第67話
さて、季節も秋から冬へと移って行き、時々雪などが降り始めた頃、私こと風見幽香は配下の眷属である鈴音と華扇や、当主代理人として風見裕也を引き連れて、京都市にある土御門家が有する古い大屋敷にて、久しぶりに術師の定例集会に赴いて居た。
今回の定例集会に出席した理由は、そろそろ契約して式神となった今の茨木童子こと華扇の様子や、次期当主となる風見裕也の成長具合などを、各術師家系の面々に披露する為であり。
そして今回の定例集会では、土着神ミシャクジを崇める守矢家の分家に当たる東風谷家から、すさまじい才能を秘めていると術師界隈でも噂されている次期風祝と知られる東風谷早苗の出席に。
五大術師家系の一つである小泉家からも、西洋の赤魔術使い手にして天才と噂される、次期後継者の小泉紅子も出席するとのことであり。
その為、今回の定例集会は普段とは違い、今後の術師界隈を先導するであろう次世代の術師達が大勢集まることになっており。
普段の定例集会に出席しない、霊能事務所に所属する術師や、辺境のド田舎で活動している術師家系の方々などが、顔合わせ及び伝手作りの一環で参加して来るので、普段よりも多くの術師が来ることになる。
なので私としても風見家としても、五代家として格の違いを分からせることと、田舎者に舐められないようにする為にも、以前よりも多くの風見家傘下の分家に所属する術師なども参加している。
「また、この時が来てしまった、魑魅魍魎蔓延る五大術師家系同士での腹の探り合いや、一般術師家系からの羨望や嫉妬や忌避の眼差しで接しられたりするんだろうし、今回は華扇さんも同行しているから…はぁ胃が痛む」
と裕也は辛気臭い苦労人の表情を浮かべながら、心配事を呟きつつ、袖から取りだした胃薬を飲んで、精神を落ち着かせようとしている。
「うーんもう情けないはねぇ裕也、未だに慣れていないの?あなたは次期当主であり、今後の風見家を率いる者なのだから、しっかりと威厳のある態度もせずに、そんな弱腰で居られては、傘下の分家の人達に示しが付かないのだから、しっかりとしなさい」
と私は弱音いている裕也に、そんな弱腰の態度では傘下に示しが付かないと注意すると、裕也は分かりましたと呟くと今までの弱気な姿が嘘のように、歴戦の戦士の如き風格に変化した様子を見て、私は満足感で頷きながら、裕也が鈴音を率いて挨拶周りへと赴いていくのを見送り終えた時に。
黒色のさっぱりとした短髪に、茶色い瞳をした鋭い目つきに、凛々しい美顔の容姿をしていて、黒色の宮司狩衣を着込んでいる若い男が、古い知人に出会ったかのような様子で、私に声をかけて来る。
「おぉこれはこれは久しぶりに会ったのう幽香よ、風の噂でお主が一年前にシベリアの地で暴れたそうじゃなぁ」
「あら本当に久しぶりね清明、今も昔も変わらずに年齢詐欺な若作りをしているようね」
「おいおい筆問逸らしで…毒舌とは相変わらずじゃのう、お主の方が儂よりも若作り婆じゃろうが」
と黒い宮司狩衣の美男こと1000年以上の時を生き続ける伝説にして最強の陰陽師である《安部清明》が気さくに挨拶しに来たので、私は古い知人に接するように軽く挨拶を返しながら、シベリアの件について話を逸らす為に年甲斐もなく若作りしていることをいじると、安部清明は苦笑いを浮かべながら、相変わらず毒舌だなと告げてからお主の方が若作り婆じゃろうがと返されてしまう。
いや、確かに年齢を考えれば、私の方が若作りしているのかもしれないけど、私は妖怪であり神でもあるのだから、人間的な年齢感で指摘されても、それは違うのではないかしら?。
「ふん、人外の私に対して、人間の年齢感で、若作りとか指摘されてもねぇ、それで怪異対策部の成立式典時から術師界隈にほとんど干渉も接触もしなくなった引きこもりが、今の定例集会に出席しに来たってことは、何か目的があるの?」
「確かにちょっと前まで引き籠っていたが…いや定例集会に出席する気になったのは、噂に聞き及ぶ先祖返りの次期風祝の子を一目見に来たのと、新しい弟子の付き添いで来たんじゃ」
と私は若作り婆と言う言葉を鼻で笑いながら、半世紀以上定例集会に干渉も接触もして来なかったのに、何故今更今回の定例集会に出席しに来たのかと、その目的について問いてみると。
