真・女神転生 オタクくんサマナー異伝:奇妙な旅に終わりはなく 作:黒橋
「それでは時間になりましたので――――
聖華学園現生徒会長、姫宮ヒナギクによる模擬戦開始の合図が拡声器及び校内に設置されたスピーカーから響き渡る。
スピーカーが静まり返って少し経つと校内が俄かに騒がしくなっていく。
【こちらアルファ及びブラボー、生徒3名との接敵。内訳は推定異能者2サマナー1】
【アーミーブーツ、生徒1名を目視で確認。他の生徒との合流まで深追いせずにそのまま泳がせておく。逃げ位置の確認を頼む】
【ボンドルド13、偵察と思しき造魔を発見。こちらの情報を探っているようなので欺瞞情報を流し込んでおきます】
【キャプテン・キンニク! 異能者と思しき生徒2名見つけたので早速行くぜ、しゃあっ】
【ボンドルド9、外見情報からシロエwiki参照のDBオススメ装備組み合わせFを着込んでいる生徒を複数人確認。耐性の穴を確認しておきましょう】
【なぁボンドルド25だがやっぱりボルドンド装備は何人か削った方が良くなかったかコレ? 誰が誰かわからなくなりそうなんだが……】
【ボルドンド17及び25はエアプ卿って覚えているからセーフセーフ】
【その覚え方辞めてくんね???? てか17と一緒にすんなや】
【ハッハッハァ! こちらボルドンド17! イキの良い生徒が大量に来ましたので早速実践開始と参りましょうかねぇ! でもできれば救援お願い多い多い多い
【これと一緒はマジで嫌なんだけど????】
【連絡申し上げます。こちらメイド、お客様がご来店なされたので対応に入ります】
【OK、じゃあボンドルド25はニアエアプ卿ね】
【ちょっと待てなんだよニアエアプ卿って!?】
【なぁ、今メイドカフェの無線混ざんなかった?】
【すまんこちらグッドラック、集団と遭遇してタコ殴りにされてるから多分落ちる】
【グッドラックさん即落ち2コマですか】
【『青臭いガキどものケツを蹴り飛ばしてやる』って意気込んでたのにもう落ちるとかマ?】
【こりゃあ賭けは決まったようなもんスね。奢りゴチデース】
【テメェら後で覚えておけよ……!】
【【【勿論! 打ち上げ先は焼肉でオナシャス!!!!】】】
同時に防衛側の通信も活発になっていき、多少の雑談も混ざるもエリア状況がひっきりなしに更新されていく。ちなみにコードネームで呼び合っている理由は『知り合いにはかく乱になるし何よりなんかカッコ良くね?』という提案にノリノリで乗った大人達の
「開始宣言からまだ5分も経っていないのにこの混戦具合とは……凄まじいなここの生徒は」
「ねぇー♪」
そんな様子を通信越しに確認しながら指定された場所、いくつかの教室が面した廊下というにはやや広い多目的ホールでお喋りに興じている二人の姿。
一人は小柄で黄金色の長髪を二つ結びにしており、瞳はくすんだ金色の快活そうな女性。
一人は小柄で暗い紫の長髪をそのまま降ろして、瞳は
さらに陰鬱そうな女性の頭部から歪な角が左右から生えておりただの人間ではないことが見て取れた。
\カカカッ/
| 超人 | モニカ・ヴァイスヴィント | LV74 | 耐性:??? |
\カカカッ/
| 外道 | ドッペルゲンガー | LV69 | 耐性:??? |
「ところでドッペル」
「なぁに……?」
「……それ、楽しい?」
モニカの目線の先、そこには自身の黄金色の髪を三つ編みにしようと弄るドッペルゲンガーの姿。元より豊かなふんわりとした髪質であるものの、弄ってる
「たのしい……♪」
「そっかー」
笑顔で言われたが故に止めずらく、後できっちりとかさないと駄目かなーと思っていた矢先。
【こちらソーマチェット、ブラックブリッジさん応答をお願いします】
「こちらブラックブリッジ、どうした?」
