1人の男子生徒は学園生活部の一員として『日常』を取り戻したい   作:Kagura_fbk89

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よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
春休みキター!!♪───O(≧∇≦)O────♪

3月は色々と行事が多くて大変だったけど、これでようやくまともに執筆に充てれる時間が確保でk『宿題』(コンチハ)……ま、まぁ それでも休みで家に居れる事には変わりn『塾』(春季講習アルヨ)……NOOOOOOOOOOOO!!!





…っていうわけで、1ヶ月以上開きましたが ようやく最新話です…どうぞッ


第9話 喧嘩(?)と3階制圧準備 

 

 

 

 

 

ピピピッ ピピピッ ピピピッ

 

 

閉じられたカーテンの少しの隙間から、朝の光が 教室の中へ薄く差し込む

 

 

外からの光で照らし出された殺風景な部屋の中に小さな電子音が響く…

 

 

10秒程鳴ったあたりで、教室の端に寝ていた秋乃が目を開けて一言

 

 

「…知らない天井だ」

 

 

寝起き早々、まるで異世界転生モノの主人公が目を覚ました際に言いそうなセリフをかましたところで 俺は音の発生源を探す…

 

 

「……あ、これか」

 

 

その電子音の発生源は、いつしかのアニメイベントで外泊した際に設定していた腕時計のアラームだった

 

 

恐らく、その以前外泊した時に設定してから 毎日毎日、自分の耳に音の届くことのない机の奥底でひたすら 朝が来たこと伝え続けていたのだろう…

 

 

そう考えた俺は、若干腕時計に申し訳なく思いながら 操作方法を忘れたデジタル腕時計の無駄に多いボタンの中からアラームの停止ボタンを探し出し押し込む

 

 

「……なんかここ最近、寝る場所変わりまくてるな…」

 

 

現在の時刻は朝の5時ちょい過ぎ…イベントのグッズを買うため早く並ぼうとしていたせいでこんな時間に起きてしまうとは……まぁ当時はちゃんとお目当てのものを手に入れれたから悔いはない

 

 

「…美紀は……流石にまだ寝てるか」

 

 

どうやら美紀は今のアラームでも起きなかったようだ、自分の隣で静かに寝息を立てている

 

 

「……2度寝、は 別に良いかな…」

 

 

7時間以上は寝れているので特段眠たいと言うわけではないし、昨日できなかった銃の整備をしておきたいのもある…まぁ 整備と言っても各部品のチェックや機関部の動作確認などだが

 

 

そうと決まれば、俺は美紀を起こさないよう 特戦群もびっくり(すると思う)のスニーキング技術を駆使し、布団の代わりに被っていたブランケットから這い出る

 

 

「……背中痛ぇ」

 

 

やはり下に1枚敷いているとはいえ 硬いことには変わりない、ボキボキとなる首や凝り固まった各関節や筋肉を解す

 

 

ある程度凝りがほぐれたところで、クッションの代わりに背中に挟んでいたジャケットを羽織り 腰には刀を差して、肩にはレミントン&サベージ及びそれらの弾薬+簡易整備キットを掛けて教室の外に出る…機関部の動作音で起こしたら悪いしね

 

 

音を立てないように扉を開けてそっと閉める、そしたら俺は その場にしゃがみ耳を澄ませる

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

「『奴ら』の声はしないな」

 

 

強いて言うなら外から鳥の囀りが聞こえるくらいで、それ以外には何も聞こえない

 

 

「…COMTAC2持ってくれば良かったかな…」

 

 

何気に実銃、特にポンプアクションを行うレミントンの場合 その動作音は大きい

 

 

動作音が大きい故 『奴ら』が付近にいるのかを確認するためにももう少し正確に収音できるタクティカルヘッドセットを持ってきておけば良かったと悔やまれる

 

 

「…あ、屋上でやれば良いじゃん」

 

 

室内に音が響くのを恐れるなら外でやれば良いじゃないかと 根本的なことに気がつき、俺は屋上に行くため階段へと向かう

 

 

すると

 

 

「…お、もう起きたのか 早いな」

 

 

俺が階段まで辿り着くと 既にそこには先客が、胡桃がシャベルを持って階段に座っていた

 

