米花の向日葵の謎を追え!更新停止   作:アクドニアデフジム

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ある程度書けたので投稿しました。


茨木童子編
第30話 大江山での鬼探し①


 

第30話

 

 

 

:視点:風見裕也:

 

 

 

現在の時刻は18時15分、俺は各家の次期当主と補佐役の術師と共に、片腕の鬼女ことかの茨木童子が出没したと言う報告があった、大江山付近の山道に来ていた。

 

人生で初めて経験することになる術師の仕事に緊張しながらも、足を引っ張らないように自身を震え上がらせながら、妙な気配などがないかと、神経を研ぎ澄ましながら、暗闇の中でもくっきりと見渡せるようになる、仙人術【暗視眼】発動させながら、片腕の鬼女こと茨木童子の捜索に集中する。

 

「妙に穢れた妖気が漂ってるな、恐らく例の片腕の鬼女の残滓だろう」

 

と赤い短髪に、頬辺りに大きな傷痕がある、灰色の和服姿の男こと賀茂憲成は、仏頂面を浮かべながら、地面に手を翳しながら、現場に残った穢れた妖気から、報告書にあった片腕の鬼女の残滓だろうと推測する。

 

「ほへぇ伝承に伝わる茨木童子の妖気、残滓でさえそこらの怪異などとは比べ物にならない程強い妖気ですなぁ、おぉー怖い怖い」

 

とおかっぱ茶髪で、丸眼鏡をかけている、大正和服姿の女こと土御門天子は、漂う片腕の鬼女の妖気を感じとり、その底知れなさに怖い怖いと呟きながらも、狼型の式神を傍に使役させながら、辺りを油断なく警戒する。

 

「とりあえず【暗視眼】でこの辺り一帯を見回してみたが、それらしい姿は見当たらなかった」

 

と俺はこの場にいる全員に聞こえるように、仙人術【暗視眼】にて周囲を一帯を見渡したが、片腕の鬼女らしき姿が確認できなかったことを報告する。

 

おかしいな、茨木童子の妖気と思われる気配は感じているのに、辺り一帯には姿形が見当たらない、そんな遠くに居るとは思えないのだが。

 

「ふーむ、妖気は漂っているのに姿が見えないか・・・つまり片腕の鬼女は、術の類で自身の姿を隠していると言う訳ですか、そして気配的にはそう遠くではない、ならば少しだけ荒く探してみますか」

 

と白髪のポニーテールで黒い和服姿をした塩顔イケメンこと菅原傑は、片腕の鬼女は術の類にて姿を消しているのだろうと呟きながら、徐に宙へと右手を掲げながら、瞼を閉じながら精神統一をし始める。

 

うん?何か菅原傑が、徐に右手を宙に掲げているようだが、一体何をする気だ?。

 

「さぁ闇へと隠れし妖よ、その穢れた姿を現世へと連れ戻さん、結界術【鈴輪郭】」

 

と菅原傑が詠唱呪文唱えながら結界術でも極めて高度な術である【鈴輪郭】を発動させると、使用者を中心とした輪が永遠と大きく広がりながら俺と他の術師を何事もなくすり抜けて行き、凡そ使用者から30mほど離れた木々間にある草むらから鈍い鈴の音が聞こえて来る。

 

「おや、そこに隠れて居ましたか、それでは少し乱暴に引き攣り出してあげましょう」

 

と菅原傑は意味深な言葉を告げると共に、虚空から途轍もない神秘を発する古弓を取り出し、鈍い鈴の音が聞こえた方角へと構えると、手元に霊力で作られた矢を生み出し、その古弓に添えると凄まじい輝きと霊力の波動が強まって行く。

 

おい、何だその古弓は!?明らかにやばい力の波動を感ずるぞ、と言うかあの古弓から家の蔵にある神話の武具と同じ神秘の香りを感じるし、つまり菅原傑が持っている古弓は、菅原家が代々管理している神具の一つである天之麻迦古弓かぁよぉ!?なんで個人使用しているんですか。

 

「あ、ちょっと待ってください菅原傑さん!山奥の森林とは言え、そんな強力な霊力を籠った矢を放ったら!!」

 

