真・女神転生 オタクくんサマナー異伝:奇妙な旅に終わりはなく   作:黒橋

13 / 15
 とても遅くなりました、今回は本編を進めていきます、掲示板もあるよ
 時系列は本編の「マーセナリーズ1」での出来事が進んでいた辺りになります


龍殺し編:ストレンジャー、依頼をこなす
【相談】強い剣が欲しい【アイデア募集】


1:1

 というわけでアイデアが欲しいんだけど何かある?

 

3:【名無しさん@LV上げ中】

 【ヒノガグツチ】*1とかどうよ

 

5:【名無しさん@LV上げ中】

 いやいや、ここは【レーヴァテイン】*2が良いんでね?

 

7:【名無しさん@LV上げ中】

 甘いなお前ら、【ストラディバリ】*3のことを忘れたのか?

 

8:【名無しさん@LV上げ中】

 せんせー、文字が読めない人が文字打ち込んでます!

 

9:【名無しさん@LV上げ中】

 言い方ァ!

 まぁなんにせよ出揃ったな、ほなこれで……

 

10:1

 待って待って待って!

 俺を置いて行かないで!? 流石に無理だよこのラインナップ!

 知らない武器もあるけど絶対これやばい奴しかないよ! そもそもどこで手に入るのこれ!?

 

12:【名無しさん@LV上げ中】

 ん? これネタスレじゃなかったの?

 

13:【名無しさん@LV上げ中】

 こんな雑な導入でネタスレじゃないとはたまげたなぁ

 

14:1

 大真面目に相談するために建てたスレだよ!

 何がダメだった!? 誰か教えて!?

 

15:【名無しさん@LV上げ中】

 マジでか、これそういう奴じゃないんだ

 

16:【名無しさん@LV上げ中】

 ヘイsiri! このスレ名の何がダメか教えて! 3行くらいで!

 

17:【名無しさん@疲労回復中】

 >>16

 ・相談内容がざっくりとし過ぎてわからない

 ・スレを建てた人間の事情が不明なのでとりあえずスレ名通りの強い武器を上げるしか出来ない

 ・なのでちゃんと相談したいならまず事情説明から始めよう

 参考になったかのう?

 

19:【名無しさん@LV上げ中】

 サンキュー野生のsiri!

 

21:【名無しさん@LV上げ中】

 野生のsiri……実在したのか……!

 

23:【名無しさん@LV上げ中】

 江戸時代くらいの妖怪に居ったなそんなの

 

24:【名無しさん@LV上げ中】

 つーわけだイッチ、まず事情というかスレ建てした理由から頼むわ

 建て方的にご新規さんかなんかでしょ

 

26:1

 わかった!

 ざっくり言えば今まで使ってた武器というか剣がぶっ壊れて修理できないのと、

 贔屓してた鍛冶師が腰いわしたせいで頼れなくなって……

 

27:【名無しさん@LV上げ中】

 言えたじゃねぇか、贔屓の鍛冶師がダウンとは思ったより事情が深刻だな

 

29:1

 >>27

 ダウンした理由が夜の鍛冶師*4としてハッスルしたせいなんだけどね……

 歳を考えてくれあの色ボケジジイ

 

31:【名無しさん@LV上げ中】

 ちょっとイッチが可愛そうになってきた   鍛冶師のジジイ? ペッ

 

33:【名無しさん@LV上げ中】

 まぁ過ぎたことは良いよ、それより剣の修理ができないって話だがジジイ鍛冶師がご覧のありさまだからか? それとも文字通り剣自体がもう駄目な方?

 

34:1

 >>33

 後者、少し前に受けた討伐依頼で対象悪魔ぶちのめす時に無理させてね……

 討伐確認と同時に砕けて原型留めてないんだ

 

35:【名無しさん@LV上げ中】

 最後まで己の任を全うしたのか、良い相棒()だったんだな

 

37:【名無しさん@LV上げ中】

 ちゃんと供養しておけよ、散っていった戦友への礼儀だ

 

39:【名無しさん@LV上げ中】

 それで新しい武器がいるって話だが依頼達成したのなら金あるはずだろ? それはどうした?

