マイナー好きの彼は無双を試みた   作:赤須

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第4話

 

 

 

 翌朝、学校も模型部も休みだったこの日……ムロト・エイキは暇を弄んでいた。

 アレがようやく完成したので大いに喜び、さっそく実戦に持ち込もうと思ったのだが、これは大会用のガンプラなので、やめた。

 無闇に人前で晒すのは相手が対策してくださいと言っているようなもの。かつて、某電撃文庫のラノベに出てきた狙撃手さんが口にした言葉だ。それでもまあ、世界大会に出場した自分が、予選落ちっていうのは何とも言えないから、という理由なんだけど……

 

 そんなムロト・エイキは気まぐれの行くままに商店街を立ち寄ってみると、近くにある模型店からドンパチとガンプラバトルをしている集団が見られた。

(……あれは、タッグマッチバトル?)

 確か2人組によるペアを組み、二機とも落とされたら負けなんだっけ。

 

 ちょうど今、その最中らしく……攻防一戦の激闘を繰り広げられていた。

どちらも優れた……いや、片方の操縦の腕がハンパない。世界大会レベルの人物だ。

 その機体とは、ザフト軍・クライン派が秘密裏に開発していたキラ・ヤマト専用機……無双代表―――ストライクフリーダムガンダムだった。カラーリングとしては至って普通の原作通りで、上位機体をあそこまで操れるのは、操縦者の技術が優れているからだろう。

 それをサポートしていたのは、朱い装甲を誇り……二対のアムフォルタスプラズマ収束ビーム砲を撃ち放っていたセイバーガンダム。セカンドステージに降り立つMSで、デュランダル議長が推進して開発されたアスラン・ザラ専用機。

 その2人が、相手……ヤヨイ・マコトとタカツキ・マリア、それをサポートするタマキ・レイを陥れていた。それも圧倒的な技量の前に……

 

「もうやめるんだ! こんなことをしても、お前の機体がボロボロになるだけなんだぞッ」

 

 セイバーガンダムを使用していた1人の青年、アレックス・ザラが相手に対してそう訴える声がする。だが、ヤヨイ・マコトは聞く耳持たずとデスティニーインパルスに搭載されているエクスカリバーを持って、怒りを纏いながら長大な剣を振るっていた。

 

 デスティニーインパルスとは、インパルスガンダムの換装形態の1つで……通称『デスティニーシルエット』と呼ばれている。フォース・ソード・ブラストの3つの性能を兼ね備えた万能型であり、「1機であらゆる戦況に対応できる万能兵器」という形で開発されたガンダムである。

 

「あ、アンタは……いつもそうやって偉そうにぃ……!」

 

 ヤヨイ・マコトが扱う機体はデスティニーインパルス。だが、その装甲を見るに相当相手にやられたようで、関節部分に緩みが掛かっている。マコトはそれを気にもせずにミラージュコロイドによる残像現象を起こさせながらセイバーを撃墜しようと躍起になっていた。

 

「―――アレックスッ、下がって!」

 

 激情に動いていたデスティニーインパルスを腹部に搭載されているカリドュス複合ビーム砲で追い払うストライクフリーダムがマコトの前に立ちはだかった。その姿はまるで蒼い天使そのものである。

 

「ふ、フリーダム、なんで……!? はっ、マリアは……っ?」

 

 先の戦いではマコトがアレックスを、マリアと呼ばれる少女はフリーダムを操るタケルを相手にしていた。だがしかし、今フリーダムがここにいるってことは……

 

「ご、ごめん……マコト……やられちゃった」

 

 その言葉をもとに、マコトはマリアのガンプラを模索する。

 土煙が撒かれてうまく見えないが、そこには汚れた赤い装甲のガナーザクウォーリア[ルナマリア専用機]が破損した状態で倒れ伏せていた。

 

「すまない、マコト。私のサポートが力不足だった」

 

 声も出なかったマコトにレイが済まなそうな表情で口にする。

 それは無理もない。彼が操るストライクフリーダムは前世期に最強を誇ったフリーダムガンダムの後継機で、ヴォアチュールリュミエールやスーパードラグーン、ビームシールドの武装が追加されたことによって機動力から火力などのあらゆる面においてハイスペックな機体に変貌した。

 さらに言えば、マリアが使用するガナーザクウォーリアはどの作品に出てくるザクよりも優れているが、相手は最強のストフリ……勝てないにせよ、足止めぐらいは熟せるだろうと踏み込んでの勝負だったので、このフリーダムの登場が何よりも驚きであった。

 

