1人の男子生徒は学園生活部の一員として『日常』を取り戻したい   作:Kagura_fbk89

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前回から1日空いちゃってすいません!
お詫びと言ってはなんですが、文字数が結構多くなっていてお話は前回の番外編からの続きになります!

今回結構エグい事になっておりますが、ギリギリ現実でも実現できない事は無いレベルに収めております、それでも何か思う事があったらコメントしてください、改善点として次回に活かします!


第3話 一夜を明けて、秋乃家の財産

 

 

 

 

 

 

 

美紀がお風呂に入っている間に制服を洗濯、脱水、乾燥させていたので今は美紀がバスローブに着替えて待機している間に制服にアイロンを掛けているところだ

 

 

だが…一つの問題が発生していた…それは

 

 

……目のやり場に困るな〜…

 

 

これである

 

 

今俺が美紀の制服にアイロンを掛けているわけで美紀が身に纏っているのはバスローブとその下に纏っている下着だけなのだ、先ほどまでは制服を着ていてキリッとしている雰囲気が漂っていたが、お風呂に入れてリラックスしていることからその雰囲気もベルリンの壁のように崩壊しており全体的に肌色が多くて目のやり場に困っている、さらに体を見ないよう顔を見てみるがまさに『湯上がり美人』といった言葉が相応しいのだろう、さっきよりも…こう、言ってしまえば色っぽくなっているのだ、それで今俺は無心でひたすら美紀の制服をアイロン掛けしているわけである

 

 

「「………」」

 

 

そして先ほどからそのような両者沈黙の空間が広がっている、俺は皺1つでも残すまいと全力でアイロン掛けをしている、今まででの人生でここまでアイロン掛けに集中した日はないだろう

 

 

「……よし、こんなもんだろう…美紀、アイロン掛け終わったから着替えて欲しい…」

 

 

そしてその沈黙を破ったのが俺だった

 

 

アイロン掛けの完了した制服には皺1つ無く、俺の人生の中ではアイロン掛け最高傑作だ、早速アイロン掛けが終了した旨を伝え着替えてもらおうとソファーにもたれかかる美紀に声を掛けるが…返事が無い…どうしたのだろう

 

 

俺は返事が無いことを不思議に思い、視界に肌色が入りすぎないよう気をつけながら美紀の方に振り向く、そこには

 

 

「…zzz……zzz…」

 

 

寝落ちしている美紀の姿があった、無論バスローブなんて格好で寝たら暖かくなってきたとはいえ風邪を引きかねないので起こすために美紀の肩を軽く揺する…が

 

 

「…ンー……zzz…zzz…」

 

 

「…こりゃ完全に熟睡してるな…」

 

 

まぁ今日1日だけで色々ありすぎて疲れてしまうのも分かる、俺だってこの後風呂入ってすぐにでも寝たいしすでに時計の針は22時を指している

 

 

「…まぁ疲れたんだろうな…俺もだけど…仕方ない」

 

 

とりあえずこのままにしているのは風邪を引くので、適当な毛布とクッションを持ってきて背もたれに寄りかかって寝ている状態から横に倒し頭の下にクッションを挟み上から毛布を掛けておく…これで問題ないはずだ

 

 

「それじゃぁ俺も風呂……の前にっと」

 

 

俺は風呂に入って着替える前にやっておかなければならない事を思い出した、それは…

 

 

「ここの雨戸とカーテンもよし…後は…」

 

 

そう、家中の施錠に雨戸を出してカーテンを閉めると言った作業を行なっているのだ

 

 

『奴ら』にも少なからず視力はあるので暗闇の中で光が漏れる建物があれば寄ってくる可能性がある為だ、そのため全ての雨戸、カーテンを閉めて外へ漏れる光を限りなく0にする

 

 

「…これで全部だな」

 

 

そして俺は1階から3階までの全ての窓、雨戸、カーテンを閉めて施錠した

 

 

「俺も風呂に入るか…」

 

 

作業は終わり自室から適当な寝巻きを自分の洋服タンスから取り出し替えの下着を持って風呂に向かう…

 

 

