ロ リ ナ パ テ ス   作:( 눈_눈)

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お久しぶりです。カサネちゃんに堕ちた経緯を語って貰う形式で行くことにしました。ちなみにこの方式で書くとして、書いて欲しい生徒とかいます?なんか感想乞食みたいで良くないとは思いつつ、次に書く生徒が思い浮かばないんですよね。

ホシノって堕ちるまで長いけど堕ちたらものすっごい重くなりそう。多分カサネちゃんが鈍感な事をいいことに、抱き枕にしたり、シャワー一緒に浴びたりして、内心でめちゃくちゃドキドキしてますねこれは。




回顧 小鳥遊ホシノの場合

 

経緯…?いやいや、おじさんは後輩ちゃん達の恋を横取りするような非道な真似はしないよ〜。

 

それよりおじさんはセリカちゃんの経緯が聞きたいなぁ〜……

 

…うへ?……話さなかったら本人にバラす!?

 

…ちょっ……なんでおじさんの恋バナにそこまで執着するのさ!?

 

…わかった……わかったって!

 

……はぁ……どこから話したらいいかな。

 

 

最初の印象は、最悪の一言だったよ。その制服を見た瞬間に、もはや憎悪と言ってもいいくらいの醜い炎が私の中で燃え上がるのを感じた。

 

連邦生徒会が今更何しに来たんだ。

何が目的で今になって手を出してきたんだ。

 

そんな言葉を喉の中で押し殺すのに必死だった。

 

守るべきものがある今は、皆がいる今は考えすらしないけども、もしもアビドス高校の在校生が本当に私1人しかいなかったとしたら、間違いなく連邦生徒会なんて潰していると思う。我慢できずに襲撃しているだろうと思う。

 

そんなことは相手だって薄々感じているはずだと思ってた。流石に分かっていると思っていた。それで私を恐れて触らぬ神に祟りなしって感じで不干渉を貫き続けているのだと。

けれど、それは私の思い違いで、実際はそんなことすら分からずわざわざ藪をつついて来たのか。そこまで愚かな連中なのか。そんなふうに思ったんだ。

 

シロコちゃんに背負われる少女を見て、まるで炎に内側から灼かれて灰になるように、あっさりと崩れていく仮面をひたすら必死に取り繕って挨拶したんだよ。あの時は我ながら上手い具合に昼行灯を演じきれたと思うね。みんなも気付いてなかったくらいだしさ。

 

…あの時は正直疑心暗鬼になってたんだ。だって何が目的かは知らないし見当もつかなかった。そもそもアヤネちゃんが送った手紙だって、自治権を超えた不当な介入の言い訳にならないように、ある程度の時期を考えて送ったんだ。目的が分からない以上、向こうの出方を探るしか無いと思った。彼女の一挙手一投足を誰にも気付かれないように監視し続ける日々が始まった。

 

 

 

……ここまで言っといて凄い言いづらいんだけどさ、

……そこまで怒っておいて案外早い段階で、ほんの数日観察しただけで、私は彼女に絆されてしまったんだ。

いやいや、呆れるかもしれないけれど、だって仕方ないじゃんか。皆だって人の事言えないでしょ?

…まぁ実際、我ながら呆れるけどさ、とっても簡単な理由で私は彼女が大切になってしまったんだよ。その理由はね…

 

 

 

似ているんだ。あの人に。

 

 

 

いや似てないところ以上に重なる所が目についてしまうと言うべきかな。

ヘルメット団を制圧した後、「もしも望まずその道にいるのなら、本当は通いたいのに学校へ通えていないのなら、私が何とかしてみせるから足を洗って欲しい」だの、「シャーレに所属してくれれば、ちょっとした護衛の仕事だけでも今よりずっといい給料で働けるよ」だの、そんな言葉をかけ続け、挙句その隙に攻撃されて逃げられて、それでも懲りずに、戦闘が終われば同じような事をし続けていた。

 

皆と一緒に居る時だけじゃない。夜歩いてたらたまたま見つけてこっそり監視してた時だって同じだった。

 

懲りずによくやるなーなんて、滑稽に、或いはどこか懐かしく感じるその姿。ある時に少しの呆れを隠しもせずに、なんでわざわざそんなことを、少しは学習しなよ、と聞いてみれば、「戦って解決しても諍いの根本的な解決にはならないからね」なんて、これまたどうして懐かしい答えが返ってくるもので……