 

「そっちもな…見張りか?」

 

 

「ああ、よくよく考えたら誰か見とかないと危ないな〜って思ってさ、早く起きた…と言っても ついさっきなんだけど、こうやって見張ってるってわけ」

 

 

どうやら彼女も俺と同じくらいの時間に起きていたらしく、俺の思った通り バリケードの見張りをしているようだ

 

 

「そういや そっちはどうしたんだ?朝っぱらからそんな物騒なモン持って…」

 

 

「なぁに、ちょっくら動作確認だけでもしておこうと思ってな 今から屋上に行こうとしてたんだ」

 

 

「へぇ…なぁ、あたしも着いていって良いか?」

 

 

「見張りは良いのか?」

 

 

「今の時点じゃ『奴ら』の呻き声もしないし ちょっとくらいなら別に大丈夫だろ…」

 

 

「まぁ、そう言うことなら別に構わんよ」

 

 

自分が屋上で銃の動作確認を行う旨 胡桃に伝えると同伴しても良いかと聞かれたが…別に断る理由も無いため一緒に屋上へ向かうことになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ…屋上ってこんな感じなんだな」

 

 

やけにガタ付き 傷や少しの凹みがある屋上への扉に少し疑問を覚えながらも その扉を開け放つと、俺は何気に 初めてやって来た屋上を見て感嘆の声を溢す

 

 

「なんだ?屋上来た事ないのか?」

 

 

「ああ、別に園芸部でも生徒会だった訳でもないからな 屋上に来る機会自体無かった…そう言う胡桃は前までに来たことあったのか?」

 

 

「うーん…つっても りーさんに手伝いを頼まれた時とか、由紀に連れて来られたことがあるくらいだな」

 

 

「…なぁ、あのブルーシートは?」

 

 

屋上に広がる園芸部の畑を見渡しながら胡桃と話している際、扉を開けて右手側に位置する 中心が盛り上がったブルーシートが目に入り、あれは何かと胡桃に尋ねる

 

 

「……。」

 

 

先ほどまで普通に話していた胡桃の声が突然止まり、明らかに様子が変わった 下を…いや 正確には自分の手?を見つめながら、急に黙っていた胡桃の口がゆっくと開く

 

 

「…あれは…」

 

 

「…いや、別に 言いたくないなら言わなくて良い…」

 

 

おずおずと言った口調で なんとか声を絞り出そうとする胡桃の様子を見て、地雷を踏んでしまったと感じた俺はすぐさま、嫌なら話さなくて良いと伝えるが…

 

 

「いや…話させてくれ……ここで話させてほしい…聞いてくれるか?」

 

 

「…もちろんだ」

 

 

どうやら、心配の必要は無かったようで 胡桃は据わった目でこちらを見つめ「話させてほしい」とのことで…二つ返事で俺はその頼みを聞き入れる、そして 一呼吸開け胡桃が話し出す

 

 

「……そこのブルーシート…見ればわかるだろうが、下に 『何か』 あるだろ…」

 

 

「ああ……続けてくれ」

 

 

「…その下にある何かって言うのが……」

 

 

 

 

「あたしの先輩…だったモノ、だ…」

 

 

 

 

「……」

 

 

なんとなく、そんな気はしていたが やはりブルーシートで覆われているのは遺体だったようだ

 

 

それも、胡桃の先輩に当たる人物の…

 

 

胡桃が続けて喋り出す

 

 

「先輩って言うか、今は陸上部のOBだった人で…私の 初恋の人でもあったんだ…入学した時 部活動紹介の時に見かけた時から…俗に言う一目惚れ って言うわけだ…ハハッ、先輩目的で陸上部に入ったって思われたく無かったから こんな話を人にしたこと無かったんなだけな……今となっては、関係無いか…」

 

 

「…このパンデミックが発生した、昨日の放課後 校庭でいつも通り部活動中だったあたしに1体の『奴ら』に目をつけられて…周りで同級生がどんどん喰われて行って 驚きと恐怖で上手いこと体が動かなくて…」

 

 

「もう噛まれるって思った瞬間、間に先輩が飛び込んできたお陰で 私は無事だった…だけど…先輩が噛まれた、私のせいで…ッ!!…」

 