「時刻は…うげっ、もう23時になるじゃねぇか……しゃあない、明日の行動に支障が出たらアレだし…シャワーだけで済ませるか」

 

 

そうして俺はそのままシャワーを浴びたが、出てきた時にはすでに23時を回っていた

 

 

「寝るならアロマとか焚きたいけど…俺の部屋だけってのもな…あ、でもそれなら……それくらいなら良いか」

 

 

寝る際にはアロマを炊くのも俺の密かな趣味だ、だが自室で自分1人だけっていうのも忍びないし、1階に美紀を1人っきりにするのも忍びない…というわけで

 

 

「俺も下に布団持ってきて寝るか…」

 

 

という考えに至った

 

 

この時の俺は睡魔で思考が鈍っていたため アロマ炊いても1人じゃコスパ悪い=2人ならコスパ良い みたいな考えになっていたためリ自室からリビングに布団とアロマポッドにラベンダーのエッセンスと蝋燭(キャンドルスナッファー付き)にライターを持ってくる

 

 

アロマポッドの中に蝋燭をセットし火を付ける、その上に皿を乗っけて後はエッセンスを上に垂らす…それだけでアロマは焚けるのだ

 

 

そのまま俺はおぼつかない手足でソファーの側に敷いた布団に潜り込み、ラベンダーの優しい香りと布団の温もりに包まれ、10秒程度で眠りに落ちた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『チュンチュン』『チュンチュン』

 

 

パンデミックが起きていようが関係無く、一夜を明けて翌日の早朝、いつものようにスズメは鳴いている

 

 

そしてその鳴き声を聞いて目覚めた少女…

 

 

「……ん…うぅん?……」

 

 

ムクリと体を起こし周囲を見渡す、いつもの自室とは全く違う光景に寝ぼけた頭で昨日何がったのかを掘り起こして行く、そして…

 

 

「……あれっ、私…昨日……あ、そっか…秋乃先輩に制服をアイロン掛けしてもらってる時に寝ちゃったんだ…あれ?ていうかこの毛布と…クッションは?貸してもらった覚えは無いけど…」

 

 

美紀は先日、秋乃の家へとお邪魔し、お風呂に入った後洗濯してもらった制服をアイロン掛けしてもらってる際に寝落ちしてしまったことを思い出した、それと同時に自分がソファーに横になっていたことやいつの間にか掛けられていた毛布や枕がわりのクッションなど身に覚えのない物が置いてあることに疑問を抱いていた

 

 

「……多分先輩が用意してくれたのかな?…お礼しないと…そういえば先輩はどこにいるんだろう?」

 

 

おそらく寝てしまった自分にアフターケアを施してくれたであろう秋乃にお礼をするべく建物の中を探そうと床に立とうとした時…

 

 

「とりあえず…起きて探しに行かない…と……って、何でここで寝てるんですか?…」

 

 

なんと探そうと思っていた秋乃は自らのすぐそばの床に布団を敷いて寝ているではないか…

 

 

さらにソファーと秋乃の布団の間には…

 

 

「何ですか、これ…あ、これ…アロマオイル?…と、アロマポッド…かな」

 

 

部屋の中には寝る前まで無かった筈である花の…ラベンダーの匂いがうっすらと漂っているのに気がついた美紀は不思議に思い秋乃の持ってきたアロマオイルとポッドが置いてある事に気が付いた

 

 

「…ラベンダーの良い香り…」

 

 

美紀はアロマオイルの瓶を手に取り手で仰いで匂いを嗅いでみると…どうやら彼女はラベンダーの匂いが気に入ったようだ

 

 

一方で、いまだに寝ていた秋乃だったが…

 

 

「……ぁ?…」

 

 

美紀の呟きや動いた音で目が覚めたらしい

 

 

「…あぁ…美紀か……おはよう」

 

 

「お、おはようございます…」

 

 

「…何だか、こうやって起きたときに…人に『おはよう』って言うの、久しぶりだなぁ…」

 

 

「…ぁ…1人暮らし…なんでしたっけ…」

 

 

「ああ…こうやって、寝起きで人に挨拶するのは…久しぶりで、何だか懐かしいな」

 

 

「私もです…」

 

