1人の男子生徒は学園生活部の一員として『日常』を取り戻したい   作:Kagura_fbk89

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『待たせたな』(大塚voice)


って訳で…読者の皆様。



お 久 し ぶ り で す

(※ここから先 醜い言い訳タイムが続きますのでそう言うのどうでも良いって方は本編へどうぞ)
(↑固っ苦しい内容になっておりますが 別にこれを引き摺り続けるつもりはないのでその点はご安心を…)





ではまず…



4ヶ月と言うこの長い時間 失踪していてほんますいません!!



あれからと言うものの、学校生活では修学旅行やら体育祭やらを挟み ついには夏休みが幕を開けましたと…いやほんと 前回の投稿が春休みだったと考えると…我ながらどんだけ投稿してねぇんだよと笑えるくらいに時間が経ちましたね…いや ガチですいません、ほんと…。

何度かこちらにやってきては「チッ コイツまだ最新話出してねぇのかよ」となった方 はたまたこの4ヶ月の間にやってきて「コイツ投稿サボりすぎだろw」などと思った方も多々いらっしゃるでしょう…仰る通りです

これまで挙げました私の至らなかった点 それら全てにおきまして、今1度…マジですいませんでした









…そして、それに続きまして…


4000UA突破 ありがとうございます!!

まさか処女作であるこの私の2次創作小説がここまで多くの人達に読んで頂けるとは思ってもいませんでした

更新が止まっている間にも 多くの方々が本作をお気に入りに登録してくれていること、しっかりと私自身も把握しておりました、そんな皆様に心からのお礼を…ありがとうございます。

これから受験期真っ只中に入る私ではありますが できる限り読者のあなた方への、ちょっとした暇つぶしのコンテンツを供給し続けて行けるよう努力していきますので、今後とも当作品をよろしくお願いします!!





それでは本編へ…どうぞ

連続投稿となります





第10話 3階制圧(1)

 

 

 

「…あれ、まだみんな揃ってないのか?」

 

 

「そうみたいですね…ちょっと声を掛けに行きますか?」

 

 

「…いや、その必要はなさそうだ」

 

 

準備が終わり いざ廊下へ出てみると…まだ誰もいなかった

 

 

そこで美紀が直接呼びに行くかと提案するが、彼女達の教室からがやがやとした声が聞こえて来て その必要はないと判断した

 

 

そして、その直後

 

 

「いざ!3階制圧 レッツらゴー!!」

 

 

『ガラガラガラ』と音を立てて開かれた教室の扉からは リュックを背負いいつも通りの帽子を被った由紀が、元気よく(こちらも平常運転)出てきた…が

 

 

「ちょっと由紀ちゃん! モップ忘れてるわよ!!」

 

 

「あっ! りーさんナイス!!」

 

 

「自分の武器なしでよくもまぁ あんなにも元気に飛び出せたな…」

 

 

「「……」」

 

 

意気揚々と出て来た由紀だったが、先ほどの美紀の予想通りと言うべきか 彼女の主武装であろうモップを忘れ、りーさんに止められていた

 

 

2人して、まさか先ほど冗談半分で言った予想が的中するとは思わず絶句していると…

 

 

急いで部屋に戻る由紀と入れ違いに そんなドジをやらかす自分の友人に呆れる言葉を溢しながら、シャベルを肩に背負った胡桃が出て来た

 

 

「まったく…って 2人とも早いな、もう準備終わってたのか?」

 

 

「ああ、と言っても 俺たちもついさっき廊下に出て来たばっかりだがな……しっかし 由紀と言ったら…」

 

 

「…まぁあれも アイツの愛嬌みたいなもんだ…」

 

 

「い、いつもあんな感じなんですか…」

 

 

そうして 3人で由紀の危なっかしさに対して話していると、扉からモップを手にした由紀と その後ろにりーさんと佐倉先生の2人が続いて出て来た

 

 

「…これで全員揃ったな」

 

 

「ああ、まぁ 誰かさんのせいで全員集合が遅れたけどな」

 

 

「アハハッ…ごみんごみん…」

 

 

胡桃は視線を由紀の方に向けて ジーッと目を細めて見つめる

 

 