 

…ここまで酷いことがあるだろうか、この時点で 話を聞いているだけでも、その辛さが 胡桃の後悔の気持ちが伝わってくる

 

 

その表情からは悔しさや、自分に対する怒りのようなものが汲み取れる…でも 彼女はそれらを押し殺した様子で 胡桃は再び話を続ける

 

 

「噛まれた先輩を、屋上まで背負って…なんとか、命からがら 生き延びた……でも」

 

 

「…すでに噛まれていた先輩は……駄目だった…」

 

 

そこまで言い切った胡桃と俺の間で 再び沈黙が生まれる…というか 成人男性を担いで屋上までって 普通に凄い…

 

 

「…めぐねぇも、由紀も りーさんも、みんな屋上で会えたんだ…」

 

 

「だけど…階段を登って屋上に向かっている時校舎内にいた奴らに捕捉されていたみたいで 屋上までたどり着いたアタシらに続いて、何体ものあいつらが屋上に出ようと扉を押し破ろうとして来た…」

 

 

「みんなで一緒に 頑張って破られそうな扉を押さえている時……傷を押さえたままその場に蹲ってた先輩が、ゆっくり立ち上がって…大丈夫なのかと思ったら…奴らみたいに、すぐ近くにいた由紀に向かって……襲いかかった」

 

 

「それで…アタシは、咄嗟に すぐそばにあったこのシャベルで……先輩を 殺した…」

 

 

胡桃は、自分の手元にあるシャベルに目線を落とし かと思えば、今度は目の前に立つ俺に目線を合わせて…

 

 

「お前は…優也は、どうするべきだったと思う?……」

 

 

そこで俺に話が振られる…呼び方が『お前』呼びから『優也』呼びへと変わった事から、絶対にふざけて良いような雰囲気では無いことはわかる この問いかけに対する俺の最適解は何か……再び与えられた沈黙という名の 決して長続きはしない思考時間の中でその最適解を導き出す

 

 

「……それで 胡桃は後悔をしているか?…」

 

 

それは、頭をフル回転させていると ふと、舞い降りた1つの問い掛け

 

 

「後悔なんて……しているに決まってる…元々私が校庭で、逃げようと思えば逃げれたはずだったのに…足がすくんで動けないなんて言う しょうもない理由で、1つの『可能性』を潰したんだ…」

 

 

「もしあそこで、先輩と一緒に逃げれていたなら 陸上部のアタシらは、体力にも自信があるし…どこか『奴ら』のいない場所まで逃げて 2人で生きていく…そんな ありもしない妄想しかできないアタシにっ…それを実現できたかもしれない可能性を棒に振ったアタシに!……どうしようもない位 腹が立つ!!」

 

 

だんだんと語尾が強くなって行き 最終的には先ほどからチラチラと見えていた胡桃の 自分による、自分に対する怒りが爆発した

 

 

「…全部 私が悪いんだ!!」

 

 

「ッ?! おい待て胡桃!!」

 

 

この直後、胡桃が手に持つシャベルを勢いよく頭上に振り上げた刹那 俺はすぐさま抜刀、シャベルの刃先が胡桃の頭に当たる一歩手前 刃先がかけたら困るので、少し危ないが右手に持つ刀の峰側でそれを受け止める

 

 

「馬鹿野郎!何やってんだお前は!!」

 

 

「止めっ るなッ!! ケジメを…ケジメを付けさせてくれよ!!」

 

 

「それは!ケジメなんかじゃねぇ!!ただの、お前の自己満足の為の行いだろ!!」

 

 

一見すると鍔迫り合いのような体制で 胡桃と俺の間で言い合う

 

 

「ふざけんな!!自己満足だって?!…何も知らないから! 私の気持ちすら分からないようなお前が!! そんな無責任な事を言うんじゃn『俺だってわかるさ!自分だけが生き残った辛さも!!そうやって何かで罪滅ぼしをしたくなるような、その気持ちもッ!!』」

 

 

「…何を、言って…」

 

 

あと一歩で、本当に殴り合いが起きそうな寸前 胡桃の言葉を遮る形で俺の言葉を重ねる…これで このことを話すのは3人目になる

 

 