 

秋乃にとっては両親がいなくなってから朝の挨拶なんて学校か外でしかしてこなかったため、こうやって布団から起きた直後に人と『おはよう』なんて言い合うのは久しぶりで、とても懐かしかった

 

 

美紀も、家族との関係は悪くは無いが…年頃の女の子である以上そこまで良い物とは言えないため…こうやって面と向かって人に『おはよう』と言うのは久しぶりなようだ

 

 

だがそこで秋乃が思い出したかのように美紀に話しかける

 

 

「…あ、そういえば制服だけど、昨日アイロン掛け終わった後畳んでそこの椅子に置いてあるから後で着替えちゃって…着替えたなら今でも良いよ」

 

 

「あ、すいません昨日は…私寝ちゃってたみたいで…」

 

 

「良いよ良いよ、疲れも溜まってただろうし…あっ、あと隣で寝てた事なんだけど、すまん…嫌じゃ無かった?昨日俺も疲れててぼーっとしてたから…」

 

 

俺は同じ部屋で寝たことを謝罪した、少なからず美紀にもそれに関して思うところはあるだろうと…そう思っていたのだが…

 

 

「その事ですか?…別に、そんなに気にしていませんし…特に何かされた様子も無いので良いですよ?」

 

 

「…え、それだけ?」

 

 

「はい、それにこれ…アロマですよね?すごい良い香りでリラックスできましたし…逆に感謝したいくらいですよ」

 

 

だが帰ってきた言葉は思ってたより素っ気ない物だった、てっきり小言の1つや2つくらいは貰うだろうと思っていたが…何だか拍子抜けだ

 

 

「…そう言ってくれて嬉しいよ……それじゃあ、気を取り直して…このまま着替える?それとも朝食を食べてからにするか?」

 

 

この話は終わりにして、この後美紀に朝食を食べるか聞く…すると

 

 

『キュルルルゥ〜……』

 

 

…言葉を聞くまでも無い

 

 

「…朝食にするか」

 

 

「…はい////…」

 

 

まぁ昨日の夕方に飲んだ紅茶とクッキー以降は何も食べてないから仕方ないな

 

 

俺は座っていた状態から立ち上がり、体を少しほぐしたらキッチンへと向かった…

 

 

「あ、あの…」

 

 

「あ、お手洗いは廊下出て左の向かいだよ、洗面所はお風呂の隣ね」

 

 

「え…なんでわかるんですか?…」

 

 

「勘だよ」

 

 

「えぇ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて…何にするか…」

 

 

まだ水道からは水が出たため手を洗って何を作るか考える

 

 

幸い電気はまだ来ているので冷蔵庫の中は問題無い、ただ日持ちしない物から消費して行く必要があるため、まずは早く使わない物を並べる事にした…

 

 

「こんなもんか…」

 

 

にんじん 玉ねぎ トマト レタス グリーンピース ウィンナー 卵 食パン チーズ

 

他には 豚肉 鶏胸肉 アジの開き などと言った肉類である

 

 

「…洋食で良いか…」

 

 

早速俺は調理に取り掛かる

 

 

まずはにんじんと玉ねぎを…完膚なきまでに細切れにする、本来ならミキサー等を使って素早く細切れにしてやりたいが…大きな音が出るので手動で切る

 

 

半分ほど切り終えたところで美紀が戻ってきた

 

 

「…これ今何を作ってるんですか?」

 

 

聞いてきたので…

 

 

「それはできてからのお楽しみ…」

 

 

と返す

 

 

「そういえば美紀ってアレルギーとかある?」

 

 

もしアレルギーがあって呼吸困難…なんてなったら病院にも行けない現状では終わりだ、聞いておいて損はないだろう

 

 

「えっと…アレルギーは無いです」

 

 

「そうか、それは良かった」

 

 

アレルギーに関しては問題無いようだ、ならば心置きなく作業を進めれる…と思ったのだが

 

 

「あの…何か手伝える事とかありますか?」

 

 

「手伝ってくれるの?」

 

 

「してもらってるだけじゃいけないと思いまして」

 

 