 

…それだけじゃない。

戦闘が強いところは全然似てない。先輩は…まぁ贔屓目に見たとしても平均くらいだったからさ、下手すれば私にも食らいついてくるカサネちゃんとは似ても似つかない筈なんだ。

 

なのに戦うことになってしまった相手に対してひたすら慈愛に満ちているスタンスは生き写しなんじゃないかーってくらいそっくり。

 

事務作業が早いところは全然似てない。こっちは贔屓目に見るのすら嫌になるくらいだよ。3年生と1年生って逆なんじゃないかってくらい全然違う。

 

けれど、集中力が切れると時折ヒィヒィ言いながら私に助けを求めてくるところは姉妹みたいにそっくり。

 

見た目は全然似てないんだよ?胸なんて5倍しても敵いっこないし身長だって全然違う。似てない所も沢山あるはずなのに。けれど肝心なところで、その中身は、精神性は、どうしようもなくそっくりだった。

 

 

「代理とはいえ先生なんだから、これくらい当たり前だよ」

 

「一応先輩なんだから…!これくらい当たり前だよ!」

 

 

些細な言葉。些細な仕草。行動。考えに在り方。

ひたすらに愛情に満ちたあの笑顔が重なる。

 

 

 

 

……そんな時にあの出来事があって。

 

 

 

 

 

「…夢でもいいから…もう一度だけ………」

 

 

 

(あぁ、会いたいなぁ

先輩にも後輩にも、そして全然似ていないはずなのに、どうしようもなくそっくりさんなカサネちゃんにも。)

 

 

 

あの時、今更で自業自得なのに、それでもどうしても求めてしまう救いを希った。だけど無情にも、私を閉じ込める施設は崩落をどんどんと早め始めていった。皆は外から見てたからもっと分かりやすかったかもね。

 

私は後ろ手に縛られた妙な拘束具のせいで何故か身体に力が入らず、抜け出すどころか立ち上がることすら出来なかったんだ。

 

カイザーか、或いは黒服……いや黒服は苦労して手に入れた私をわざわざ殺そうとはしないだろう。ならカイザーの仕業かな。大方、カイザーを利用しようとしていた黒服への腹いせに施設を攻撃したとかだろうな。

 

そんなふうにボーッと考えてた。一周まわって冷静になる思考とは裏腹に崩落による揺れは更なる崩落を呼んで、地震の様な揺れが続くなか、とうとう私の座らされている足場にも小さくない亀裂が走った。

 

 

この不思議な拘束具で力を封じられた状態だし、この高さから落ちればきっと死んじゃうだろうな。もしくは、生き残ったとしても落ちてくる瓦礫に飲み込まれて…

そうしたら、きっと私も、死ねるだろうか。

 

 

そんなことをぼんやりと考えていたら、バキバキと唸る建物の断末魔と共に、遂に足場が完全に崩れ落ち、私はいっそ呆気ないくらいに、闇に吸い込まれるようにして奈落に落下していった。諦めと安堵の最中、目を閉じてただ、落下の衝撃を待った。終わりの時を待った。

 

 

 

 

 

 

……

 

 

…………

 

 

けれどいつまでも来ない衝撃と痛みに、どれだけ高かったんだ彼処は、と心の中で悪態を吐きながらゆっくりと瞼を開いたんだ。そうしたらそこには、私に覆い被さるようにして、私を押し潰さんとする瓦礫を頭上に掲げた片腕で支え、産まれたての動物のように震えるもう片腕で、しかし地面に逆らう血だらけのカサネちゃんがいた。

 

まるでバリアにでも守られたかのように私の身体には傷1つなく、その代わりに彼女の身体にはここまで来る間に負ったと思われる傷と私を守った時に負っただろう傷で身体中傷だらけだった。

 

何故?どうして?