「…俺もわかるさ、なんで自分だけが生き残ってしまったのかという罪悪感も 行きどころの無い怒りで、おかしくなりそうなその気持ちも……俺だって、知っている…」

 

 

「…どういう、ことだよ…」

 

 

事故で親を亡くしたあの日、胡桃と似たり寄ったりな感情で心の内がグチャグチャになっていた俺からしたら、今の胡桃の心に渦巻くその感情の辛さはよくわかる

 

 

俺が急に放った言葉に、意表をつかれたかのようにして 先ほどまでの胡桃とは打って違った様子で、驚きと困惑を隠せない胡桃を見て ここぞと言わんばかりに言葉を畳み掛ける

 

 

「このことは 誰にも伝えたことは無かったんだがな…」

 

 

今か話す内容は、当時自分によくしてくれた佐倉先生にも 心配をかけたく無いと言った理由で、話した事のない 正真正銘の、当時の俺の話だ

 

 

「まず最初…これに関しては一部の人間は知っている話だが、単刀直入に言おう…俺の両親は今から四年前 交通事故ですでに他界している」

 

 

「えっ…」

 

 

「…だから俺にも、今の胡桃の気持ちは 痛いほどによく分かる…」

 

 

「でもっ…そうだった時…お前はどうしたんだよ…」

 

 

俺の過去を知った胡桃は、驚きながらも言葉を紡ぎ 問いかけてくる

 

 

「…その時の俺はなぁ……今の胡桃とは比べものにならないくらいに荒れてたな」

 

 

具体的に何をどうして荒れていたのか、それの詳細やらをピックアップして行く…

 

 

まず最初…

 

 

1:5日連続で何も飲まず食わず

 

 

何かを食べよう、飲もうと言った感情が浮かばず ただひたすらに自問自答と悲しみに包まれた5日間であった、廃人のように部屋の隅でひたすらに蹲り、絶望の海を漂い続けていた

5日目に突入したあたりで、この時の俺の救世主 めぐねぇこと佐倉先生(当時は教育実習生)が家にやってきて栄養失調でくたばる事は無かった…(だが当時の俺はそれをある意味望んでいたのかもしれない)

 

 

2:どうやって死ぬかをただひたすらに考え続けていた

 

 

先生が家に来て再び前を向こうと決心できるようになるまでの3週間近く、ただひたすらに『罪悪感』『罪滅ぼし』と言った負の感情に苛まれていた、極端な例を上げると「手っ取り早く死ぬなら落下死…でもそれじゃぁ贖罪にはならないか…」みたいな感じで 今となっては不思議に思うほど『自分が生き残った事』に対する罪悪感と贖罪のことしか考えていなかった

 

 

でも結局、日中は基本先生がそばに居たし 夜は後から聞いた話によると、この際に料理もしてくれていた先生が夕食に睡眠薬を混ぜ込み強制的に眠らせていたとか…これ聞いたと時は少しビビった

 

 

3:結構オカルトチックなものに縋って全てを無かったことにしようとしてた

 

 

これに関してはすでに結構黒歴史と化したものであるが、普通に学校に復帰してからも 何かとこの事実を受け入れようとしない自分がいた、そこで結構 こう…『中2』には間違いなが、どちらかといえば『厨2』に偏っており 神やら自分の髪・爪や血液を用いた、黒魔術?的なやつに手を出していた

 

 

まぁこれは…途中で我に帰り、こんな生産性のないことをするのはやめようと決意し ようやくこれで、俺の苦悩は消え去り 前を向けるようになった

 

 

…ざっとまとめて、わかりやすいように それでいて俺のヤバさを強調させ、相対効果的な何かでこの場を持ち直そうとした…結果は…

 

 

「…そんな過去があるってのに…お前ってやつは…本当、スゲェよ…」

 

 

なんとか場を持ち直すことに成功したようだ

 

 

「だが…先輩はもう 戻ってこない、それは絶対 変わらない、変えることのできない既成事実だ…そして それを引き起こしたのが私っていう事実も、変わらない…」

 

 

「…そうだ、だが 胡桃、お前が取った行動は 少なからず意味があった」

 

 

「…なんだよ」

 

 