 そして時間の方もマコトにとっては一刻と速く彼らを倒したかった。

 なにせ、デスティニーインパルスはその性能からして3つの要素をより強くして取り入れた。故に、この機体には欠点というものが1つある。

 

「はあぁぁ!!」

 

 ブラストの持つケルベロス高エネルギー長射程ビーム砲と同等以上の威力を誇るテレスコピックバレル延伸式ビーム砲塔をフリーダムとセイバーに向け、散開したところをデスティニーインパルスはエクスカリバー二刀流に構えられた動きで、セイバーを襲うものの相手は易々と受け入れるわけにはいかなかった。

 そして―――

 

「―――マコトっ、エネルギーがもう持たない。ヤツらに牽制を図り、デュートリオンビームの充電を受けるんだ」

「……ッ、んなことわかってる! わかっているさっ、……くそっ」

 

 レイの焦りの声を交えつつ、助言を口添えする。

 デスティニーインパルスの欠点の1つ……それは過剰なエネルギー消費だ。3つのシルエットを持つこのMSは確かに性能はセカンドステージのどの機体をも超える力を持つが、反面的にエネルギーの消費が激しく、原作でも1回の戦闘に2~3回のデュートリオンの充電が必要とする極めて使い勝手が厳しいガンダムとも言える。

 補充を必要とした彼の戸惑う様子にフリーダムを操るキラ・タケルはそれを察してデスティニーインパルスに踊りだす。

 

 ―――キラ・タケルはかつて世界大会第5回ガンプラバトル選手権に出場したファイターで。その当時は無敗を誇るフリーダムを使いこなす現役高校生最強と謳われた天才ガンプラビルダーであった。今はユウキ・タツヤに最強の座を譲り渡しているが、その強さはかのガンプラ塾一期生……次期メイジンと称されたジュリアン・マッケンジーと並ぶほどの腕前だそうだ。

 

 セイバーに跨るアレックスもタケルの行動に合わせて、MS状に変形したセイバーをインパルスの行く先に立ちはだかり、ヴァジュラ・ビームサーベルを肩部から抜き放って攻撃を仕掛ける……

 

 これらを見ていたエイキは「ああ、これは詰んだな」と呟いた。

 そこに―――

 

「―――おっ、エイキじゃないか」

「……?」

 

 バトルを眺めていた自分にいきなり話しかけられたので、

 思わず振り返ってみると、1人の青年が立っていた。

 容姿としては、まるでSEED DESTINYに登場したハイネ・ヴェステンフルスを彷彿させるかのような人物だ。

 ―――彼はハイネさん。本名はわからないが、グフイグナイテッド[ハイネ専用機]を愛用するガンプラビルダーなのでハイネさんとみんな呼んでいる。しかも噂では「青い巨星」の異名を持つラルさんとは遠縁らしく、そんなハイネさんのことを通称―――ラル二世と親しみを込めて称するものがいるそうだ。

 

「ハイネさん」

「おう、元気そうで何よりだな」

「……彼らはタッグマッチしているように見えますが……凄いですね。本気の本気じゃないですか、双方とも」

 

 エイキは先のバトルを見ていてそう思っていた。

 何よりもマコトの様子が躍起になっていたところから何か裏があるのかな、と感じたので一応聞いてみようとハイネさんに耳を伺うと……

 

「ああ、マコトは今、タケルにリベンジマッチを挑んでいるんだ。これでも何十回も挑んでんだが……まぁ、見ていてわかるようにタケルに勝てないでいるんだよ」

「なるほどねー」

 

 聞けばマコトはこれまでタケルに1体1のタイマンや3分間に一度、休憩(インターバル)がある英国式ルールなど幾多の方法で勝負を仕掛けているものの、一度として勝利していないそうだ。

 しかもあのマコトの性格だ。負けず嫌いのせいか、勝たないと気が済まないタイプらしく、対するタケルも手加減というモノが苦手で、負けようとしても思わず勝ってしまうとかなんとか……

 

「どうだ、エイキ。せっかくだからオレとガンプラバトルをしてみないか?」

「えっ、ボクとですか?」

「他に誰がいるんだよ。……ま、無理は言わねえがオレとしてはお前と一度戦ってみたいんだ。それに近頃地区大会が行われんだろ? アレックスも出るって言うから余興も兼ねて練習試合をしよって話だ」

 

 気さくな感じで話しかけてくるハイネに、エイキは「ああ」と察した。

 ちょうどハイネの手元には通常のグフイグナイテッドとはまた違う改造されたグフイグナイテッド[ハイネ専用機]を持っていたので、それを試そうという魂胆なのだ。

見た限りでは、そのカラーリングは艶やかな煌めきを誇り、新品同然の姿をしたグフであった。つまりまだ作ったばかりの新型機ということになる。

 