 

40:1

 >>39

 家の改修と身内の養育費、それと異能者向けの道場経営してるんだけどそこの補填に当てたらほぼなくなっちゃって……

 

42:【名無しさん@LV上げ中】

 世知辛い

 

44:【名無しさん@LV上げ中】

 しゃ-ない切り替えていこ

 イッチ、ざっくりで良いからレベルと職業……もとい戦闘スタイルを教えてくれ

 

46:1

 >>44

 了解、レベルは43で戦闘スタイルは近づいて剣でぶった切るのが主で異能の類は持ってない

 

48:【名無しさん@LV上げ中】

 足切りライン*5に到達してない純剣士か、もしかして剣士スレの住民だったりする?

 

49:【名無しさん@LV上げ中】

 いやあのスレ住民ならあっちで相談するから違うんでね? そこんとこどうよイッチ

 

51:1

 顔は出してるけど住民ではないです>剣士スレ

 うちの道場、基本1対多数で囲んで倒せな教え方してるのでちょっと空気が違くて……

 強者を1対1で倒すのに憧れがないわけじゃないけど家族や弟子のことを考えると……ね?

 

52:【名無しさん@LV上げ中】

 新撰組スタイルか

 

54:【名無しさん@LV上げ中】

 そこはスタンスの違いよなー、どっちが良いとか優れてるとかじゃない

 

55:【名無しさん@LV上げ中】

 でも気になったら遊びに来てね! 俺達はいつでも歓迎するよ!

 

57:【名無しさん@LV上げ中】

 いたんか剣士スレの住民 

 

59:【名無しさん@LV上げ中】

 まぁいるわなこのスレ名なら

 

61:【名無しさん@LV上げ中】

 つってもどうするよこれ、ツテ紹介しても金ねーならイッチも困る奴でね?

 

63:【名無しさん@戦闘中】

 武器か、趣味の一環で集まった奴なら数本あるけどいる?

 

65:【名無しさん@LV上げ中】

 >>63

 一応聞いておくけど何の武器だ? 刀剣だよな?

 

67:【名無しさん@戦闘中】

 >>65

 そこは大丈夫だよ

 シュテンドウシ*6と殴り合ってる時にたくさん拾った【妖刀ニヒル】*7

 

69:【名無しさん@LV上げ中】

 アウトだ馬鹿!

 

71:【名無しさん@LV上げ中】

 そんなもん渡すんじゃねぇよ!

 

72:1

 >>67

 俺でも知ってるレベルでやばい武器じゃねーか!?

 

73:【名無しさん@戦闘中】

 だって殴り合ってたらなんかくれるし……

 

74:【名無しさん@LV上げ中】

 くれる(カツアゲ)

 

76:【名無しさん@LV上げ中】

 くれる(追い剝ぎ)

 

77:【名無しさん@LV上げ中】

 というか沢山拾ったとかいう割には数本しか持ってねぇのな

 

78:【名無しさん@戦闘中】

 >>77

 2,3ヶ月くらい前に欲しいって奴がいたから50本ほど売ったんだよ、今持ってるのはまた拾った奴

 

79:【名無しさん@LV上げ中】

 50本て

 てかそんなにニヒル欲しがるとか何処の変人だよ

 

81:【名無しさん@戦闘中】

 さぁ? 取りに来たのは変な仮面と暑苦しそうな服装で口調の荒い変な奴だったかな

 

83:【名無しさん@LV上げ中】

 変な仮面……暑苦しそうな服装……口調の荒い……エアプ卿、いや検証班か?

 

84:【名無しさん@LV上げ中】

 検証班かぁ……

 

86:【名無しさん@LV上げ中】

 検証班なら引き取ってもおかしくはないな……

 

87:【名無しさん@LV上げ中】

 呪いの武器まで検証するのかこわ……

 

89:1

 噂しか聞いてないけどそんなこともしてるんだ検証班……

 

91:【名無しさん@LV上げ中】

 割と正気じゃやってられないことを検証してるからな検証班

 

93:【名無しさん@LV上げ中】

 使用悪魔*8によって発生する補助魔法の掛かり回数の差異が検証における序の口と聞いた時わしゃあ震えが止まらんかったよ

 

95:【名無しさん@LV上げ中】

 検証班の話はこの辺にしておこう(提案)

 

97:【名無しさん@LV上げ中】

 そうだな、俺達には近くそして遠い世界の話だ

 

98:【名無しさん@LV上げ中】

 せやね、下手に続けると勧誘が飛んできかねん

 

100:【名無しさん@LV上げ中】

 で、何の話だっけ

 イッチがシュテンドウシを素手で狩る話だっけ?

