ネビュラ・カルテット   作:KQ

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本編のストーリーの中で白祇重工の話が一番好き。

やっぱ機械が動いてる姿ってかっこいいよね。

あと今回下ネタ注意です(今更)


恋する乙女機械

 

--ラマニアンホロウ 内部--

 

「あれ?今回はお面つけなくていいの?」

 

「ん?…あぁ、あれは中にいるかもしれない調査員やホロウレイダーに正体知られないためにつけてるものでもあるんだ」

 

「裏社会の住民として、顔を知られるわけにはいきませんからね」

 

「そうなんだ…(ツバキのお面どんなのか見て見たかったな…)そういえばツバキ…」

 

「フフフ…ツバキお兄さんでも構いませんよ?」

 

「やめとけ、プロキシには実の兄がいる」

 

「むっ、そうでしたか…」

 

「さっきツバキ、グレースさんのこと命の恩人って言ってたよね?昔なにかあったの?」

 

リンがツバキにそう聞いた。

 

「よくぞ聞いてくれましたプロキシさん!そう、私はグレースさんに命を救われたのです!…それで、どこから話しましょうか…」

 

「まぁ全部言っていいんじゃないか?」

 

「そうですか、では早速…」

 

 

〜8ヶ月前〜

 

--黒雁街跡地--

 

「ハァ…ハァ…!」

 

「ウゥ…」

 

8ヶ月前…私は路頭に迷っていて、ルミナスクエアの路地裏に座り込んでいました…

 

当時は何故自分がこんなところにいるのかすら分からなかった…

 

そもそもの話…私は一体誰なのか?どこで生まれたのか?それすら思い出せない…

 

いわゆる、記憶喪失ってやつです…覚えているのは、自分が機械人って事だけ…

 

そんな所を、偶然通りがかったクロウさんが拾ってくれたのです…

 

そして、ルミナから離れた黒雁街跡地まで、わざわざ連れていってくれました…

 

「あぁ?…おい、あそこに誰かいるぞ?」

 

「背負っているのは…まさか、怪我人か!?」

 

私を背負ったクロウさんに、白祇重工の幹部や従業員たちはすぐに気づきました…

 

「おい!どうした?何があった!?」

 

「ハァ…頼む、コイツを助けてくれ!」

 

「この男、どうやら機械人らしいな…おい!すぐにグレースを連れてきてくれ!」

 

「は、はい!分かりました!」

 

ベンさんが従業員に命令しているところを最後に、私の意識はそこで切れました…

 

 

「…ん」

 

「ッ!よかった、目が覚めたんだな!」

 

あれから3時間後…私は建設作業の音で目覚めました。

 

「…ここは?」

 

「白祇重工の拠点だ…お前、あのまま放置してたら完全にぶっ壊れるところだったぞ?」

 

「…そうですか」

 

近くには椅子に座っているクロウさんと、当時のクレタさんとベンさんがいました。

 

「君、ルミナスクエアの路地裏にいたらしいが、どうしてそんなところにいたんだ?」

 

「…実は「あぁ!どうやら無事に意識を取り戻したらしいね!」

 

ベンさんの質問に答えようとした瞬間、ちょうどグレースさんが戻ってきたんです。

 

「うんうん…可動部やパーツに異常は特に無し、バイタルも正常だね…ところで君!」

 

「は、はい」

 

グレースさんはタッチパネルを操作しながら物々独り言を言ったと思いきや、突然私の方を向いて、こんな事を言い出したんです。

 

「その…試しに抱きついてもいいかな?」

 

「え?」

 

「は?」

 

バシィィ!

 

「痛ッ!?」

 

「馬鹿!意識取り戻してばっかのヤツに何聞いてんだよ!!」

 

「…その、一応君を助けてくれたのは彼女なんだ。普段はおとなしいが、機械が関わると狂い出すんだ…見苦しいところを見せたな…」

 

「いえ、そんな…私を助けてくれたのは事実なんですし、感謝してもしきれないほどです…ありがとうございます!」

 

 

そうして私は、クロウさんの率いるネビュラ・カルテットに入り、さらに副業として、白祇重工で働くようになったんです!

 

 

 

「へぇ、そんなことが…」

 

「思えば私が機械に興味を持ち出したのも、グレースさんがきっかけでした…私のこの怒りの破壊者(レッドバスター)も、きっと作ることが出来なかったでしょう…」

 

ツバキは自分の愛用するジェットハンマーを見ながらそう言った。

 

「おっと、今は重機を探さないとですね…ここら辺に、『Ⅲ型ホロウ用デモリッシャー』グレーテルの信号が来ています」

 

「プロキシに先導してもらう必要があるな…グレース、デモリッシャーの特徴を教えてくれ」

 

「あの子は真面目な頑張り屋さんさ!小さい頃のおチビちゃんも、同じくらい可愛かったなぁ…」

 