 という見解からエイキは……戦慄した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『機体名:ZGMF-X2000グフイグナイテッド[ハイネ専用機]』

 

 ガンダムSEED DESTINY作品・ザフト軍の次期主力MSとして担われた存在で、ザクウォーリアと同時期に開発……そして完成されたのがこのグフイグナイテッドである。劇中ではグフと呼称し、「Guardian Of Unity Forerunner」(統一の守護たる先駆者)という意味合いで付けられた機体。

 だが、コスト負担が大きくザクと争ったのはいいもの、次期主力MSの量産機には届かなかったという。しかし、グフの完成度が高かったためかザフト軍の上層部はこれをザフトにおける「FAITE」やザフトレッドのようなエリートに使われるようになり、[ハイネ専用機]だけではなく[イザーク専用機][エルザ専用機]など……専用機持ちのようにパーソナルカラーが多く見られるため、正にエリートと思わせるような印象を齎していた。他、戦場においても宇宙・空中・地上戦において多様な戦術を熟すことから、ザクウォーリアにザクファントム、ドムトルーパーといった量産候補と競り合えるというものだ。

 実際にこのグフイグナイテッド[ハイネ専用機]はガイアガンダムとの戦闘において引けを取らせずに圧倒した技で追い詰めたほどだ。

 

 と、いうのが通常のグフイグナイテッドなのだが……

 このハイネさんことラル二世が使用する機体は―――グフイグナイテッドR25。

 スレイヤーウイップからエピオンに使われるようなヒートロッドに付け替えられており、シールドに取り付けられてあるはずのスパイクが一段と鋭利になっている。

 見た目からして実に攻撃的な雰囲気をしてそうだ。

 

「これがオレのグフイグナイテッドR25だ。よろしく頼むぜ?」

「……えぇ、こちらこそお願いします」

 

 エイキは大会用に使うガンプラではなく、この模型店に置いてあるガンプラを買ってから数十分と掛けて作り上げる。もちろん世界大会出場者にしてガンプラ心形流の弟子の1人であるから、数十分とは言わずわずか9分47秒の速さで出来上がってしまった。

MS自体も作り上げるのはそう難しそうなものでも無かったので、あとはカラーリングさえパテれば問題はないだろう。

 

 そして出来上がったガンプラを戦場の舞台に立たせた。

 

 

 

 このガンプラはオーブ軍のM1アストレイに次ぐ主力MSとして開発された機体で、今対峙しているグフイグナイテッドと同じ時間軸に輩出したものだ。

性能はSEEDにおいて……ザフト・地球連合軍といった強大な軍事組織の他の追随を許さない量産機といえよう。

 

 何故なら、宇宙戦・海上戦・地上戦・空中戦のどれにも適応し、

 

 可変式による高い機動力と滞空性を誇り、MS状でも空中に浮くことが可能。

 

 とは言いつつも、実を言えば島国の領空・領海・領土を戦場に想定されたMSなのだから、先ほど述べた戦場を選ばないMSを開発したオーブ軍の技術というのは、実に恐ろしいものだ。

 

 武装も70J式改ビームサーベル

 

    12.5mm自動近接防御火器

 

    72式改ビームライフル・イカヅチ

 

 他、可変式による66A式ミサイル・ハヤテ

 

 などと火力には乏しいが、非常にバランスの取れた面子を揃えられている。そしてこの機体は戦術のパターンが大幅な範囲に及ぶ多様性を持つ。一対一による戦闘も良し、人海戦術による連携も良し、支援良し、大型ウイングに偵察用の超高感度ディスクレドームⅢを取り付ければ偵察型として軍の衛星を支配することができる。

 

 さらに特別出血サービスで神風特攻も可だ(笑)

 実際にこれでザフト精鋭艦であるミネルバに深手を負わせることができたんだからね。

 

 ……これほど優れた量産機は、ガンダムシリーズにおいても……少なくともSEED系の中では上位に立つ機体とみるべきだ。また、たった3機による連携だけでエクステンデッドが搭乗するカオスガンダムを圧倒できるほどの成果を齎したんだから、これ以上性能の追及は必要ないと、エイキは考えていた。

 

 そのMSとは……

 

 

 

『機体名:MVF-M11Cムラサメ』

 

 これがエイキが使用するガンプラであった。

 マイナーかレギュラーかどうかは気になるが、これはどちらかといえば『レギュラーに値しそうなマイナー機』と矛盾した感じで認識した方が良いだろう。

 