 

102:【名無しさん@LV上げ中】

 混ざってる混ざってる

 

104:【名無しさん@LV上げ中】

 武器が壊れて新しい武器の入手に困っているのがイッチ

 素手でシュテンドウシと殴り合ってニヒルカツアゲしているのは野生の蛮族

 

105:【名無しさん@戦闘中】

 ただのライフワークなのに酷くない?????>野生の蛮族

 

107:【名無しさん@LV上げ中】

 事実だから受け入れてもろて

 

108:【名無しさん@LV上げ中】

 それな、つーわけで他になんか案ない案?

 

110:【名無しさん@人集め中】

 おう、なら1つ案があるが聞くか?

 

112:1

 ぜひお願いします

 

114:【名無しさん@LV上げ中】

 反応が速い(天狗面)

 

116:【名無しさん@人集め中】

 つってもある意味やることはそこの蛮族とだいたい同じだぞ

 

118:【名無しさん@LV上げ中】

 えっ

 

119:【名無しさん@LV上げ中】

 えっ

 

121:【名無しさん@LV上げ中】

 えっ

 

123:1

 あの、こっちの方がレベル少し高いとはいえ素手でシュテンドウシを狩るのはちょっと……

 

125:【名無しさん@人集め中】

 大体一緒であって同じじゃないから安心しな

 ちょっと悪魔から武器をカツア……もといお布施してもらうだけだよ

 

127:【名無しさん@LV上げ中】

 今カツアゲって言いかけたよね?

 

128:【名無しさん@人集め中】

 それと狙うのはシュテンドウシじゃなくてヤクシャ*9とハヌマーン*10の2体だ

 

129:【名無しさん@LV上げ中】

 あー……確かヤクシャが【らいじんけん】*11、ハヌマーンが【ふうじんけん】*12

落とすことがあるんだっけか?

 ソースはシロエwikiな

 

130:【名無しさん@人集め中】

 そうだ

 実はとある異界調査の依頼受けて調べてたらそいつらが結構湧いてて依頼の邪魔になりそうでな、最初は無視で良いかとも思ったんだがどっちもそこそこ強い武器を落とすってんなら依頼の遂行ついでにいくらか確保しておきたい

 で、それ込で考えると人手が要ると思って色々と準備を進めていたら偶々このスレが目に留まったわけだ

 

132:【名無しさん@LV上げ中】

 思ったより真面目な理由だな

 

134:【名無しさん@LV上げ中】

 野生の蛮族ニキも見習ってもろて

 

136:【名無しさん@戦闘中】

 ライフワークを否定された……今度君の家行っていい?

 

138:【名無しさん@LV上げ中】

 >>136

 謝るんで勘弁してもらっていいですか?(震え声

 

140:【名無しさん@人集め中】

 という訳だがどうだ?

 後で依頼チャンネルの方に掲載するが今ならこのスレにいるのを優先してもいいぜ

 

142:1

 俺もいいですか!

 

143:【名無しさん@人集め中】

 >>142

 良いぜ、手持ちの武器が壊れて使えないならこっちで貸してやるよ

 

145:【名無しさん@戦闘中】

 シュテンドウシ殴るの飽きてきたから俺も行っていい?

 

147:【名無しさん@LV上げ中】

 野生の蛮族参戦!

 

148:【名無しさん@LV上げ中】

 シュテンドウシ、つかの間の休暇が発生

 

150:【名無しさん@LV上げ中】

 歓声を上げるシュテンドウシ、こっちくんなのポーズをするヤクシャとハヌマーン

 

152:【名無しさん@戦闘中】

 ただの気分転換だからそこそこシバいたらまたシュテンドウシには挑むよ

 

153:【名無しさん@LV上げ中】

 純愛やね

 

155:【名無しさん@LV上げ中】

 そうかな……そうかも……>純愛

 

157:【名無しさん@人集め中】

 OKOK、じゃあ依頼書作成ページ作ったからこっちから申し込んでくれ

 ttps://xxx―――――――――

 

158:1

 うおおおおおお!

 なんだこれ神依頼か? 武器の確保に給料も付くとか最高だな!

