第28話
さて、各術師家系が揃ったので、今回の定例集会は始まろうとしていた、進行役は菅原家次期当主である菅原傑が行うことになり、胡散臭い奴がマイク片手に今回の議題についての話を始めた。
今回は各家の次期当主まで参加することになったけど、一体どんなことを語り合うのかしらね。
「まず最初の議題は、米花町から行方をくらませていた竜胆彼岸の居場所について進展がありました」
と菅原傑は、最初の議題の淡々と語って行き、議題を聞いた各家の当主及び術師たちは、ざわざわと騒がしくなっていくが、菅原傑が咳払いをすると、一時私語を止めて、議題へと集中する為に静かになっていく。
あの阿婆擦れの居場所か、何か手掛かりがあれば良いけど。
「まず、今から一か月と十日ほど前に、大阪府の大阪市で竜胆彼岸と思われる人物の目撃情報があったようで、即座に土御門家が抱える術師衆が派遣させれましたが、結果は見事な返り討ちに遭い、被害は重傷者7名、軽傷者12名が出たようです」
と菅原傑は、従者から渡された報告書を淡々と読み上げて行くと、各家の術師たちは深刻な表情を浮かべ、ざわつき始めてしまう。
「まさか土御門家の術師衆が返り討ちに遭ったのか、聞きに勝る化け物じゃがどうする」
「やはりここは風見家のご隠居である風見籐也氏に、一存を任せることにするしかないでわ?」
「だがそれは風見家だけに負担をかけすぎている、やはりここは土御門家と賀茂家に任せるべきでわ?」
と各家の術師たちは、土御門家の術師衆が返り討ちに遭ったと知り、竜胆彼岸の実力の凄さに化け物と恐れるが、風見籐也に一存を任せるべきではという意見や、風見家だけに任せるのは余りにも負担をかけすぎなので、土御門家と賀茂家が対応するべきではと言う意見など、議論は二つに分かれて熱していくが、菅原傑が一言だけ静粛にしてくださいと告げると、すぐに各家の術師は無言になって静かになる。
「まぁそうですね、なら関東に竜胆彼岸が現れたら風見家と菅原家と小泉家がし、関西に出れば土御門家と賀茂家が対応するというのはどうでしょう」
と菅原傑が二つの意見を加味して提案した、五大家系が関東と関西に分かれて対応するという案に対して、うちを含めた各家の術師と当主は、それならば一家に任せきるよりも健全であり、もし竜胆彼岸が出現したとしても、事前に各家との協力体制を組みやすいとして、賛成多数にて菅原傑の案が可決される。
なるほど風見家だけに任せるのではなく、各家の担当区域を決めることで、連携も組みやすいし、竜胆彼岸関係以外での出来事対しても対応しやすくなる良い案である。
「賛成多数のようなので、次の議題へと移りましょう、ではまず近年関東を中心とする裏社会にて妙な連中の動きが活発になっているのをご存じでしょうか」
と菅原傑は自身の案が賛成多数というのを確認すると次の議題に移って行く、今度の議題は関東を中心に妙な連中が活発になっているのを知っているかと言われ、風見家も含む各家の者共も疑問符を掲げて考え込んでしまう。
えーと確か今って名探偵コナンが始まる8年前だったわよね、何かあったような?。
「実は最近の裏社会にて全身を黒い服装で身を固めた連中が、勢力を拡大しておりまして」
と菅原傑が淡々と語った妙な連中の特徴を聞き、私はその特徴に聞き覚えのある組織の存在が脳内に思い浮かんで来る。
その黒い服装で身を固めた連中って、もしかして黒の組織じゃないかしら?でも黒い服装で身を固めている連中って意外と居るし、別のところかしら?。
「なので軽く調べてみたところ、通り名は黒ずくめの組織と言われており、何やら西洋的医療を用いて変な薬の研究をしていることと、幹部級にはコードネームとして西洋の酒の名前が与えられることや、背後には烏丸グループが関与しているとみられますね」
と菅原傑から淡々とより聞き覚えのある特徴が出て来たことで、私は間違いなくその妙な連中が名探偵コナンの黒の組織だと確信してしまう。