「なら、そこの食パンをオーブンのトースト機能使って焼いて来て、あとダイニングの上にフォークとスプーン並べてマーガリンと適当なジャムをそこの棚から取って持って行ってくれる?」

 

 

「はい!」

 

 

どうやら手伝ってくれるらしい…ええ子じゃなぁ

 

 

そうやって話したり指示してる間にも手を動かしていたので野菜は切り終わった為今は少々の水と一緒に鍋で炒められている、ちなみに今は付け合わせのサラダを作るためにトマトをカットしており、ボウルの中に程よい大きさにちぎったレタスとちょっとだけ残していたにんじんを千切りにして一緒に行ぶち込む、そこにツナ缶を1つ一緒に入れて軽く和え、そこにレモンの汁と細かく切ったチーズを入れて偏らないようちょうど良く和える、これでサラダの完成だ

 

 

「美紀〜、こっち来てくれ〜」

 

 

「はーい!今行きます!」

 

 

どうやら美紀の手が空いてそうだったのでキッチンに呼んでサラダの盛り付けを頼む事にした…あ、てかいつの間にか制服に着替えていたようだ

 

 

左で美紀がサラダを盛り付けているのを見ながら俺もフライパンにウィンナーと卵を落とし焼いて行く

 

 

フライパンに軽く水を入れたら蓋をして鍋の様子を確認する

 

 

…良い感じにしんなりと火が通っている、ここに鶏がらスープの素を入れて水を追加、沸騰してきたら火を弱めて固形コンソメを2つ投下し溶け切るまで火にかける、最後はブラックペッパーとパセリを上から振りかけにんじんと玉ねぎのコンソメスープの完成だ

 

後はこれを器に注いでダイニングに持って行き目玉焼きとウィンナーも皿に移して持って行く

 

 

「朝食完成したぞ〜」

 

 

「わぁ…すごい…!」

 

 

テーブルの上には 目玉焼き&ウィンナー にんじんとレタスのサラダ 玉ねぎとにんじんのコンソメスープ トースト と言った『THE 朝食』が広がっていた、これだけ見れば日々の日常生活と変わりなく今まさに外でゾンビパンデミックが起きているなんてわかりやしないだろう

 

 

俺は美紀が指定した席に座ったのを確認する、そして

 

 

「席についたな…じゃぁ食べようか、いただきます…」

 

 

「い、いただきます…!」

 

 

先ほどから食べたそうにうずうずしていたので俺が最初にサラダを口に付けたのを確認したらそれに続いて勢い良く、それでいて丁寧にスープを飲み始めた

 

 

俺もサラダを食べていた手を止め次にスプーンでスープを掬い一口

 

 

…うん、美味い

 

 

サラダもシャキシャキとした食感と生にんじんのジャキジャキとした食感と噛むたびに滲み出てくる野菜本来の味、それと一緒に混ぜたツナ缶のボソボソとした肉質と油でまったりとしたところを少量入れたレモン汁のサッパリとした酸味でで整える、気分転換がてらカットしたトマトを口に放り込み咀嚼するとそのみずみずしさと甘さと酸味で口の中をリセットしてくれる…

 

 

このスープも野菜のほのかな甘味と鶏ガラのパンチの効いた旨味、それらを包み込むコンソメの優しい旨さがよりいっそう料理の美味しさを引き立てている

 

 

何口かスープを飲んだところで、マーガリンをたっぷり塗ったトーストを一口食べてみる…ちょうど良い、俺の好きな焼き加減だ、焼きすぎず焼かなさすぎず、それでいて程よく焦げ目が付いたくらいが一番美味い

 

 

俺はトーストの上に目玉焼きを乗っけて食べる、それを見ていた美紀はと言うと

 

 

「…随分と子供っぽい食べ方をするんですね…」

 

 

高校生にもなってまだそれをやるのか…と言うような思いが伝わって来そうなジト目で見つめられ『子供っぽい』という彼女の言葉の刃がぶっ刺さる…あれ?この子ってこんな事言うような子だっけ?もっとおとなしいと思ってたんだけど……ま、まぁ…俺は楽しく美味しく食事が食べられたら良いのだから…

 

 

「…って、美紀もやってんじゃん!」

 