 

160:【名無しさん@LV上げ中】

 この反応、イッチの労働環境が気になってきたわ

 

161:【名無しさん@LV上げ中】

 奇遇だな、まぁこの界隈ブラックが多いから珍しい反応でもないけどなHAHAHAHAHAHA!!

 

163:【名無しさん@LV上げ中】

 笑えねぇんだよなぁ

 いやまぁそれ相応の金額貰えるからオタ活の際に金足りないフォローが利くのがありがたいけど

 

165:【名無しさん@LV上げ中】

 ほーん出来高制……小遣い稼ぎにはちょうど良さそうだし俺も申し込んでおくか

 

166:【名無しさん@戦闘中】

 拾った武器の譲渡も可……俺は要らねぇしイッチと依頼主に渡せばいいか

 殴り甲斐があるといいんだが

 

168:【名無しさん@LV上げ中】

 もう暴れたいだけじゃねぇかなこの蛮族

 

169:1

 なんにせよサンキューな!

 目的達したしスレって閉じる申請出した方が良いのか?

 

170:【名無しさん@LV上げ中】

 いや使い切った方が良いから後は雑談でもすればいいんじゃね?

 もしくはイッチの狩りの成果報告用に残すとか

 

172:【名無しさん@LV上げ中】

 せやな、頑張って狩ったのに全然落とさなくて悲しみに暮れるイッチがいるかもしれんし

 

174:【名無しさん@戦闘中】

 安心しな、その分俺がぶん殴って剣を奪い取ってやるよ

 

176:【名無しさん@LV上げ中】

 蛮族が頼もしい

 

178:【名無しさん@LV上げ中】

 さす蛮

 

180:【名無しさん@戦闘中】

 褒めてんの???? けなしてんの????

 

182:【名無しさん@LV上げ中】

 ホメテマスヨー

 

183:【名無しさん@LV上げ中】

 セヤセヤ、ホメテマスヨー

 

184:1

 ならいっか!

 帰ってくるまで時間あるだろうしてきとーに雑談でもしてて!

 じゃあ行ってくる!

 

186:【名無しさん@LV上げ中】

 頑張れイッチ

 

188:【名無しさん@LV上げ中】

 負けるなイッチ

 

189:【名無しさん@LV上げ中】

 さて雑談するといっても何話すよ?

 

191:【名無しさん@LV上げ中】

 別に何でもいいんでね?

 

193:【紅茶最中@仕事中】

 なら一つ剣に関する質問があるんだが良いか?

 

194:【名無しさん@LV上げ中】

 お、早速ネタが来たぞ

 

196:【名無しさん@LV上げ中】

 誰かと思ったら紅茶さんか、どうしたん?

 

197:【紅茶最中@仕事中】

 うむ、【龍殺し】という剣を探しているんだが聞いたことは?

 

199:【名無しさん@LV上げ中】

 いや知らんな>【龍殺し】

 

200:【名無しさん@LV上げ中】

 【龍殺し】ねぇ、【バルムンク】とか【グラム】みたいな銘はないのか?

 

201:【紅茶最中@仕事中】

 どうにも銘自体が【龍殺し】らしい、調べても全く情報が集まらなくて困っている

 

203:【名無しさん@LV上げ中】

 剣士スレで聞いた方が早くね?

 

205:【名無しさん@LV上げ中】

 もしくは鍛冶師がいるスレ探した方が良くねぇか?

 

207:【紅茶最中@仕事中】

 >>203

 >>205

 既にそちらにもアプローチは掛けた、成果はなかったよ

 

209:【名無しさん@LV上げ中】

 そっかぁ

 わりぃけど力に成れそうにない

 

211:【名無しさん@LV上げ中】

 ゲームとかアニメの方なら力になれるぞ

 

212:【紅茶最中@仕事中】

 >>211

 既に多くの知識を授かった後だ

 

214:【名無しさん@LV上げ中】

 アッフーン(察し)

 

215:【名無しさん@LV上げ中】

 まぁなんにせよ探し物が見つかるように祈っておくね

 

216:【紅茶最中@仕事中】

 ありがとう

 では今から仕事があるので失礼する

 

218:【名無しさん@LV上げ中】

 お仕事がんばれー

 

219:【名無しさん@LV上げ中】

 ガンバレー

 

221:【名無しさん@LV上げ中】

 紅茶さんも大変だな

 

223:【名無しさん@LV上げ中】

 有名な人なん?