悲報、黒の組織さん、原作が始まる前に、ほぼ内情などを術師家系に把握されてしまう。どうしようかしらこの状況、定例集会での方針次第では、原作崩壊しちゃうのだけれど、もう少し様子見をしておきましょう。
「黒ずくめ?そのままな通り名だが、なぁ知っていたか?」
「あーそういえばここ数十年の裏社会で、有名になりつつある組織だな」
「幹部に西洋の酒の名を与えるとは、どれだけ酒好きなんだ?」
と各術師たちは、妙な連中こと黒の組織について思った印象や疑問など語り合い、そして各術師たちの総意としては、何だその妙な組織は?であった。
「まぁ各々色々と気になっているようですし、続きを話させていただきます、まずこの黒ずくめの組織の規模についてですが、どうにもアメリカやヨーロッパといった主要国まで施設や支部などを有する極めて大規模な犯罪組織のようですが、保有している兵器類は主に現代の最新兵器よりも一段下辺りを有しており、構成員の数は推定で1万人程だと思われ、そして幹部級の実力は、平均的な職業軍人よりも一段優れている程度の者しか確認できず、今後も逐次調査をしていくみたいですね」
と菅原傑が報告書を片手に淡々と黒の組織の規模や保有戦力の強さなどを語っていくごとに、各家の術師たちに過ぎったことは、あれ?世界規模の組織の割りには、保有戦力が弱すぎるのではと、疑問符が浮かびあがり、次第に動揺と戸惑いの声が聞こえ始めていく。あーそう言えば黒の組織って、京極真一人相手に壊滅するぐらいの戦力なんだけ?。
「えぇ世界規模の組織にしては、その割に弱くないか?それでよく今まで、無事に裏社会を生きてこられたな」
「あぁ他の同規模の組織には、生身で軍隊を殲滅出来る程の強者が、一人は在籍しているものだが」
「ふむ余程世渡りが上手いのか?それとも我々でも感知できない程の存在が、裏に居る可能性も」
と各術師たちは余りにも弱すぎて何か裏があるのではないかと、黒の組織に警戒心を抱くものや、よく今まで潰されることなく生き残れたと感心する者まで様々な反応がありつつも、少しして菅原傑が咳ばらいをしたことで、再び静かになって議題へと集中し始める。
「えぇ規模の割には弱過ぎるので、我々の監視でも発見できない程の化け物が潜んでいる可能性もあります、なので今後この黒ずくめの組織については、現状間接的に探りを入れつつ、今後も情報収集に徹することを提案しますが、いかがでしょうか?」
と菅原傑が、凄腕の術師ですら把握できない存在が居るかもしれないので、黒の組織についての対処は間接的な探りに控え、今後も慎重な情報収集に努めるという提案に対して、各家の術師及び当主らは全員一致での賛成となり、黒の組織についての議題は終え、次の議題へと淡々と進んで行くのであった。
朗報、黒の組織さん規模の割に、戦力がクソ弱すぎたおかげで、何か裏があるのではと逆に警戒されることになって、組織の寿命が延命されるもよう。
まぁ外側だけ見て判断したら、世界規模の割りには、戦力が貧弱過ぎるから、慎重な奴ほど疑うわよねぇ、他の裏組織とかの用心棒が、結構人間離れした強さな奴が多いから。
と言ったところでここまでです。
黒の組織は最初はかなり強大に見えたけど、コナン側に戦力が充実してくるごとに、大して強い組織ではなくなってしまうし、ルパン三世やまじっく快斗と合流したせいで、よりデカいだけの小物集団になって可哀そうに、まぁ変に規模がデカいわりに表に出る戦力が弱いおかげで、術師家系連中に無駄に警戒されたことで、間接的な探りで済みました。
ちなみに、もし定例集会に所属する術師家系が、黒の組織を潰すことに賛成した場合は、黒幕を含めて幹部及び構成員が、一週間以内にこの世から全員消滅してしまいます、まさに大人と赤ん坊の喧嘩ですね。
ちなみに術師家系の戦闘力☆がどんな感じか記載しておきます。
風見籐也:戦闘力☆22
菅原傑:戦闘力☆19
風見修也:戦闘力☆15
風見裕也:戦闘力☆13
各家の現当主と次期当主:戦闘力☆14から16
熟練の術師:戦闘力☆10から13
一般的術師:戦闘力☆7から9
と言った感じです。やはり暴力は全てを解決する。