 

 

「……っ!……ほし…の……けが……ない…?」

 

 

腕の震えは収まらず、それどころか限界を超えて踏ん張る手首からは衝撃で折れた骨が皮膚を引き裂き飛び出している。額からは瓦礫の直撃を受けたのかボタボタと血が滴っている。だと言うのに困惑に満ちた私の瞳と目が合えば、痛みを押し殺して、私を安心させようと……或いは彼女はそもそもそんな事を考えもせずにきっと無意識なのだろうが、ニコリと微笑んできた。怪我はない?なんて、誰より怪我してるのは自分なのに、そんなことは眼中に無いみたいに、痛みで震える声を気力で隠してそう聞いてくるんだ。

 

助けようとすれば自分が死ぬかもしれない。そんな状況で迷いなく私を助ける為に奈落の底へ向かって身を投げ、あのオーパーツの力を私にだけ注いで、そして本当に私を助けて見せたと思ったら、今度は傷ついている自分のことなど二の次で私の身を案じ、それどころか私の不安や困惑を感じ取って、もはや条件反射的に安心させようと微笑みかけてきた。身体から零れる命で血溜まりを作りつつ数百キロは下らないだろう瓦礫を壊れかけの片腕で支えながらだよ?

 

 

「……っ…なんで……!私なんかのために……?」

 

 

思わず口をついて出た言葉だった。しかし聞かずには居られなかったんだ。皆の知っている通り連邦生徒会の制服を着ていると言うだけで、私はカサネちゃんに対して随分酷いことを言ってしまった。謝りこそしたが、それ以外にも、私の彼女に対しての態度は褒められたものでは無かったはずだ。それなりに時が経ったことでも、簡単に消えるようなことじゃない。

 

内心ではきっと、嫌われていると思っていた。それが当然だと。

 

 

けれど……

 

 

 

 

「…それが、先生のやるべき事だからだよ」

 

 

 

 

「…せん、…せい……?」

 

 

彼女は一瞬の迷いなくそう言った。

当然のように断言する彼女に困惑に戸惑う瞳を向ければ、先程のような儚げで優しい微笑みとは少し違う、まるで理想を追いかけるのに夢中になっているような、子供じみていて、無邪気で、そして力強い笑みを以てこの世界に宣言して見せた。

 

 

 

 

「…先生になるのが、私の夢だから!」

 

 

 

 

その血だらけの笑顔に目を、或いは心を奪われた。

 

あの瞬間から、私、小鳥遊ホシノにとって彼女は、学校は違えど目が離せない後輩、お節介を焼きたくなるちょっとそそっかしい良い子の後輩、みたいな存在だったのが、

 

私にとっての、もう一人の太陽になったんだ。

 

先生という重責に人知れず苦しめられながらも、それでも生徒の前では笑顔を絶やさず、その余りに大きい重責に真っ向から立ち向かい続けるかっこいい姿に憧れた。

私が言えばただの受け売りになってしまう先輩の言葉達、その考え方や思想を無意識に体現している在り方に憧れた。

 

私の消えてしまいたいという衝動を、どことなく察して、そして何も言わずにただ傍に居ようとしてくれた彼女が。

心の底からの笑顔を見せて欲しいと、屈託のない笑顔でそう言ってくれて、そして工夫を凝らしたお出掛けに何度も誘ってくれる彼女が。

いつも頑張ってくれてありがとうと、お疲れ様と、先輩としての重荷をいとも容易く解いてくれる彼女が。

 

…まぁ……有り体にというか、身も蓋もない言い方をしてしまえば、

 

 

…好きになってしまったんだ。

 

 

 

 

 

 

……うへぇ〜……!もう勘弁して……こんなのおじさんのキャラじゃないから……!!

 

ていうかあんな助けられ方されたら誰だって好きになっちゃうでしょ!!

 

……みんなだって割と簡単なきっかけで好きになってるじゃんか!!いや否定はしないけどさ!あんな娘誰だって好きになっちゃうだろうし……!!

 

だから、おじさんがチョロい訳じゃないから!!

 

 






本編と全く関係ないんですけど、今日久しぶりにAC6してたらルビコン技研学園とかいう概念を唐突に思いついたんですよね。時々見る621とかのACキャラがキヴォトスに来るみたいなパターンじゃなくて、ブルアカの原作開始前の歴史の中でルビコン技研学園が存在しててそこでアイビスの火が起こったみたいな。連邦生徒会所属学園閉鎖機構によって隔離されたルビコンという都市の中でコーラルという物質を巡って企業が戦争してて、強化手術を受けた新規生徒が(美少女621とか美少女ラスティとかが)戦うみたいな。めっちゃ読みたいので誰か書いてくれませんか???ちなみに書くなら621は銀髪赤目黒羽でラスティは金髪碧眼白羽にしてください。よろしくお願いします。
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