人識side
「よし。着いたぞ」
人類最強がそう言って、車を止めた。
車から出ると、目の前には普通の一軒家があった。
「おい、ここが依頼人とやらの家か?」
「そうだぜ、零崎くん」
ピーンポーン
人類最強がインターホンを鳴らした。
「はい、どちらさまですか?」
家から依頼人らしき人物が出てきた。見た感じは普通の高校生に見えるな。だが、本当に命を狙われているのか?そうは見えない落ち着きぶりだな。
「依頼を受けた哀川潤だ」
「ああ、あんたが。中に入ってくれ」
「悪りぃな。私は別の仕事が入っているから、お前の依頼はこいつらが変わりに受けることになったんだ」
「そうなのか。その二人は信用できるのか?」
「ああ、信用していいぜ。じゃあ、私は行くぜ」
それだけ言うと人類最強は車に乗って、どこかに行ってしまった。
「嵐のような人だな」
「あの女は嵐よりも激しいぜ」
「お茶を淹れるから待っていてくれ」
今は、リビングに案内されて、ソファーに座っている。
「お茶でも飲みながら、のんびり話そうか」
「どうも」
「お前、命を狙われているのに妙に落ち着いてるな」
こいつは何者なんだ?表の世界の住人がこの歳で命を狙われるなんて、それだけで充分おかしい。それに、よく考えれば、ただの一般人が人類最強に依頼できるわけないしな。
「いや、別に怖くないわけじゃないよ。それよりも先に自己紹介しない。俺は安藤潤也だ」
「私は無桐伊織ですよ」
「俺は零崎人識だ。そういや報酬って、どうなってんだ?」
「いきなりお金の話ですか、人識くん」
うるせぇな。金に困ってんだよ。
「それはもちろん、君たちに払うよ。金額はこんな感じかな」
そう言うと、メモ用紙に金額を書いて見せてきた。
「うなっ!?0がたくさんあります」
「おい、マジかよ。お前、見た感じ高校生だけど、本当にこんなに金持ってのかよ」
「もちろん、持ってるよ。ああ、後、仕事期間の間の食費や必要経費は別に払うよ」
金に困っていたから好都合だな。
「……お前の親、どんな悪いことを稼いだんだよ」
「俺の家族は全員死んでいるよ。それに別に悪いことをして稼いだわけじゃないよ」
いやいや、悪いことをせずにこんなに稼ぐって余計におかしいだろ。それに親が死んでいる、ってことは自分で稼いだってことだろ。
「それは人識くんが悪いことを言いましたね」
「別に気にしなくてもいいよ。それよりも、そろそろ依頼の話をしようか。君たちは《
「私は知りませんね。人識くんは?」
「名前ぐらいは聞いたことがあるな。確か、かなり悪徳な方法で稼いでいる会社だったと思うぜ」
「まぁ、大体そんな感じかな。俺はその会社をこの前、潰したんだけど、今その残党に命を狙われているんだよ」
「は!?潰したってどういうことだよ?」
本格的に何者なんだよ、こいつ。
「きみって色々、詮索してくるね。プロって、金さえ払えば他は気にしないと思っていたのに」
「俺はプロのプレイヤーって言っても、殺し屋じゃなくて殺人鬼だからな」
「そうだったのか。そこらへんは後で話してもらおうかな。ああ、当分はこの家に泊まってもらうけどいいかな?」
何か適当だな。
「それはむしろ好都合です」
「そう。後、同棲している彼女がもうすぐが帰ってくるから挨拶してね」
蝉side
「あれ、お前は確か。《
「ええ、そうよ。久し振りね」
岩西に貰ったメモ用紙の書いている場所に行くと、そこには廃墟があり、目覚えのある女が立っていた。名前は何だっけ?確か、比与子だったか。
「《
確か前に岩西の野郎がそんなことを言ってたな。
「ええ、確かに潰れたわ。でも、社長を殺したやつだけは許せないわ」
「で、俺にそいつを殺せ、そういうことか?」
「そういうことよ。貴女に社長を殺した安藤潤也を殺してもらいたいのよ」
「……安藤潤也だと?あいつが《
そういや、その依頼の時も、ここみたいな廃墟だったな。同じようなアジトを何個も持ってんのか?まぁ、どうでもいいか。
て言うか、安藤弟は関係ないって岩西の野郎は言ってたけど、完全に嘘じゃねーかよ。
「実はもう何人か殺し屋を雇ったけど、全員失敗して死んじまったのよ。でも、知り合いの貴女なら安藤潤也も隙を見せるはずよ。そこを貴女に殺してもらいたいのよ」
「なるほどな。だが、俺はあいつの知り合いだぜ。裏切るとは考えねーのかよ」
「貴女はプロでしょ。だったら、知り合いだろうが親だろうが殺すのが仕事でしょ。それとも、貴女は知り合いは殺せないっていう、あまちゃんなのかしら?」
「 んな訳ねーだろ。仕事である以上、どんなやつでも殺してみせるぜ」
蝉の方ももうちょっと長く書きたいけど、なかなか上手くいかない。
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