髪を弄られつつ入ってきた通信に応じるモニカ。
それを察したのかドッペルゲンガーが三つ編みにすることをやめ、何処ともなく取り出した櫛を使ってグネグネになった髪を梳き始めた。
【さっきパイセン……失礼、グッドラックさんが倒された後追われてます。それで近場にいる貴方に助けてもらおうと思いまして】
「接敵時間は?」
【現在時刻から2分後です】
「了解、準備をしておこう」
通信が終わるのと腕時計の時刻を確認。髪の方は梳き終わっており、ふんわりとした豊かな髪質に戻っている。
「2分後だそうだ、今のうちに準備を進めるぞ」
「はぁい♪」
そう言いつつモニカは追加で2体の悪魔を呼び出して作戦会議を始めた。
side 生徒陣営、とあるグループ
「「「「待て置いてけェ! 経験値を置いていけェ!」」」」
彼らの幸運は2つ。
1つ目は素早く合流が果たせたこと。
攻略組である学生達はALyCEの『ラビットホール』*1によってバラバラな位置に配置されてからの合図で始まった今回の模擬戦、通称学園闘争。
非サマナーは二人組まで、サマナーは悪魔を収納して一人での入場という即座に逃げて合流しなければ防衛側から各個撃破を狙われること間違いなしな今回の入場ルール。
その上で学校内のどこかに存在する『ボス部屋の制圧』、それも『教室内に健在な学生たちしか存在しない状態、尚且つ戦闘不能もしくは降参状態のDBたちは含まれない』の条件を満たした上での制圧を行う必要がある。
その為にはサマナーのような単独でチーム戦ができる人材であっても合流を目指す必要があり、早い段階で尚且つ計4人+仲魔2体のワンチームで集まることができた彼らは僥倖であった。
2つ目は情報を入手できたこと。
合流したメンバーの1人に機械に強い生徒が居たため、早い段階で通信を傍受しつつ相手の動きや会話を知りながら動くことができたのだ。故に
「こんな早く退場とか聞いてねぇぞノーカウントだノーカウント! つーかなんだその大人数ふざけてんのか? こちとら1人だぞ!?」
「「「「うるせぇ! 置いてけ! 経験値置いてけェ!!!」」」」
「せんぱーい、救援は無理そうなんで殿ヨロ」
「おっまここはスタングレネード*2の一つくらい融通しやがグアー!?」
「うっわ可愛い後輩の逃げる時間も捻出できねぇのかよ使えねぇパイセンだな」
救援に動こうとしていた仲間の
「白川ァ! 相手の動きをハックして抑えろ!」
\カカカッ/
| 異能者 | LV49 | 備考:火炎魔法が得意 |
「出来るかァ! 今の私ができるのって精々通信読み取るくらいなんですけどォ!?」
\カカカッ/
| ハッカー | LV28(+3) | 備考:さっき倒したDBのおかげでレベルアップ |
新町の叫びにそう応えながらも白川は手元の機器を操作して通信を傍受し始め、やや雑音交じりながらも通信が聴こえてきた。
【こちらソーマチェット、ブラックブリッジさん応答をお願いします】
【こちらブラックブリッジ、どうした?】
【さっきパイセン……失礼、グッドラックさんが負けたせいで追われています。それで近場にいる貴方に助けてもらおうと思いまして……】
【接敵時間は?】
【現在時刻から2分後です】
【了解、準備をしておこう】
「なんて言ってる?」
「誰かわかんないけどこの先に待ち構えているみたい」
「誰かって名前とかわかんねぇのか?」
「今追ってる人が『ソーマチェット』、待ち構える人が『ブラックブリッジ』って呼ばれてるね」
「コードネームで呼ばれてるから誰が誰かわかんねぇな……ブラックブリッジってバルツァー先生だったりしないよな?」
「いや通信聞く限りだと女性っぽいから先生じゃないと思うよ」
「ブラックブリッジ……もしかしてあの人か?」