「胡桃が、そこの彼と共に学校から脱出していたなら 今頃、屋上にいた他3人は 生きていないかもしれない」

 

 

「それって…先輩の犠牲は必要だったって言いたい訳かよッ!!」

 

 

「…屋上の扉まで、奴らが迫って来ていたらしいじゃないか……その時、胡桃がいなければ 3人とはいえ胡桃ほどの力は無い先生らは……今頃 そこらを彷徨いているかもしれない…そんな3人を救ったのは 胡桃、お前のおかげだ」

 

 

「……で でも…それは、アタシが屋上まで先輩を担いで来た時に誘き寄せちゃっただけで…大人しくしていれば 奴らに気づかれずみんなに危害が加わることなんか無かったはずだ…」

 

 

「そんなのは分からない、そんなの ただの憶測に過ぎないぞ、こんな俺が人生語るのもどうだと思うが 人生っていうもんはわからん…昨日まで身近にあった物が 気がついたら無くなっているかもしれない、そんでもって 新しい発見や出会いにも満ち溢れている、そいつらがどうやって どんな形で 自分に降り注ぐのかがわからないこそ、人生というのは面白い……これが 俺が今の胡桃と同じような心境に陥った末 たどり着いた答えだ」

 

 

「胡桃の先輩は必要な犠牲だった?そんなことは無い…言ってしまえば、命のバトンみたいなもんだ…彼が命に換えて救った胡桃が、その助かった命で他の3人を救った…違うか?」

 

 

「…それ、その言い方だと バトンを3人に渡したアタシは死ぬってことになるんだが?」

 

 

「…あっ」

 

 

「………はぁ…さっきから 聞いていればいい話し風で…出てくる言葉は 意味わかんねぇ事ばっか…」

 

 

あ、やばい やらかしたかも

 

 

そう思った俺はどうやって立て直そう、というか取り合ってくれるか?と内心慌てふためいていたが…

 

 

 

 

 

 

 

 

「…でも 一生懸命 アタシを励まそうしてるってのは…嫌でも伝わってきた…」

 

 

 

 

 

 

 

 

…おや?

 

 

「…なぁ、どうしてお前は 昨日出会ったばっかりのアタシに、ここまでしてくれる?」

 

 

なんだ…そんなの 決まっている

 

 

「…俺が してもらったことを、今度は誰かにしてやりたい…そういう俺の思いが 昔の俺の状態と似たり寄ったりな胡桃に当てはまった…っていうだけだ」

 

 

「…なんか、聞いてみて お前らしいと思ったよ」

 

 

「…それは 褒めてるのか?」

 

 

「呆れてんだよ…」

 

 

…なんとかなったみたいだ

 

 

今のが、どれだけ胡桃の助けになれたか どれほどの意味があったのか…俺にはわからない

 

 

でも…

 

 

 

 

 

 

俺の隣からする泣き声は 何も知らないし、何も聞こえなかったことにしておこう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…すまん、ありがとうな 話を聞いてくれて…」

 

 

「良いさ、なんなら 相談事はいつでもウェルカムだ」

 

 

「調子の良い事言いやがって…」

 

 

あれから10数分 隣には目元を赤く腫らした胡桃と俺は、近くのベンチに腰掛けていた

 

 

「…本当に、もう大丈夫なのか?…はっきり言って 俺でも励ましになったかよくわからないんだが…」

 

 

「それを含めて、なんだが気が軽くなったよ…言いたいことぶちまけれたし、同じ辛さを知る人間がいるってだけで 十分だ……さっきはすまん、アタシも少しどうかしてた」

 

 

「…こっちも、止める為とはいえ 抜刀したことや勘違いさせるような言動が多くてすまなかった…」

 

 

これでお互い、変ないざこざも無くなった…そう、無くなったのだが…

 

 

俺の内心では、先ほど 刀とシャベルで鍔迫り合い(?)を行った時の記憶がフラッシュバックしていた

 

 

…さっき、不謹慎だけどワクワクしてたなぁ

 

 

……これである

 

 

あの記憶が頭から離れず、胡桃に対して 正式に手合わせを申し込みたいという思いが膨らんでいた…

 

 

「…なぁ 胡桃」

 

 