安部清明は引きこもりだと告げられたことに、少しだけいじけたような態度を出しながら、今回の定例集会に出席した目的が、ミシャクジに仕えし風祝の次期後継者である東風谷早苗を見に来た事と、新しく弟子の付き添いで来たのだと答える。
「はいぃ?懲りもせずにまた新しく弟子を取ったぁ!?何なの散々弟子に裏切られたり寝取られたりして酷い目に遭って来たのに?また惨事でも引き起こすつもりなの?それとも年取りすぎて学習能力が欠落したの?馬鹿なの脳無しなのぉ?」
「…おいおい、なんちゅう酷い言い草じゃ、別に懲りずに…まぁ別に良いのじゃが、それよりもそこに居るピンク髪の鬼について聞きたいのぉ~?」
と私は新しい弟子の付き添いと言う言葉が聞こえた瞬間、かつて散々な目に遭ったことを思い浮かんだことで、また懲りもせずに弟子を取ったのかと、怒りの罵詈雑言を言い放つが、安部清明は指で耳穴を塞ぎながら、酷い言い草だなと軽く流しながら、私の背後で控えている華扇の存在について尋ねて来る。
おいこの爺、私の罵詈雑言は無視して、背後で控えている華扇について聞いて来るとか、これだから半端に力が強くて、精神が図太い奴は、都合の悪いことはすぐに聞き流しやがるわねぇ。
「あぁ…ピンク髪って華扇のことよね、この子は三年前の大江山で、次期当主の術師達が捕まえた鬼女、ちょうど強い巫女が欲しかったから、式神にして風見神社の巫女として仕えさせているわ」
「なるほどのぉ……なぁ幽香よ、お主は一体何を言っているのか、分かっておるのかぁ?」
と私はその図太さに呆れながら、華扇について聞かれたので、とりあえず式神にして巫女にするまでの経緯を大雑把に伝えると、安部清明はお前は一体何を言っているのか、分かっているかと、困惑した表情を浮かべながら、そう告げられてしまう。
「勿論分かっているわよ、鬼は戦闘訓練の相手にするのも良いし、眷属達よりも力持ちだから、荷物運びとかにも便利なのよ」
「ほほおぉ…これはお主がただずれているだけか、それとも分かっていて、敢えて惚けた態度したのか、どっちじゃろうかぁ?」
と私はわざと惚けたような態度で、華扇の優秀さや便利さについて語るが、安部清明は目を細めながら、どういう思惑を抱いているのかと遠回しに問いかけながら睨んで来たので、私は不敵な笑みで返してあげる。
そんな水面下での探り合いをし始めて数分したところで、挨拶周りを終えて戻って来た裕也が、私と安部清明が探り合う光景を見て、怯え困惑することになるのは別の話である。
と言ったところでここまです。
祝、安部清明の登場でしたが、いかがでしょうか、色々な伝承などを参考に会話をさせて見たのですが、まぁまぁキャラ造形が固まっているはずです。
そして安部清明が語った新たな弟子については、今後のゲゲゲの鬼太郎に関するアンケート次第で、登場時期が変化しますが、とりあえず出すのは東方キャラで確定していることを伝えておきます、そのままだと矛盾が出るので、少し設定を変えて出しますが。
ちなみに安部清明の実力はちょっと設定がまだ固まっていないので、もう少し話が進んだ時に公開するつもりです。あとついでに今のオリキャラ及び登場した東方キャラとコナンキャラとルパン一味の強さも。
ゲゲゲの鬼太郎を追加させたいけど、どの程度混ぜて良い?*6月20日まで。
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①鬼太郎と目玉親父だけ参加。
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②↑+猫娘などの主力メンバーも参加。
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③↑+アニメで語られた話も追加。
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④妖怪達の設定だけ参考にする。
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⑤追加も参考も例外なく全部ダメ。