をカタパルトのように突き飛ばし、中空で激突させる。積雪の小道に滑り込んだ杜野凛世は────

 

「旋空弧月」

 

 孤月一閃。頭上を舞う四体のトリオン兵を一刀両断。全身を横薙ぎされたトリオン兵は破壊されて落下。杜野凛世は威力重視の狙撃銃トリガー・アイビスを生成して敵ネイバー……もとい、カローリに発射。カローリの全身が一撃で粉砕する。生やしたエスクードを解除。射撃の反動で杜野凛世は一瞬硬直。敵ネイバー二人は驚きつつ振り返り、攻撃トリガーを生成。かたや双斧を、かたや牙刀を装備。次の瞬間、迅悠一が雪道に飛び出す。敵の背後を突いた迅悠一は、孤月二刀流でプラトーゴとリドニークを連続両断。グラートが駆け出す。挟撃された敵ネイバーは背中合わせとなり、牙刀を持つ敵が杜野凛世に接近。杜野凛世はアステロイドを生成しつつ、飛びかかってきたグラートを一刀両断。迫り来る下級隊服の男性ネイバーは、二本の牙刀を柄同士で連結し、グレイブのような形態を取る。次いで左手と柄が発光すると同時、それを前にかざした敵ネイバーは────

 

天翔孤虎(てんしょうこどら)

「っ!!」

 

 高速移動。グレイブに噴進剤が積まれているのか、疾走速度が低下する積雪の獣道を物ともせず、カッ飛んできた。大型の武器と人ひとりの重量が時速40kmで、杜野凛世の孤月に激突。アステロイドの分割設定工程を踏んでいた杜野凛世は、孤月で受けるも刀身が叩き割られてしまい、右腕の肩から下を切り落とされて孤月を手放してしまう。高速移動機能が終了して積雪を掘り滑る敵ネイバーの左手とグレイブの柄が再び光り、グレイブを大きく東に投擲。武器自体が旋回しつつ高速移動するグレイブは多くの木の幹を切断しつつ、半円を描いて杜野凛世の右半身に接近。どうやら追尾性能があるようだ。杜野凛世はひと目でグレイブの軌道を予測演算し、アステロイドの射出と同時にグレイブを弾くためのエスクードを生成。すると敵ネイバーは右手に牙刀を生成し、左手を光らせて高速後退しつつアステロイドを躱す。刹那、木々を切り飛ばしながら杜野凛世に急接近していた二本の牙刀(グレイブ)が、一本の牙刀に戻った。トリガーの再生成による消失の仕様だ。それは重量の変化、重心の変化を生む。すなわち軌道の変化。旋回してきた牙刀はエスクードを躱して杜野凛世の背後を通過。軽くなったぶん、一本の木の幹を切断する威力はないため、ぶつかれば停止する。だが軽くなったことで小回りが利くようになり、雪道の傍らに並ぶ木々の手前で急旋回、杜野凛世の左半身を狙う。杜野凛世の左の足元が光る。足元にエスクードを生成。カタパルトとして使い、自らを南方上空に射出してグレイブを跳び躱す。そして下方には、高速後退を終えた敵ネイバー。杜野凛世は宙を舞いながら右腕の切断面より孤月を生成。柄を左手で掴んで────

 

「凛世は左利きでございます」

 

 世界は右利き用の道具で彩られている。故に幼少期、親から右手でも物が扱えるよう指導された。その成果が()()()()()()()()()で活きてくる。

 旋空弧月。吹雪を切り裂く一閃が、右手で放つ旋空弧月より正確に、敵ネイバーの頭頂から股間を両断した。トリオン伝達脳と供給機関を破壊。下級隊服を着る敵ネイバーの男性は換装が解ける。武装解除完了。アステロイドを生成・27分割・下方に設定・射出。空から降る弾丸の雨に死の恐怖を感じて叫び、逃げようとする敵ネイバーだが、雪に足を取られて足掻くことしかできない。着弾。敵ネイバーの背中に七発命中。敵ネイバーはショック状態となり気絶する。ボーダー製の弾トリガーは、生身の人間に対して殺傷力が生じない仕様となっている。当たっても気絶する程度の衝撃だ。そして杜野凛世が着地した瞬間、西側の森の奥から何かがピカっと光った気がした。

