人外狐お姉さん(身長が大きい)大好きな男   作:覚め

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家庭も大事


過程は大事

「…暑いなあ」

 

「そうですね」

 

「そんな中、私の仕事を増やしたんだなあ」

 

「それはあんたの自業自得でしょ」

 

俺は今、へんな犬耳の奴に背負われている。何があったって?簡潔に述べようか。この犬耳が「貴様何奴!」と出て来て、俺が所々切られながらも説明を続け、出血がひどくなって来たあたりでこの犬耳にも八雲紫の情報が伝わり、謝罪を求めたところ守矢神社まで連れて行ってもらえることに。くっ、医者を呼んでくれよ…妖術とかあるなら、俺の傷を治す術もあるだろ…!?

 

「紹介状の一つや二つ、持ってきてください」

 

「八雲紫に言ってくれ」

 

「はぁ…それはそうなのですが」

 

「そもそも外来人にこんなこと頼む方がおかしいっつの」

 

「外来人には見えませんよ。その腕も格好も。」

 

「こっちに来た時の服は破れた。八雲紫に言えば直してもらえたみたいだけど、燃やした」

 

「ええ…?」

 

そもそもあいつが少しだけ胡散臭いということもある。八雲紫の雰囲気はなんというか。嘘吐きと大人の女が混ざったような雰囲気だ。つまりは峰不二子の3倍くらい嘘吐きそうな女って思えば良い。うーん、胡散臭い。というよりも、嘘以外言うのか?

 

「それはわかりません。傷の具合はどうですか?」

 

「少しだけどお前との絆になりそうな感じかな。飼い犬にやられた傷的な」

 

「狂犬病で死んでください」

 

「確殺かよ、死にたくねー」

 

「それなら大人しくしててください。ほら、あと少しで…」

 

「鴉だらけだねぇ」

 

八咫烏ならまだ良いが、普通のカラスなら最悪。思わず犬耳も止まっている。途端に、後ろから声。犬耳が勢いよく振り返るため、俺も大急ぎで掴む力を強くし、振り落とされないようにする。こっわ…こっわ…!!遠心力で血がちょっと飛んじゃったぞ。ほら、岩とか。もう乾いたと思った血だよ??

 

「その人間…博麗神社に住んでいる人間ですね。椛、よこしなさい」

 

「残念ながら守矢神社にお届け物があるそうです」

 

「あの神社…なら、一年くらい待たせても何も問題はないでしょう。」

 

「そう言う問題ではなく。八雲紫からの依頼でもあるそうですよ」

 

「それならやっぱり良いじゃない。冬眠明けまでには帰すからさ」

 

炎で追い払う。去れってんだ。えーと…ポマードだっけか。ポマードポマード。三回唱えないとダメだっけ?あれ、何回唱えれば良いんだっけ。ポマード!よしこれで三回だな。龍の形をした炎で追い払ったのでさっさと行ってくれ犬耳。イヌイットみたいにソリ引いても良いぞ。坂道だからそっちの方がきついだろうな。

 

「困りましたね、あんなのは…」

 

「今気付いたんだが」

 

「なんですか?」

 

「空飛んだら?」

 

「落としたら死にますよ」

 

「無理か…」

 

そう悟ったので炎も引っ込める。守矢はあと少しらしいのでさっさと歩みを進めてもらいたい。あ、こいつ昼飯食い始めた。どうなってんだこいつ。現代人で例えたら土下座中にメシ食ってるようなもんだぞ。犬か??…犬だったな、こいつ。後片腕で支えるのは本当に安定感に欠けるのでやめていただけるか?無理?

 

「はい、着きましたよ。怪我の具合は…焼いて止血しました?」

 

「火は万物の源よ」

 

「万物の源は海ですよ。ここの巫女なら多分治すこともできるでしょうから、頼んでください。それでは私はこれで」

 

「はーい」

 

と言うわけで神社に突撃…おや。人が多いな。幻想郷の神社は観光地ではなくなった神社のようにくたびれたイメージだと思っていたのに。どうも違うらしかった。どこかに緑髪の巫女はいないのかとキョロつきながら見回す。うーん、全然わかんない。たまに紫髪のやつとかいるけど、どんな塗料使ってんの?

 

「ん、なんだお前…なんだその、背中の傷は?」

 

「犬にやられました」

 

「白狼天狗か…待てお前、その箱はまさか」

 

「八雲紫からです。なんかあーだこーだ言ってましたけど、お届け物です」

 

「お、おお…すまんな」

 

さて俺の目の前にいる色々とでかい女性。人外にも関わらず神社の中を歩いている様子からこいつはこの神社の関係者だろうか。赤い服によくわからん鏡?を首飾りに、長いスカート。紫髪の人外だ。見たところでは今までに同じような奴を見た覚えはない。なんだろう?…まあ人外は人外。関わらずに去ることが一番だな。

 

「…その傷、どうにかしてやろうか?」

 

「出来るんですか?」

 

「まあ、神だからな。早苗ー!」

 

「あ、はい!」

 

緑髪の巫女がきて、変な舞をし始めると同時に、目の前の人外が拍をとりはじめた。何をするわけもなく俺は待機。するとどうだろう。背中の傷がじわじわと動いたような感覚に襲われたあとに、中々に背中の傷を中心に温かい何かが流れてくるような気がした。背中に走っていた痛みが少しずつ引いて行き、人外が手を叩くのをやめ、舞も恐らくは終わった。

 

「お…おお!」

 

「早苗、まだまだだな」

 

「すみません…いつかは神奈子様の拍なしで出来るようになります」

 

「傷治った!」

 

「舞の効果だな。」

 

と、騒いでいると何やら話が勝手に進み、一泊するかと聞かれた。流石にそれは…と断ってさっさと戻ろう。戻って寝よう。早苗というらしい緑髪の巫女に抱き抱えられ、いざ博麗神社。大地に別れを告げ、また大地に久しぶりの挨拶をする。ブレザーと違い早苗は猛スピードで飛んだため、吐きかけた。

 

「ぅぷ」

 

「あ、ちょうど良いところに」

 

「んぇ?」

 

「菫子〜、この男が今同居してる奴」

 

「レイムッチがねぇ…ん?」

 

「お、宇佐見」

 

「金田さん!!」




次回、明かされない金田の過去…
こう書くとすんごいAKIRAっぽい
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