【手直し中】魔法少女リリカルなのは!?「ヘルカイザーと覇王」 作:ヘルカイザー
デュエルがまともに行える話がいつになるのやら…………
ではこれからもよろしくお願いします。
〜心サイド〜
「何……やってんだ?ここで…………」
早朝先に起きた私は涼くんの寝顔を眺めながら隣で寝転がっていた。でもそんな束の間のひと時も涼くんが起きてしまったので終わってしまう。そして起きて早々私が隣にいる事に涼くんは驚いているが、それも当然で私が涼くんの隣に入り込んだのは涼くんが寝てからだ。つまり夜中、涼くんに言わないでベッドに侵入した。いつも一人で寝ていたから誰かと寝たかったからだ。
「あは……寂しくて……つい……ごめんなさい。」
「……別にいいけど。」
涼くんはそう言ってベッドから降り部屋から出て行く。もう少しゆっくりすればいいのにと思ったが今日は学校があるのを私は完全に忘れていた。けど涼くんが「遅刻するぞ?」て言ったのを聞いてそれを思い出しすぐにしたくを始める。それにしても涼くんはよく学校に行こうなんて思えると思う。学校に行けばまたイジメられる、なのに涼くんは1日も欠かさず出席している。だからやっぱり普通の人のメンタルじゃない。それともおかしくなっているのか。
「あは♪お待たせ〜。あ、ちょっと待ってよう!?」
準備のできた私は外で待っててくれている涼くんの所に行き、そう言った。でも涼くんは何も言わず鍵をかけて私を置き去りにしさっさと学校に向かって行く。慌てて涼くんを追いかける私だが歩くのが速くて中々追いつかない。そしてしばらくそれが続き流石に私は息を切らした。足が止まり、そのまま置いて行かれるのかと思ったが涼くんはそんな事しなかった。私が顔をあげると目の前まで戻って来てくれていたのだ。
「ご、ごめんね。先に行ってても……」
「別に急いでないからいい。もう少しゆっくり歩くさ。」
そう言って私の手を取り私の歩くスピードに合わせて歩るき始める。涼くんに握られた手はとても暖かくて……絶対に許されない事をした私がこんないい思いして良いのだろうか?そう思いながら学校までの道を歩く。でもその途中バス停がある坂道で涼くんは足を止めた。当然それにつられる様に私も足を止める。
「?……涼くんどうしたの?」
しかし私が聞いても涼くんは答えない。バス停の方を見てマズそうな顔をしている。だから私も同じ方を見た。するとそこにはこっちを
「涼君……その子誰?」
「よ、よう……なのは…………」
涼くんがその子を見てそう呼んだ。とても可愛い子だけど……涼くんとはどんな関係なのか。なんかその子は私が気になるようだし……その子は私の顔を見て気に入らなそうな顔をしている。察するにこの子も涼くんが好きなようだ。まぁ……私は涼くんを無理矢理奪うとかそういう事はするつもりもないし、そんな資格もない。
「最近全然会ってくれないから心配してたんだよ……でも元気そうだね?それで……その子誰?」
「ただのクラスメイトだよ。」
そう言われてもその子の顔は信じられないと言う顔をしている。何でそこまで信用がないんだろうと思ったがその子の目線を追ったら訳が分かった。その子の視線は私達の手を見ている、何故なら涼くんと私はなりゆきで手を繋いでいるからだ。学校に行く途中で手を繋ぐ……涼君を好きな子からしたら信じられる訳がない。多分凄い嫌なんだろう。
あは♪
この子可愛いなぁ〜♪
「ほら、バス来たぞなのは?じゃ……またな。」
「え?って涼君!?まだ話は終わってない!待ってよ!?あ、でもバスが……ううっ……涼君のばがぁぁぁぁあああああ!!!」
◇
〜なのはサイド〜
「どうしたのよ、なのは……そんなに膨れて。なんかあったの?」
どうしたじゃない、最悪だ。涼君他の子と……それも私の知らない子とイチャイチャしてるなんてぇぇぇぇ!!!