 

 

 一方。杜野凛世が右腕を切り落とされた頃。

 

狩炎双龍(りゅうえんそうりゅう)

 

 参謀系の敵ネイバーは二又の手斧から、トリオン体を溶かす性質を持った拡張斬撃を放つ。迅悠一は眼前に二枚のエスクードを生成して防御。一枚目は防壁が溶かされて砕かれるが、二枚目の防壁できっちり防ぐ。そして内部通話を使い、杜野凛世に注意喚起。

 

『凛世ちゃん。西の伏兵に注意』

 

 敵ネイバーは狩炎の双斧を投擲。二枚目のエスクードを砕いたそれが迅悠一の顔面に迫る。二刀の孤月を十字に置いて受け流した迅悠一は、東の森に後退。敵ネイバーが追撃して木々の間に入った瞬間、エスクードを起動。敵ネイバーの両脇にそびえる樹氷の幹からエスクードの防壁がせり出して胴体を挟み込む。

 

「……!!」

「悪いね。可愛い後輩を守らなきゃいけないから」

 

 迅悠一は左手の孤月を投擲して敵ネイバーのトリオン頭脳体を破壊、換装を解かせる。次いで自らの足元にエスクードを生成。やや西向きにせり出させる。防壁の頂点に足を置いていた迅悠一はカタパルトの要領で自らを射出。大きく西に飛んで右手の孤月を調整。次の瞬間、迅悠一の落下地点がピカっと光った。それはトリオンの砲弾。杜野凛世が敵ネイバーを気絶させて着地した瞬間の隙を突き、狙撃したものだ。音を置き去りにして木々の合間を抜ける狙撃砲弾は、杜野凛世が着地と同時に生成していたエスクードによって防がれる。ボーダー製のエスクードは斬撃性質のトリオンに弱いが、弾丸性質のトリオンに強い。迅悠一は着地と同時に右手の孤月で、三日月のような体をした狙撃用トリオン兵を一刀両断。信号弾を撃たせる前にトドメを刺した。そこでプロデューサーから内部通話が入る。

 

『敵ネイバー、二名の無力化を確認。トリガーセットを回収した。凛世、どうする?』

『一時退却するのがよろしいでしょう。東の森林地帯に身を潜めます。また、攻城側も籠城側も、凛世たち第三勢力の存在に気付いた頃と思われます。霧子さん、リペアで凛世の右腕を繋げ直すことは可能でしょうか?』

『はい、可能です!』

 

 杜野凛世は落ちている自分の右腕を拾う。プロデューサーは倒したネイバー二名を抱え、杜野隊は一時撤退。雪の足跡を消して掩蔽。幽谷霧子のリペアで右腕を繋げ直す。

 

「ごめんね、凛世ちゃん。まだトリオン体の修繕が可能なだけで、漏出したトリオンを分けてあげる機能はなくて……」

「いえ、充分でございます」

「そうだよ。こんな便利なトリガー、プロデューサーさんを観るまでは未来になかったし。霧子ちゃんは本当に良い仕事をしてくれました」

 

 細目の迅悠一は親指を立て、白い歯をキラッと見せる。

 

「……未来」

 

 杜野凛世は訝しむ。というのも、なぜ迅悠一は西側の狙撃用トリオン兵という伏兵に気付けていたのか。確かにレーダー上には映っていたが、戦闘を始めてしまえば、いちいちレーダーを確認する暇はない。幽谷霧子にニュースボックスを使用させていれば、伏兵の存在は知らされていただろう。しかしニュースボックスを起動することにより、こちらの数が三名であることを敵に確定させたくなかった。結果論では伏兵の存在に気付けなかったため失策となる。しかし迅悠一のおかげで助かった。それもまた結果論であるが……

 

