な感じです。本作の神子は。
なお、今日は出ません。
「巫女さん」
「何よ」
「八雲藍さんに会いたい」
「はぁ…紫ー」
「呼び出せないわよ」
「じゃあ八雲藍さんの好みは?」
「藍の好み…」
聞いたのを思い返す。きっちりとした人。強い人。八雲紫と並べるくらいの人。尚ここでの人は人外を意味するらしい。あれ、これ俺が人外にならないと無理だな?…神子の話は受けないが、か。しかしその先に八雲藍さんが存在するかもしれない…!どうしよう。八雲藍さんに近付くためにはどうすれば…いや、体の二割くらい既に人外なんだから。俺はもう人外になった方が良いのでは?
「何、妖怪になるの?」
「ならんにしても、八雲紫と並ぶ実力はないとダメなんでしょ。そうまでして俺はようやく八雲藍さんとの会話する権利がもらえる」
「権利だけ?」
「八雲藍さんが否定したら俺はその権利を破り捨てる」
「偶像崇拝かぁ…」
「あら?貴方すぐ並べるでしょ?」
「はぁ?」
「並ぶってのは、そういう意味じゃなくて…」
「実力よね?その右腕と才能はピカイチなんでしょ。じゃあ出来るわよ」
「…マジか!!」
っっしゃあ!!というわけだ。魔法を学ぶために俺は紅魔館まで行かせてもらう。八雲藍さんのことを頭に置き、恋は盲目、さよなら現世と進むしかあるまい。巫女さん送って欲しいんだ。頼む。運賃払うから。なんならこの前甘味買ってきたじゃんそれでどう?だめ??
「…はぁ。紫、嘘って言いなさいよ」
「ま、私に並ぶは確かに言い過ぎだけど。十分な素質はあるはずよ。その目に腕だし」
「…行ってきます!!」
「ああもうほら調子乗った」
「…そもそも、彼、結構人外取り込んでるのにね」
「えっ」
「ま、アレくらい取り込んだところで。大体冬の妖怪くらいが関の山よ」
「じゃあ嘘じゃない…」
なんとか紅魔館へ。相変わらず目に悪い館である。しかし今日は客として招かれていないので、不法侵入しかないのか。となれば、どう見ても壁にもたれかかって寝ているのですこの門番さんに勝負を挑まなければならないということか。とすると、だ。十六夜咲夜とも戦わなくてはならず、更にはパチュリーさんとも戦うことになる。
「おや、金田さんでしたか」
「ん、金田だよ」
「御用ですか?多分許可は出ると思いますが…今はやめておいた方が良いですよ。妹様が暴れているので」
「…まさかその、俺の右腕を食ったやつ?」
「はい。いや、人喰いの私がこういうのもアレですけど、妹様は人喰いの中でもかなり尖っていると言いますか…」
「ん?どゆこと?」
「…私から見ても金田さんって結構美味しそうですからね?可食部が少ないだけで。」
「そんな目で見てたのか…」
「とにかく。今はやめておいた方が良いです。私は言いました。はい、入りますか?」
入りますと言ったら突きをくらった。変な声を出しながら3メートルくらい飛んで、頭を打つ。とどのつまり、今の門番は中を守るのではなく。外を守っているのだ。意味わからん何言ってんだお前。こちらも炎の龍を出して対抗する。三頭出そ。そんなことやって門番を炎に噛ませる。ふふっ。炎以外出せないからこれ以上はない。終わったかもしれん。
「背後!」
「あだっ!?」
「まったく。妹様が貴方を見たら騒ぐんですからね。」
強烈な痛みを感じ取った俺は、気付いたらベットの上。十六夜咲夜がこちらを覗き込んでいた。そういえば、十六夜咲夜にまた来いと言われていたのだった。忘れてたー。八雲藍さんのこと知ってから寺行ったり霊廟に拉致られたり。人外の部分が増えた報告にもなるか。
「…あー、まさか門番に倒されるとは」
「美鈴にねぇ…ま、しょーがないわよ。人間が体術で美鈴に勝つのは無理ね」
「ふーん」
「あ、そうだ。ご飯食べる?」
「…食べる」
一口頬張る。美味い。出されたのはスイーツで、ちゃんと作られているものなのが一目でわかるのだが、それ以上に。砂糖が多すぎない。子供がいると聞いていたのだが、子供向けの味付けではない。子供用に分けているとか…あり得そうだな。つまりこれは、美鈴さんやパチュリーさんへのスイーツか。
「それで、どうするの?妹様が貴方の血を嗅いで暴れるんだけど」
「…しばらくは、八雲紫から離れていたい。八雲藍さんに会いたい」
「そんな理由で来られても困るんだけど」
「図書館で強くなるようなことして八雲紫と並んで藍さんとの会話をしようとした」
「…貴方にそんな才能はないわよ」
「え?」
「大した能力持ちでもないのに。弾幕ごっこだって得意ではないでしょ?大した能力持ちでもない。無理よ、貴方には」
「能力なんてな…そんな、厨二病みたいなこと言っちゃってな…」
「ちなみに私は時を止めれます」
「はぇあ!?」
あり得んチート能力持ちらしい。以前、俺がここのお嬢様のところから妹君のところまで飛んだのは十六夜咲夜の能力らしい。お前、おま、なぁ…人間が会得する能力の限度ってもんがさ、あると思うんだよな。しかし能力か。じゃあ他にはどんな能力があるのだろう?それこそ八雲紫とか。
「境界を操る程度の能力ね。アレもアレで、中々。」
「へぇ…ま、良いや。現実思い知ったし。八雲紫はまだ俺の部屋占拠してるし。」
「追い出すの?」
「いや、俺の部屋占拠した理由も八雲藍さんに追い出されたってだけだからな…そのまま追い出すのは、こう、な?」
「ふーん…」
「とすると、八雲紫と同じくらいの力がある人外か…強さとか知らんからな。誰がいるの?」
「んー…そうね、ざっと三人くらいだけど、会いに行けるのは二人ね」
「誰と誰?」
「聖白蓮と、風見幽香。まあでも、協力はしてくれないでしょうけど…その点少し劣るかもしれないけど伊吹萃香って鬼も良いわね。恩を売れば確実にやってくれるはずよ」
「ほへぇ…誰に会いに行こうか」
「一番可能性が低いのは風見幽香ね。植物蔑ろにしたら即殺されるから」
紫「嘘だよ。本当は藍より下。足元くらいが精々」
金田「まじか」