 

225:【名無しさん@LV上げ中】

 ちょっと前に出稼ぎで外国から来た人らしいぞ

 

226:【名無しさん@LV上げ中】

 アレ? 俺が聞いた話だとどっかの組織から流れてきた秘蔵っ子だったはず?

 

228:【名無しさん@疲労回復中】

 ワシらには救えぬ者じゃよ

 

229:【名無しさん@LV上げ中】

 ちくわぶ少納言

 

230:【名無しさん@LV上げ中】

 へんな悪魔を研究している邪教の主見習いじゃなかったか?

 

231:【名無しさん@LV上げ中】

 誰だ今の

 

 

 

(以下、イッチ達が武器を引っ提げて帰ってくるまで他愛もない雑談が続く……)

 

 

 

 

◆ □ ▼ ○ ◆

 

 

 

 学園闘争を経て、モニカの日本(マホウトコロ)での日々が始まった。

 本来なら国が荒れている時期にやってきた強い外国のデビルサマナーという如何にも「何かこの国でやらかすために来ました」と思われてもおかしくはない存在ではあったものの、しかし学園闘争での交流、何より学園の実力者で「学園外」にもある程度顔も効く薬師丸法山が推薦した人物というのも相まって良くも悪くも彼女(モニカ)を認知させた。

 また本人の人柄も決して悪いわけでもなく子供のような外見*13は敵意を削ぐには十分な力を持っていた。

 

 

 ちなみに学園闘争での戦いの結果、「餓鬼を極限まで鍛える変人」「他にも妙な悪魔がいるに違いない」「というか元が低レベル悪魔が多いけどどうやってレベリングを?」等の評価も付いたが実際に見たわけでもない人間からはデマだと思われたがそれは些末事だろう。

 

 

 それはさておき拠点を構えることができたモニカは早速いくつかの野良依頼をこなしていた。

 本来ならダンブルドアからの依頼を第一に遂行すべきところだがここは日本(がいこく)、余所から来たモニカ(ストレンジャー)が我が物顔で各所を渡り歩き調査を断行しようものなら良い顔はされないだろうし何より協力してもらえるかどうかも怪しい。

 先の依頼(学園闘争)によってある程度顔は売れたもののそれだけに甘んじるのは調査内容を鑑みても危うい、なので細々と調査を進めつつもそれと同等かそれ以上に依頼を受けて解決する必要があった。

 

 

 また依頼を受けるのはもう一つ、情勢調査という面もあった。

 ダンブルドアから多少日本の情勢については聞いているものの、ここ最近の環境変化は逸脱している。 

 例えばレベル、かつては「レベル30あればどこぞの組織で幹部に成れた」と言われていたのは過去の話で今となっては最低でも50、さらに上を目指すなら60や70必須という最早今までの常識が通じなくなっているのだ。

 

 

 そんな風にダンブルドアと日本での依頼をこなす日々を送っていたモニカは、とある仕事に着手するのであった。

 

 

 

◆ □ ▼ ○ ◆

 

 

 

 時間はモニカがイギリスを出る前、ダンブルドアの執務室に遡る。

 

 

『さてモニカよ、ここからはちょっとした小仕事の話じゃ』

 

 

 いくつか重要な仕事内容を伝え終わった後、部屋に備え付けられている冷蔵庫から本日2本目の【ツカレトレール】*14を用意しつつそんなことをダンブルドアは言った。

 

 

『小仕事……ですか?』

『うむ、やらねばならぬがかといって人員を送るには少々勿体ない……そんな日本(マホウトコロ)での仕事の山とでも言おうかの』

『そんなところにも人手不足が響いているとは』

 

 

 もっともこれはモニカの足場固めのためにあえてダンブルドアが選別した日本(マホウトコロ)での簡単な仕事の山であり本当に大したことのない仕事が大半であったりするのだがモニカがその真意に気づくことはなかった。

 内容としては主に「とある人物への手紙・物品の配送」「とある会合にダンブルドアの代わりに言付けをする」等々無難にこなせば終わるようなものばかりであった。

 

 

 そんな中にその仕事はあった。

 

 