「涼君が浮気してた!私に内緒でぇぇ……帰ったらとっちめてやるの!」
私は学校に着いたが今の今までずっと頬を膨らませプンスカプンスカ怒っていた。流石にアリサちゃん達が気になったようでこうして聞いてくる。しかし私は穏やかに答えるという冷静さえを今持ち合わせていない。何故なら私の怒りの矛先は他ならぬあの子、涼君と手を繋いで仲良く登校していたあの子だ。急に現れて涼君をかっさらって行くなんて許せない。だからまだ認めるわけにはいかない。
「まぁ〜なのはちゃん、涼介も多分なりゆきで親切にしただけだと思うよ?涼介はそういう奴だから、ね?それになのはちゃん、涼介とそういう関係じゃ「うるさいの!?」……はい…………」
景君を黙らせ私は再び頬を膨らませる。いくら景君でもそれ以上の言葉は許さない。だってこれは美花ちゃんとの誓いだから……絶対に守る。
「ねぇ〜なのはちゃん?その子……本当に涼君とそういう関係?」
「分かんないけど……でも…………」
確かに確証がある訳じゃない。しかし、疑わずにはいられない。それに小さくてとても可愛い子だった。すずかちゃんにそう聞かれても結局は憶測だからそう答えるしかない。だから私は落ち込むように俯く。
「なのはちゃん!今日涼君の家に行かない?涼君とちゃんとお話しすればきっと分かるよ。」
「すずかちゃん……うん!」
こうして放課後二人で涼君の家に行くことになった。でも何故かアリサちゃんと景君も付いて行くっていう。景君はただの心配なだけだろうけど……アリサちゃんは完全に面白がってだよ。
◇
〜心サイド〜
「涼くん、私とデュエルしよ!」
「……嫌だ。」
涼くんは今教室でいつも通り顔を机に埋めている。私が涼くんのトラウマが治るよう、このようにデュエルに誘っているのだが涼くんはこちらをチラッと見て断りまた顔を机に埋める。もうデュエルに関わろうともしないのだ。私の所為とはいえ、サイバー流の継承者がなんたるざまか……これではサイバー流を継げなかった私やあいつも浮かばれない。
まぁ……私は源流を継いでいるからまだアレなのだけど……本来源流は存在しないサイバー流最古の流派。それを手に入れ復讐を決めたが為に師範からは破門にされた。でもそれはしょうがないことで……復讐が正しい……それを信条として掲げてしまった私にはサイバー流を継ぐ資格はない。何故ならサイバー流は人々に希望をもたらす流派だ。そんな流派に悪の……闇の心は存在してはならない。「私のような汚れた心は…………」
「ひゃう!?……涼くん?」
突然涼くんに背中を指で突かれ変な声をあげてしまった。どうやら最後だけ無意識に口に出ていたようだ。
「心の汚れてる奴は後悔しない。」
そう言い定位置に戻る。何も聞いていないようでいて、実は全部聞いている。イジメられてる時も……全てを聞いている。聞こえないふりをしているだけ。
「あは♪ありがとう涼くん♪」
涼くんは何も言わないけど別にいい。今は……涼くんが1人にならないようにそばにいるだけで。でも多分どんな理由を並べても結局は私が1人になりたくないだけかもしれない。言い訳をしたいだけかもしれない。
「ねぇ〜涼くん……もうデュエルする気ないの?」
「…………」
また涼くんは何も言わない。けどその沈黙は私には希望に見えた。やりたくないならやりたくないと言う筈だ。でも涼くんは何も言わない。だからまだなんとかなるかもしれない。本人の意思があるうちは……
◇
〜なのはサイド〜
私達は予定通り放課後涼君の家へと足を運んだ。時間的には涼君は帰ってきている筈だ。私はインターホンを鳴らし涼君が出てくるのを待つ。しかし涼君は出てこない。いないのかな?と思ったが二階のカーテンが動いたのを確認できたが為にいるのは明白だ。