「おっと…奇遇だな アタシも今、お前に頼みたいことがあったんだ…そっちが先で良いぞ」

 

 

なんと、彼女も俺と同タイミングで頼みたいことがあるらしい…それに 心なしかそわそわしているような……

 

 

これ、まさか…

 

 

そう思った俺は、いざ 胡桃に対して口を開く

 

 

「なぁ…その、あれだ……さっきやった、あの鍔迫り合いっていうか……その、不謹慎だが…あれの続きを正式に頼めないか…なんてな…」

 

 

話終え、再び彼女に向き直る…まぁ銃の整備に関しては後日やれば良いだろう

 

 

そうして、胡桃の反応を伺う

 

 

「…あー…すまん、忘れてくr『ていやぁぁぁぁぁぁ!!!』うぉっと?!」

 

 

黙ったままの胡桃を見て、今の発言を無かったことにしようと切り出した瞬間

 

 

胡桃がそばに置いてあったシャベルを手に取り、そのまま上段で振り下ろしてくる

 

 

突然なことで驚いたが、俺はその場から急いで飛び退き抜刀 いきなりの攻撃を躱したのち、先胡桃がいる位置に逆袈裟切りをかます…が 刀は空を切った

 

 

「あっぶねぇだろ!!シャベル相手に刀は!!」

 

 

「いきなり上段からシャベルをフルスイングしてくるやつに言われたくねぇ!!ぜってぇ今の当たったら無事で済まなかっただろ!!」

 

 

お互いに一定の距離を取り、それぞれの得物を構えて向き合う

 

 

「…まぁ その様子を見るに、さっきのお誘い 乗ってくれるってことで良いのか?」

 

 

「言うまでもないぜ…アタシも、全く同じこと言おうと思ってたんだからな!!」

 

 

やはり、俺が話しかけた時点でこの定めは確定していたらしい、今にもお互い 飛びかかりそうなのを堪えながら 俺はざっくりとだがルールを伝える

 

 

「勝利条件は片方の降参かどちらかが相手を戦闘不能と言い切れる状況に持ち込むこと、直接当てるのは禁止 寸止めのみだ!!…それでいいか?!」

 

 

「完全に把握したぜ…それじゃあ」

 

 

「いざ」「尋常に…」

 

 

『『勝負!!』』

 

 

ルールが決まり、いざ勝負!!

 

 

と言った状態まで持ち込み、地を蹴る瞬間…

 

 

 

 

 

 

『胡桃さん? 秋乃くん? 一体何をしているのですか?』

 

 

 

 

 

 

時間が 止まった

 

 

確かに、屋上に上がってからそこそこの時間が経っている

 

 

自分たち以外の人間の声が聞こえてもおかしくはない…

 

 

だが…

 

 

「め、めぐねぇ」「佐倉 先生…」

 

 

よりにもよって、なぜ先生がやってくる?…

 

 

この後、もちろん勝負はお預けとなり 他の全員が起きて朝食の用意が終わるまでの間、固いフローリングの上で正座をさせられお説教を浴びせられた…が

 

 

 

 

怒られている間も、2人は常に笑っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…朝から何してたんですか先輩…」

 

 

「…朝のラジオ体操的な?」

 

 

「なんで本人が疑問形なんですか…」

 

 

全員が集まり、ようやく正座から解放され朝食を終えた俺は皿などの片付けをしているりーさんを横目に美紀と話す

 

 

「そういえば、昨日はよく寝れたか?」

 

 

とりあえず、話の話題を振る

 

 

「…先輩のいびきがうるさくて寝れませんでした」

 

 

「えっ?!マジで言ってる?!え、めっちゃごめん…」

 

 

「…フフッ…冗談ですよ 先輩」

 

 

「騙したな…美紀!!」

 

 

「おーい、お二人さん イチャつくのは後でにしてもらて良いですか〜」

 

 

「「イチャついてない(です)!!」」

 

 

なんだか、だんだんと美紀が明るくなってきている気がする 今も俺を揶揄っては、周りから茶化されてもリアクションが明るい…何か良い夢でも見たのだろうか…

 

 

「さて…それでは皆さん 着席してくださーい」

 

 

部屋の中に響く声で、佐倉先生が全員に着席するように促す

 

 

