人外狐お姉さん(身長が大きい)大好きな男   作:覚め

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埴安神「私は出したくなくても、本人は出たがってる…はぁ。仕方がない、仕方がないねぇ」


特別な埴輪

「と言うわけで作ったわ。地上行動用の物を!」

 

「なんか違うのか?」

 

「見てわからないんですか!?足元の装備が屈強となりどんな悪路でも歩けるこの足、どんな針でも通さない、手と腕を包んだ装備が!?なんておかしな…」

 

いやすまん、靴とグローブのことそう言ってるやつ初めて見た。いやいや、普通な、もうちょっとあるだろ?なんで装備が靴とグローブなんだよ。あと埴安神サマなんでそんな得意げなの。意味わからんよお前ら。ファインセラミックスってそんな脆かったっけ?あれ、そんなことなくね?変な扱い方をしない限りは割れないはずだろ?

 

「分かってない、分かってないねぇ」

 

「生きてる妖怪に叩かれたら直ぐに割れますよ?この装備はあったほうがいいです」

 

「…壊れても直るから良くね?」

 

「そう言う問題じゃ!!ない!!」

 

うわ、磨弓ちゃん泣いちゃった。まあいいや。埴安神サマの力を使って身体を変える。こっちの体は少し重いな…まあ良いが。これで地上に行くとしても。さてどうやってここから逃げようか。悩ましい。

 

「さ、地上に行ってきなさい」

 

「え?」

 

「ただし!地上の偵察という名目があるから、月に一度は帰ってくること」

 

「っし、わかった!」

 

「じゃあまずは地底まで行くんですか?」

 

「え、そっちの方が危険じゃね?」

 

道中変な鬼のせいで殺されかけたり、勇儀さんに磨弓ちゃんが絡まれたりしたが。無事地上に出ることができた。ちなみにここに来るまでに三回ほど体が崩れた。悲しいなぁ。これほんと地上大丈夫か?最悪死なない?弾幕ごっこ以前に弾幕の余波で壊れそうな気がしてならない。ていうか磨弓ちゃんまだ来てるんだ。なんで来たんだろ?

 

「うーん、地上最高」

 

「それじゃあ私はこれで。」

 

「あ、わかった」

 

どうやらここまでだったっぽい。そういえばなんだが、服装が大きく変わっている。以前まで…は、あれだ。人里の皆が着ている服だった。確かまだ博麗神社にあったはず。取りに行くか。夜じゃないし、巫女さんも起きてるでしょ。姿形は変わってないんだから、退治されなければ良いはずだ。多分、おそらくな。

 

「やっほー」

 

返事がない。神社に着いても巫女さんが不在であるなら勝手に入って良いわけもなく。うーん、と悩みながら賽銭箱あたりで待つことに。今の俺の服装って、あれなんだよ。オレンジ主体のチェック柄で、スーツ姿。こんなもんお前…なぁ。スーツでこんなことって。外の世界の俺からしたらかなり奇抜なデザインである。仕方がない、のかなぁ?

 

「うわっ!?…あいつも末期だな。故人の彫刻作るとか、入れ込みすぎだろ…」

 

「彫刻じゃねーし作ったのは巫女さんでもねーよ。霧雨魔理沙、巫女さんは今不在じゃないのか?」

 

「あー…目の前で人が死ぬの初めてだったらしくてな。こう、心理的なショックを」

 

「なーるほどね」

 

なんだ意外と可愛らしいところあるじゃん。なんて思いながら襖を開ける。と、何やら机に身体を乗せたままの気怠げな巫女さんが。とても傷ついたようには見えないのだが、俺の見間違いなのだろうか。まあ良いけど。巫女さんの真正面に座る。ちなみにだが、飯を食う時はいつも真向かいにいる。つまりは定位置ってことだな。

 

「…魔理沙、もう…っ!?」

 

「霧雨魔理沙ー、お呼びだぞー」

 

「飯作ってるから待っててくれー!」

 

「ぇ?っえ?は?な、なんで?」

 

事情を説明し、服を貰う。着替えようかとも思ったのだが、服が取れない。明日まさか、と思いボタンではなく服を掴んで上へ。あ、やっぱりそうだ。このスーツ、ボタン飾りだ。全て脱ぎ去り、服を着る。うーん、落ち着く。巫女さんに見せたところ、地底で着るなら全部持って行けとのこと。まあ埃が出るから当たり前か。

 

「うい、あざした!」

 

「はいはい。あ、あとあんた。命蓮寺と神霊廟行っておきなさいよ。」

 

「はいよー。人里行けば二人ともいるかな?」

 

探しに行こう。居た。聖白蓮が。どうしよう、マジでどうしたもんかな。俺どうやってこいつに絡みに行けば良いの?まあ最後のアレ考えたら…うん、まあ、ね。邪魔すんなって言って死んだのに、どんな顔して会いに行けば良いんだろうね。わかんない。まあでも当たって砕けろって奴だな!砕けたくないから帰ろ。

 

「金田さん」

 

「ねえもうなんで気付くのかなぁ」

 

「生きてくれていたんですね」

 

「待った」

 

「はい?」

 

「…今の俺は脆い。肌が柔らかくないから、走って転んだらヒビが入る程度には脆い。触るなら丁寧に…」

 

分かってます、と言われ安堵。神子達にもどっかで言っとくか。椅子に腰を下ろして、甘味を頼む。俺が今飯を食おうとした理由は、味。粘土ジュースを美味しく感じる代わりに他の味覚がイカれてたら意味がない。まあ他が不味かったらこのあと紅魔館に行って十六夜咲夜に言わないとな。あーあと永遠亭にも…

 

「どうですか?」

 

「…やる」

 

「すみません人が食べているものは少し」

 

「あーそうか。がんばろ」

 

「…その、その身体になって不便はありますか?」

 

「今判明したのが味覚が変になってるくらいだし、ないかな?」

 

串を置いて空を見る。曇ってやがった。チッ。まあそれはそれとして、聖白蓮は何か言い出せずにいるらしかった。こちらから聞いたほうが良いのか悪いのかわからん…が、まあそれは見なかったことにすれば良いな。ただでさえこの状況は注目を集めているというのに、これ以上集められたら敵わない。

 

「…先日は、牢に入れるなんてことをして申し訳ありませんでした」

 

「んぁ…あー、あれか。良いよ別に。あいつの変な引越し催促よりはマシ」

 

「あいつ?」

 

「神子」

 

「そのあいつだよ」

 

「どっから湧いてきやがったこいつ!?」




神子「走って来ただけ…かな」
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