第51話
:視点:次元大介:
俺らは五ェ門からの情報にて、ラスプートンの背後にいる竜胆彼岸と言う思わぬ大物の名を聞き、驚愕し動揺をする俺とルパン、そして真っ青になって放心している不二子と言う空気中、何故か不思議そうな表情で聞いて居ていたラッキーが俺らに問いかけて来る。
「あぁ誰だ?そのりんどうひがんって言うのは?お前ら知っているのか?」
とどうにもこの中で、ラッキーだけが竜胆彼岸のことを知らないようなので、考え込むルパンと顔を真っ青にして怯えている不二子の代わりに、俺が知っている限りのことを説明する。
まず、竜胆彼岸とは凡そ19年ほど前に起こった日本国に属する術師界の転覆を狙った内乱軍の首領であり、その事件によって国家術師だけでも数万人の死者を出させ、一般人も含めると凡そ百万人にも及ぶ死者を生み出した、日本国史上最悪の犯罪者である。
そして何よりも竜胆彼岸の有名となり、そして恐れられたことは、単独で現代術師家系最強と謳われる風見家を翻弄して尚且つ、あの本気で仕留めに来た風見幽香から二度も逃げきった存在だと言うことだ。
そう俺らが遭遇した中で一番命の危機を抱いた時の、風見幽香神『本体』から散々暴れてから逃げ切ったのだ、どれ程の偉業であり、どれ程それが恐ろしいことなのかも理解すれば、如何にヤバい存在なのか理解できるだろう。
「はぁちょっと待てよ、風見幽香ってあの《死期を告げる者》ていう裏社会だと一度は聞く都市伝説的存在の名だよな、まさか本当に実在していたのかよ、そしてそんな奴から逃げ切れるような化け物が、あのラスプートンの背後に居たっていうのかよ、畜生がぁ」
とラッキーはどうにも風見幽香の存在自体都市伝説だと思っていたようであり、そしてそんな存在が実在し、逃げ切れるような化け物がラスプートンの背後にいることを理解して、拳を壁に叩き着けながら悪態を吐く。
「そんでどうするんだルパン、流石に竜胆彼岸が相手となると、それ相応の覚悟を掛けねぇといけないが」
と俺はただ無言で考え込んでいるルパンに、今回奪われた獲物である金塊を取り戻しにシベリアに向かうかどうかを暗に問いてみると、ルパンは普段のふざけた態度ではなく、至って真剣な表情を浮かべると。
「そりゃあ相手がどんな奴であれ、このアルセーヌ・ルパン様が、狙った獲物を奪われた挙句に諦めるなんて、有り得ないでしょうが、当然ラスプートン共々倒すつもりさぁ」
とルパンはふざけた様子で威勢よくそう告げるが、長い付き合いから分かるのことだが、ルパンの目が明らかに真面目で油断なくしている時と同じであり、そのことから今回の背後に居る黒幕の脅威を警戒しているのが
「そうは言ってもルパン、巷に聞く竜胆彼岸の実力が噂通りなら、少なく見積もっても籐也爺や五ェ門とも張り合う化け物中の化け物よ、正面から総出で挑んでも返り討ちに遭うだけだわ」
「不二子の言うとおりだな、少なく見積もっても籐也爺さんクラスの術師を想定するとなると、戦車砲を至近距離でぶち込んでも死ぬかどうかも怪しい程の連中だからなぁ、俺らの火力じゃぁ負傷させることすら、無理だぞ」
と不二子も俺も竜胆彼岸の実力が噂道理だとすれば、少なく見積もっても籐也爺さんや五ェ門と同等であり、俺らが正面から束になって掛かっても、返り討ちに遭うだけだと言う現状を告げると、ルパンは普段なかなか見ない渋い顔を浮かべながら、再び悩み込むが。
「まぁだよなぁ、五ェ門を戦力として使えない場合、俺らだけで挑んでも一瞬で返り討ち遭うのが関の山だって言うのは、俺も間違いないと思うし……だがこの手だけは使いたくなかったんだけどなぁ~」
