愛を拗らせた少女が東方で愛されるだけ(旧:東方転生愛語り) 作:スズキだ
【十六夜咲夜】
スペルカードを使うのは2回目だが、お嬢様方のご指導の成果もあり冬の妖精を倒すことができた。目の前に立ちはだかる隙間ない雪の結晶のような弾幕に少し驚きはしたものの、焦ることなく対処できた気がする。
まだ霊夢たちの姿は見えている。
及第点ぐらいかな
彼女たちの後を追った。
霊夢や魔理沙に追いつきそうなとき、目の前には季節外れの入道雲のような白い巨大な雲が立ちはだかった。
霊夢は少し悩みつつもその中に入ってった。
魔理沙はすぐその後を追い、私も離れるようついていった。
白いくもは先を見通すことができない。
何分ぐらい経っただろうか…?彼女達の姿を見失わないように追いながら飛ぶ。すると、またぼんやりと視界の先に赤く光のようなものがともっているのを感じた。
それは人里の提灯のような光のように感じ、何かを誘うように、ぼんやりと光っていた。
先頭を飛んでいるであろう霊夢はその光の方向に飛んでいる…はずだ。
光が高くなる。すると、人里の中でも立派な方なのだろう古い屋敷がぼんやりと見えてきた。
霊夢はその庭先にとどまるように飛ぶのをやめる。
魔理沙も私も仕上がって飛ぶのをやめた。
庭先には多少の雪が積もっていた。私は靴が濡れるのが嫌で、少し露出した岩の上にふわっと立った。魔理沙は気にしないのか雪の上に立っている。
霊夢がキョロキョロと辺りを見渡すと、館の方を見つめて目が止まる。
私も同じ方向を向くと、館の柱の影に何かがいるのが見える。
猫耳をした幼女がこちらを覗くように見ていた。
霊夢が無言でその方向へ歩き出す。
すると、、
バアッ
幼女が、5歳児が大人を驚かすようにバレバレな脅かしをしてきた。
時を止めて、彼女の背後に回ってやる。
そして、バアッってその猫耳幼女を脅かしてみた。
「うわぁぁぁぁあ!!!!」
目の前の彼女は私の適当な驚かしをビビり散らかし、毛を逆立てて転がるように庭先に回り出た。
「に、に、に、人間が?私達を? 無理無理、絶対無理なんだからあ!!!あんなのが私達にたてつこうなんて!、、私が倒す…ぞ」
震える声で転んだ先の目の前にいた霊夢に指を刺す。
霊夢は無言でお祓い棒を構えて、
「さっさと終わらすわ」
ちょっとイラついたようにそう答えた。
勝負は一瞬だったように感じた。大人げない、そんなぐらいボコボコだった。なかなか綺麗な弾幕だったが、霊夢に当たる気配が見えない。
泣きそうになりながらスペルカードを出す猫妖怪。
しかし、当たらない。
勝負はついたなと魔理沙がいつのまにか隣に座り、縁側に腰掛けていた。
ボロボロにされた猫妖怪は橙というらしい。ちぇんは倒された後、霊夢に首根っこ掴まれて私たちの前に出された。
どう見ても霊夢が悪役だった。
「…今日はお客様もいるのに、留守番任されたのに、なんでくるんだようぉ…」
小さい声で呟く橙。
「お客様…?どこにいるんだぜ?」
その小さい声を聞き取ったらしい魔理沙が同じように疑問を投げつける。
ちぇんの目が泳ぐ。目線は縁側上がった左の部屋に入っていた。
霊夢はぽんっとチェンを落とし、その目線先の襖を開けようと動き出した。私達も後を追うように廊下に上がる。
やめてよう〜なんて悲痛な声が後ろから響く。
ふと廊下に紫の薔薇がかざってあった。この和風の屋敷に似合わない。
ふと気になって目を背けられずにいた。
何か、何か…そう、、、魔力がついている。
その魔力がなんか私を誘い込むように感じたのだ。
ズバンッ!
音が聞こえて、引き離されたように先に進んだ霊夢の方を見る。
それと同時に
「開けないで!!!!」
ちぇんの大きな声が響き渡る。
しかし、そこには布団が一つ。誰かが寝ていたであろう布団が一つあるだけだった。
霊夢はその部屋に入ろうとして、少し後退りする。
「何かのひどい匂い…ってか誰もいないじゃない。」
慌てた様子でかけよるちぇん。しかし、キョロキョロと見回して、匂いに顔を顰めて、霊夢と同じように後退りをした後にポカンとした顔を浮かべる。
「あれれーーー?なんでだあ?猫様はどこに行ったんだ?」
「なんだ、お前以外に猫が居たのかよ!ここは猫屋敷か?」
魔理沙が顔を不思議そうな様子で戻ってくる。
はあ、とため息を吐いた霊夢が別の部屋の襖を開けて、勝手に入るのが見えた。
そのとき、私が佇む縁側の方へ桜がひらひらと雪の合間から飛んできた。
いつのまにか隣に戻ってきた魔理沙が桜だ!!!春だ!!!!!なんてはしゃいで外に出る。
しかし、私はその合間を縫って、
白い花が一枚落ちてきた方が気になった。
いや、、
気になるどころではなかった、それを見たとたん、鼓動がドクンドクンとなり始めた。急に屋敷がぐにゃぐにゃとゆがんだような気がした。
庭先にあの恋焦がれる赤い瞳がこちらを向いているような気がした。
魔理沙は帽子に一生懸命桜を集めてる。霊夢も屋敷から勝手に拾ってきたであろう軽く片手で抱えられるサイズの高そうな壺を持ってその中になんとなく桜を集めている。
しかし、私はその雪と桜の隙間に、一枚、そして一枚とたまに飛んでくる白い花を夢中になって集めるのだった。
「なんで??ルビー様はどこに行ったんだ?」
部屋を見て不思議そうに呟くチェンの声は誰にも届かなかった。
届いていたら結末は変わっていただろう。
何故猫様と呼んだのか、紫や藍の前では猫様と呼んでいるからですね。
しかし、2人で遊ぶときはルビーと呼んでと言われたから1人になってルビー様と呼んじゃった、そんな感じです。
本当は30までに主人公の戻りを描く予定でした。
しかし、思ったより駆け足に書くのがもったいなく感じでしまって…
伏線散りばめながら長く事変を描きます。
時計や針の伏線を理解して楽しみにしてくださってた方、すみません。
針は修正しておきます、
早く主人公が描きたい。
半分以上主人公がいない小説になってるやん
ラスト誰に落ち着くか(4択ぐらいに絞っていて悩んでます。とはいえどうなるかも楽しみに想像してみてください。ここに選択肢がないゆかりさんは不憫だなあ)
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霊夢
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レミリア
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咲夜
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アリス
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幽香
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パルスィ
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ルーミア
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輝夜
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ぬえ
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文
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さとり
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青娥
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諏訪子