「みんな、ちょっと待っててね?」
「え?ちょっと、どこ行くのよなのは!?」
私は「ちょっと、様子を見てくる」そう言って涼君の家の庭の方へと周り秘密の抜け道を駆使して涼君の家へと侵入した。これでは不法侵入だ、そう思うのかもしれないが私は涼君のお父さん公認だから大丈夫。そして抜け道を抜けた先が涼君の押入れの中、私はそっと襖を開け涼君の様子を伺う。
「え…………」
覗いた先で私は言葉を失った……何故なら涼君が朝一緒にいた女の子といたからだ。これはもう疑いようのない事実。誤魔化しなど通用しない。私は確実なショックを受けた。
「涼君!!」
私は襖を開け涼君の前に姿を現わす。
「なのは!?てか……え?……また例の抜け道か……どこにあんだその道!?」
そんな事は今問題ではない。私が知りたいのはただ一つ……涼君がその子を好きかどうかという事だけ。涼君がその子の事好きなら私は何も言わないよ、諦める。
「その子は涼君の何?」
「い、いやだからクラスメイトだって。」
ここに来て誤魔化す気?
でもおかしいよ。
ただの友達が登校中に手を繋ぐなんて、それに放課後一緒にいるなんて……どこを信じればいいの?
「涼君はその子の事好き?」
「いきなり何言ってんだお前は「答えてよ!?」……別に嫌いでも好きでもない。」
駄目だ……涼君に聞いても、何を聞いても涼君の言葉じゃ信じられない。
だから私は涼君の隣にいるその子を見る。綺麗な顔立ちに腰まで伸びた黒い髪。そして綺麗な黒い瞳。この子に聞けば分かる。この子が言った言葉なら信用できる。
「貴方は?貴方は涼君の事好き?」
「え?……えっと……」
その子は困りオロオロとし涼君をチラチラと見る。その仕草から涼君に気があるのは明白だ。でもなら何で好きと言わない?それは多分まだ言ってないからだ。なら涼君の言っている事は本当かもしれない。信じてもいい。
「私は高町なのはっていうの!貴方の名前は?」
「……き、霧谷心…………」
私が怖い顔で迫ってる所為か心ちゃんと言うその子はちょっと引き気味に答えてくれた。悔しいけど私より可愛い子だ。それこそすずかちゃん達と比べてもこの子の方が可愛いかもしれない。
「なのは、最近会わないのは謝るよ。でもさ……僕だって気分じゃない時ぐらいあるんだ。だから分かってくれ。」
「私は謝って欲しいわけじゃない!?涼君の力になりたいだけ!涼君が困ってるなら助けたい!それだけなの!でも……涼君何も言ってくれない……何も……言ってくれないから…………」
涼君が私が嫉妬して心ちゃんに詰め寄るのを見かねて謝ってきた、けど私はそんな事が聞きたいわけじゃない。もう完全に元気の消えた涼君に訳を……涼君が悩んでる理由を教えて欲しいだけ。涼君の力になりたい……それだけなの。
「ごめんね涼君……もう……帰るね。」
「あ……おいなのは!」
私はゆっくりとドアへと向かい涼君が私を引き止めようと立ち上がる。でも私はこの時涼君に幻滅しかけていた……何も言ってくれない、話してくれない涼君に。涼君は私が嫌いなのかもしれない、私はそう思い始めていた。
「来ないで!……涼君、じゃね。」
「なのは!?…………」
私は走った。急いで涼君の家を出て、待っていてくれたすずかちゃん達を通り越し走る。みんなもそれに驚いて私を追いかけてくれた。そして私はこの時確かに感じていたもう元に戻らないかもしれない……あの楽しかった日々が……涼君との楽しい日々が……と。
次回もよろしくお願いします。