「知ってるのか駆!」
\カカカッ/
| デビルサマナー | 皐月駆 | LV62(+3) | 備考:今回は仲魔なしで参戦 |
眼帯を付けた青年、皐月駆の呟きを目ざとく拾った新町の発言に反応するように続ける。
「ほら、開始前にセイトの奴が『でっぱいがおる!』って参加してるDBの方見て騒いでただろ? 多分だけどその人じゃないかなって」
「んー……ああ、確かバルツァー先生と話してた小柄な金髪の人か?」
「そう、その人」
「ああ、小柄だけど凄くデカかったな」*3
「やめなよ新町、確かに同性としてはあのサイズに憧れなくはないけど下着合わせるのがすごく大変そうだなって」*4
「んで駆、なんであの人だと思ったんだ?」
「何話してたかまではわからないけど先生が呼びかけたところは聴こえたんだよ、『お久しぶりです、ブラックブリッジ』って」
「うわぁそれってバルツァー先生と知り合いってことじゃん……」
追跡を続けながらも生徒達は情報交換を続ける。
「どうする、このまま追えば間違いなくぶつかることになるぞ?」
『バルツァー先生の知り合い』で『由来は不明だけど通り名持ち』という二の足を踏みたくなる組み合わせである、駆の問いかけに全員が押し黙ったかのように見えた。
「大丈夫、僕たちなら勝てるよ」
「ミリト……」
\カカカッ/
| デビルサマナー | 藤田 ミリト | LV35 | 備考:今回のPTリーダー |
\カカカッ/
| 堕天使 | フォルネウス | LV34(+3) |
| 耐性 | 氷結吸収、雷撃・破魔弱点、呪殺無効*5 |
| スキル | ●マハブフーラ+4 ●アイスブレス+4 ●マハラクンダ+2 ●フォッグナー+2 ●氷結ブロック+2 ●魔脈 ●雄叫び*6 |
\カカカッ/
| 妖魔 | ディース | LV35(+4) |
| 耐性 | 物理弱点、火炎・氷結・電撃・衝撃耐性*7 |
| スキル | ●ディアラマ+2 ●電撃ブロック+2 ●氷結ブロック+2 ●火炎ブロック+2 ●衝撃ブロック+2 ●メパトラ+2 ●デクンダ |
不安がる新町を鼓舞するように断言するのは2体の仲魔を引き連れし
穏やかな笑み――追跡しながらなせいで若干引き攣っているようにも見える――を浮かべつつさらに続ける。
「それに引いてばかりじゃ何もできないと思うんだよね、だからここは踏み込んでみるのが良いんじゃないかなって」
「まぁ確かに……」
「今回のレギュレーションだと
「いや皐月君、私みたいなか弱い一般生徒からすると大分重いからね?」
「よく言うぜ白川、前に持ってたPCでポルターガイスト叩き潰してたじゃねぇか」
「緊急事態でもなければあんなことするもんか!? それとPCじゃなくてタブレット端末だっての!」
言い合いながらも足は止めない。
それは生徒達の心が一つにまとまった瞬間であると言えよう。
「じゃあ行こうか」
「「「おう!」」」
◆〇◆〇◆〇◆〇
「初めまして、というべきだろうか」
藤田ミリト率いる4人と2体の仲魔が向かった先、いくつかの教室が面した廊下というにはやや広い多目的ホールに先程まで追っていた人物とは違う人がいた。
小柄で黄金色の長髪を二つ結びにしており、瞳はくすんだ金色の快活そうな女性とその周囲に佇む悪魔達。
「私はモニカ、モニカ・ヴァイスヴィント。しがないデビルサマナーだ」
\カカカッ/
| 超人 | モニカ・ヴァイスヴィント | LV74 | 耐性:??? |
一見すれば自分達よりも年下にしか見えない背格好であったがCOMP越しに映るそのレベルに息を呑む。
(レベル74……!? 壊れてないかこの機械!?)
(いやいやいや整備は欠かしてないからそんなことないよ! それでも高すぎるでしょォ!?)