とまぁルパンからしても、やはり俺らが束になって竜胆彼岸に挑んでも返り討ちに遭うだけだと言う現状は理解しているようであり、そしてルパンは物凄く不機嫌そうな表情を浮かべて、だがこの手だけは使いたくなかったと呟いたのが聞こえたので、俺と不二子とラッキーは化け物である竜胆彼岸をどうにか出来る手段があるのかと問いただす。
「おいおい何だよルパン、あの竜胆彼岸に勝てる手があるって言うのかよ?」
「そりゃあもちろんさぁ、俺らでは勝てないと言うならば、確実に勝てる奴を助っ人として呼ぶしかないでしょうよ」
と俺は竜胆彼岸に勝てる案があるのかと問うと、ルパンはぶっきらぼうに勝てる奴を呼ぶしかないと告げたところで、俺と不二子は物凄く嫌なぁ予感が過ぎって来るが、一応ルパンが言う勝てる奴の心当たりについて、俺は恐る恐るまさかと思いつつも、聞いてみると。
「そりゃあ竜胆彼岸の命を常に狙っている奴と言えば、俺らも知っている風見家の祭神《風見幽香》をお呼びするしかないでしょうが」
とルパンは不機嫌そうに日本の術師家系最強と謳われる風見家が崇め祀っている祭神である《風見幽香》に助けを求めることを告げたことに、俺と不二子は信じられない者を見た顔を浮かべながら驚き困惑する。
「おいおい、どういういつもりだルパン、お前はそういう勝てないからって、部外者に縋るようなことはしない奴だったろう、どういう心情と思惑の変化だ?」
と俺はそう言ってどういう考えの元に、風見幽香を呼んで相手にしてもらうなどと言う、どう言いつくろっても小物の犯罪者がしそうな手を提案して来たのかと問うと、ルパンは不機嫌でぶっきらぼうな様子で理由を語り出す。
「仕方ないでしょうが、五ェ門以外に竜胆彼岸とまともに戦える奴がいないし、そもそも俺らはクールな泥棒なのであって、異能バトル漫画のラスボスみたいな存在と戦うこと事態、畑違いも程がある訳で遭って、だからこそ同じ世界観な存在である、風見幽香を呼んで助けてもらうしかないのよ」
とルパンは不機嫌そうに風見幽香を呼ぶ理由などを淡々と語ってくれるが、要するに俺らでは対処不能なので、何とか出来る部外者に、助けを求め出ると言うことになる訳だが。
そもそもの話で俺ら泥棒なのであって、大量の敵を真正面から単独で蹴散らし、国家すらもやり方次第では滅ぼせる化け物なんかと戦うこと自体が可笑しいと言うことだと考えられるが、どのみち部外者に助けてもらわないと、獲物を盗み出せないというのも事実なので、ルパンが不機嫌なのも納得できるだろう、ようは敗北宣言でもあるのだから。
「はぁ…とにかくよ、竜胆彼岸の相手は風見幽香に任せることにするから、お前らは一応戦いになった時の覚悟を決めておけよぉ」
とルパンはそう言い終えると、スマホを起動して、風見幽香の電話番号を入力して、電話をかけるとすぐに繋がり、いつ聞いても恐ろしく思える声が聞こえて、ルパンが物凄く丁寧な物腰で、助けをお願いしてみると、風見幽香が物凄くご機嫌な様子で、竜胆彼岸の相手をすることを了承して、そして丁度分身体でシベリアに旅行にしている最中だから、現地で集合と言うこととなり、とりあえず俺らは安いプロペラ飛行機を購入してから、ラスプートンの本山があるシベリアへと向かうのであった。
と言ったところでここまでです。
次回から五ェ門や風見幽香や竜胆彼岸などの戦闘回に移りますが、全然できてないんですよね、まじでどんな感じに戦わせようか色々と案があるのですがまとまらなくて、次の投稿は少し期間が空くかもしれません。
そして前々から薄っすらと竜胆彼岸の経歴なども出していたのですが、全て断片的だったので、次元大介から見た竜胆彼岸の経歴と実力を説明させましたが、今の竜胆彼岸と使役している式神の強さなどは次回の後書き書いておきます。