【手直し中】魔法少女リリカルなのは!?「ヘルカイザーと覇王」 作:ヘルカイザー
ではよろしくお願いします。
〜美花サイド〜
「うっ……ううっ…………」
ある夜の事だった。
もうお母さんもお父さんもお兄ちゃんも寝ている深夜、私は自分の部屋の外から聞こえる呻き声に目が覚めた。
起きて暫くは怖くて布団に包まっていた、だけどよくよく聞いて見ると聞き覚えのある声に聞こえた。
私は恐る恐る部屋を出て声のする場所を探す。
すると声がするのは隣のお兄ちゃんの部屋からだ。
「お兄ちゃん?」
私はゆっくりお兄ちゃんの部屋に入り様子を伺う。
「うっ、うっ……んうっ…うっ!?あ"あ"……」
声の主は予想通りお兄ちゃんだった、よっぽど怖い夢を見ているのか魘されている。
私はお兄ちゃんのそばまで近寄り、揺するように起こす。
「お兄ちゃん、大丈夫?お兄ちゃん、お兄ちゃんってば!!」
「…んっ……は!?え?ここは……はぁ……」
大汗をかき、ここが自分の部屋だと確認したお兄ちゃんは少しホッとしていた。
「あれ……美花?どうしたの?」
ようやく私に気づいたお兄ちゃんは私が何故ここにいるか聞いてきた、そんなの決まてるんだけど。
「お兄ちゃんが魘されてたからだよ。大丈夫?怖い夢でも見たの?」
私がそう聞くとお兄ちゃんは頭を抱えて思い出すように話し始めた。
「誰かが……僕を呼ぶんだ……助けて、助けてって……でも僕はその子の所まで辿り着かない。その子を助けられない。」
お兄ちゃんは震えながら答えていた、こんなに怯えてるお兄ちゃんは初めて見る。
夢で見ているその子は一体誰なのか、それはわからない。
でも最後にお兄ちゃんがその子の名前を言っていた。
アリシアちゃん……って。
◇
〜景太サイド〜
あの夢を見てから僕は毎日のようにその夢を見るようになった。
暗い場所でずっと僕に助けを求めてくる。
その子は女の子で金髪の綺麗な髪をしていた、そして何でか分からないけどその子の名前を知ってるんだ。
その子の名前はアリシア。
僕がどんなに求めてもその子には辿り着かない。
そして最後にカプセルに入れられたアリシアちゃんの姿が見えて目が覚める。
これは本当に夢なんだろうか……僕には分からない。
でも……気分のいい夢じゃなかった。
今日もあの夢を見るんだろうか…………
僕は今布団に入りながら、できれば見たくない夢の事を考える。
しかし、睡魔はそんな事をお構いなしに襲って来た。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「助け……て…………」
まただ……またこの夢だ。
でも例え辿り着かなくても僕はあの子を救いたい。
あの子は僕に助けを求めてる。
「助けて……助けて…………」
僕は声のする方に走る、辿り着かないと分かっていても走り続ける。
走って、走って、いつものようにカプセルに入ったアリシアちゃんが見えてきた。
いつもはここで終わりだ。
また僕は救えない、辿り着かない。
もう嫌だ、この手が……届かないなんて……嫌だ。
「お願い!とぉぉぉどぉぉけぇぇぇえええええ!!!」
僕がそう叫んだ瞬間、両眼が熱くなるのを感じた。
そして、ここで終わる筈の夢は終わらず、目の前にあった筈のカプセルも消える。
僕は周りを見回すが誰も見当たらない、カプセルも見つからない。
すると僕は後ろから誰かに抱きつかれた。
「やっと……来てくれた。」
その声はいつも僕に助けを求めている声だった、でもカプセルに入っていない。
「初めましてだね、けいくん。」
「うん、アリシアちゃん。」
初めて会った筈なのに初めての気がしない。
まるで初めから知っていたかのように僕らは名前を呼び合う。
「私……待ってた……けいくんが来てくれるの。今は夢の中でしか会えないけど……」
「どうしてアリシアちゃんは僕の事知ってるの?」
僕には一番の疑問だ。
だって僕らは一度もあったことない。
「私にも分からないよ。でもほら、けいくんも私の事知ってるでしょ?」
確かにそうだ。
納得はしていないけど僕は深く考えるのをやめた。
「アリシアちゃん?僕に助けてって言ってたけどどうして?」
「私……捕まってるの。」
アリシアちゃんは僕に抱きついたまま話し始める。
でも僕はその捕まってるって言うのがよくわからなかった。
一体誰に?何の目的で?
