人外狐お姉さん(身長が大きい)大好きな男   作:覚め

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藍さんの記憶がほぼ消えた主人公、どうなってしまうのか。



とんでもない喪失感

うぐぐ。昨日、同居の許可をもらったかどうかをあまり覚えてない…変な酒でも飲んだのかな?そんな覚え一切ないからなぁ。うーん、うーん。いやぁ、一切覚えてない。巫女さんは同席してたはずだから、知ってるはずだ。何か…何か覚えていてほしい。居間に行けば、何やらぼーっとした巫女さんが座っていた

 

「昨日のやつ…一切覚えてないんだけど、許可ってもらえた?」

 

「貰えてるわよ。そこに置き手紙あるでしょ」

 

「わ、ほんとだ…ぇあ!?」

 

「何?」

 

「俺、人外狐お姉さん(大きい)と出会ったの!?」

 

「…うん」

 

「っぁ…完全に記憶から抜けてる…!!」

 

どうなってんだか俺の頭は。置き手紙には『霊夢との同居を認めます。たまには貴方の好みドストライクなウチの藍の行動範囲とか教えるから、その時はよろしく!』らしい。巫女さん曰く人喰いではあるらしいので、まあ心配かな。つーかこれ会いに行ったら実は納得してないから食うね!!とかしてくるんじゃなかろうか?

 

「…ねえ」

 

「?」

 

「アンタ、一昨日からほとんどの記憶ないの?」

 

「うん、そうだな」

 

「じゃあ私が狐の真似したのは?」

 

「バッチリ覚えてる」

 

「忘れて」

 

「当分無理」

 

それは無理だと突っぱねる。そしたら押し倒された。頭痛え。いったい俺が何したって言うんだ。巫女さんの逆鱗にでも触れたか。と思ったのだが押し倒したのは鬼である酒呑童子だった。はて酒呑童子の逆鱗に触れることをした覚えはそれこそないのだが。

 

「あーごめん。走ってたらぶつかっちゃった」

 

「どーりで、あんな威力が強いわけだ」

 

「鬼の頭突きをよく耐えられたわね」

 

「体が頑丈だった覚えはありませんがね」

 

「そ。そんなアンタについでの連絡」

 

「なんでしょ」

 

「…寺か館か、どっちか選びなさい」

 

よくわからない二択だ。が、まあなんとかなるだろう。しかし寺か。寺はなぁ…人外狐お姉さん(大きい)を封印してる寺はないのか神社はないのかと探し回っていたからな。正直言って、見飽きてる。そりゃ外と違って〜とかがあるなら良いけど。聞けばバイクを乗り回す尼さんがいるらしい。なんで寺でバイク乗り回してんの??

 

「じゃ、館?」

 

「そうなりますねえ。後腹にツノが少し刺さったので絆創膏ください」

 

「消毒もしとくわね」

 

いざ、館。ところでどこにあるんですかと聞こうとしたら酒呑童子に担がれてしまった。俺が何をしたと言うのか、背負われたまま空へと旅立った。帰りもこの酒呑童子に運ばれるシステムらしい。上手くいけば一瞬で帰れるかもと言われた。上手くいけばの部分が不安である。

 

「よっと」

 

「ぐぇ」

 

「…どちら様ですか?」

 

「伊吹萃香〜」

 

「金田。巫女さんに寺か館かと言われて館を選んだらここに来ました。」

 

「ああ、貴方が。どうぞお入りください」

 

赤髪の門番に通される。どうやら門から一定の距離は門番が案内するらしい。右に見える花の説明し始めた。大丈夫かこの人外。そして人外が門番ならば。人喰いの館ということになる。なるほどそう言うことになった時用の酒呑童子か。1人勝手に納得し、館の中を進めない。進みたくない。目に悪いよここ。

 

「私もそう思うんですよね」

 

「私も〜、ここ見てると頭痛がしてくるんだよね」

 

「貴女のそれは二日酔いでしょう」

 

「お客様」

 

「だーもうお酒ばっか呑んで」

 

「この酒の味も飽きて来たんだよなぁ」

 

「あの」

 

「どんどけ呑んでるんですか?ビールでも飲みます?」

 

「聞いてますか?」

 

「発泡酒はちょっと」

 

「お客様ー?」

 

いつの間にかそばにいた銀髪のメイド。目で見ての区別困難なほどに人と人外が強く混じっている。人でもあるのだが、反面人でない。半人半妖の教員と違う絡み方をしている。更に言えば魔法使いのような後天的に人外になったわけでもない。何故こうも強く絡まったような見た目をしているのか。謎である。

 

「本日案内役を務めさせていただきます、十六夜咲夜です」

 

「アンタさ、よく正気で居られるよね。気持ち悪いよ」

 

「おいやめろ」

 

「…不快にさせてしまったのでしょうか?」

 

「いや?」

 

そう言うと、何やら考える素振りを少しして歩き始めた。俺は目がチカチカしてきたので、目を細める以外に逃げ道がなく、歩き始めたメイドが振り返っては俺の快不快を聞いてくる。館の模様替え不快であると伝えたところ、少し笑い『私はもう慣れましたので、慣れるしか』と言われた。こんなものを設計したやつは従者の目すら考えないのだな。

 

「…あの」

 

「なんです?」

 

「お連れの方は?」

 

「あ、居ねえ」

 

「…そうでしたか。こちらです」

 

ノックをして、要件を伝え、開ける。こんな動作が似合っていると言うのは嬉しいことなのだろうか。生涯メイドなら嬉しく思えるのだろうか。俺が人外狐お姉さんに抱いてる想いのようなものだろうか?それ以外を知らなければ不幸はあり得ないのか。洗脳教育と通じるものがある。

 

「失礼しゃーす」

 

「随分と無礼な人間ね」

 

「そちらこそ、招き入れてるのに座ったままのお迎えを?」

 

「これが私の歓迎。郷に入っては郷に従いなさい」

 

目の前には、幼女の姿をした人外。ちっこくて狐以外の人外なんか、申し訳ないが俺の眼中にはない。最も、正しくは人外狐お姉さん(大きい)以外に興味がないわけだが。というかマジで昨日の記憶を掘り起こしたい。何故俺は、人外狐お姉さん(大きい)の記憶を無くしているんだ。なんだ、裸で出会ったのか?それなら納得だ。許しはしない。

 

「…それに。随分と失礼なのは、頭の中も同じでしょう?」

 

「俺は考えてることを話す癖でもあるのかね」

 

「多分、力のある妖怪ならわかるくらいにはわかりやすいわ。この幻想郷では致命的なことね。命乞いだってマトモに出来ないんだから」

 

「それはつまり、力のある妖怪なら俺が本心から言っていることがんかると?」

 

「…捉え方によっては」

 

「人外狐お姉さん(大きい)に誠実さを認めてもらえるのか…」




レミリア「自己紹介がまだだったかしら。私はレミリア・スカーレット。吸血鬼よ」
金田「俺は金田。人間で、特技は人外と人を見分けること。」
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