人外狐お姉さん(身長が大きい)大好きな男   作:覚め

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咲夜「…意外と顔広いのね」
金田「知らんうちに増えただけ、俺は知らん。」


転ばぬ先の酒瓶

「…人外ばっかだ」

 

「そりゃ、人自体全く来ないからね」

 

「ほへぇ…」

 

「あや!貴方が博麗の巫女と同居しているという、噂の!?」

 

何やら意味のわからない勘違いをされているが…酒臭い。酒臭いので遠ざけ、神社の宴会では誰も寄らない場所へ行く。そこでも酒の臭いがするにはするのだが、まあマシだ。見た中で言えば、人間の数は極端に少なかった。そうやって神社の閑散とした場所で何をしようかと頭を悩ませている時。目の前に、変な女の姿をした人外が立っていた。金髪で、人里でも買えるような服だ。だと言うのに、視界の隅に追いやれない。

 

「…あの」

 

「はい、なんでしょう」

 

「この騒ぎは一体…?」

 

「ああ。宴会です。ここでもしっかりと酒の臭いがするでしょう?」

 

「あ…はい、しますね」

 

なにやらニコっと笑い俺の手に賽銭らしき小銭を握らせてきた。一体この人はなんなのか。くっ、このままでは俺の好みである人外狐お姉さん(大きい)が乱されてしまう。まあそんなことで揺らぐほどの俺ではないが。小銭の感触を握って味わった後、金髪の人外に向き直ってはっきりと言う。

 

「それで?人外が神社に来る用事が、お参りとは思えませんが」

 

「ああ、わかるのか」

 

「わかりますよ。とは言ってもどんな種族かまではわかりませんが…あら、消えた」

 

何だか会話もほとんど交わさずに消えた人外に心を浸けながら、つまみとして出されていたものを食べながら座り込む。美味いな、このつまみ。酒は飲めないが、それ以上に酒が入ってうるさくなるのは嫌いだ。人外狐お姉さん(大きい)なら話は別だがな。

 

「こんなところにいた」

 

「巫女さん」

 

「何よ、あっちじゃつまみも食えないの?」

 

「静かに食いたい」

 

「はぁ〜?じゃあ酒飲みなさい。ほら、おら」

 

「何でぇ…」

 

「霊夢さん、お酒の無理強いは良くないですよ!」

 

「ぁ?何よ早苗、文句あるの?」

 

「追加のご飯よ」

 

「うわっぁ」

 

目の前で守矢の宣伝やってた緑髪の女が巫女さんに抗議してくれていた。すまん、声遮ってまで客呼び込んじまって。そんな最中にメイドが耳元で追加のご飯を知らせてくれた。びっくりしたのだ。追加のご飯は肉で、噛み応えのある肉だった。材料は人間ではなかったので、人外に出す分を多く作りすぎて、ということではないらしい。

 

「…どう?」

 

「噛み応えがあって美味いな。食ってて美味い」

 

「なるほど…」

 

「おい!私の酒を飲まずに咲夜の飯食うなぁ!」

 

「霊夢さん、いつもの威厳ある姿が台無しです!ささ、こっちで弾幕ごっこをして発散しましょう!」

 

そんなことは言っても、メイドは既に消えていたが。人間向けの味は美味かった。宴会の料理もなかなかに美味かったのだが、メイドの料理の方が美味いとは思う。ただ。一口食べてわかった。アルコール入りだ、これ。一口程度なら問題はない、と思うがどうだろう。酒飲めないのも味の問題だし。多分大丈夫だ。

 

「じゃ、じゃあ私達はあっちで楽しくやってるので!」

 

「おう」

 

「何すんのよ早苗!離しなさい、離せ!」

 

良い子だなぁ。しかしあのメイド、肉にどうやってアルコールをぶち込んだのか。幻想郷には腹の中でアルコールを作る牛やら豚でもいるのか?そんなグルメ漫画みたいな生物がいるとは到底思えないな。人外狐お姉さん(大きい)よりもあり得ない。ちなみに宴会場をチラリと見てみたのだが、人外狐お姉さん(大きい)はいなかった。残念なことだ。

 

「おーい、金田〜」

 

「ん、霧雨魔理沙」

 

「毎回フルネームで呼ぶのやめてくれないか?違和感しかない」

 

「…ふぅ…人外狐お姉さん(大きい)はどこにいるのやら。宴会場にすらいないのは、やはり狐自体珍しいってことかな」

 

「まあ、アイツは早々に姿を現す妖怪じゃないしなぁ…」

 

次の瞬間、目の前の空間が裂け、その中から八雲紫が出てきた。酒を持って、見えてる限りは肌色しか見えない。裂けた空間からは少なからずの湯気。温泉でも入っているのか、帽子さえ取っていた。霧雨魔理沙は一瞬誰かわからないような顔をして凝視して、『紫…か?』と言っていた。八雲紫がこちらを見つめてきたので目を逸らす。こっち見んな、人外狐お姉さん(大きい)を出せ。

 

「温泉に浸かりながら呑むお酒は美味しいわぁ」

 

「やっぱりかよ…」

 

「温泉かぁ」

 

「この宴会終わったら大体の人妖は浸かるわ。今が閑散とした最後のチャンスね」

 

「…」

 

目の前の空間の裂けが気になったので立ち上がり、八雲紫の頭を押し下げて裂け目を触る。ガラスが描く円盤の端を想像すればわかりやすいか、触り心地は良い。では次に、裂け目の中。八雲紫が言っていた通り温泉に繋がっているらしい。手を入れたらかなりしっとりとしていて、八雲紫から立ち昇る湯気か温泉の湯気かは知らないが水っぽい。グーパーと繰り返していたら、手に何か当たる。もう一度パーにして待っていると、何か渡されていることがわかる。

 

「…酒…」

 

「あー!藍ってば、私のような乙女と男の手の違いもわからないの!?」

 

「藍…?」

 

「あー…まあ良いか。」

 

途端に轟音が聞こえる。こちらが日陰になるのがわかるくらいの眩い光が背後で放たれているらしい。弾幕ごっことやらである。

 

「お、始まったな!じゃあ私はあっちで暴れてくるわ!」

 

「いてら〜」

 

「全く!ほら、藍!私と彼の肌色の違いでも見てなさい!」

 

「あ、は、はぁ」




霊夢「ぐぇ…飲みすぎた…」(飲みすぎた人)
魔理沙「あっはは」(飲みすぎて吐いた人)
金田「あっはは(昨日飲みすぎてゲロった奴の吐瀉物処理をした人
咲夜「ふふっ」(それをぼーっと見てた人)
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