それに気づいた由紀が 笑いながら謝っているが…そこから反省の念を感じる事ができない…それでも 胡桃はその言葉を聞いて満足したのか、「うんうん」と頷きいつも通りの目に戻っているため これが彼女達にとっての丁度良い関係性なのだろうと言うことで 俺たちからは何も言うことはない…美紀も気にしているわけじゃ無さそうだ

 

 

と言うことで、全員集結したのを確認できた佐倉先生は その場の空気を引き締める為か、手を叩いて行われている会話を中止させる

 

 

全員の視線が自分に向いている事を確認した先生は 一呼吸開けて話し出す

 

 

「…皆さん 集まりましたね…お話ししてお互いの交流を深めるのも良いですが 今はその時ではありません、今から向かう先は 一つのミスが命取りになる、大変危険なエリアです 普段から見慣れた場所であったこの校舎も、今となっては全てが違います…全員 気を引き締めて臨んでください……特に 秋乃くん 胡桃さん 美紀さん…」

 

 

3人揃って、俺たちはその言葉に 静かに頷く

 

 

「…必ず 全員でここに戻って来ましょう!」

 

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

 

準備と気合いは 十分だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…それじゃ、あたしらが向こう側見張ってるから 由紀達はバリケードの一部を崩してくれ」

 

 

「はいはーい!まっかせて!すぐ終わらせるから!!」

 

 

あれから、3階廊下へ面するバリケードの正面へ向かい 俺たち戦闘グループは向こう側を警戒しつつ、それ以外のメンバーはすでに構築してあったバリケードの1部を崩す作業へ移る

 

 

「…奥に2体……いや、3だな」

 

 

「こっちには気付いてないな…」

 

 

「…手早く済ませましょう…私も手伝います」

 

 

廊下の奥には制服姿の『奴ら』が3体 距離はそこそこあり、音に気をつければ気づかれなさそうだ

 

 

そのまま 美紀もバリケード撤去に参加し、トラブルなく人が通れる隙間ができた

 

 

「…行くか」

 

 

先陣を切るのは俺、バリケードの上に登っていた胡桃が降りてくるのを横目に 抜刀する

 

 

「おぉ…ゆうくんかっこいいねぇ」

 

 

「危ないから下がってろよー」

 

 

刀を抜いた俺は正面に構えつつバリケードの隙間を通る…ここからは本当に危険地帯だ 先ほどまでとは違い、バリケード外へと足を踏み入れた俺はより一層気を引き締める

 

 

俺に続いて美紀、胡桃 そしてその他のメンバーが、続々とバリケードの外へ出てくる

 

 

その間も 俺は警戒を続け、全員が出たことを確認し…

 

 

「…じゃあまずは すぐ手前の教室だ…美紀、廊下の警戒は任せた 何かあったらすぐに声をかけてくれ」

 

 

「了解です」

 

 

「…行くぞ、胡桃」

 

 

「おう…」

 

 

「気をつけてくださいね、2人とも…」

 

 

「胡桃ちゃんもゆうくんも 気をつけてね!」

 

 

後ろから声援を受けながら まずは最初、すぐ右にある教室の制圧を行う

 

 

突入メンバーは俺と胡桃、その間に廊下の警戒に当たるのは美紀だ

 

 

早速俺たちは扉の両隣に位置し 俺が扉の取手に手を掛け胡桃に視線を送る

 

 

胡桃はそれに頷き、指を3本立てる…どうやらスリーカウントで突入するようだ

 

 

その指がゆっくりと 1本ずつ閉じられ……3本目が閉じられた瞬間

 

 

 

 

 

「行くぞッ!!」

 

 

 

 

 

音を立てすぎないように考慮しながら扉を開け放ち 俺を先に教室内へと突っ込み、胡桃がそれに続く

 

 

素早く見渡すと 教室内に奴らは…2体 入って正面と左に1体ずつの配置だ

 

 

「俺は正面!左は任せた!」

 

 

「引き受けた!!」

 

 

俺はすぐさま胡桃に左の対処を任せ 正面の奴に向かって床を蹴り踏み出す

 

 

すでに向こうはこちらに気付いており 両手を突き出しゆっくりと向かってくる、だが 俺の方も走っているため接触までもう数秒もないだろう

 