『そしてこれが最後の依頼じゃが……すまんのう』

『? 急に謝られても真意が分からないのですが』

『簡単じゃよ、この仕事は裏取りがほぼできておらんのじゃ』

『裏取りが出来ていない? 一体何故』

『この情報が手に入ったのは今から半年ほど前のことじゃ』

 

 

 半年前、そう聞いたモニカの顔が酷くげんなりとした表情になった。

 

 

『……寄りにもよって【()()()()()()】の頃に入手した情報、ですか』

 

 

 【ロンドン事変】

 最悪の場合イギリス全土が地球上から消え去ってもおかしくなかった事案。

 その引き金になったのは当時イギリスで幅を利かせていたとあるカルト集団。

 

 

『我々の使命、それはイギリスに存在する全国民の覚醒を促すことである』

 

 

 これがそのカルト集団のトップの言い分であったとされる。

 その所業は攫った一般市民への拷問・薬物使用によるトリップ状態でのサバト・悪魔をけしかける等、多少効果があったのか幾人かの覚醒は促されたものの大半は良くて重症、悪い場合は廃人か死亡と多くの犠牲者を出したのが実際のところだ。

 これ以上は看過できぬとダンブルドアを始めとした多くの時計塔メンバーやDBによる制圧作戦が行われ、無事そのカルトがあった拠点の制圧には成功。

 

 

 死に瀕したカルトトップにある装置の起動を許してしまった点を除けば、であるが。

 

 

 その装置自体はただGPを満遍なく緩やかに上昇させる程度*15の物に過ぎなかった……問題はこの世界におけるGP上昇というインフレの余波がとんでもないことになっていたことだ。

 結果突如ロンドンを中心とした計9か所地点で突如悪魔の群れが湧き出す事態に発展、これによりイギリス各地で湧き出てくる悪魔の群れを対処する防衛戦が始まる。

 無論その中にはモニカの姿もあった、ただ1つ……いやいくつか違う点をあった。

 

 1つは万が一に備えてカルト制圧作戦には参加せずにロンドン中心部にいたこと、

 

 1つは本来ロンドンやその周辺にいるDBや関係者が制圧作戦に参加、もしくは各所の発生した地点対処に行ったため時間差で最後に発生したロンドン橋の悪魔湧き地点には人がいなかったこと、

 

 結果モニカは仲魔がいるとはいえ単独でロンドン橋の湧き地点から出てくる悪魔達の対処に追われる羽目になり、

 

 

 【ロンドン橋を悪魔の血で染め上げた英雄(ブラックブリッジ)】の名をイギリス全土に響かせることとなったのだ。

 

 

『あの頃は破壊された建物の復興に解体や地元住民への説明、それに関係各国からの応答や対処で時間がなくてのぉ……』

『まぁその……裏取りや精査出来なかったのは良いとしてどのような情報で?』

 

 

 思い出すのも嫌だ、そう言わんばかりに呻きを漏らすダンブルドア。

 無論モニカも駆り出されたのでその辺りの苦労は熟知している、なのでこれ以上ダンブルドアの口から愚痴を漏らさすまいと話を元に戻そうとして、

 

 

『エクスカリバーの破片を材料とした【龍殺し】という剣が日本(マホウトコロ)にあるそうじゃ』

『……はい?』

 

 

 サラリと爆弾発言を落とすダンブルドアに呆然とした。

 

 

 

◆ □ ▼ ○ ◆

 

 

 【エクスカリバー】

 かつて救世主(アーサー王)が使っていたとされる伝説の聖剣。

 【邪龍】の中でも【世界蛇】と称される悪魔を撃破することができるのは聖剣(エクスカリバー)に選ばれた救世主か天使長である、そうとある予言に記されており、故にメシア教によって砕かれた後にばら撒かれてしまった奇跡の残骸。

 

 その破片を使ったとされる武器【龍殺し】が日本にある、そんな情報であった。

 

 

『ハッキリ言って眉唾物もよいところな情報ではある……が、気になる点も多くてのぉ』

 

 

 ダンブルドアはまともに裏取りできなかったとは言ったが何もしなかったわけではなく、情報の送り主の調査はしていた。

 どうにも送り主こそ不明ではあるもののメールの発信源は日本のとあるネカフェから捨てアカウントで送り付けられた、ということは分かったらしい。

 エクスカリバーが砕けたことを知っている上に何かしらのアクションが取れる人員を動かせそうな存在(ダンブルドア)にピンポイントで情報を送っている点。

 イタズラにしては妙に手が込んでいる、むしろ罠では? そう思わずにはいられないほどだ。

 

