第3話
さて、この世界が東方projectではなく名探偵コナンの世界に転生したのだと把握した私だが、まぁそれで生活などが変わることも無く、千年近く続けているお花畑の世話を続けたりとか。
住みかである巨木の傍にある神社をより大きく建て直す許可を求めて来た、米花の豪族が話し合いに来たので、お花畑や巨木を傷つけないのなら良いわっと許可をして、しばらく巨木と麓の間を行き来する大工と百姓たちを眺めていたり。
偶にこの地に災いを持ち込んでくる中級妖怪などを叩きのめして、追っ払って感謝されたりしていたおかげか、徐々に麓の里や、新しくできた盆地の里の人間たちが、神社に大量のお供え物をよこすようになって、どう処理したものかと少し困ったりなどありつつも、比較的問題なく平和な日々が長く続いている。
だが偶に神社にある分社を経由して大和の神々の使者が来て、山雲の国にある大社にて、年に一度の八百万の神々が集まる宴会に参加しないかと、毎年誘われるので、私は特に用事などがなければ、米花の祟り神である風見幽香として参列したりしている。
ちなみに出雲の国の大社で行われる宴会とは、恐らく現代の島根県にある出雲大社にて行われている神在祭の神様版のことだろうと思われ。
確か大雑把に説明するなら、出雲大社の祭神である大国主大神が天照大神から日本の国土を譲り受けた際に、その下知を受ける為に、全国に住まう神々が集まるのが始まりだとか。
まぁこの世界では天照大神からの来年度に向けた知らせや、今後の人間に対する接し方などの方針を、話し合ったりするだけの宴会なのだが。
さて、そんな日ノ本中の神々や、海外から客として来る神などと一緒に酒を飲んだり捧げもので作った宴会料理を食べたりしながら面白おかしく喋るのだが、笑顔でいても不気味で恐ろしい神だと、宴会に来ている神々から畏怖されている私こと風見幽香なのだけど、そんな私にも恐れずに接してくれる神は必然的なのか、かなり大物の神たちに限られてくるようであり。
「うはぁゆうかりんちゃんこんばんわ、楽しんでいるかあーなぁあはははは」
と酔っぱらった声で、私に話しかけて挨拶してきたのは、山の神にして酒造の神や、または火の神として崇められている木花咲耶姫が話しかけて来る。
普段は計算深く知己的で母性に溢れる神様なのだが、こうやって旦那や子孫に対する不満などを解消する為か、普段抑えている欲求などを解放する為か、深酒を決めては毎年絡んでくる神様だ、正直言って酔っぱらっている咲耶姫はかなりウザいし下手に対処すると泣きだすので、いつも対処に苦労させられている。
「あら、咲耶姫こんばんわ、また深酒しているようじゃない、だけど何やら嬉しそうに飲んでいるみたいだし、何かあったのかしら?」
と私は笑顔を浮かべながら、既に酔っぱらっている咲耶姫に対していつもと違い何故かご機嫌な様子なので、何かあったのかと話しかけると。
咲耶姫は意気揚々に機嫌が良い訳を語り始める、どうやら自分が管理している火山に不老不死の秘薬を処分しに来た人間の集団がおり、そいつらはあろうことか、自身が管理する火山に捨てようとしていたので、慌てて彼らの前に立ちふさがり、屁理屈を言って、不老不死の秘薬を大和の地から遥か東にある日ノ本で一番大きな山に捨ててくるように告げたら、そのまま通りに不死の秘薬を捨てに行ってくれたことを語ってくれる。
最初聞いている時は、不老不死の秘薬って本当に実在するんだと、軽く流して聞いて居たのだが、追々改めて考えてみると、恐らく咲耶姫が話していたことは、竹取物語で語られていた、かぐや姫が帝に送った不老不死の秘薬のことではないかと思い至る。
確かいくつかの文献なので、富士山の名前の以来になった出来事だと言う一説があり、確か不老不死の秘薬を燃やしたことが由来だと言う説があったが、どうやらこの世界では実際に起きた話だったようだ。