 

「ッ!!っらぁ!!」

 

 

片手で持っていた刀を両手持ちに切り替え 姿勢をさらに低くする、床を文字通り這うように走り 間合いに入った瞬間、逆袈裟斬りの要領で 自分から見て胴体の右下から切り上げる

 

 

刃はそのまま、肩上まで切り抜け 大きな傷が出来上がる…

 

 

が、切っただけじゃこいつは死なない 切り口から真っ黒な返り血が吹き出し、自分の装備が赤黒く染まるが気にしない

 

 

切った際の衝撃で、奴の動きは止まり 少し後ろに仰け反る…そこに俺は畳み掛ける

 

 

すぐさま腹に蹴りを入れて床に倒れさせたら、足で起き上がらないよう床に押さえつけ…

 

 

「恨むなよ…」

 

 

いつも通り…と言うべきか、切先を相手の眼球に突き刺し 脳を確実に破壊する

 

 

そして、完全に動かなくなるまで 足で押さえつけたまま暫し待つ

 

 

「……殺ったか」

 

 

突き刺した後の痙攣も無くなり、呻き声や動いていた手足の動きが止まったのを確認した俺は 刀の血振りを行い、胡桃の方へ目をやる

 

 

「…そっちも終わったか」

 

 

「ああ…やっぱり 中々慣れないもんだな」

 

 

「…慣れたらダメな気がするけど、やっぱ慣れないと今後がきついな」

 

 

「違いないな」

 

 

左にいた奴の対処を任せていた胡桃も、すでに事は終わっており 足元に目をやると、頭の形が大きく変形した死体が転がっていた

 

 

「…一々転ばしてから目を刺すの、手間が掛かるな…俺も鈍器使おうかな…」

 

 

と、鈍器を使う方が刃こぼれなどを気にしないで済む事に対して 少し胡桃のシャベルが羨ましいと思った…まぁ やろうと思えば直接頭蓋骨ごと切れるのだろうが…それを刃こぼれ無しでやるのは 自分の技量が足りないとわかっているため、やはりこちらも『慣れ』が必要なのだと思い頭を悩ませる

 

 

が、今はそれを考える時間でも無いため 気持ちを切り替え、胡桃と共に教室内の確認に移る

 

 

通路の間、机の下 ロッカーや掃除用具入れの中など 隅々まで確認し…

 

 

「…2体で終わりか」

 

 

「…そうみたいだな…それじゃ 出ようか」

 

 

5分も掛らない内に 突入・制圧・クリアリング を終わらせ、安全化できたのを確認したら 俺たちは廊下で待つ4人の元へ戻る

 

 

室内で戦闘があったのを知ってか 全員が心配そうな表情で待っていた

 

 

「戻ったぞ、2体だけ居たが どっちとも処理したし、それ以外の確認も済んだ」

 

 

「ここの教室は安全化できたから、入っても大丈夫だぜ」

 

 

待っていた全員に制圧が終わった旨を伝える、するとそこで

 

 

「胡桃さん…特に秋乃くん、その血は…大丈夫でしたか?」

 

 

「ゆうくん!真っ赤っかだけど大丈夫?!怪我してない?」

 

 

「なぁに、ただの返り血だから大丈夫さ 傷一つないから安心しろ」

 

 

「まぁ こいつの武器は刀だからな、アタシのシャベルと違って斬ったらどうしても返り血が付くのさ」

 

 

シャベルを使っている胡桃と違って 刀を使い返り血がそこそこ付着している俺は全員…いや 3人から心配される事になった

 

 

まぁこの点に関しては胡桃も補足を入れてくれたため、由紀 りーさん 先生 の3人はひとまず胸を撫で下ろす…

 

 

ちなみに、全員ではなく3人と言った点に関してだが 美紀は既に返り血のついた自分の姿を見たことがあったためだ…まぁそれでも 噛まれていないかという点では心配しているのだろうか、廊下の奥を警戒しながらもチラチラとこちらを伺ってくる

 

 

「…心配してくれる人が居るって、素晴らしいな…」

 

 

「だな…」

 

 

俺は隣にいる胡桃だけに聞こえる声量で そっと話しかける

 

 