 

『だからこその小仕事じゃよモニカ』

 

 

 その為の情勢調査、それ故の仕事判定。

 調査の過程で情報が入手できればそれでよし、出来なければ実地調査に切り替えるだけである。もしそれが本物であるならば回収も視野に入れることになるだろうがそこは臨機応変。

 

 

「全然情報がないな……」

 

 

 そして実際に日本へやってきてみると全く情報が無かった。

 ならばとダンブルドアも情報収集に利用しているらしい【キリギリス】の掲示板ならと声掛けしてみるとすぐさま情報が集まった。

 

 そう、【龍殺し】の情報……主にサブカル的な意味合いの情報の山である。

 

 

「まさかあんなに沢山、サブカルチャーに【龍殺し】という概念があるとは……」

 

 

 情報らしい情報も無いまま「龍殺しという名前の剣」の情報を集めたのが良くなかった。

 結果どれがどのような情報なのか一つ一つ精査することとなったがそれはサブカルの知識がいくらか増えただけで自分の探している情報に結びつくことなくいたずらに時間を消費しただけであった。

 ならばと法山の手を借りつつ鍛冶師や剣士たちの集まりにアプローチを掛けてみるもそちらも空振りに終わる。

 

 

『そんなすごい武器があるならスレで話題になっているのでは?』

 

 

 そう促されてまた掲示板での情報収集として刀剣が話題に上がっている場所に話を聞きに行ってみてもこれまた外れ。

 もはや存在すら怪しいと考えるも確証はない。

 

 

「……ん、そろそろ仕事の時間か」

 

 

 名残惜しそうに掲示板の画面から離れPCの電源を切り準備しておいた荷物を持って仕事先に出向くのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでモニカさん、【龍殺し】という剣は御存じですか?」

「ゴップッパッッポォ!?」

「モニカさん!?」

 

 

 そして酷く唐突に情報のありかを出先で入手するのであった。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

・登場人物紹介

 モニカ・ヴァイスヴィント

 

 すっかり日本での日々に慣れた地獄(シュバルツバース)帰りの元軍人。

 掲示板のノリと文化をそこまで詳しく知らなかったので洗礼を受けた。

「これからは注意して聞かないと……」と心に決めて何とか使っていたものの後に「そういえば以前学生諸君の言っていた【エース】もサブカルなんだろうか?」と軽い気持ちで雑談所で話を振ったところ、拠点に某海賊漫画一式と他にもいくつかの名作がDLされたタブレット端末が匿名で送り付けられてきて熱意という狂気に怯えることになった。

キリギリスでの活動ネームは【紅茶最中】、決める際に机の上にあったものを組み合わせただけ。

 

 

 

 

*1
※真2、攻撃200 命中70 攻撃回数2~4回 状態異常STONE付与

*2
※真4、威力249 攻撃回数1~2回 状態異常風邪付与

*3
※真1、攻撃255 命中0 攻撃回数0~8回

*4
熱した棒(隠語)を竈(隠語)に入れて(隠語)から

打ち込む作業(隠語)をした結果、腰が逝った(直喩)

*5
※この時期だとレベル50

*6
※真2、レベル40

*7
※真2、妖鬼シュテンドウシが落とす武器

 希少な全体攻撃ができ火力もそこそこと性能自体は悪くないが呪われた武器

*8
※作品別ともいう

*9
※真2、レベル46

*10
※真2、レベル46

*11
※真2、攻撃148 命中39 攻撃回数3~6回 状態異常SHOCK付与 女性専用装備

*12
※真2、攻撃133 命中31 攻撃回数2回 状態異常PALYZE付与 男性専用装備

*13
※モニカ的には複雑な評価

*14
味方一体の疲労状態を回復する、P3P

*15
無論これを知った結界の維持に携わる関係者はキレた




 はい、とても遅くなりました。
 次もなるべく早く書きたいと思います

 ちなみに掲示板で上げられた武器は「名前だけ知ってるけど上げたどういう性能なのか知らない」でチョイスしたものとなっております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。