第32話
:視点:風見裕也:
「はぁはぁ、この塩顔野郎、我の顔を気安く触れるなぁ!」
と茨木童子はそう怒声を上げると、殺気に満ちた瞳を爛々と輝かせながら、左腕の拳を力強く振るって、菅原傑の顔面を目掛けて攻撃をしかけるが、菅原傑は涼しい表情を浮かべながら、後ろへと跳ぶことで自身の顔面を殴ろうとした拳を躱すと、茨木童子から2mほど離れた位置立ち止まり、小馬鹿にしたような笑みを浮かべながら。
「おぉその調子ですよ、簡単に済んでは、色々とお披露目出来ないのでね、出来るだけ頑張って頂かないと」
と菅原傑は挑発とも取れる言葉を告げると、まるで茨木童子に見せつけるかのように天之麻迦古弓を、虚空へと収納してしまい、その代わりに取り出した物が、金の装飾がされた黒色の六尺杖と言われる武器であり、それを余裕ある笑みを浮かべながら片手で握ると、そのまま仁王立ちをしながら茨木童子の動向を観察し始める。
何だあの武器は、確か六尺杖だよな?見たところ霊力的な力が宿っているようだが、もしかして天之麻迦古弓使わずに、近接戦で茨木童子を倒すつもりなのか?いくら片腕を失った鬼女が相手とは言え、かつて平安の世で暴れまわった名のある大鬼の1人だぞ、流石に調子にのりすぎていないか?。
「あぁ?おい塩顔野郎、何だその鉄の棒きれは、そんなものでこの茨木童子様に戦い挑むつもりか?」
と茨木童子は額に血管が浮き上がる程の不機嫌な表情を浮かべながら、黒色の六尺杖を指さしながら、そんな棒きれごときで、戦いに挑んでくるつもりなのかと、怒りに満ちた声にて、菅原傑に問いかける。
「まぁそんな不機嫌なこと言わず、私に付き合ってくださいな、どうせあなたはここで終わる運命なのですから」
と菅原傑は勝ち誇った表情でそう告げた後、何故か一瞬視線を俺に向いてすぐに、上空へと視線を向けて、何を思ったのか溜め息を出して、呆れたような表情を浮かべながら。
「全く、天の夜空から子たちを見守る、向日葵の姿とはね」
と菅原傑はまるでこの場にいない人物に問いかけるような言葉を呟いたことに、俺も含めた賀茂憲成と土御門天子も頭を傾げて疑問符を浮かべる。
((何でこいつ戦っている最中にポエム的なこと呟いたんだ?))
とこの場にいる菅原傑以外全員がおそらく同じようなことを思いながらも、菅原傑と茨木童子の戦いは次の段階へと進んでいく。
「ふざけた塩顔野郎だ、そうか隙あらば逃げるつもりで温存してたが、この茨木童子の本気を味合うが良い」
と茨木童子はそう告げると、見る見ると頭に生えた角は伸びて行き、左腕が一回りほど筋肉質な膨らみをし、手の爪が鋭く分厚いかぎ爪ようになり、口元の牙はより大きく鋭く鋭利になっていき、そして体格も膨らんで身長が2m程まで成長し、そして目は爛々と輝く流血した赤い瞳へと変化し、足は二回りほど太く分厚い筋肉質な状態へと変化したことで、背の高い人間の女性みたいだった茨木童子の容姿は、女の鬼とも言える姿形へとなるが、それでも変化前の面影なのが感じられる姿形だろう。
「ほう、これが一部の鬼が行うと言う大鬼化と言うやつですか、一体どれ程強くなっているのか、試させてもらいますよ」
と菅原傑は変貌した茨木童子の姿を見て、真顔から胡散臭い笑みを浮かべながらそう告げた後、六尺杖を両手で持って構えると、一気に至近距離まで近づくと、そのまま茨木童子の頭部へと目掛けてぶん殴ると、凄まじい鈍く重い一撃音が聞こえ、あの2mを超える茨木童子の巨体が浮き上がって、数m程吹き飛ばされて地面へと激突して土煙が上がる。
少しの間が経過した辺りで、土煙の中から何事もなかったかのように起き上がった茨木童子が凄まじい脚力によって生み出された速度にて、菅原傑の寸前まで来て、蒼い炎の右腕と筋肉質の左腕を同時に大きく振り上げたと、力強く振り落とすことで地面は盛大に粉砕され、蒼い炎が纏った土岩が辺り一面に飛び散る攻撃を繰り出すが、菅原傑は後ろへと下がりながら、巧みな足さばきにて自身へと飛んで来る蒼い炎の土岩を躱していく。
ついでに流れ弾が俺と賀茂憲成と土御門天子まで飛んで来たので、咄嗟に攻撃を避けたり、式神を盾にしたりして防いだりなどなど、戦いに巻き込まれて死なないように対処しながら、戦いの流れを観戦し続ける。
(いや、何だよこれ、いつからこの世界はフロム系のRPGになったんだよ!?・・・あぁ神様が実際に居る時点で、今更な驚きだったか、それはそうともしここに幽香様が居たらどうなるんだろうか?)