「その、グレースさん…それじゃゼロさんやプロキシさんに伝わらないかと…」

 

「はいはい、普通の人にも分かるように言うとだね…あの子は地下鉄を掘るための機械さ。他の仕事にも対応できるよう、建築物の解体ができるチェーンソーも完備しているんだ!」

 

「さらにそのチェーンソーを使って、エーテリアスの撃破なんかもしてましたね…それがまさか家出してしまうとは…」

 

「グレースがしつこく更新しようとしたからだろうな…パソコンの自動更新ばりにウゼェからなぁアレ」

 

「君も変わったね、そんなことを言うようになって。あ〜あ、小さい頃はあんなに可愛かったのに…」

 

「なんかなかったの?デモリッシャーが家出するきっかけみたいなの」

 

「う〜ん、これは俺の推測なんだが…子供が大きくなる過程で、急に反抗的になるのはよくあることだろ?」

 

「なるほど、反抗期ってヤツですか…待ってください、だとしたらマズイですよ!」

 

「ああ!私の可愛い可愛い子供たちが、やりたい放題の反抗期モンスターになるなんて、絶対にダメだ!深夜に暴走族の集会に行ったり、わざと機体にキズを作ったり、剥がせない巨大ステッカーを貼ったり、違法混合エーテル燃料に手を出したり、旧文明のアニメを真似して他の機械と合体なんてしようものなら…」

 

「あと夜な夜なアダルトサイトでシコったりな」

 

「うわぁぁそんなこと絶ッッッ対にさせたらダメだァァァァ!!!!」

 

「火に油を注がないでくださいゼロさん!!」

 

『わぁ…解像度の高い妄想だね…ちょっと見たくなってきた…』

 

「コホン!…とにかく、一刻も早く見つけましょう!先を急ぎますよ!」

 

 

 

「ここです。発信源はこの辺りのはずですが…」

 

一行は先に進むと、開けた場所に着いた。すると…

 

『それ以上来ないで!』

 

「ん?」

 

『ここはあたしたちの秘密の楽園!』

 

「え、何このギャルゲーのヒロインみたいな声?」

 

突如、広場に女性の声が木霊しはじめた。

 

「女の子の声…?」

 

「あ、おいアレ!」

 

すると、目の前の建物から巨大な機体が姿を現した。

 

『分かってるわよ!真白クンとの仲を引き裂く気でしょ!?』

 

「間違いありません!デモリッシャーですよ!」

 

「あぁ…!デモリッシャー、会わないうちにいっぱしの乙女になって…!」

 

そう、この女性ボイスの機体こそ、グレースやツバキの言っていた『Ⅲ型ホロウ用デモリッシャー』グレーテルである。そんな彼女の様子を見てグレースはニヤニヤし始めた。

 

「グレース、おい…落ち着け…だが真白クンとは?白いのか?」

 

「なぁおい…アイツが登ってる建物…白くね?」

 

ゼロは目の前のデモリッシャーが登っている建物に指を指した。

 

「驚きました…!あの作りかけのビルが、彼女の言っていた真白クンですか!?」

 

『作りかけですって…!』

 

「あっ、ツバキ地雷踏んだ」

 

「えぇっ!?」

 

ドシィィィィン!!

 

デモリッシャーはその場でジャンプすると、ツバキ達の前で着地した。

 

『あたしね、真白クンと一生添い遂げるの…だから今の、取り消しなさいよ!

 

「ハァ…仕方ありませんね…いいでしょう、こうなったら力づくで帰ってきてもらいますよ!!」

 

そう言うとツバキがハンマーを持って構え、デモリッシャー目掛け振り落とした。

 

ガキィン!

 

「くっ…!さすがグレースさんの重機ですね…!」

 

しかしデモリッシャーも負けず劣らずチェーンソーで攻撃を防いだ。

 

「デモリッシャー…君が恋人を守るために…これほど凄まじいパワーを発揮するなんて…!」

 

一方グレースはそんなデモリッシャーを見てうっとりしていた。

 

「うっとりしてる場合かよ!今はアイツを連れ戻すのに集中しろ!」

 

「ベンさん!オレちゃん左行くから右よろしく!」

 

「分かった!」

 

そう言うとゼロは青龍刀とデザートイーグルを持って左に、ベンはタンピングランマーを背負い右に周った。

 

(正面しか攻撃できないハズ…!)

 

そしてゼロとベンが同時にデモリッシャー目掛けて飛びかかった。しかし…

 

『やだっ!乱暴な人はキライ!!』

 

ギュィィィィン!!