 なぜこのガンプラを使用する気になったか……それはある一種の気まぐれというべきか、……または神からの啓示とも言うべきなのだろうか、どちらでも一向に良かったエイキは何となくで、それを手にしてしまったのだ。

 

 

 

 そして、フィールドに流れるプラフスキー粒子がエイキとラル二世を戦場へと誘う。

 ステージは海上……それもタケミカヅチやイージス艦といったオーブ艦隊じゃないですか。

 

「ニシカワ・ハイネ―――グフ、行くぜっ」

「ムロト・エイキ―――ムラサメ……行きますっ!」

 

 お約束のセリフに加え、出撃に来すエイキのガンプラ―――ムラサメとハイネのガンプラ―――グフイグナイテッドR25が海上に飛び出した。

 

 エイキはムラサメ特有の可変式を以てしてMA状に変形し、向かい側のグフに翻弄を謀る。もともとエグザスのような高い機動力を持つMAのアクロバティックな戦闘を十八番としていたエイキは空中戦・宇宙空間戦においても他の追随を許さぬ技術と歴があったため、例え数分そこらで作り上げたガンプラでも敵を軽く倒せる自信があった。

 

 MA状からMSに変形させ、ビームの連射。

 そして、再びMAになってグフの遠距離攻撃ができない右側ばかりを狙い続ける。

 ムラサメの内部に搭載されているミサイル・ハヤテを撃ち放ち、グフは鋭いスパイク付きの対ビームシールドで防御。

 そのワンパターンの動きにハイネさんは―――

 

「くっ、手当たり次第かよっ……こんのぉ、生意気なっ!!」

 

 ババババッ

 と、連射されるドラウプニル連装ビームガンを後退しながら撒き散らし、ミサイルを迎撃。そんな中、エイキは不思議とハイネが操るグフに疑問を浮かべていた。

 ……可笑しい。こんな安易な戦法にハイネが遅れをとるとは思えない。

 何かあるのかな……?

 

 

 

 そう思っていた直後―――

 

 

 

「オレのグフはっ、ただのグフとは違うんだよっ……ただのグフとはぁ!!」

「……ッ」

 

 ビルダー業界において、グフを使用するビルダーの絶対的な言葉を基に、グフイグナイテッドR25がグフならぬスピードでムラサメの機動力を連装ビームガンが押し殺してきた。さらに―――

(意外と……速い……!?)

 流石は『青い巨星』と謳われたラルさんの再来……ハイネさんことラル二世と言うべきか、橙に灯るグフの速さにエイキのムラサメが付いていくことができなかった。

 66A式ミサイル・ハヤテを使用しても、あの連装ビームガンが阻害してくるだろう。

(というかハイネさん、今日はハイテンションですね! あの気さくなハイネさんはどこいったんですか……!)

 

 

 

 とまぁ、ハイネのグフはただのグフではないことは分かった。

 MS状において、MAと最も比較されている所は……

 

 ―――機動力。

 

 だが、彼のグフイグナイテッドR25はそれを克服していた。

 全身がオレンジだったから分かりにくかったが、あの関節部位にはヴォワチュール・リュミエールが搭載されているのが戦ってみてようやく理解したよ。

 それに、あれはターンデルタアストレイのヴォワチュール・リュミエールのように、タクティカルアームズⅡLに改造された後、レッドアストレイに移植し、ネブラブリッツとの対決の際ヴォワチュールを起動させることによってモビルスーツの位置や数を捕捉できるレーダーの役割を持っていることが明らかになっている。

 

 つまりだ。ハイネのグフがエイキの乗るムラサメの動きを捉えることができたのは、

 ヴォワチュールの緊急推進システムというだけある速さに加え、レーダーの役割をも担っていたから……グフイグナイテッドR25の性能は全てこの恩恵があったからだと見て間違いないだろう。という推理が浮かび上がる。

 

「もらったぁ!」

 

 グフイグナイテッドR25の右腕に搭載されたヒートロッドを戦鞭のように仕掛けてきた。それに対し、ムラサメは遠ざかるように上空へと逃げていく。

 

「……ッ、やるね……だけどもう見切った!」

 

 MS状に変形を伴うムラサメのビームライフル・イカヅチがグフの真上からピンポイントに射撃が放たれた。ハイネはそれを容易に躱すが、次に降りかかるビームが躱す一歩手前に放たれ、軽く避けたはずの回避運動でグフの左・上腕部を抉り取った。

 

「な、なにぃ……っ? このオレがぁ!?」

 

 それだけではハイネを落とすことは不可能であることを知っていたエイキはビームライフルを投げ捨て、サーベルの抜き放ってからの畳みかけ。

 