と俺は目の前で繰り広げられている戦いの凄さに気圧され、これが現実に繰り広げられているのかと驚きを抱いたが、少し間を置いてから自身の実家である風見神社で繰り広げられている模擬戦の風景や、巨大な御神木が境内にあったり、祭神であらせられる幽香様の存在などを思い出した結果、自身の実家の方が非現実な場所だったことを再び認識したことで、すぐに気圧される程の戦いも、幽香様が居たらより凄いことになるんだろうなっと想像膨らませながら、菅原傑と茨木童子の戦いを観戦し続けるのであった。
:視点:風見幽香:
テステス、今私は大江山の上空5000m辺りで飛行しながら、仙人術の【千里眼】を発動させながら、地上で行われている菅原傑と茨木童子の戦いを見物しているところであるが、別に本体は風見神社の居間にて、ごろごろと寝転がりながら、スマホのユーチューブでゆっくり実況の動画を視聴しているので、この場に居る私は分身体であり、強さも本体の三分の一程度の弱さである。
ちなみに何故ひっそりと大江山派遣組について来たのかと言うと、今回初めて術師として本格的な仕事になる裕也のことが心配で来たと言うのと、茨木童子の容姿がどんなものなのか確かめる為である。
「あらあら、また菅原傑が補佐役の術師たち壊滅させているわね、うーんやっぱり協調性が無いのね、でも味方の攻撃の余波、しかも手加減されたもので、怪我をして離脱してしまうのは、どうなのかしらねぇ?次期当主組と風杉美恵はきちんと回避は出来ているようだし、これは今後の術師たちの基礎実力向上策とか考えた方が良いかしら?」
と私は菅原傑が引き起こした攻撃の余波でほぼ壊滅状態に陥った風杉美恵以外の補佐役の術師たちの様子を見て、術師全体の実力底上げ手段を考えようかと思いつつ、無事だった裕也と次期当主組は補佐役を残して茨木童子の元へと向かんで行き、そして今回の標的である茨木童子が姿を現したのだけど。
「うーん・・・・・・えぇ?なんで茨木華扇じゃないのよ、えぇ何で東方キャラじゃん、今まで私以外存在しないとばかり思っていたけど、まさか茨木童子が東方キャラになっているとはね」
と私は茨木童子の容姿が、東方projectに登場する鬼にして仙人をやっていること茨木華扇とそっくりだったを確認し、思わず戸惑いを覚えつつも、まさか茨木童子が東方出身キャラだったとはと興味深く遠目から眺め続ける。
いや、最初にここが東方projectの世界かどうか確かめる為に、飛鳥時代辺りで活発に活動してたけど、平安時代はここが名探偵コナンの世界だと確信してたので、わざわざ積極的に活動していない時期で、もし酒呑童子一派に出会って居れば、他にも東方キャラが居たのだろうかと考えると、少し勿体無いことしたなっと後悔を抱いちゃおうわね。
「うーんまぁとりあえず、生の茨木華扇が見れて良かった、何か右腕から蒼い炎が出てたり、服装が肩出し着物とか色々と気になる箇所あるけども、おっと菅原傑が戦い始めたわ」
と私は記憶にある茨木華扇の服装と右腕の状態が違うことに引っ掛かりを覚えつつも、地上で始まった菅原傑と茨木華扇の戦いが始まった訳だけど、ほぼ一方的に攻撃を命中させる菅原傑に、鬼の強靭さと筋力にものを言わせた茨木華扇戦いぶりを見て、思ったよりも菅原傑が強くて関心したり、そして思ったよりも片腕を失っている茨木華扇の強さが、極めて弱く衰弱していることに気づき、安心して見物気分でいられると確信し、ここに来る道中で購入した紅茶のペットボトル飲料を飲みながら、観戦する。
「ふーん今の天之麻迦古弓は菅原傑が所持しているのね、それで古弓を仕舞って取り出したのは、あぁあの金の装飾がされた黒色の六尺杖って、毘沙門天が趣味で作った武器じゃないの、へぇ今は菅原傑が所持しているのねってうん?」
と私は菅原傑が所持する武器について関心したり驚きを覚えたりしていたら、突如菅原傑が裕也の方に視線を向けてすぐに、上空5000mに居る私の気配に気づき、ニコリと笑みを浮かべながら目線が有ったので、私は思わず戸惑いつつも笑みを浮かべて。
「えぇキッショいわね、何で私の存在に気が付くんのよ、まさか勘でわかったとでも、言うのかしらね?」
と私は、遥か上空に居る私の存在に気づいた菅原傑に対して、キッショっと呟きつつどうやって気が付いたのか考えを巡らせる、実体化の術も解き、隠蔽系の術で徹底的に隠れており、例えうちの籐也でも気づくことはできない隠蔽強度を誇っていたのだが、どうやって私に気づいたのか、疑問符を浮かべつつ、こちらへと視線を向ける菅原傑に対して笑顔を浮かべて手を振ってみるが、何故か呆れているような表情を浮かべられたのだった。
しかし本当にどうやって私の存在に気づいたのかしら?不思議ねぇ。
と言ったところでここまです。
菅原傑は遠距離だけでなく近接戦もこなせる天才ので、ちゃんと達人並みに長棒術を極めているので強いです。
まぁ名探偵コナンだとなぜか武術経験者が多い作品ですし、これぐらいの武術はこなせないとね。
そしてちゃっかり上空から見守っているオリ主こと風見幽香(分身)が出ましたが、まぁ一応の保険的な意味で居ます、だって次期当主に何かあったら困るからね。
かつての特高警察による次期当主殺害事件のことを思えば。
ちなみに菅原傑が上空に居る風見幽香気づいた理由は、不自然に何もない空間の箇所があり、それが風見幽香であると直感で察しただけで、術を見破った訳ではないです。