八雲藍「一度認めたのですから、もう諦めた方が」
鈴仙「う ぬ
ー ☆」
橙「なんだこいつ!?」
「じゃ、今度飛んできても私がいるとは限らないから、ちゃんと地に足つけて生きるのよー!」
「俺は被害者なんだよなぁ」
「…で、アンタは数週間もどこで何やってたわけ?」
「ひゅいっ!?なんだ巫女さんか…地底ってところでせっせと生きてた」
「ほーん?それで?数週間もそこで生きていけるとは思えないんだけど?」
うっわ、すごい疑われてる。まあまあ、とにかく座らせてくれませんかとガクガクの足を示す。流石にこれは、と言うことで座らせてもらった。勇義さんの力恐ろしきかな。とりあえずあったこと全部話す。萃香さんの名前出さなかったら俺死んでたんだよなぁって話。なんか納得してもらえたが、消えた方法に関しては…うん。俺も知らん。寝てたら地底だったし
「あ、でも待って。数週間って言った?」
「数週間よ。少なくとも二週間はいなかったし」
「…俺、三日間くらいだったんだけど?」
「はぁ?」
「地底だから、日光がなくて狂ったか?」
「いえ…そんなことよりも、紫に聞くべきね。あのバカもうやめろって言ってくるわ」
「頑張れよー」
「アンタの味方連れて行くから待ってなさい」
…どこに連れて行くのだろうか。そんなことを思っていると後ろから圭さんと大声で呼ぶ声。輝夜だ。かなり久しぶりな輝夜だが、何かあったのだろうか。涙目である。最近は悪いことばかりだったから、俺のことを心配してんのかは別として俺のことで泣いてくれると嬉しくなってしまう。八雲藍さんから俺はその場で幸せを受けきれずに死ぬ。
「もう、何日も帰ってこないって言うから!最近だと背中切られたとか空で酷い目にあったとか聞いたんだからもう心配で…」
「そんなにか?」
「そんなによ!」
「ま、良いわ。今度は巫女さんが動いてくれるっぽいし。座って話そうぜ」
「賛成〜」
「あ、これやるわ」
「なにこれ?」
「地底土産。温泉卵」
後で巫女さんにも渡しておくか。しかしアレだな。寝てる間さえも俺はどこかへ行くのか。じゃあもうアレだ、寝てる間は安心できる場所に行こう。どこがあるかは知らんが、まあなんとかなるだろ。神子の話を思い出せば…しかし八雲紫を許容しなければ八雲藍さんを一目見ることはままならない。天秤は傾きすぎたな。八雲紫を許容する方向へ。
「あ、美味しい」
「チレイデンってとこの、ペットの卵らしい。腹壊したらすまんな」
「お腹壊したから責任とってもらわなきゃ…ね?」
「腕十字固めぇ!」
「あだだだ」
そこへ十六夜も加わり、その十六夜が飯を持って来た。あれ、言ってなかった?俺は少食になったんだけど。明らかに少食向けの量じゃないんだよね。そのステーキなんグラム?俺は100もあれば多分食い過ぎにあたるよ?咲夜さんそこら辺大丈夫ですか?仕方ない。輝夜にやるか。美味い飯だぞ食え、
「…私の口には合わないわ」
「焼き加減の問題かしら」
「俺はもう感想を言えるほどの量は食えんからな」
「悲しいことです」
「ご飯の感想が欲しいの?」
「はい。私がお仕えるする方は総じて『おかわり』か、『今はいい』、『まあまあね』の三つでしか返して来ませんので」
「その点この方は感想を言ってくれてたのに…」
「貴女の主人以外で酷い奴いる??」
「いませんけど?」
十六夜はやはり忠誠心とかないんじゃないか?普通もうちょい擁護するもんだろ?なんでお前即答で主人以外で悪い奴いないって言えるんだよ。あ、でもあの姉妹か。んー…今となっては、妹の方しか覚えとらん。姉の方はなんだったかな、俺に対して運命云々以外言ってた覚えないわ。つーかそれ以外で面識あったか?…多分ないわ。
「だから私はこうやって心の傷を慰めに…」
「そういう関係だったの…!?」
「つい先日…」
「そんな…」
「まあ嘘ですけど」
「嘘だわな」
「なーんだ」
「でも心の傷を埋めに来てはいますよ」
輝夜からの熱い視線。熱血とかの意味よりも、何やらどういう意味なの?という視線だ。俺は知らないから何も言えないよ。何も知らないったら。知らないの。しーらーなーい。ほんとに。畜生十六夜め。今日からお前は十六夜咲夜ではなく十六夜畜生だ。わかったら返事をしてみろ、畜生。
「はい、十六夜咲夜改め十六夜畜生です」
「ダメな方に進んじゃったなぁ」
「やっぱりそういう関係なんじゃ…」
「それで、お前ら用事はなんかあんの?」
「え、今更?」
「私はお肉を食べさせに…」
「私は圭さんに会いに」
「…お前らなぁ」
「後、お嬢様から連れてくるようにと」
「はぁ!?何それ、私が永遠亭に連れて行くわよ!」
「さあ、こちらへ」
「永遠亭に!!行くの!!」
知らんぷり。あー巫女さんがさっさと八雲紫を捕らえて折檻してくんねーかな。あの妖怪、次俺をこんな目に遭わせたら…何もできねえけど、神子連れて訴えに行ってやろ。他にも友好的で強いやつ何人か作ればなんもされんだろ。住処は移さない。八雲紫が来れないってことは八雲藍さんが来れないのと同義だし。世は常に不条理である。
「うわっ」
「二人ともども、紅魔館へってことね…良いわ、婚前交渉を条件に彼と付き合うことを宣言させてもらおうかしら!」
「お嬢様の前です。落ち着いて」
前を見れば。以前見たことがあるよーな、ないよーな感じの人外。模様は完全に知ってる。そんな奴が階段を降りて来て…あ、ズッコケた。バカじゃねーかおい。俺と輝夜が心配な目線で見守っていると十六夜咲夜を呼び求めた。すんごい大きな声で。もうこれなんかのいじめだろ。可哀想すぎるぞ。
「っしょ…よし。人間!」
「どうしたズッコケお嬢様」
「んなっ…はぁ。貴方の運命、手助けしてあげましょうか?」
「だってよ」
「バカねぇ。運命なんて不明瞭なもの、操っても意味なんてないのに。見えない物につながった糸を操ってもわからないものよ」
「すまんよくわからん」
レミリア「…この運命は…貴方、十日以内に命を狙われるわ」
金田「だってよ」
咲夜「まあ、つい最近も襲われたのに?」