俺もその一声で着席し、周りの皆も所定の位置に座り 全員が座り終え話し声が無くなると先生が喋り出す

 

 

「おはようございます、皆さん昨日はちゃんと休めましたか?胡桃さんと秋乃くんは睡眠不足になっていませんか?朝起きるのがやけに早かったようで…今朝の件ですが、今回は見逃しますけど次はありませんからね」

 

 

「「はい……」」

 

 

「ゆーくんとくるみちゃん、朝から2人っきりで何してたの〜?」

 

 

「先輩…次は無いってどう言うことですか?…」

 

 

くそぅ、隣からの視線が痛い…まぁ真剣VS鈍器のガチバトルを朝っぱらからやろうとしていた自分たちに非があるため、これくらい甘んじて受けよう…

 

 

「それでは皆さん、早速ですが本題に入って行きましょう」

 

 

先生が手を叩き、この作戦会議の本題に入る…内容は、まぁ 今作戦と言ったように…

 

 

「本日のやるべきことですが…ひとまず 3階のセーフエリア拡大と2階の購買へと食料の調達に向かうことです」

 

 

「セーフエリアに関しては最低でも中央階段まで拡大しバリケードを構築します、欲を言えば3階全体の制圧になります が、こちらに関してはもう一方の課題と比べ優先度が低いため 状況の進捗が芳しくない場合はもう1つの目標を優先しきりの良いところで切り上げます」

 

 

「以上が 本日の課題の内容です、何か気になる点や詳しいことの説明が欲しい方 いませんか?」

 

 

「あっ めぐねぇ、前線で戦うのはアタシと誰になるんだ?優也は普通に戦えるだろうが 一応美紀のほうも戦闘経験はあるらしいぜ」

 

 

「そちらに関しては、中央階段までの制圧は3人で行い バリケード構築組の私たちの直掩を胡桃さんに、3階廊下の警戒を他2人にお任せします、各教室内の制圧は2人が室内 もう1人が廊下で護衛と言った形でお願いします…あとめぐねぇじゃなくて佐倉先生と呼んでください…」

 

 

こうして、今日の作戦に関しては当初 先生が考案したものとなり、これと言った変更点は無いまま 一度解散し、俺と美紀は隣の教室で装備を整えていた

 

 

「カバンは…いらない、刀とマチェーテに…ナイフと……一応ショットガンも持って行こう」

 

 

「…撃たない事を願っておきましょう」

 

 

「だな…そっちの装備は?」

 

 

「基本は昨日のままで、リュックやら必要の無さそうな一部の物を置いて行きます」

 

 

「OK…」

 

 

既にチョッキ、リグ、鉄帽、ガスマスクは着用済み

 

 

俺は美紀と話しながら 最後の仕上げだと言わんばかりに、12ゲージ(バックショット)の箱を空けスリングで肩に掛けたレミントン(結局簡易的な動作チェックは行った)に 1発だけ実包装填しフォアエンドを引いて戻す 心地よい金属部品の動作音と共に薬室に弾が送られた…安全装置を外して引き金を引くだけで弾が出る

 

 

当たり前のことだが、いざそれを目の前にすると それ相応の『重み』を感じると言うものだ

 

 

あと2発をチューブ内に装填し、しっかりとセーフティーが掛かっているかを確認してから、銃を腰の後ろに回す

 

 

「…みんな、もう準備できてるだろうか?」

 

 

「由紀先輩あたりが探し物が見つからなくて遅れてそうですね…」

 

 

「違いないな」

 

 

 

 

 

 

「……よし、行こうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




…ふぅー…できたできた、結構書いてて時間掛かっちゃいました

3階制圧まで書きたかったんですが、文字数えぐいことになりそうだったのでここいらで切り上げました
時間空いてからの執筆だったためおかしいとことかあると思いますので その辺は何卒ご容赦ください…

誤字脱字報告あればお気軽にお声掛けください!!

(後コメントしてくれたら作者が死ぬほど喜びます、簡単でも良いですのでコメントしてくれたら嬉しいです)


後、アンケートここいらで閉じさせてもらいます……誰ですか?!10000文字以上って投票した人!!

“登場させるならどれが良い?”第2回銃器アンケート

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