人外狐お姉さん(身長が大きい)大好きな男   作:覚め

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の申し子


天空

「やっほー」

 

「うお、出やがった」

 

「感謝ついでにタクシーお願いしに来た」

 

「感謝だけなら聞いてやる」

 

まあまずは巫女さんと暮らすために手伝ってくれたこと。天子とかいうやつに会いに行かせてくれたこと。ほかあったかな。ないな。その二つがお礼だ。受け取りな!…あ、こいつ受け取る気ねーわ。顔見たらわかるもん。すんごいうへぇって顔してる。まあそんな顔してるやつにお願いするのは俺なので。

 

「はぁ…天子のところ、かぁ」

 

「ダメ?」

 

「ダメとは言わないが、なぁ。どうせあいつ人里歩いてるだろ。上で待ってても良いが、あいつ自身放浪癖があるから会えるとは思わん方がいい」

 

「ま、いいさ」

 

「言ったからな?」

 

霧雨魔理沙の箒に乗せられ上へ。乗った瞬間に『軽っ!?』と言われた。埴安神サマがどんな素材を使ったのかは知らないが、少なくとも見た目相応の粘土の重さはあるつもりだ。多分。それなのに軽いとかいうのはあれだろ。霧雨魔理沙馬鹿力説を提唱させてもらう。乗ること30分程度で着いた。霧雨魔理沙が降りていくのを見てから、さあまずは永江さんを探そうか。

 

「永江さんいますかー?」

 

「衣玖なら今休みよー」

 

「うわいた」

 

「うわって…って身体変わってる!?叩いてわかるセラミックの音がするわね」

 

「腹を叩くな腹を。今日はお礼参り二日目なんだからな」

 

「何よそれ知らないわ」

 

「俺が勝手にやってるだけだ」

 

まずは桃の感謝。あれ多分効果なかったけど、くれたのは嬉しかった。まあもう食っても完全に意味ないんだけどね!だって生身じゃないし…生じゃないならセラミック身?次に地底から上がった時の感謝。あれは死ぬかと思った。上昇感と浮遊感、その後に来る落下はもう恐ろしかった。天子がいなかったら死んでたよほんと。

 

「やめなさい、私に感謝しても意味はないわ。当然だもの」

 

「天子さまー」

 

「崇めなさい!」

 

「総領娘様、何やってるんですか」

 

「民から信仰を得ていたのよ」

 

「それ民じゃなくて埴輪ですよ」

 

「うわあいつ多様性認めないやつよ」

 

「埴輪が信仰したっていいじゃないか!!」

 

「うわぁ人だった!」

 

そんなに一目で埴輪ってわかるものなのか。と聞けば頭の後ろがハニワの字に見えるような禿げ方をしているらしい。だから後ろから見てきた奴全員笑い堪えてたのか。永琳さんとか、十六夜咲夜とか。図書館にいた小悪魔にも笑われたな。そうかそういうことだったのか。絶対許さねえぞ埴輪神。頭はダメだろ、ハゲは。ハゲは絶対にやってはダメ。

 

「うっうっ」

 

「いや流石にそれは可哀想よね…桃食べる?」

 

「まずい…」

 

「いやでも、綺麗な字ですよ。ハニワって。もうこれそういう形のつむじでは?」

 

「もう髪の話はいいでしょ!泣くよ!?」

 

「私の帽子あげようか?」

 

「頭のサイズ合わないからなあ。里で買うわ」

 

「…里に行ったらそのハゲ晒すことにならない?」

 

「あーまじか。ねえここって帽子屋ないの?」

 

「私のものでよければあげますけど」

 

「衣玖の奴はなぁ」

 

なんだかんだと言いながら、永江さんが買ってきてくれることに。こりゃまた、感謝する相手が増えたな。あとでお礼言っとこ。それで俺は今のところ帽子待ちだが。今考えたら髪の毛全部切って坊主にすればよかったのでは?なんなら髪の毛全部なくしたら…いやでもハゲは。ちょっと許容できない。

 

「買ってきました」

 

「はやーい」

 

「こちら、帽子です」

 

渡された帽子は、何やら山登りしてそうなやつが着けてそうな帽子だった。ハゲは隠れた?隠れてる?よし。ということでこれで晴れてすっきりとした顔で下に降りることができる。帽子が取れないことを祈って。飛び降りる。うわーこわ。死にそう。永江さん信じてますからね。貴方の肩ずっと掴んでますからね。頼みますよ!」

 

「ぁ…あー…怖かった」

 

「一人で降りれるようになりましょうよ」

 

「嫌です怖すぎます」

 

「まあ私はここでおさらばなので関係ありませんけど。それじゃあ」

 

「はーい。神子ー」

 

「はーい」

 

青蛾さんのところへ案内してもらおうか。そう言うと霊廟にぶち込まれた。うわ腰打った死にそう。ぁ〜!!痛すぎるぜ!と、前を向くと青蛾さんが。いつ見ても全体的に青いな…とか思ってたら抱きつかれた。なんだ、なんか腹あたりが暖かいぞ。もしや泣いてるのか?泣いてるのなら何故?なんかあったか??

 

「私のゾンビがぁぁ」

 

「うわそっちか」

 

「まあ…青蛾は自分の作った作品は大事にするタイプだから」

 

「芳香ちゃんの仲間が消えちゃったわぁ」

 

「こいつ最低だぞ神子」

 

「おかしいな…」

 

と、言うことで。泣き崩れている青蛾さんに感謝を伝える。ゾンビとは言え延命ありがとう!ゾンビになった後長くない間で壊しちゃってごめんね!…後で屠自古さんと物部さんにも感謝しとくか。とりあえず青蛾さん元気出して?ゾンビじゃないけどさ、なんとか、こう、心燃やして??

 

「貴方の死体を意地でも回収すれば良かったわ」

 

「青蛾殿、それはダメだ」

 

「太子様はまず許さないだろうな」

 

ちょうど良いところに二人が。俺が風見幽香に殺されかけた時に助けてくれてありがとうね大好きって伝える。物部さんは誇らしげに応え、屠自古さんは顔を赤くしながら返事をした。神子はなんだかコチラを見ている。感謝はしている。だがお前は恩人だ。恩人に大好きなんて伝えるわけねーだろ、ハゲ。ハゲは俺だ…

 

「私は言われたことがないなー?大好きなんてなー?」

 

「拗ねるなよお前な…」

 

「何!?太子様が言われていない!?」

 

「おま、そう言うのは太子様に言ってからにしろよ!」




神子「いいもん…悲しくなんてないもん…」
青蛾「(これもしかして皆んなに好き好き言うように改造した方が良かったか?)」
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