「もし。迅さん。あなた様はもしや……未来が?」

「おっ? 意外と見抜かれるのが早かったな~。そう、俺は未来が視えるんだ。そういうサイドエフェクトを持ってる。正確には、俺がこの目で見た人の、少し先の未来が視える。で、戦闘前から凛世ちゃんが、狙撃を受けて胴体を吹き飛ばされる未来が見えていたから、こっちで対処させてもらった。ちなみに霧子ちゃんにニュースボックスを使用させていれば、たぶん左腕の負傷で抑えていたね」

「……なるほど。では……」

「といっても失策というほどじゃない。現に敵は、こっちを二人だと思っている。十体の敵を捌いた腕利きのコンビだとね」

 

 反省は後だ。杜野凛世は第二戦を想定する。

 

「…………では、迅さん。凛世たちが勝利する未来は、見えますか?」

「……」

 

 迅悠一は、プロデューサーに視線を配る。対するプロデューサーは頷いた。

 

「……申し訳ないけど、プロデューサーさんに口止めされているんだ」

「…………────いえ、たしかに、失言でした。いつも迅さんがそばにいるわけでもなし。加えて不確定な未来を頼りにするのは、隊長としての責務を放棄するも同然のことでした。みなさま、謹んでお詫び申し上げます……」

 

 杜野凛世は、隊員の命を預かる隊長として、今後の方針を取り決める。

 

「敵戦力が不明の状況で戦うのは得策ではありません。警戒されては情報収集も難しいでしょう。一旦、遠征艇に帰還します。まだ二日あります。焦らず行きましょう」

『了解!』

 

          †

 

 遠征二日目。夕方。

 杜野隊が倒した二名のネイバーは、捕虜として遠征艇の密室に監禁している。尋問して情報を引き出そうとしたが、頑として口を割らない。かと言って拷問する気はないし、ボーダーに連れ帰る予定もない。帰還の際に記憶封印措置を施して解放する。それがボーダーの方針だ。

 

「実力派エリート、迅悠一! ただいま帰還しました!」

「看護兵、幽谷霧子! 帰還しました……!」

 

 偵察に出ていた迅悠一と幽谷霧子が遠征艇に帰ってくる。集めた情報をニュースボックスのデータベースに保存。遠征艇のデータベースとも共有し、全員が閲覧できるようにする。杜野凛世とプロデューサーは情報を確認しつつ、幽谷霧子の口頭報告を聞く。

 

「あの……遺跡の入り口付近で、二人の男の人が戦っていて……どちらも壮年の男性です。篭城側の人は、曲刀を投げて自由自在に操る戦闘スタイルで、攻城側の人は大きなガンランスを二本、両手に持って戦っていました」

「あの二人は強いよ。俺がどっちかとタイマン張っても……正直、勝てるかどうかは微妙かな。プロデューサーさんのブラックトリガーがあっても、必ずどちらかは死ぬ」

「迅がそこまで言うのか……敵のトリオン兵も、まだ余裕があるみたいだな。未知のトリガーを回収する任務は既に達成している。無理に欲張らなくてもいいと思うが……凛世」

 

 杜野凛世はうなずく。何よりプロデューサーを危険には晒せない。

 

「わざわざ勝算の低い賭けに出る必要はございません。昨日倒したトリオン兵を回収するのも危険でしょう。既に戦果は充分。強者も知れた。そも、いま思えばあの伏兵は、凛世たちの接近に気付いていたが故の狙撃としか思えません。そのような強者と戦っては危険です。ボーダーに帰りましょう」

「────よし。じゃあ帰るか!」

 

 杜野凛世は帰還を指示。プロデューサーは遠征艇を動かす。そこで幽谷霧子が聞いた。

 

「凛世ちゃん。どうして、あの伏兵が私たちを狙ったものだって思ったの?」

「伏兵が一体だけ。それだけだったからです」

 

 迅悠一は席に着き、静かに杜野凛世の話に耳を傾ける。

 