彼女も同じなようだ

 

 

「ん?ゆうくん 今なんか言った?」

 

 

「…いや、何でもないさ」

 

 

こう言う時だけ やけに耳の良い由紀が今の呟きに気づいたようだが、知られたら恥ずかしいため はぐらかしておく

 

 

「…さっ このまま、どんどんセーフエリアを広げて行こう」

 

 

「あっ!今なんか誤魔化そうとしたでしょ!!」

 

 

……ほんと、なんでこの子はこんなにも勘が鋭いのだろう…

 

 

由紀の勘の鋭さに驚きながらも、3階制圧の続きを行う

 

 

話している間も、ずっと警戒を続けてくれていた美紀に声をかけて 俺たちは次の教室を制圧しに向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…っと、流石にここまで来たら気付かれるか」

 

 

「3体ですし、各員で対応しますか?」

 

 

「…まぁ踊り場で広さもそこそこあるから、それで行こう」

 

 

あれから、20分も経たない内に2つの教室を制圧し そろそろ校舎中央階段に辿り着くと言うあたりで、最初の時から見えていた3体の『奴ら』に気づかれた

 

 

「俺が右、美紀が左 胡桃は奥の最後を任せた…胡桃、せっかくなら俺を踏み台にして派手なフィナーレにでもしてみるか?」

 

 

各々の標的を割り振り、最後に美紀や後ろの皆の緊張を解くため冗談半分で胡桃に投げかける

 

 

流石に運動神経が良い胡桃でも そんなアクション映画じみた動きはできないだろう…そう思っていたが、返ってきた言葉の内容はと言うと…

 

 

「…ちょっとできそうだな…やってみるか」

 

 

……え?まじ?

 

 

思っていたのと違う、予想外の返答が返ってきた事に驚くが そんな暇はない

 

 

既に正面には先頭の2体が至近距離へ迫ってきており先ほどまでの余計な思考を破棄し 目をやると、美紀が対処することになっている個体に関してはもうすぐ俺の間合いに入るところまで迫っていた

 

 

などと考えていると 緊張しているせいかその太刀筋には少し不安が残るものの、美紀が木刀を振りかぶり…殴り掛かった

 

 

美紀が振り下ろした木刀は 対峙する相手の左肩に直撃し、鈍い音を立てて奴はバランスを崩すと すぐ隣の教室の扉に倒れ込み大きな音を立てる

 

 

……結構デカ音がしたな…別の階の『奴ら』を引き寄せないと良いが…

 

 

まぁ、既にここまで来たなら美紀1人でも対処可能だろうと判断し、意識を正面に戻す 俺が対処する相手を見ると、そいつは既に自分の間合いに入っていた

 

 

俺は刀を右肩に乗せるような…言ってしまえば『霞の構え』を取り 一気に奴の喉を目掛けて突っ込み、切先を喉仏に突き刺す

 

 

そのまま、慣性の法則が働き 刺した勢いのまま床に奴を押さえつけた状態で、ジタバタと暴れる手足に気を付けながら眼球に狙いを定め…突き刺す

 

 

定番となったこの倒し方、確実だがやはり時間がかかる…

 

 

やっぱり鈍器か、そのまま首を刎ねるが良いのだろうか……などと考えながら、確実に奴の動きが止まったことを確認し 美紀の方に目をやる

 

 

「…ハァ…ハァ…、や やりました…」

 

 

「…お疲れさん、だが まだ終わりじゃないぞ……おい胡桃!さっき言ったの まじでやんのか?!」

 

 

美紀の方は既に決着がついており 足元には既に息絶えた奴の死体が転がっている、対処にあたった美紀も 若干息が上がっているがそれ以外は大丈夫そうだ…

 

 

が、安心するにはまだ早い 未だに1体残っており、まだ距離はあるものの着実に距離を縮めてきている

 

 

俺は後ろでシャベルを構える胡桃に 先ほど冗談半分で言った技を実際にやるのかを聞いてみる…その返答は…

 

 

「おう!まじでやんぜ!! 優也、足場の代わりは任せた!!」

 

 

「こうなりゃもうヤケだ!どうなっても知らねぇぞ!!」

 

 