と俺は慌ててながら矢の発射を止めようと動いたが既に遅く、菅原傑は鈍い鈴の音が聞こえた方へと向けて古弓から凄まじい霊力で編まれた矢を射ち放つと、その凄まじい衝撃波によって、射線上の木々を地面ごと抉り吹き飛ばしながら進んで行き、鈍い鈴の音が聞こえた辺りの地面に着弾した瞬間、凄まじい輝きと強大な霊力の爆発が起き、その余波によって木々が高く宙へと吹き飛んでしまう。

 

あぁこんなに派手に森林が吹き飛んだけど、これの後処理を任される人は大変だな・・・あれ?何か吹き飛ばされた木々が、俺たちが居る位置に落ちて来てないか?。

 

「これはやばい、俺たちが居る場所に、吹き飛ばされた木々の残骸が落ちて来てます、早く退避してください!」

 

と俺は周辺にいる次期当主及び補佐役の人たちに、大声で早く退避するように叫んでから、空から降って来る木々の残骸などを仙人術の【超人化】にて底上げした身体能力を駆使して躱していく。この菅原傑って人、やること無茶苦茶だぞぉ!?。

 

「おいおい菅原傑よ、てめぇ大技を放つなら先にいえよ、防ぐのに余計な体力使ったじゃないか」

 

「森林を吹き飛ばして探し出そうとするなんて、本当に乱暴な方どすな、だから菅原傑と一緒に仕事はしたくないどす」

 

と賀茂憲成と土御門天子は愚痴口と文句を呟きながら、降り注いだ木々の残骸を無傷で対処し、余裕がある笑みと苦笑いを出しながら、菅原傑の元へと近づく。そして補佐役の術師四名の方に視線を向けると、避けきれずに木の下敷きになって助けを呼んで居たり、腰が引けてその場から動けない者や、頭から軽く流血している者がおり、風杉美恵が負傷者の手当てなどに奔走している。

 

味方の攻撃の余波で補佐役の術師がほぼ壊滅したんだが、これは流石に問題になるんじゃ。

 

「なぁさっきので、味方の補佐役まで怪我を負ってしまった、流石に味方に被害を出すような攻撃は自重してくれないか?」

 

と俺は味方にまで被害が来るような攻撃は自重してくれと菅原傑にそう告げると、一瞬きょとんとした表情を浮かべながらおかしなものを見たかのように菅原傑は笑みを浮かべて笑い出す。一体何が可笑しいんだ?。

 

「そういえば風見裕也殿は術師の仕事をするのは初めてでしたね」

 

「えぇ俺は今回初めて、術師として仕事をすることになりました、それが一体何か?」

 

と菅原傑はそう言って改めて確認するように聞いて来たので、俺は少し戸惑いながら初めて術師の仕事をするのだと改めて答えが、一体どういう意図で聞いて来たのか分からずに居ると菅原傑は徐に俺の傍へと近づく。

 

「そうですね、初心者の風見裕也さんには伝えておきますが、私は使えない連中を意識することが、何よりも嫌っています、弱いのなら邪魔にならないように控えておけば良いのに、あそこで怪我をして転がっている術師は、補佐役として選べるだけの実力はあるのですが、我々次期当主と比べると弱いのですよ、今回初めて術師の仕事をする風見裕也さんよりもです、なので私の攻撃の余波程度で弱音を吐く者に対して気にせずに戦っていきますので、巻き込まれないようにちゃんと動いてくださいね」

 

と菅原傑は冷血な声色でそう俺に告げると、胡散臭い笑みを浮かべながら、自身が射ち放った攻撃にて抉れ吹き飛んだ場所へと向かって歩いて行き、その後を付いていく賀茂憲成と土御門天子は、俺のことを見て苦笑いを浮かべている。

 

俺は拳を力強く握りつつも、この場で一番強く、術師としては先達者とも言える菅原傑に抗議する勇気も出すことが出来ず、怪我をした補佐役の術師の手当てをしている風杉美恵の後ろ姿を一目見た後、次期当主たちと共に、鈍い鈴の音が聞こえた方角へと向かっていく。

 

 

 

 

 

 




と言ったところでここまでです。

補佐役は味方の攻撃の余波で壊滅しました。モブ達はここで脱落ですね、戦闘力⭐︎の差がありすぎるとこうなるわけですね。

菅原傑の性格は正直言って悪いですね、実力主義で実験好きと言えばどう悪いか、分かるかと。

それと菅原傑の虚空から出した古弓は本物の神具です。
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