「一体だけ……?」

「はい。おそらく籠城側は、あえて東回りの小道を空けていた。故に攻城側は、小道には何かあるのやもと疑い、なかなか兵を割けなかった。互いの兵力数は拮抗しており、質も指揮も同等。しかし戦いも佳境に入り、攻城側は小道に何も用意されていないことを見抜き、兵を派遣。籠城側は、おそらくですが……派遣された敵兵を、一人で殲滅する腹積もりだったのでは」

「えっ……」

 

 なぜそのように思うのか。それは籠城側の指揮官が使う投刃系のトリガーから推測したこと。幽谷霧子が録画した映像は、猛吹雪で視界こそ悪いが、ある程度の情報が見て取れる。籠城側のネイバーは遺跡の屋上に陣取り、遠隔から一方的に攻撃し、ガンランスの男と膨大なトリオン兵を一掃している。攻城側は日中、東回りの小道を使って大量のトリオン兵を送り込んだが、これも突然の爆発で焼き払われている。誰が攻撃したのかは不明だが、おそらく籠城側の指揮官だろう。

 

「遠隔攻撃。屋上という地の利。遺跡の入口も、南側の正門ひとつしかない。であれば、その真上に陣取り、刃を投げていれば、大抵の敵は蹴散らせましょう。では、なぜガラ空きにしても問題ない東回りの小道に、ちょうど凛世たちが戦闘を始める頃、伏兵を向かわせたのか。理屈は不明ですが、どうやってか我々の存在に気付いていたとしか思えません。おそらくバッグワームを無効化するようなトリガーを有していたのやも」

「……」

「対する攻城側は、地の利で負けていることを知りつつ、どうしようもない。意固地になり熱くなっているのか、無能であるのかは分かりません。ですが……籠城側の圧勝で終わるだろうことは、簡単に予想できます。これでは漁夫の利もできません。凛世たちが攻城側に協力しても結果は変わらない。こちらに狙撃手がいれば話は別ですが、凛世のアイビスでは少々射程が足りません。よって、この際、取れるコマだけ取り、あとは撤退が吉と見ました」

「……ランク戦で弱い駒だけ落としたあと、自発的にベイルアウトをするように……?」

「はい……まさしく、そのように。今回は実戦ですので、得点より失点を抑える方向で舵を切ります。と言いながら、昨日は得点を焦ってしまいましたが……やはり実戦とランク戦の立ち回りは別のものとして捉えるべきだと、今回は学びました」

 

 そこまで聞いた迅悠一は、寡黙だった口を開く。

 

「その考察は、かなり当たっていると思うよ。もし凛世ちゃんが情報収集をした上で、このあと戦いに出ていたら……ちょっとヤバかった。まぁ、そもそも凛世ちゃんが出撃する未来が、全然なかったんだけどね」

「ありがとうございます。凛世は……隊長として、適切な判断ができていたでしょうか……」

「だってさ。プロデューサーさん?」

 

 プロデューサーは、記憶封印措置を施した捕虜二名を遠征艇の外にほっぽり出して、ちょうど戻ってくる。

 

「あぁ。百点満点中、九十点だ。文句なし。ただし一応、ダメだった十点を言わせてもらうと、それは敵ネイバーの情報収集を怠ったことだ。迅くんの一言で、目の前の餌に釣られてしまっただろう?」

「……! ……はい。もっと慎重に動くべきでした……」

 

 杜野凛世は気付く。やはりあの時の迅悠一の提案は、プロデューサーの差し金だったのだと。

 

「俺は良かったと思うけどな~。自分の実力に自信があるのはいいことだ。自信過剰ってほどでもないし。あと慎重になるあまり、戦闘する日を一日ずらしていたら、昨日の夜あたりに遠征艇の存在に気付かれて、今日は少し動きにくくなっていたかもしれない。電撃的に動くのも悪くはないと思うよ?」

「迅、()()()()()()()()()は違う。敵を知って速さを取るのと、敵を知らないまま速く動くのは全く異なる」

「はい! 言われてみれば確かにそうでした!」

 

 迅悠一はキリっとした顔で敬礼する。彼は未来が見えるため、こうして注意されることは知っていたはずだ。ならば冗談で言ったのか。否、彼はふざけているように見えて、きちんと()()()()()()()()()()()()()を、()()()()()()()()()()()吐き出させていた。