 

まぁそんなこんなで久しぶりに楽しい朝食となったのは互いにとって言うまでも無かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…美味かった…」

 

 

「私も、あんなに美味しいスープ、初めてです……見てて思ったんですが、料理が上手なんですね」

 

 

「まぁ、1人暮らししてたら嫌でも身につくさ…人に振る舞ったのは初めてだけどな、喜んでくれたようで何より」

 

 

朝食を食べ終え食器を片付けた俺たちはソファーに腰掛け朝食の感想を言い合っていた

 

 

「…これからどうするかね…」

 

 

「ですね…」

 

 

感想の話もほどほどにして、俺たちは今やるべき課題について話し合う事にした

 

 

昨夜の情報整理や交換を行い、ひとまず今後の目標としてショッピングモールへと行く方針で決定したものの、そこまでに行く通路、移動手段、『奴ら』から身を守る自衛手段、遠征中の食糧や必需品の準備などと、やるべき課題は山積みだ

 

 

まずショッピングモールへと向かう道筋についてだが…できるだけ車や『奴ら』の数が少なさそうな場所を通りたい、見通しの良い大通り沿いは基本的に交通網や建物が密集するため人口が多く奴らの数も必然的に多くなるためできるだけ避けて通りたいところである、通るなら住宅街か遠回りになるが建物や人口が少ない田園方面を通って行くしか無い

 

 

移動手段に関しては…2人ならバイクで何とかなったが今回ショッピングモールへ行く理由はあくまでも「美紀の友人の捜索、救助」であるため、無事見つかって合流したとしても全員乗せることができない

 

 

「移動手段にし関してはある何個かアテがあるんだが…最悪そこら辺の車パクるか…」

 

 

「でも鍵がないとどうにもならないんじゃ?…」

 

 

「それは……車の周辺にいるアイツらから奪う…」

 

 

「どうやって?!」

 

 

「いや、まぁそれに関してなんだが…見せた方が早いかな」

 

 

そう、実は我が家にはこのような状況で使えそうな物がいくつか残されているのだ、何なら俺ですら「え?家にこんなのあったの?」と思うような物が大掃除や整理の際に時々発掘されているため、探せばまだまだやばい物が出てくる可能性があるのだ

 

 

今からそれらをまとめて保管している場所に美紀を連れて行く

 

 

「んじゃ、ちょっと付いてきてくれ…倉庫の鍵どこに置いたっけな……確かキーケースに…あったあった」

 

 

俺はここ最近使うことの無かった倉庫の鍵をキーケースから取り出し階段の裏へ向かった、そこには一見普通な両開きの扉が付いた収納がありそこを開くと洗剤や日用雑貨の在庫が置いてあった、だがそこの床を良く見ると床下収納のような、いかにも開きそうな床があった

 

 

「…ここですか?」

 

 

「いや、まだだよ…っと」

 

 

俺はそこの床を開くと…地下へ降りれる梯子が出てきた

 

 

「…先輩の家って、最初外から見た時点で思ってたんですが普通じゃ無いですよね…」

 

 

「いまだに俺ですら分かってない要素が見つかったりするから…まぁどれもこれもロマンの塊で俺は好きだけど」

 

 

一体俺の両親は何を考えてこの家を建てたのだろう…

 

 

そう思いながら俺は地下室への梯子を降り始めた

 

 

床に足が付いた事を確認するとすぐ側にある照明のボタンを押す

 

 

若干黄色っぽい光色のライトが着いたのを確認し、美紀に降りてくるよう声を掛ける

 

 

「……絶対に上見ないでくださいね」

 

 

そう釘を刺されたのは…まぁ普通の反応だろう

 

 

美紀が梯子を伝って降りてくる音を背景にポケットから倉庫の鍵を取り出し奥の扉を開く…そこに広がっていた物は美紀の想像を絶するものだったらしく降りてきて倉庫の中を一目見た美紀は言葉を失っている

 

 

実際に置いてある物、俺が把握している範囲でリストアップして行くと

 

 

コンパウンドボウ×2 矢がざっと200本(+矢筒が1つ)

 

 