胡桃の言葉の真意を確かめ その言葉が冗談では無いことを確認し、俺はその場に膝を付く

 

 

自分の後ろで胡桃の駆け出す足音が聞こえ、近づいてくるのがわかる…と 同時に、正面の奴は距離を縮めて来ているわけで この時点で相手の距離は5m

 

 

自分の真後ろまで胡桃が来て、もう飛ぶと理解し来たる衝撃に備えて全身の筋肉を硬化させる この時の距離は3m

 

 

「跳べぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

そして 俺が叫んだ、この直後

 

 

「ッっらぁ!!」

 

 

背中に大きな衝撃を感じるとともに 自分の頭上を通過する一つの影

 

 

残る相手との間合いは 2m

 

 

胡桃が跳んだことを理解し 膝立ちの状態から、正面に目線を戻した その瞬間

 

 

 

 

 

 

俺の1m先で 血飛沫が上がった

 

 

 

 

 

 

胡桃の振り下ろしたシャベルは、狂う事なく奴の頭部へと直撃し 走った勢い、振り下ろした勢い その際に加わった遠心力の3要素が揃った事により 文字通り相手の頭を“粉砕”した

 

自分の服、装備 周囲に撒き散らされる、ドス黒く変色した血液 迷彩服の袖に染み込んで来て、じわっと嫌な感触と冷たさが腕に伝わる

 

 

飛び散った返り血の中には、白く変色した小さな肉片…恐らく脳の一部だろう が含まれており、自分の防弾チョッキを見下ろしてみると所々に小さい固形物が引っ付いている

 

 

これは後で掃除が大変そうだ…などと思うと同時に、胡桃の様子を確認しようと 先ほどから黙りこくっている胡桃に声を掛ける事にした

 

 

「…えらく、派手にやったな……おーい、胡桃 大丈夫か…って、えっぐい事になってるじゃねぇか…」

 

 

胡桃のシャベルが叩きつけられた奴の頭部…言うなれば爆心地付近を見てみると…予想通りではあるがそれはもう酷い有様だ

 

 

廊下に転がった死体の頭は、ほぼ原型を留めておらず 言い表すとするならスイカ割りをした後のスイカだ、今もなおその断面から黒い血が流れ出し、緑の床を赤黒く染めている

 

 

周囲には小さな肉片と、飛び散った血液による小さなシミが大量に 床や壁、ガラスに付着していた

 

 

シャベルの刃先は……「いや、どうしてこうなった?」と言わんばかりに、叩き付けられたであろう一部が大きく凹んでおり 普通のシャベルとして使うには難しいレベルでひしゃげていた

 

 

…シャベルで頭蓋骨含めた人間(元)の頭部を粉砕するとか…どんな筋力してんだ…

 

 

などと戦慄する俺だが、その惨状を生み出した当人はというと…

 

 

「…〜〜〜ッ!! ンーーーっ!!…」

 

 

両目を眉間に皺がよるほどの力で強く閉じ、口も同じように紡んだまま その場から動かずひたすらに喚いていた

 

 

なぜそんなことを?と思うだろうが…それは胡桃の顔を見ればわかる

 

 

「…返り血まみれじゃねぇか、待ってろ 今拭いてやる……ハンドタオルと除菌シートどこにしまってたかな…」

 

 

…そう、胡桃の後ろにいた俺でさえそこそこの返り血を浴びていると言うのに その爆心地いた胡桃はどうなっているかは…それはもう酷い有様だ

 

 

モロに返り血を浴びたせいで、顔や着ている制服の正面が血まみれになっていた

 

 

胡桃は感触でそれを理解し、目や口からの感染を防ぐべく その両方を閉じていたのだ

 

 

俺はすぐさま、リグのポーチに入れていた衛生用品を取り出し 胡桃の顔を拭いてやる事にした

 

 

「え〜っと……あった、よっしゃ胡桃 ちょいと我慢しろよ」

 

 

『コク コク』

 

 

…本人からの了承も得られたため、まずは胡桃の顔にベッタリと付着している血液をハンドタオルでざっくりとだか拭きとる、満遍なく顔を拭けた時には既に 手に持つタオルは真っ赤に染まっていた

 

 