 

 遠征艇は一日かけて、最初に降り立った場所へ戻る。周辺にトリオン反応なし。光学センサーと音響センサーによる索敵も反応なし。ゲートを生成して帰還する。三日経てば地球に里帰りだ。

 

 その時、迅悠一の眉がぴくりと動いた。

 

「おっ! 太刀川さんに勝てる未来が見えた!」

『……?』

「いや~~~最近、孤月だけじゃ勝てなくなってきてね。どうしても太刀川さんに勝ち越したいから、何か勝てる方法ないかなーって考えてたら、いい未来が見えたからさ。城戸さんにお願いして、今回の遠征に同乗させてもらったんだ」

 

 プロデューサーはまさかと呆れる。その前に杜野凛世が訊いた。

 

「……? 迅さんは今、アタッカー界隈でトップランカーのはずでは……」

「うん、凛世ちゃん。“今は”ね」

 

 つまり、この先の未来で太刀川慶に勝ち越される未来が濃厚ということか。プロデューサーは問いかける。

 

「まさか……今回奪取したトリガーの中に、欲しいものでもあったのか?」

「正解! 凛世ちゃんが戦ったネイバーが使っていた、あの孤虎(こどら)ってやつ。実は伸縮する機能があるんだよね。凛世ちゃんとの戦いでは使わなかったみたいだけど。で、あれ、いいなって思ってさ。伸縮じゃなくて変形的な感じにして、新しく作り直せば……お、かなりいい感じかも? トリガーの名前はどうしようかな? スコーピオン? あぁ、エンジニアの人に解析を頼んで作ってもらうまでが待ち遠しい……」

「迅……小南あたりにキレられるぞ? 迅だけズルい! とか」

「はは、そこは手土産を持参しますよ。二本の孤虎を連結した真芯(ましん)ってトリガー。あれ、単純な連結器(コネクター)として作り直せば、小南はもっと強くなると思うんだよね」

「そういう未来が見えたのか?」

「うーん。五分五分。小南次第かな? でも未来は大きく動き出してる。それだけ今回の収穫は、ボーダーにとって大きなものだったってことだよ。お手柄だね、杜野隊!」

 

 今回の戦利品は以下の通り。

 

 武器トリガー。

〈真芯〉推進器付きの連結器。

〈孤虎〉虎の牙のような形状の刀。伸縮機能有り。

〈双龍〉二又の手斧。

 

 弾トリガー。

〈愚乱〉貫通力重視のトリオン弾。

 

 専用オプショントリガー。

〈狩炎〉トリオンで出来た物質を溶かす拡張斬撃。

〈天翔〉高速移動と自動追尾の機能付加。

 

 ただし戦闘の衝撃で、双龍・愚乱のトリガーチップが破損していた。解析は出来なくないが、難しい上に時間が掛かるだろう。

 





《雪閉遺跡の陣営》
 “傭兵”マリク・シザース。〔四紋:旋炎:漆玄:落凰:守破:怒濤:驚天〕〔岩槍:核熱:凍気:鉄鎖〕 ブラックトリガー〔愛墓〕

 粘着型捕縛用トリオン兵シーニー。
 三日月型狙撃用トリオン兵サブフィール。
 鳥人型戦闘用トリオン兵パルイフ。
 熊人型戦闘用トリオン兵マリーツァ。

vs

《未開雪道の陣営》
 “将校”カーツ・ベッセル。〔悪魔銃槍:死蜥蜴:血牙蜂:旋風鴉〕〔愚乱:真芯:狩炎:孤虎:天翔:双龍〕
 “参謀”カマンヂール。〔双龍:狩炎〕〔愚乱〕
 “隊員”サルダード。〔孤虎:真芯〕〔孤虎:天翔〕

 狼型戦闘用トリオン兵グラート。
 小人型焼夷用トリオン兵カローリ。
 小人型攪拌用トリオン兵プラトーゴ。
 直立蜥蜴型戦闘用トリオン兵リドニーク。
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