「お母さんが私を人質に悪い事させられてるの。逃げ出そうにも私は魂を抜かれて体はカプセルに閉じ込められてる。」
魂?
僕はそれを聞いて何かの冗談じゃないかと思った。
そんな漫画みたいな事……でもこの状況も十分漫画みたいだからなぁ〜。
「どうすればアリシアちゃんを助けられる?」
「助けて……くれるの?こんな話……信じて……くれるの?」
アリシアちゃんは僕の言葉が信じられないようだ、でもやっと届いたんだ。
この手がアリシアちゃんに。
「助けるよ、信じるよ。やっと届いたから。君に届いたから……この手が。」
僕はそう言って僕の腰に回してるアリシアちゃんの手を優しく握る。
「あり……がとう…けいくん…………」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「うっ……は!?ここは……僕の部屋?あれは……夢じゃない、覚えてる。」
僕は夢から覚めた。
でも夢での事を全て覚えていた。
僕はこの時この瞬間決意した、どうすればいいかは分からない。
それでも助ける、約束したから……アリシアちゃんを助けるって!
◇
〜なのはサイド〜
「美花ちゃん、見て見て?」
なのはは今、美花ちゃんと遊んでいるの、あれから暇な日は美花ちゃんや景君、涼君達と遊んでる。
「わぁ〜それ当たりだよ!?いいなぁ〜。」
今日は美花ちゃんと二人でカードショップでパックを買っているの。
それで私がレアカードを当てた、自分で持っているカードは少ないから嬉しかった。
「なのはちゃん、そろそろ帰ろ?」
美花ちゃんにそう言われ私は時計を確認する、確かにいい時間だ。
「うん、帰るの。」
そう言いなのは達はカードショップを出て行く。
するとカードショップを出た先で涼君が歩いていた。
「涼君、こんにちは〜。」
私はつい嬉しくなり涼君に抱きついた、涼君の近くは凄く落ち着くから。
「な、なぁ〜なのは、あんまり抱きつかないでよ。」
涼君は照れ臭そうにそう言う、嫌なのかなぁ?
そんな事を思いながら暫く抱きついていると美花ちゃんが私と涼君を引き剥がしに来た。
「もう、離れてよなのはちゃん!!!涼にそんなに抱きついたら嫌だ!!!」
私は渋々離れる、美花ちゃんはいつもこうやってなのはと涼君を引き剥がす。
どうしてだろう?
でも逆に美花ちゃんが涼君に抱きついてる時、私は気分が悪い。
美花ちゃんみたいに強引に引き剥がしにはかからないけど、いい気はしない。
この気持ちは何なんだろう、それはなのはにはわからなかった。
「ねぇ〜なのはちゃん?今日はうちに泊まらない?」
「え!?いいの?」
そう言うと美花ちゃんは頷いてくれた。
私は嬉しかった、お友達の家にお呼ばれするのは初めてだったから。
でもお母さん達に聞いてからじゃないと。
「じゃ、お家に帰って聞いて見るね!」
「うん!」
私はそう言って美花ちゃん達と別れて家に戻った。
◇
〜美花サイド〜
「ねぇ〜涼も来ない?」
なのはちゃんと別れた後私は涼も誘った、でもなんだか顔が熱い。
いつもみたいに涼と話してるだけなのに……
「そうだなぁ〜。ん〜それじゃお邪魔になろうかなぁ。」
「本当!?じゃ、決まり!支度できたらうちに来てね♪」
涼は笑って頷いてくれた。
今まで涼や友達と呼べる人を家に呼ぶのは初めてだから、少し緊張する。
でも嬉しい、私は涼やなのはちゃんと友達になれて幸せだ。
そしてその後私は家に帰る途中、前から歩いて来るお兄ちゃんを見つけた。
「お兄ちゃ〜ん!」
「ん?何だ美花か、どうしたの?」
何よお兄ちゃん、私じゃ不満なの?
