人外狐お姉さん(身長が大きい)大好きな男   作:覚め

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普通の人間がそんなすぐに思考変えれるわけないって?
そもそも好みを叫びまくって退学喰らう奴が普通なわけないのよ。


初出張

「…よく通ったもんだ」

 

「私も一応物を売りに行ったりはしてるからな。そこらへんはこの魔理沙様にお任せあれだ」

 

「そうか。八割人間の魔理沙は役に立つな」

 

「おう!…まて、八割?」

 

勘ではあるが。こいつ二割くらい人外。でもそんなの関係ねえ。俺は人外狐お姉さん(身長が大きい)以外が人外だろうが人だろうが知らん。その人を見つけ、近付き、最大でも会話ができる程度の間柄が欲しい。そうでなくては見つけた意味がない。くっ、どこだ、どこなんだ人外狐お姉さん(身長が大きい)は!?

 

「守矢は奇跡を呼ぶ神社です!今ここでその奇跡を見せて見せましょう!」

 

変な宗教やってんだな。いや俺もか。あと神社って言ったな今。そんじゃ、あてつけに近くで売るか。息を吐いてー吸ってー大声でー

 

「では今ここでご覧にいれましょう!何もない、この棒で「博麗印の御守りいかがでしょうか!!」…気を取り直しましょうか。この棒で突風を「慧音さんの認定付きだよー!!」…」

 

嫌がらせができているだろうか。まあ良い。なんかあいつも苦労してそうな気だけはするが、俺の人外狐お姉さん(身長が大きい)の前には道に転がる石以下だ。へっ、宗教勧誘でも何でもやってろ。俺は屋台で適当に売っとく。

 

「まあ、こりゃ本物じゃないか」

 

「そりゃ、出張して来てますからね。俺も神社からここまでこれを引き連れて来ましたけど、全然!妖怪なんかとは出会いませんでしたね!」

 

…ちなみにだが。堂々としていれば何も言われないと言う霧雨魔理沙の言うことを信じて堂々と商売をしている。人里の人間は新しい物を怪しむらしいから、堂々と以前からもやっていた風を装えば良いと言われた。それも不安要素には上がっていたが、まあ売れるなら良し。

 

「あら、なんかもう、一気に売れちった」

 

「もー!邪魔しないでください!」

 

「んー…行くか」

 

「聞いてるんですか!?」

 

「聞いてないでーすさよならー」

 

「あの、聞いてます?」

 

最後は低音でなんか脅かして来たかのような声だったが無視。屋台を回してさっさと戻る…が。階段のことを忘れていた。まあそもそも階段のとこに着くだけでかなり疲れているから関係ないか。途中からなんか重くなった気もするが無視無視。押して押して、ようやく階段。

 

「ふぅ…っ!」

 

「熱心ですね、博麗神社の信者なんですか?」

 

「あのねぇ。無視してあげてるんだから話しかけないでもらえる?」

 

「話しながらでも持っていけるんじゃないんですかー?」

 

ムカついたが、手を離すともう一瞬で壊れるか階段の最下段からかのどちらかなので我慢我慢。霧雨魔理沙に叱られるのは嫌だからな。何だか面倒だし。とか思ってたら、先ほどまで屋台にどうにかして乗っていた少女が目の前に浮かびはじめた。目で見て、判断。人…か?人外のような物ではあるが、でも人か…?

 

「私も霊夢さんに用事がありますし。手伝ってあげましょうか?」

 

「良いよ。これが俺の仕事になるはずだし」

 

「おや、そうですか」

 

「…お前、悩み事あるなら誰かに言えよ。死ぬぞ」

 

とか何とか言いながら、内心どっか行ってくれと思っている。顔を改めて見る。顔立ちは良い。緑髪なのは知らんが、スタイルもいいはずだ。旦那様でもいるんじゃないのか。しかし気になるのは目で見た時の違和感。感覚で言えば、人だ。が、見て見ると人と断定できない。まあ知らん。人外狐お姉さん(身長が大きい)以外に存在する価値はない。

 

「…どうした、はよ行け」

 

「ああ言うことを言ったら、私の悩みを聞いてくれる物ですよ」

 

「残念そんな少女漫画は存在しません。巫女様〜!」

 

「あら、おかえり…うわ」

 

「うわって何ですか。霊夢さん、最近私に当たり強くないですか?」

 

「いや…で、何で着いて来てんの?」

 

理由の説明は本人に任せ、売り上げを渡す。そのあとは少しの睡眠を挟む。霧雨魔理沙が様子を見に来ていても構わない。寝る。人里に人外狐お姉さん(身長が大きい)はいなかった。何日も通えば会えるだろうか。やはり自分から動くべきか。くっ、しかし今俺がやってることはここで生きていく為に必要な物。住処は欲しい…!

 

「んぁ…寝てたな」

 

「守矢は帰ったわ」

 

「霧雨魔理沙は?」

 

「腹の上で寝てるでしょ」

 

「まあ可愛らしい。人外狐お姉さんだったらなぁ」

 

「えぇ…」

 

魔理沙の頭を退け巫女の隣に座り、茶を飲む。八雲紫に俺を認めさせる、か。あの人は中々に胡散臭く、己の名も名乗らないような奴だ。認めさせる為にこうして動いてるわけだが。もし八雲紫が『私が法よ』とか言い出すのなら…まあ、うん。どうしようもないから諦めるが。

 

「茶も風情があればうまいねぇ」

 

「何言ってんだか」

 

「いやぁ…人外狐お姉さんはどこにいるんだ」

 

「まだ言ってんの?気長に待ってなさい」

 

「そうさせてもらう」

 

魔理沙を起こして茶を持たせる。また巫女の隣に座って空を見る。…気のせいでなければ。何かがいるように見えた。俺のことを巫女さんの男だと勘違いするような奴には俺の人外狐お姉さん(身長が大きい)を延々と語るほかあるまい。

 

「あやや!霊夢さん、ついに世継ぎを!?」

 

「下品な話はやめて…この天狗は射命丸。新聞書いてるわよ」

 

「へぇ」

 

「いやぁ、貴方も物好きですね。霊夢さんが男を連れ込むだなんて、外来人ですか?そうですよね。」

 

「そうだが…」

 

見なくてもわかる人外だ。うわぁ…まあ、良いか。しかしまあ、そんなに驚くってことは巫女さんは男との縁が全くないってことなのか?

 

「貴方も物好きだなぁ。いや、一体どんなところが好きなんですか!?」

 

「…語らねばなるまい」

 

「へ?」

 

「人外狐お姉さんの良さを」




後に射命丸は語る。
「あんな情熱的に理想を語る方は初めてですよ、もうそれで新聞書いて配りましたからね。」
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