これは両親が競技用として購入した物である

 

 

木刀が大小様々で合計10本ほど

 

 

昔自分が剣道をやっていた時の物と今は亡き祖父から譲ってもらった物である

 

 

入ってすぐ横にある刀掛けには刀が5振掛けられており、全て真剣である事を確認している

 

 

全てに登録証が付いているため所持して問題無いのだが、これは父親の知り合いが骨董品屋を営んでおり在庫処分で邪魔になった物を譲ってもらったそう、刀の5振の内3振が軍刀で実際に人を切ったことがあるとか…まぁ売れ残った理由がそれだったらしい、その他の刀は錆びていたり欠けていたりと買い手が見つからなかったらしい、ただこの錆びている方の刀、一度持った事があるのだが他の刀とは違う…異様な感じがしたのでそれ以降あまり触ってない、研いでみたら値打ち物だったりするのだろうか…

 

 

同じ系列で行くとそれのすぐ側にはマチェットが3本、シースナイフが6本、サバイバルナイフが4本、壁のラックに掛けられている、どれもこれも材質が違ったりアウトドア用だったり釣り用だったり登山用だったりとそれぞれの役割がある…まぁ全て刃物であることには変わらないが刀剣類には分類されないので銃刀法には触れないためセーフだ

 

 

他にも昔見た記憶で苦無や手裏剣、懐刀や太刀のような物があったような気がするが…それらに関してはバッチバチに銃刀法に触れるので探して見つけ出したりするのが怖かった…今となっては関係無いのでそれ等を探すのもありかもしれない

 

 

あとは普段使いできそうな工具、バールやハンマー、斧やチェーンソーに細かい道具までより取り見取りだ、ガレージには車両整備用の道具も揃っていると来た

 

 

そして最後、これに関しては自分でも良く分かっていないのだが、この倉庫の奥には2つの厳重に施錠されたロッカーが置いてあるのだ、が…未だに鍵を見つけれて無いのでずっと中身は不明のまま放置されている、尚このロッカーは俺が産まれた時からずっと置いてあるらしく子供の頃に中身を両親に聞いてもはぐらかされたりで知る事ができなかった

 

 

まぁいつか鍵が見つかった時にでも開けてみることにしよう

 

 

ざっとだけども、これが我が家の物騒な財産である

 

 

そしてその紹介を隣で聞いていた美紀はと言うと…

 

 

「…え、先輩の家って代々反社とか忍の家系だったりします?軽くヤクザの事務所くらいなら襲撃できるくらいの武器置いてますよ?…」

 

 

「…ぶっちゃけその辺は怪しいし俺も詮索しない方が良いと思ってるんだわ」

 

 

「うわぁ…両親ってどんな人だったんですか?…」

 

 

「優しかったんだけど…そう言われたら仕事とか何やってるか知らなかったな、聞いてもはぐらかされる事が多かったし…」

 

 

「ただ一つだけ言えるとするならば…あんまり公にできるような仕事じゃ無い…とだけ教えてもらったな」

 

 

「いやそれ言われたらもう絶対ヤの付く職業関連以外あり得ないですよね?!」

 

 

「…そうはともあれ、今となってはどれもこれもありがたい物なんだけどな…」

 

 

「こんな物騒な遺産いやですよ…まぁありがたく使わせてもらうつもりですが…」

 

 

 

 

 

 

まぁ色々と物騒な遺産ではあったが、これ等がとうとう晴れ舞台で役立つような世の中になって良かった……良かった…のか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まだ投稿してから3日程度しか経ってないのにUAが200超えてて驚いています…これが少ないのか多いのかわかりませんが見てくださってる皆さん!ありがとうございます!

誤字脱字があれば指摘して下さると幸いです、睡魔と闘いながら書いてる部分もありますのでもしかしたら文章が強引なところや文脈がおかしいところがあるかもしれません…

アンケートに関してですが、次回投稿したあたりで切ろうと思います、結果が楽しみですねぇ〜( ^ω^ )

ぶっちゃけどれくらいの文字数が読み易い?

  • 0〜2500文字(余裕)
  • 2500〜5000文字(まぁまぁ余裕)
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