カンパニー社員の俺は仮面の愚者に人生台無しにされる 作:塊ロック
さようなら、オンパロス。
ピンポーン。
珍しく半日休みが取れたので自宅の掃除をしていた頃
インターホンが鳴り、珍しい来客を報せていた。
「はいはーい……どなたですかー」
『こんにちは!貴方の愛しい隣人、サンポでございます』
「………………は???サンポ???」
思わず玄関を開ける。
確かに、先日ベロブルグで見た青年が立っていた。
「こんにちは、お兄さん」
「え?サンポ????お前、星間航行出来たのか??」
「ええ!僕のお客様が銀河に居るというのならそこにまで赴くのが商人と言うものです」
「……俺の住所とか、言ったっけ?」
「聞きました」
「怖ァ!」
あんまり外に立たせておくのも悪いし自宅に招こうとして、
「いえ、今日はお渡しするものがあって来ただけですので」
「え?遠路はるばる?」
「実は大きな取引のついでで来たのです」
「なるほど」
「それでは、どうぞお受け取りください!」
サンポから、プラスチックケースに入れられたメダルが進呈された。
「……これは?」
「おや、ご存知ない?これは『エーテル戦線』のアカウントトークンです」
「エーテル戦線……?」
なんかカンパニーのアミューズメント部門がそんな事をやっていたような気がする。
「ああ。あれか。正式リリースしたんだな……で、何で俺?」
「僕の友人に貴方の話を少しばかりしたのですが……貴方のことをいたく気に入りまして」
「はぁ……その人が?どうして?」
「彼はエーテル戦線の出資者でして。活動の輪を広げる為に積極的に行動されています……これも、その一環ですよ」
「なるほどな……まぁ、貰えるなら貰っておくよ」
サンポからエーテルコインを受け取る。
「あ、そう言えば聞きましたか?先日の」
「ああ……ヤリーロⅥ……そっちの星にカンパニーの人間が行ったって話だろ?」
「流石、耳の早い」
「まぁ……色々あったけど片付いて良かったよ」
「えぇ……僕も故郷が炎に包まれなくてホッとしました」
「とは言え……トパーズも処分を受けてるし一概には喜べないが」
「そうですね……」
思いの外、長話になってしまった。
これならやっぱり上げた方でも良かったかもな。
「サンポ、この後予定はあるか?」
「いえ……僕は明日の便で帰ります」
「そうか。良かったら飯でもどうだ?」
「え?本当ですか?良かったらピアポイントの美味しい店、教えて頂けても?」
「構わない。少し待っててくれ、準備してくる」
急遽食事になってしまったので財布を取ってくる。
「待たせたな」
自室に鍵をかけてサンポを連れて出る。
「それにしては、お兄さん……流石に僕を信用し過ぎでは?」
「そうか?なんだろうな……お前はなんか苦労してそうな感じして」
「……まぁ、実際苦労してますけども」
何となく苦労人なシンパシーを感じる。
だから割と甘い対応してるんだろうなと。
「あ」
「あ?」
社宅棟の玄関を出る。
少し歩くと、サンポが声を上げる。
「どうした?」
「い、いえ……ちょっと、知り合いかも……」
「なんか、あんまり会いたくなさそうだな」
「いえいえ、そんな事は……ただぁ……」
「あっ!サンポちゃん!こんな所で何してるの?」
「……ん?」
なんか聞き覚えのある声。
サンポの顔がサッと青ざめる。
「……あれ、お兄さん?サンポちゃんと知り合い?」
ひょこ、と俺とサンポの間から顔を出す……馴染みの顔。
今日は髪を二房に結って、カジュアルな私服を着ている。
「花火ちゃん」
「は、花火さん……!?」
「もう、いつの間に?抜け駆けはナシだよ〜サンポちゃ〜ん」
「いえいえそんな……お兄さんと会ったのは偶然ですよ」
「2人は知り合いなのか?」
「ええ……まぁ……」
「だめだぞ、花火ちゃん。こんな怪しいやつと関わっちゃ」
「お兄さん!?」
「はーい、気を付けまーす」
「花火さん!?」
「俺とサンポはこれから飯に行くけど、」
「花火も行く!」
「だとさ」
「ええ、花火さんなら大歓迎ですよ」
「とは言え遅い時間だし……親御さんとか」
「あ、花火に家族は居ないから気にしないでね~」
「……ごめん」
「大丈夫だってば~。もう、お兄さんって本当に優しいんだから」
「……花火さん、随分とお兄さんの事気に入ってますね」
「そりゃ……」
そう言って、花火ちゃんはぞっとするほど綺麗な笑顔で言う。
「花火たち、『
もう再登場、サンポ。
何だかんだ動かしやすくて便利なんですよね……。