……よく見ると、胡桃の顔面偏差値も高いな〜…などと思いながら、タオルをその場に置き 今度は除菌シートを一枚取り出し、目元周りと口元の汚れを重点的に拭きとる

 

 

…この時点にもなると、俺が拭く必要なかったくね?と 後から思ったが…当人は気にしていない様だった為、俺も変に意識するのはやめた

 

 

「…よし、こんなもんだろ もう開けて良いぞ」

 

 

俺は拭き残しがないかをしっかりと確認し それが終わると胡桃に目と口を開けて良いと伝える

 

 

「お、終わったか ありがとな優也、助かったわ これと言い、さっきの踏み台になってくれたこともな」

 

 

「これくらい構わねぇよ…しっかし、今のやり方は結構危ねぇな 相当余裕がある時以外…いや、ていうか普通に戦った方が手っ取り早いし安全って事がわかったな」

 

 

「だな…それに、またさっきみたいに頭から血を被るのはごめんだ…ま 優也がまた拭いてくれるっていうなら、やるかもしれないな?」

 

 

「いや、なんで本人が疑問系なんだよ…」

 

 

なんやかんや、胡桃とそのような会話をしていると 後ろで木刀に付いた血を拭っていた美紀が言った

 

 

「……先輩の女誑し」

 

 

「いやなんで?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ここの教室で最後か?」

 

 

「ああ、掃除用具入れとか トイレとかはまだだが、それ以外の所はもう見ただろ?」

 

 

「それもそうか…まぁ、最後まで気を引き締めて行こう」

 

 

3階の制圧を始めてから2時間ほど、陽が真上に来たあたりでようやくフロアの端までやって来た

 

 

まぁ、あくまで安全を確保しただけであって 遺体の処理や清掃、本格的なバリケードの構築と言った作業がまだ残っている

 

 

まだまだある仕事に溜息の1つでも吐きたくなるが、今はそんな甘ったれた事を言っている余裕は無い

 

 

まだ制圧が終わっていないなら尚更だ、というわけで 俺は意識を正面に集中させる

 

 

正面右手には最後の教室の前扉、左前方には男子トイレ入り口…

 

 

「…美紀は、胡桃と一緒に教室を 俺は廊下とトイレを見とく」

 

 

「了解です」「わかった」

 

 

少しどうするべきか悩んだが 2方面を一度に監視し続けるのは、美紀には少し荷が重いだろう

 

 

戦闘要員の胡桃と一緒に、室内の制圧に専念した方が安全だろう

 

 

俺は正面に出て刀を下段に構え、後ろでは美紀と胡桃が突入に備えて配置に付いている

 

 

「…ねぇ ゆうくん」

 

 

「ん?どうした 由紀、どっか調子でも悪いのか?」

 

 

「いや、そうじゃなくて…」

 

 

警戒に当たって気を引き締めていると、俺のすぐ後ろに居た由紀が 少し不安そうな声色で話しかけて来た

 

 

何か問題があるのかと思ったが…どうやら違うらしい

 

 

正面から目を離す訳には行かないため、首を固定したままの状態で話す

 

 

「あのね…なんだか、変な音がするの」

 

 

「…具体的に、どんな音だ それと、どこから音が聞こえる?」

 

 

「えっとね…引っ掻く音?みたいなのがずっと…」

 

 

…まさか

 

 

 

 

 

 

「ここの教室から聞こえるの…」

 

 

 

 

 

 

「ッ!! 美紀!胡桃!! 待てっ!!」

 

 

それを聞いた瞬間、俺はすぐさま 後ろで突入しようとしている2人に待ったをかける

 

 

しかし…

 

 

「え、なんですか 先ぱ___ 」

 

 

「ん?どうしたんだ___ 」

 

 

だが…少し、それはを伝えるには遅かったようで…

 

 

開かれた扉から『奴ら』が飛び出してくるのは 同時だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





長ったらしい後書きは次だ!!

1番書いてて楽しかったシーンだぜ!!

“登場させるならどれが良い?”第2回銃器アンケート

  • 89式小銃
  • 64式小銃
  • 64式小銃“狙撃型”
  • 豊和M1500ライフル
  • M360J
  • H&K SFP9
  • Grock19
  • その他
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