 ハイネは、エイキの行動に驚きながらも近接用のヒートロッドではなく……テンペスト ビームソードを対ビームシールドから掴み取り、ムラサメのビームサーベルと結びつける。

 その辺の判断にはボクも驚かざるを得ない。そうなるとラルさん……グフ使いとして立場が危ういね。でもまぁ、まだあの人の方が断然強いかな。

 

 そして―――

 

 ガンダムSEED DESTINY作品―――ネオ・ロアノーク大佐曰く、

 

「予測というのは常に悪い方向へしておくものだろ。特に戦場では常にね」

「んなっ!?」

 

 ムラサメのビームサーベルをテンペストの刀身に当てて打ち払い、胴体の背後に回り、蹴りつけながらも上空に浮かび上がったグフ……その背に向けて―――

 

「うぐっ……こ、こんな感じ……どこかで―――!?」

「はあぁ―――!!」

 

 ハイネ・ヴェステンフルスの死に様……

 作品によって死に方は異なっており、

 

 漫画版だとシンをガイアガンダムのビームライフルから庇って……

 

 小説版だとアスランをガイアガンダムのビームサーベルから庇って……

 

 ジ・エッジやテレビ版だとガイアガンダムのグリフォンブレイドによって……

 

 様々な戦死があり、それらはアスランとシンをつなぐ重要な役として全うした。

 

 エイキはそんなハイネさんの姿を思い浮かべながら、渾身の一撃を以てして翔け上がるムラサメのビームサーベルで、グフイグナイテッドR25の背を焼き切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふぅむ。セイ君やレイジ君、タツヤ君だけじゃなく彼も出場するのか」

 

 模型店の外―――窓越しでエイキとハイネの決着を見届けた中年の男がそう呟く。

 どこから現れたのか、いつ来たのか、誰も知らず……不気味なほどに考えていることが読めない人物……

 

 だがしかし、それは一般人が見たら……だ。

 

 彼の考えることはただ1つ。ガンダムに対し、全力でいること……

 

 本名は―――不明。だがそんな彼に人々は親しみを込めてこう呼んでいた。

 

 ……ラルさん、と……

 

 今エイキと戦っていたハイネの遠縁である。

 

 

 

「緋色の流星……紅の彗星と対を成す者。セイ君、レイジ君……どうやら君たちの世界への道は修羅の道と見た」

 

 地区大会は世界大会へのスタート地点だ。そのための準備期間と言えよう。

 それでも、だ。準備期間で『ギャン使い』サザキ・ススムや『軍団の魔術師』カトウ、『紅の彗星』ユウキ・タツヤにあの『緋色の流星』ムロト・エイキも出ようとしているのだ。今ラルさんが気になっている新進気鋭の有望株であるセイとレイジにはあまりにも過酷すぎる……

 

「……セイ君たちに知らせておくべきかな。彼らは……強いと」

 

 凄みかかった言葉を交えながら、ラルさんはキリッとした表情を浮かべながら振り返りざまに立ち去ろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「も、ももももうやめるんだ! これ以上やったらお前の機体がっ!」

「まだまだぁ!」

「……(どうしよ、キララのミュージカルコンサート……間に合わなくなっちゃう)」

 

 セイバーガンダム:軽微

 デスティニーインパルス:中破もしくは大破

 ストライクフリーダムガンダム:損傷無し

 

「ちょ、マコト! やめなさいってば」

「仕方ない、ここは俺が出て取り押さえよう」

 

 ガナーザクウォーリア[ルナマリア専用機]:撃墜

 レジェンドガンダム:出撃

 

「……平和ですね、ハイネさん」

「……あぁ、そだな」

 

 ムラサメ:軽微

 グフイグナイテッドR25:撃墜

 




みなさん、お久しぶりです!
もう何ヵ月も更新していないような気がしますが、ようやく書き上げることができました。

そして今回はアンケートでSEED率が多少あり、ちょうどムラサメ出したいなーという気分から出しました(マイナーではないかもしれませんが……)
パロキャラの方も完全にハイネさんを中心に話を進めましたが、最初はミゲル兄貴とどっち出そうか迷いましたね。
でも印象的にハイネさんの方が強かったのでこっちを選出しました。

あと何故ハイネさんがニシカワという苗字なのか、
それはヴェステンフルスを日本語訳にすると「西川」になるからです。

ちなみに作者の話の展開の作り方はパロキャラを交えつつ、原作キャラとやっていこうって感じで進めていきたいと思います。

次回は地区大会! さてはて、セイ君やレイジ君……あと忘れてはいけないサザキ君をどうするかですね……
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