愛を拗らせた少女が東方で愛されるだけ(旧:東方転生愛語り) 作:スズキだ
アヴェ、マリア、恵みに満ちた方、
主はあなたとともにおられます。
あなたは女のうちで祝福され、
ご胎内の御子イエスも祝福されています。
神の母聖マリア、
わたしたち罪びとのために、
今も、死を迎える時も、お祈りください。
アーメン。
お父様が言った。先に戻ってなさい。私はフードで見えなくなった前を一生懸命直そうとしてた。すぐ出来なかったのは、右手に白い一本の花を持っていたからだろう。
それを聞いたお姉さまは先に家に戻るために私を抱いて空を駆け抜けた。
次の日から私は"男"として育てられるようになった。
「何があったのです…?レミリアから少し聞きましたが、一体どうしたというのでしょうか?」
「ルビーは何かの能力を持っている。今回制圧はできたのだが、そこら中のものが我が娘を天使と言い探し始めた。真っ赤な髪の美しい白さを持つ我が光を我が物とせしめて歌い始めた。」
「なんてこと…を…。」
「今、先に帰らしたルビーとレミリアはどうしてる?」
「レミリアが動揺してましたので2人して眠りにつかせました」
「そうか…。我が見立てだと、このクソどもの思考の波は治らん。いつか、我が屋敷と繋がるだろう。我々が次の子のことを考えなければいけない時にこれではいかん。その為、ルビーの事を男として育てようと思う。」
「……それが最善なのですね?」
「我が娘は悪魔だ。天使のように祝福の対象となれば、性質自体が変わってしまいかねん。なんの影響を及ぼすかわからないのだ。これは……」
「貴方…。あっ、これを見てください貴方。あの後帰ってきたルビーが渡してきた花です。」
「これが降り注いだ花か。これはなんの花だ?」
「調べてみたらカランコエという花みたいですわ。カランコエには、「幸福を告げる」「あなたを守る」という花言葉をもっています。」
「そうか…。」
「明日起きてみたら聞いてみましょう。久しぶりにゆっくり…話してみましょう。家族としてね、」
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翌朝、久しぶりにお父様、お母様、お姉様、家族でゆっくり食事を摂った。そしてその後メイドにティーを入れさせてパティオでお菓子をもらった。お菓子は甘くて好きなのと、訓練とかで忙しかったからみんなでのんびり集まる空間がとても楽しかった。
昨日のことについて聞かれた。花が出るとは知らなくて驚いたこと、お父様がしたことがとても綺麗だったこと。光が見えたことを告げた。
お姉さまは心に手を当てて考えるように黙っていた。
しかし、私が少し不安そうに見つめた時は笑顔で、私の頭を撫でながらとても綺麗な花だったと褒めてくれた。
吸血鬼には花を出す能力が無いとのこと。私は異端な存在だと少し不安になった。しかし、お母様が異端ではないことを教えてくれた。昔から何か変わった能力を持つものがあるらしい。雨を降らす程度の能力や、血を固める程度の能力とのこと。私はじゃあ花を咲かせる程度の能力かなと言ったら、素敵な能力ねと今度は母が褒めてくれた。とても嬉しかった。
しかし、次の言葉で少しだけ戸惑った。
私は次から男のように生きなければいけないらしい。私は立派なお母様やお姉様のようなレディになりたかったから少しだけ嫌だった。
しかし、お父様が悲しそうな顔で言うから、、、
『大丈夫だよ、ワタシの為なんでしょう?』
そうやって笑顔を作った私に、お父様とお母様は微笑んだ。
ワタシ…ワ…
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【レミリア・スカーレット】
心の奥に→→→→→→→→→→→→→→←→→→→→↓→↑
道が見える。目を瞑ると見える黒く赤くよくわからない線は手を伸ばすと手の中に。入っては消える。先が見えそうで見えない、もう少し…
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はっと、気づいたとき、愛おしい妹が心配そうに揺れた瞳で見つめてる。私の事を心配そうに見つめてる。
胸の道のことは一旦忘れ、安心して欲しい気持ちを込めて妹の髪を撫でる。昨日父から聞いた話だと、これから妹は男として育てられるらしい。
私の不甲斐ない結果で、妹がヒトどもに追われることとなったとのこと。
悔やみ切れず、妹が生まれて初めてお父様の前で泣いてしまったが、支えて欲しいと悔しい顔のお父様から言葉をかけられ何もいえなくなった。
愛おしい妹を私が守ろう。これまで以上に。
我が天使は悪魔の子だ。
天使と呼んでいいのは我が一族だけなのだと思い知らせよう。
カランコエのお花はよく見るとベルのような形をしています。
この花姿が、釣鐘状に咲いて幸せを告げるベルに見えることから「幸せを告げる」などの花言葉がつけられたといわれています。