南条純那が帰っている時、妙な光景を目の当たりにする。
(ここ猫がいっぱいいる…それに、中等部の子がいる。
後、他に誰かがいる。あれ…その子、どっかで見たことあるような…?)
純那は思わず、見に行った。
「あっ」
と、中等部の子と目が合う。
「ねこ?」
「えっと…」
「らーな」
「あの…」
「?」
「南条純那!」
「私はモーティスだよ!よろしくね!純那ちゃん!」
「モーティス?」
「起きている。寝ている」
「睦ちゃんは寝ているんだ」
(ダメだ。悪くないけど、話が分からない!)
「その寝てるって…睦ちゃんって、その…あの睦ちゃん?」
「その、睦ちゃんだと思う。
でも、今は眠っている」
「ちょっと、眠っているって…」
しかし、誰も的確に説明しない。
後日
「ということがあった」
「野良猫の事か…」
「知っているの?」
「あぁ、中等部の子でしょ?」
「はい」
「若葉さんに会ったのですか?」
「はい」
と、立希と海鈴と会話をしていた。
「若葉さんは二重人格。睦さんの人格は眠ったままで、
モーティスが実権を握っています」
「実権って、その…人格の?」
「はい」
(道理で話が噛み合わなくて、わからないと思った…)
「純那ちゃん!」
「初華ちゃん」
「睦ちゃんに会ったんだね」
「はい」
「睦ちゃんによろしく」
「はい」
その日の夕方。河川敷で…
「あれっ?野良猫…?楽奈ちゃん?」
「お」
「睦ちゃん、それに…えっと、楽奈ちゃん?」
「うん」
「また、会えたね」
と、野良猫がいっぱいいる。
「純那。ねこになついている」
よく観たら、猫が純那に懐いていた。
「悪く無いかな…」
「純那、いいやつ」
「…」
「モーティスもいいやつ」
「そっか」
(何だろう、不思議な感じ。いい曲とか作れそう…)
と、純那は感じた。
後日。
ライブハウスにて。
「抹茶。美味しい」
「うんっ!」
「あ、純那さん」
「海鈴ちゃん」
「奇遇ですね。若葉さんとモーティスさんが、
人格を巡って、対立中です」
「二重人格…」
「えぇ、今の若葉さんはモーティスですよ」
と、睦が抹茶パフェを頬張っていた。
「じゃあ、私。抹茶パフェと抹茶ラテ」
「甘党ですね。私も。和みますから」
と、抹茶パフェと抹茶ラテを注文した。
「純那。海鈴。さすがに自分達で払ってね?」
「何かあったの?」
「野良猫が代金を踏み倒すから」
「あー」
「ったく、こっちが迷惑だから!」
「純那さん。登録者数が100万人らしいですね。
歌い手として成功している方かと」
「うん。私もあんまり実感が沸かない…」
「ほーじゃあ、もっと高みを目指すと?」
「そうだね」
と、純那と海鈴の他愛のない会話が続く。