機械の不備を疑う新町と自身の倍どころか3倍近い数値に戸惑いを隠せない白川。
矢面に立つ藤田はなるべく表情に出ないよう頑張りつつ応じた。
「まさか普通に待っているとは……」
「ん? ああ、最初は『不意を打って一当て』と考えたんだがそれだと模擬戦としては微妙だと思ってね」
「微妙……?」
「だってそうだろう?」
「直ぐに終わったら模擬戦にならないからね」
童女のように朗らかな笑みを浮かべつつ、そんなことを宣った。
こちらを見下しているのでも馬鹿にしているのでもなくただただ事実を述べている、そんな顔だ
「なるほど……」
特に言い返すこともなく後ろにいる駆へと意識を向ける。
悪魔召喚士にとって仲魔とは「悪魔召喚士自身を映す鏡」と評すことがある。
女悪魔だけで編成した者もいれば、逆に男悪魔だけで編成した者、召喚士自身はサポートに回るものや召喚士を強化するだけの編成、バランス良く編成しているものもいれば何かしらの面に特化させた編成を組む者だっている。
なので悪魔の顔ぶれを見ればどういう動きをするのかある程度は読めるのだ。
(なんだこれ)
故にこそ駆にとって格上に当たるはずの
\カカカッ/
| 外道 | ドッペルゲンガー | LV69 | 耐性:???*8 |
\カカカッ/
| 妖精 | ローレライ | LV56 | 耐性:???*9 |
(待て待て待て落ち着け俺、落ち着け皐月駆。 まずドッペルゲンガーは物理反射は確定としてこのレベル帯だと銃撃に弱い方*10か? それとも銃撃にも強いけど魔法全般に弱い方*11? それになんか全然似てないけどどの辺がドッペルゲンガー? いやまぁそこは置くとして次はローレライ? 確かにこのレベル帯のローレライ*12はいた気がするけど何軸? 魔法……いや状態異常か? そして何より……)
自身の知識から何とか方向性を見極めようとするもその悪魔が思考の回転を妨げる。
\カカカッ/
| 幽鬼 | ガキ | LV49 | 耐性:???*13 |
高レベル帯の悪魔としているはずのない最弱の幽鬼が顔ぶれに並んでいた。
(なんでガキがいるんだよ!? これじゃどのレベル帯のガキ*14かわからないしそもそもどういう理由で採用してるんだ!? こういうの考えるのは俺じゃなくて八幡の仕事だろ! アイツ
初見塗れの情報の海に溺れつつも戦闘前の会話で場を繋いでいる藤田のために必死になって頭を回す。
今回の参加者はある程度の手加減はしている、という話があったはずなのだがこの面子は果たして手加減した結果のメンツなのかと聞かれるとかなり胡乱すぎる組み合わせが過ぎた。
「―――さて、そろそろまとまったかな?」
「……お気づきでしたか」
「貴公以外が全く会話に参加せずにこちらを見続けていたら流石に察するさ」
もっとも、その辺の意図は察知された上で泳がされていたようであるが。
会話を終えた藤田が情報共有も兼ねてこちらに戻ってきた。
「駆、どういう意図の編成かわかった?」
「断言はできないが……ローレライは魔法か状態異常、ガキはー……んー……耐性が分からないけど脆さを考えるに多分デバフ担当、ドッペルゲンガーが……きっとバフか物理担当でサマナー本人が殴りかかってくるタイプかな……?」
「えらく歯切れが悪い上に曖昧だけど大丈夫?」
「ハッキリ言ってガキの編成意図が
渋面を浮かべつつ自分なりの分析を全員に伝える駆。
「ま、まぁ胸を借りる気持ちで行こう。こんな機会滅多にないだろうし」
「駆……あれだけ女子侍らしてる癖に今度は小柄な年上でっぱいロリに手を出すつもりか?」
「和久、そういう慣用句なの知ってて言ってるよな????」
そんな軽口……軽口? を叩き合いつつも待っているモニカ達と向き合い直した。
「さて、そろそろ始めよう……と、その前に一つ聞いておこう」
『?』
「その人数で挑むのか?」
先程戦った
ただ違う点は前者は人数が多い事を責めるような言い回しであったのに対し、後者は何処か心配するような言い回し。
「ええ、これがベストだと思っておりますので」
「そうか……いや、すまないな妙なことを聞いて」
藤田の答えに納得したのかそれ以上は何も言わずに構えを取る。
釣られるように生徒達もまた構えを取った。
「それでは実りある戦いをしようか!」
「行くよ皆!」
藤田ミリトが
故に
何よりこちらにもレベル62の皐月駆もいる、彼の剣技ならあるいは――――!
