ある日の事だった。
花咲川女子学園の高等部に、
いつものように登校していたら、大騒ぎになっていた。
(Avemujicaのメンバーが、初華ちゃんと海鈴ちゃんだって!)
「Avemujica…?」
と、純那は何だろうと思いつつ、教室に中へ…
「初華ちゃんが、Avemujicaのボーカルだったの?」
「うん。なかなか、正体を公言したら、
ダメだって、言われていて…」
「海鈴ちゃんがいない!」
「今日は見てないな…」
と、純那は何気に海鈴を探し出す。
「見つかりましたね」
「えっ?」
「南条純那。歌い手として、
ネットでは別のハンドルネームがありますが、
その名を、轟かせているようですね」
「どうして知っているの?」
「動画を観て、南条純那さんの声と似ていましたから」
「海鈴ちゃんって、鋭いね」
「そうですか」
「そうだよ。私だって、一発で見抜けるなんて、
ある意味、才能だよ?」
「私には才能が有りますから」
「自分で言うんだ…でも、凄いって思う」
「そうですか」
と、淡々な会話が続いていった。
「海鈴さんが、Avemujicaのベースだったのですか?」
「はい」
「そ、そうなんだ…」
「貴女も歌い手として、その地位を確実な物にしている。
私も負けてられませんね」
「そ、そっか…」
「南条純那。ちまたでは、歌姫。
って、言われていますね」
「う、うん」
「貴女なら、初華さんにも勝るとも劣らないでしょう」
「ど、どうして?」
「歌を聴いていたら、納得した位にです」
「そ、そうなんだ…」
「貴女の才能は、きっと私の脅威になるでしょう。
それでは」
「あっ、ちょっと!」
と、海鈴が立ち去った。
後日。初華と純那は一緒に会話していた。
「まさか、Avemujicaのボーカルだったなんて、
思いもよらなかったよね?」
「は、はい…」
「海鈴ちゃんがね、純那ちゃんの歌に関心があって、
興味を持ってくれているみたい」
「私の歌…?」
「私に勝るとも劣らないから、歌で勝負してみる?」
「わ、私が初華さんと!?」
「まぁ、無理にとは言わないからね」
「そ、そうですね…」
「純那ちゃんは、バンドしないの?」
「私は歌専門だし、一人で歌っているのが気楽だし」
「そっか」
「うん」
「純那ちゃんのチャンネルの再生回数凄いよね?
10万回だよ!」
「そんなに凄くないよ。もっと歌が上手な人なんて、
沢山いるはずだから」
「私は純那ちゃんの歌が好きだなー
動画で歌っている純那ちゃんの歌声。
純那ちゃん!って感じがして、世界観があると思うんだ」
「そ、そうなんだ…ありがとう」
何気ない会話が続いた。