 

「ぐぉっ!?」

 

「うぇぇ危なッ!?」

 

「彼女のチェーンソーは回転するんです!囲んでも意味がありません!」

 

「ッテテ…なるほどね…」

 

『ッ!?』

 

ベンは吹き飛ばされたが、ゼロは直前でギリギリ回避し、デモリッシャーの上に乗っかった。

 

『この!降りなさいよ!』

 

「なぁ、デモリッシャー。君が真白クンを思う気持ちは分かる…オレちゃんも昔、恋をしたことがあるしね…でもな…」

 

『?』

 

 

 

 

「機体と建物でどうやってドッキングするわけ?」

 

 

 

 

「「「「『『!?!?!?!?』』」」」」

 

「はいチャーンス!!」

 

動揺してる隙を突き、ゼロは機体のスキマ部分に発泡した。

 

バァン!バァン!バァン!

 

『んぐっ!?』

 

「はーいツバキ!攻撃するビッグチャンスだよ!」

 

「えっ、あっはい!!」

 

するとジェットハンマーの中に埋め込まれてる音動機が回転し始めた。

 

怒りの破壊者(レッドバスター)、チャージ50%…!」

 

ヒュッ!

 

「ファイッ!!」

 

ドガァァァン!

 

『ぐっ…まだまだぁ!』

 

そしてデモリッシャーに駆けつけ、思いっきり叩きつけた。

 

『うわぁ…相変わらず汚い…』

 

「前にも言ったでしょ?オレちゃんはアウトローって…ん?」

 

ゼロがリンと会話していると、何かに気づいた。

 

「まずいな、戦いの音を聞きつけてエーテリアスが集まってきたぞ!」

 

「あっ!真白クンにエーテリアスが!」

 

騒ぎを聞きつけたエーテリアスが集まり、ほとんどが真白クンに群がっている。

 

『やだっ!真白クンから降りてよ!ばっちい手で彼に触らないで!あっち行ってよぉ!これ以上失礼なことされたらあたし、あたし…』

 

「あっ、なんか嫌な予感…」

 

 

『メッタ切りにしてやっからなぁ!カビの生えたカスどもがぁぁ!!』

 

 

「き、急に豹変しやがった!」

 

「なるほど、山岸由花子タイプね」

 

「誰だよそれ!?」

 

「しかし驚きましたね…デモリッシャーにこんな力があったとは…」

 

「ああ…これが恋する乙女のパワーってやつなのかもしれないね!」

 

「1.4トンのチェーンソーぶん回して、エーテルと電気のハイブリッドで動く乙女がどこにいんだよ!」

 

『はぁぁぁ!!』

 

そしてデモリッシャーはその巨大なチェーンソーをエーテリアス目掛けて振り落とした。しかし…

 

「待ってくれデモリッシャーさん!そっちは…!」

 

ガァァァァン!!

 

「「アーッ!?」」

 

なんとエーテリアスを攻撃しようとするあまり、真白クンにまで被害が及んでしまった。

 

『ごっ、ごめんね真白クン!あたしってば取り乱しちゃって…』

 

さらに…

 

ドォォォォン!!

 

あまりの衝撃で倒れてきた真白クンを、デモリッシャーは怪力で受け止めた。

 

『真白クゥゥゥゥン!!しっかりして真白クンッ!!』

 

「さっきの一撃で耐久壁が壊れたか…」

 

「ディ、DVだ…」

 

『そんな、真白クン…全部あたしのせいだ…』

 

目の前のピクリともしない(建物なんだから当たり前)真白クンを前に、デモリッシャーはただただ落ち込んでいた。

 

「自分を責める必要はないさ。むしろ、私は君におめでとうと言いたいくらいだよ!」

 

『えっ…?』

 

「はっ!?」

 

「おっ、おい…グレース!自分が今なにを言ってるか、ちゃんと分かってるのか!?」

 

「しまった!グレースはメカには強いが、恋愛は経験ゼロのド素人なんだ!」

 

「えっそれってつまり処j「いくらゼロさんでも恩人への侮辱は許しませんよ?」…ごめん」

 

危ねぇ言い切ったら完全にブチ殺されてた…

 

「顔を上げて、周りを見てごらん。真白クンが君を抱きしめてるよ!」

 

『!!!』

 

「これは建物にとって、一生に一度しか交わせない抱擁さ。彼はそれを君に捧げたうえ、エーテリアスからも守ってくれた」

 

「…素敵な恋人じゃないですか。貴女は、ビルを見る目がありますよ」

 

『ううぅ…』

 

待って、何しれっとツバキも感心してるの?

 

「大丈夫、これは永遠の別れじゃないさ…私達がそうさせない。ほら、一緒に帰ろう?みんなで力を合わせて、新たな土地に真白クンを建て直そう!」

 

『うわああああああああん!!…ぐずっ…うん、あだぢ、一緒にがえる!』

 

 

 

 

 

 

 

 

「オレちゃんもあんな感じで朱鳶先輩を守れる男になれたらなぁ……待って何この話?今回詰め込み過ぎじゃね?気づいたら5000文字ぐらい行っちゃってるし」

 




いやぁ……また日跨いでました…
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