1話:安心院なじみの誕生
あれから1億年が過ぎました。スキルで予測した感じだと、そろそろ安心院なじみがこの世界に生まれ落ちるはずなのですが…そんな事を考えながら待っていた次の瞬間、私以外はなにもなかった空間に一人の赤ん坊が生まれたのです。
「おおおおお!ついに私以外の生命体がこの世界に誕生しました!」
ここまで結構待ちましたから、かなり嬉しいです!やっぱり生まれた時は赤ん坊だったんですね。ん?こっちをガン見してるんですが、何か気になる事でもあるんでしょうか?流石にまだ言語を喋る事はできないと思いますし。
「だれ?」
え!?喋ってますよね、これは。まさかさっき私が叫んだ時に言語という概念を学習したというのですか!?…流石は赤子でも安心院なじみと言ったところでしょうか。
「誰と言われましても…あなたよりも早くこの場所に生まれた者ですよ。どういう意味か分かりますか?」
「おにいちゃん!」
「お、お兄ちゃん!?私がですか!?」
まさかなじみから兄として認識されるとは思いませんでしたよ!?まあ先に生まれているという点ではお兄ちゃんとも言えなくもないですが…というかなじみ(赤ん坊)が可愛いのでもうお兄ちゃんで良いかもしれません。
「では、あなたの名前は安心院なじみと名付けます!それで良いですか?」
「僕それが良い!お兄ちゃんはなんて言うお名前なの?」
「私の名前ですか?私の名前はですね、…あれ?思い出せませんね?」
私にも転生前からある名前があったと思うのですが…どうやら原因は分かりませんが名前に関する記憶が綺麗さっぱり抜け落ちていますね。
「じゃあ僕がお兄ちゃんのお名前つけてあげる!えーっと、そうだ!安心院ふじみ!どう?」
「もちろんそれで構いませんよ。では今から私達は兄弟ですね。」
「うん!ねえねえ、ふじみお兄ちゃん?」
「どうしましたか?なじみ。」
早速なにか聞きたいことが出来たようですね。ここはこのふじみお兄ちゃんが答えてあげましょう!
「ここってどこなのかお兄ちゃんは分かる?」
ここがどこなのかですか…私も1億年この空間で過ごしましたが、分かった事は一つ。
「なじみ、まず前提としてこれから3兆年後に宇宙という物が誕生するのですが…この場所は私が推測した限りでは宇宙が誕生する前の何もない無の空間です。」
「えー…3兆年もこの何もない所に居ないといけないの?やる事なくて暇だねー。」
「まあその分宇宙が誕生してからしばらくは退屈しないですから、期待して気長に待ちましょうよ。」
余談ですが、この16年後になじみが『死延足』を習得したのでこれを機に外見を原作に登場した時の外見で固定する事にした…という出来事がありました。
流石に原作で登場した時の和服や制服はまだ存在していないので、私がプレゼントした和服を着ていますけどね。