そういえば東方projectには竹取物語の蓬莱山輝夜が居たことを思い出した私は、試しに咲耶姫に、月には神々が住まう都はあるのかと聞いてみたらところ、月の裏に月読命が創り上げた都があることが告げられ、ごく最近まで月の都から流刑を受けていた女が、平城京に住んでいたそうだが、丁度数か月前に刑期を終えて月の都に帰ったことなども教えてもらった。
何か話を聞いて居ると、ここが名探偵コナンの世界とは思えない神話の物語を聞いて居る気がするが、まぁ目の前に日本神話の大御所連中が酒に酔って踊ったり、青くなって倒れて介護されていたりするので、まぁこの世界ではそうなのだろうと深く考えることを辞めておく。
その後は咲耶姫の自慢話や愚痴話など聞きつつ、提供されてくる酒など楽しんで飲みながら、それにしてもゆうかりんボディは酒に対して強いのか、マジで転生してから一度も二日酔いもなく、好きに楽しく飲めて、嬉しい限りである。
そんな山雲の大社で行われる宴会も幕引きとなり、私は咲耶姫に別れを告げてから、空を飛んで米花の神社へと帰って来る、巨木の傍にある神社は米花の豪族による指導の下に大きく改装されて、軽く大社クラスの大きさになっているので、そこを管理する巫女や神主に帰って来たことを告げてから神社内を通って住みかへと入る。
ちなみに巨木の傍にある神社にも名がついて、私の名である風見幽香から取って、風見神社だと名付けられた訳だけど、何か私に対する信仰の力が大きくなってきて、妖力と神力の割合が変化してきているのだが、まぁ些細な問題だし、別に大丈夫だろうから無視することにする。
それにしても竹取物語が語られた時代はだいたい西暦700年あたりだと言われているので、名探偵コナンの原作が始まる年代まで凡そ1200年以上先のことになる訳だが、それまでに舞台となる米花の地がどう変化していくのか、少し楽しみな次第である。
そして長らくして藤原氏による独裁的な政治が始まったことで、神々の間でも人間に対する怒りが蓄積したことで、大飢饉や火山噴火が起きたり、大江山で周辺で暴れていた酒呑童子と言う大鬼が率いる盗賊団が、源頼光とその仲間達が討伐されたことを山雲の大社の宴会にて聞いたりとか。
その数百年後に源氏と平氏の台頭と源平合戦の動乱による混乱に対する対処と、新たな権力体制である鎌倉幕府の成立により、米花を統治していた豪族達が滅ぼされたことで、風見神社としても新しく米花の地を治めることになる武家である工藤家とどう付き合っていくのかを模索したり、してたら天皇家による鎌倉幕府に対する内乱頻発したり。
そして海の向こうから到来した世界帝国である蒙古との戦争によって弱体化した鎌倉幕府が家臣に裏切られたことによって、滅亡したことで、日ノ本は動乱末に南北の派閥に分かれて大規模な内戦へと発展など、色々な面倒事が舞い込んできたが、何とか私と風見神社は生き残ることが出来。
そしてついに徳川幕府が成立する年代である西暦1600年代に迎えることになる。
正直言って物凄く忙しくて、大変だったけど、名探偵コナンが始まるであろう年代まであと390年ほどであるかしら?、まぁこのまま問題なくいけば、お花畑と私の住みかである巨木と、風見神社は無事に現代まで持ちそうだけど、多分何かしらの騒動が起きそうよねぇ。
と言ったところで区切りです、色々ありつつも江戸時代初めごろまで来ましたね、次回で名探偵コナンのキャラを出せるところまで行きたいところです。
ちなみにこの世界では竹取物語は実際に起こったことにしていますが、別に東方projectとは一切関係ないので、この世界のかぐや姫は物語道理に月の都に帰っていますし、不老不死の秘薬も無事に富士山で焼かれたので、藤原妹紅は存在しませんし、居たとしても普通の貴族の娘として人生を終えましたことを、ご理解いただけるとありがたいです。
ちなみに米花の地を治める武家である工藤家は、コナンくんの祖先にあたる家です、なんか工藤の名前って藤原南家の工藤氏と同じ苗字で、実際にいいとこの名だから、それほど矛盾する設定でもないはず。ここではそう言う設定にしてますが、本編とは一切関わらないだろうし、軽く流していただければ。
*内容を整理して修正しました。