愛を拗らせた少女が東方で愛されるだけ(旧:東方転生愛語り) 作:スズキだ
キュ… ドカーン
「それだと少し強いね、もう少し優しく触ってみて」
「難しいよぉ〜なんで簡単に壊れちゃうの??」
キュ ドカーン
飛び立った腕を治す。その直後に足が壊される。
何万回も試した結果、たまに皮下組織内だけ破壊されるという練習の成果は見えた。
フランと繋いだ左手は指が折れているが、いつものことなので気にしない。なんだったら原型が保てるようになっただけ褒めるに値するなあとか思ってる。
「お兄様!!どこ向いてるの??構ってくれないとこうだぞ!」
どかーん
また、再生したばかりの足が破壊される。
これはわざとだ。。。
「フラン。だめだよ。痛いんだから。お兄様でも怒る時は怒るよ。振り向いて欲しかったら、力でねじ伏せるのではなく言葉で伝えなさい」
「だって、たまに来る人というものも喋りかけてもちゃんと会話できないもん!難しいよ!!!!お兄様みたいに変わらなっきゃいいじゃない!」
「ふーん。じゃあ、僕も会話をしない。」
「おっけー!ゲームスタートね!!!私はお兄様を帰さないように足を破壊するわ!!」
「はあ、なんで伝わらないかな。やっぱ関わる人が少ないから善悪という物事の判断がつかないのかな」
壊された両足を一瞬で直してため息を吐く。
そして繋いでない右手で花を咲かせる。
フランの左手から巨大な花が咲いたと同時に波乱が寄りかかるように倒れてくる。
はあ、と誰にも聞かれないようにため息を吐く。
昔からバカは苦手だったな。動物とかも絶対買いたくなかったし。
昔、昔、昔…?
もう100歳を超える妹に対してどうすればいいかわからない気持ちを咲かせる。そして枯れる。
100年も鍛えた能力はとても扱いやすくなった。
枯らすことは出来ないが、どんな花を咲かすかのイメージで枯れる時間もコントロールできる。また、魔力の注ぎ方によっては勢いよくスピードを持って咲かせることで一気に力を失わせることができる。つまり、枯らすことが出来てしまうのだ。枯らすためにどう咲かすかという練習は死ぬほど鍛えさせられたのでここ100年で自分のものにできた。
今日だけで何度も潰された足を撫でる。
別に痛くないわけじゃない。痛みに慣れただけなんだよなあ。
心の何処かかで、フランにも痛みを何度も何度も理解させたらわかってもらえるんじゃないかなとか思ったりした。しかし、自分が経験してしまった辛さを身内の誰かに行うことなど出来なかった。
甘いなあとフランの頭を撫でながら立ち上がる。
ベットを軽く整理して、その上にフランを、そして毛布をかける。
扉の前の気配にまたため息を吐き、足を踏み出す。
あっ、崩れそうによろける。
親指を治してなかった。
痛みが慣れた身体はこういうところが不便だ。
そろそろ扉の気配が中に入ってきそうだ。
その前に出なければいけないなあ。
お姉様、今行きますから
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【レミリア・スカーレット】
当主がルビーになってから100年近く経った。
私が末の妹に会ってから100年経過したということだ。
その後は一度も合わせてもらえない。
一度会おうとした時は、ルビーが本気の魔力をぶつけて止めてきた。
お父様から死ぬほど怒られて足が動かなくなった。
そんなわたしに泣きそうな顔でお姉様までいなくならないでってルビーが言うから、守っている。
ルビーには私がいないといけない。
お父様はルビーが当主として独り立ちが決まった時に外に出て、なくなってしまった。ルビーと共に勢力拡大の為に外に出た時だった。
帰ってきたルビーは淡々とお父様が亡くなったことを告げて、白地で裏が真紅に染まった帽子を2つ持ち帰っていた。
今だに深く聞くことは出来なかったが、フランとお揃いということもあっていつもかぶっている。
お父様が亡くなった後に変わったことは3つだけだ。一つは、ルビーがお父様の代わりに殆どの当主業務を行うようになったこと。二つめは私がルビーを弟と呼ぶようになったこと。3つ目は魔法使いがこの館に住み始めたことだった。
私はルビーにもうやらなくて良いんだよとか、私が姉として頑張るからとか伝えたがサラッと交わされてしまった。
一応、他の同族との関わりなどとの理由を言っていたが何よりも私達の話が咲いていないようだった。
フランが生まれた時ほどの変化はない。
あの時を境に私の妹は大人になってしまったのだから。
私はね、妹の運命を変えるつもりでいる。
やっとわかった能力、そしてお父様がなぜ運命を見た日境にこれだけを鍛えようとしたのか。これからの運命を含めてわかった。
でもね、私は運命を手繰り寄せる。
私たちが幸せになる運命を掴むまで。