私は少しふくれながらも話を進める。
「ふん、遊んだ帰りだもん!!お兄ちゃんこそどこ行くの?」
ちょっと怒った風に言い、片目を開けて尋ねる。
何処か行くにしては時間が遅いんじゃない?
もうすぐ夜だよ?
「ちょっと母さんにお使いを頼まれたんだよ。なのはちゃんのお家に差し入れをさ。」
ああ〜いつもの奴か。
そう言えばなのはちゃん達が来る事お兄ちゃんに言わなきゃ。
「お兄ちゃん、今日なのはちゃん達泊りに来るんだけどいいよね?答えは聞いてないよぉ〜♪」
「それ聞いた意味あるの?まぁ〜いいけど。」
ふふ♪
お兄ちゃんならそう言うと思ったんだよぉ〜だ。
「なるべく早く帰って来てねお兄ちゃん♪」
私がそう言うとお兄ちゃんは手を振りながらなのはちゃんのお家に向かった。
恐らく帰りはなのはちゃんと一緒に来る筈だ。
私は今日の夜が楽しみになり少し歩くのが早くなった。
しかし、周りが暗くなり始めもうすぐ家に着く時の事だ。
家の前に涼が立っていた。
どうして入らないのだろうと思ったら涼の視線は私や家の方向と別の方を見ていた。
私はその視線を辿りその方向を見た、するとそこには女の子が立っていた。
見た感じ私達と同い年か少し上に見える、私は急いで涼の後ろまで行った。
「やっと見つけた♪サイバー流継承者、黒夜涼介君。」
涼の知り合いなのかと思ったけど涼の様子を見る限り知り合いじゃなさそうだ。
「君は誰?僕は君の事を知らないのだけど。」
涼がその子に誰か尋ねるがその子はクスクスと笑い、突然手にデュエルディスクをつけ始め、口を開いた。
「初めまして、私の名前は霧谷心。貴方にとって私は姉弟子に当たるのかな?いや、もう君はサイバー流を継承しているからそんな関係じゃないか……それで早速なんだけど私とデュエルしよう?」
「デュエル?……!?君は師範の言っていた…………」
師範?それにサイバー流って?涼は何処かの道場に通っていたの?
それであの子が涼の姉弟子?
「ん〜?絵理香師範なんか言ってたの?まぁ〜どうでもいいけど。今私は貴方と戦いたの、サイバー流を根絶やしにする為に!」
女の子がそう言った瞬間周りの景色が消えた。
真っ暗な空間に囲まれ完全に逃げることは出来ない。
「これは……何?」
「私ねぇ〜不思議な力があるんだぁ〜。その力は精霊の力を基盤として色々な事に使える。こんな風に自分だけの空間を創ることもできる。それでこれからが本番だよ。……それ♪」
突然私はお腹に変な違和感を覚えた。
そしてゆっくり視線を落とすと何かがお腹に刺さっていた、それは小さな氷柱のような物で色は赤かった。
「何……これ…………」
「ふふふ♪これから君が逃げないようにその子とその子の家族は人質だよ?君がデュエルしなければその氷柱はそのまま弾けてその子のお腹に穴が空く。勿論君が負けてもその氷柱は弾ける。」
私はそれを聞いて怖くなった、涼が断れば私もお母さん達も死ぬ。
そんなの嫌だ、私……まだ死にたくない。
「やめろ!?そんなことしなくてもデュエルは受ける!美花達に酷いことしないでくれ!!!」
「だぁ〜め♪サイバー流の継承者となった君には苦しんで貰わないと。私を破門にした事後悔させてやる。」
何なの?
この子が何を言っているのか全然わからない。
涼はこの子に何かしたの?
サイバー流って何?
「……師範の言うとおり……僕は狙われてた。でも、美花達に酷い事はさせない!」
涼はデュエルディスクをつけ構える、あの子とやり合う気らしい。
私は不安だった、このデュエルで平和だった日々が壊れてしまう気がしたから。
「「デュエル!!」」
次回もよろしくお願いします。