「先ずは―――」
「―――ふむ、ならば先手は貰おうか」
「―――は?」
彼らの不運は1つ。
「4人と2体、合計6で
通常、この戦い方における最適人数は【4以下】、これが咄嗟に呼吸を合わせる上での最大数であると言われており、5以上になると指揮難易度が跳ね上がるのだ。
無論これが同レベルの相手であるならばうまくやりようがあるかもしれない。
しかし今回ばかりは、相手が悪すぎた。
「先ずはその2体の悪魔からだ」
モニカが呟くのと同時にソレは起こった。
| ラプラスリング | 小型端末付きのアクセサリー COMPと同調時、スキル【ラプラスの魔】を発動 |
| ラプラスの魔*15 | 戦闘開始時に解析度 100%の敵の攻撃力・防御力・命中率・回避率を下げる |
『なんじゃと!?』
『くっ、サマナー!』
「なんだよそれ……!?」
COMPアプリでなくアクセサリーの、それも聴いたことのない上に破格極まりないスキル。
しかもこれで終わったわけでもなく、更なる追撃が生徒達を襲う。
『グォォォォォアアアアア!!』
| フォッグブレス*16 | 敵全体の命中と回避を大幅に下げる |
「きゃあふふふふ……♪」
| ラスタキャンディ*17 | 味方全体の攻撃力・防御力・命中率・回避率を上げる |
「なんだよコレ……」
本当なら、
それなのに今広がるこの光景はなんだ?
相手にデバフを叩き込み、味方を強化して一気呵成に打ち倒す。
まさに自身が描いたそのままの光景が広がっている。
唯一違う点を挙げるとすればそれは、
相手と味方の位置が逆ということで、
「なんなんだよ! コレェ!?」
「それでは一当てといこうか―――――ローレライ!」
「はーい」
叫び声をあげるミリト、そしてそんなことは知らんと言わんばかりの冷徹な声が聞こえるのと、
| メギドラオン*18 | 敵全体に万能属性の大ダメージ |
「何ともまぁ……頑丈だなこの校舎」
「しかし驚いたぞ」
誰かに語り掛けるでもなく呟きながら追撃のため手に持っていた
「悪魔2体くらいはもっていくつもりだったんだが」
なぜモニカは何故銃口を下げたのか。
生徒達が壊滅したから?
戦闘終了したから?
否、
「まさか
今銃撃をすれば穴だらけにするどころか切り刻まれのは
極光が消え、煙が晴れた先。
そこには先程まで最後尾にいたはずの生徒が最前線で剣を振りぬいたような姿で立っていた。
「いやいや本当に驚いたぞ、てっきり悪魔が壁になって防ぐとか威力を軽減させるような何かがあると思っていたが
「それを」
降りぬいた姿勢から正眼の構えへと流れるように移行しつつ、
「敵に教える道理が何処にある?」
皐月駆は呟くように返した。
「それもそうだな! いや失敬、忘れてくれ!」
そう言って
「では改めてもう一度言おう!」
その笑顔は、
「実りある戦いをしようか!」
奇しくも傍らに控える仲魔、
・登場人物紹介
藤田 ミリト Lv35
今回のPTの司令塔、線の細い男子生徒。
デビルサマナーとしてはPT運用を磨くべく駆と新町に無理を言ってリーダーを代わってもらっている。強襲して参加者の
極光に包まれる瞬間、彼が見たのはその光に立ち向かうとある生徒の後ろ姿だった。
新町 和久 Lv49
今回のPTにおける火力枠、ガタいの良い生徒。
自分の腕前を磨くべく不参加の予定だった白川を「俺は守るの苦手だけどその前に相手ぶっ倒すから!」と交渉して参加してもらった。
白川 依織 Lv28
今回の情報担当、小柄だが流石にモニカほど小柄ではない。
戦闘技能は持ってないがレベル上げないと今の情勢きつくない? と思ってたら新町に熱心な口説き文句に誘われて学園闘争に参加した。
ちなみに新町と清いお付き合いをしており、周囲には隠しているがバレバレである。
皐月駆 Lv62
エイツ様の作品より、『やはり俺の悪魔的な業務は間違ってる』の登場人物。
今回の模擬戦は全体な底上げがメインと聞いていたので学園の外に出てない面々をサポートしようと前に出ず動くつもり……だったが、殺意マシマシなメギドラオンが飛んできたので全力で対応した。何をどうしたのかは次の話にて。
モニカ・ヴァイスヴィント Lv74
「(その人数だと指揮の難易度跳ね上がるし、ほぼほぼこっちが先に動くことになるけど)その人数で挑むのか?」と聞いて大丈夫! と言われたので一当て(本人基準)した結果、無事防がれたのでニコニコしながら「これは温い対応を取れないな」と警戒度を上げた。