お墓で出会った鬼軍曹 作:不死身の鬼軍曹
逸話読んでほんとに人間かと思ったもんだ。
俺は猫が好きだ。
あのマイペースな性格。ツンケンしてたと思ったら甘えてきてそのギャップもまた可愛い。
だが、家ではペットを禁止されている。なぜなら、親父いわく死んだ時泣いちゃいそうだもんとの事だ。
てなわけで暇な時間が出来たら近くの公園に行っては野良猫と戯れるのが癒しの時間……だったんだけど。
「フシャア…!」
「…………」
威嚇されてる我氏。
ベンチに座る俺の横で低い体勢で牙をむき出す姿はちっちゃなライオンだ。
仲良いとは言い難い、撫でようとすれば逃げられてたし、チュールを与えようとも知らんぷりされてたけど、気づけば隣に座ってゴロンと昼寝していた黒い野良猫。
多少は懐かれていたのにこうまで敵意を剥き出しにされるようになってしまった。
「……軍曹のせいですよこれ」
『……俺のせいか?』
「動物って嗅覚とか色々感覚が強いからなのかわからんけどお化けとかの類を感じとれやすいらしいじゃん?つまり俺に威嚇してるんじゃなくて俺に取り憑いてる軍曹に威嚇してるって訳だ。つまり軍曹が悪い」
『そうか、すまない』
いやまあ軍曹が悪いって言うのもあれだよなあ。
誰も責められないこのモヤモヤをどこにぶつければいいのだろうか。
「この人、いい人、危なくない、おーけー?」
「………っ」
うーむダメだ。警戒心が強いな。
そもそも人の言葉を理解してるのかすら怪しい。
「彼、成仏出来ない、俺、成仏させたい、方法、探してる」
「…………」
おや?なんだか鋭い雰囲気が収まったぞ。人の言葉理解出来てんのか。
偉いでちゅねぇ〜。あ、くそ!俺の手をするりと躱しやがった!
と、思ったら袖を噛みながら引っ張る黒猫。
そのままベンチから降りて歩き出す。それをボケーッと見ていると顔だけ振り返り、"ニャー"と一言。
……着いて来いってこと?
黒猫の背中を追いかけて幾許か。
それなりの距離を歩いてたどり着いたのはとある一件のお店だった。
「浦原商店……」
一言で言うなら、怪しい雰囲気を纏った場所。
実は知られざる心霊スポット的なあれか?だとしたらなぜに黒猫はここに俺を案内させたのか。
「ニャー」
出入口の扉の隙間にするりと入っていく黒猫はチラリとこちらを見て、ひと鳴きしたと思ったら中へと姿を消した。
野良猫だと思ってたらこの店の猫だったのか。
まあ、案内されたなら入ってみようじゃないか。俺は好奇心旺盛なんだ。
『……気をつけろ』
「え?」
『変な気配を感じる』
変な気配……確かに、一目見た時からなんか変な感じがするなっては思ってた。
人とは違うし、かと言って幽霊的な何かじゃない。なんかこう別のナニカって感じ。
不気味ではある、けど──
「行くしかないっしょ」
──ちょっとワクワクするし。
さて、扉をガラガラっと開けて中に1歩。
「お邪魔しま──」
一言、言おうとした直後に首元に何かが添えられた。
これは、箒とモップ?
二人の子供が俺を挟むように立ち、警戒一色の様子で睨んできていた。
「えっと……チャンバラごっこ?」
「「…………」」
返事がない、ただの屍のようだ。
えっと、とりあえず俺は何をすればいいんだ?
「やめなさい、2人とも」
そんな中現れたのは筋骨隆々の髭のおっさんだった。
矢継ぎ早すぎる…!着いてけてないよぉ、俺…!
「彼は"夜一"殿のお客さんです。気持ちはわかりますが通してあげてください」
「「…………」」
その一言で二人の子どもは手にした掃除用具を下げた。
夜一って誰ぇ…!わかんないよぉ…!俺、猫に着いてきただけなんだけど…!
「……着いてきてください。会わせたい方がいます」
「あのー、状況がよくわかんないんですけど…」
「あなたに取り憑いた霊に関しての話です」
「……ストーカーさんとかですかね?」
髭のおっさんにストーカーされてるとか鳥肌もんなんだけど。怖さが倍増しだってそれ。
「困惑するのも無理ないでしょう。ただ、今は私を信じてもらいたい」
「ま、いいですよ。行きましょうか」
「では、こちらに」
中へと招かれ、奥の部屋へと通される。
何の変哲もない、一昔前の家のような構造。案内された場所もただの和室で至って普通。
前には髭のおっさん、後ろに子ども二人。俺なんか悪いことしたかな。
「座ってお待ちを。今呼んで参ります」
「あ、はい」
そう言って出ていくおっさん。
なんかソワソワするな。落ち着かないよ。
「……どうぞ」
「あ、どもども」
子どものうち、女の子の方がお茶を出してくれた。いい子だね。後で飴ちゃんあげようね。
でも眼光が鋭い。キリッとしたお顔もいいけどお兄さん笑顔が見たいなぁ。
「やあどうもどうも〜、初めまして……のところ悪いんスけど調子はどうですか?」
そんな声と共に登場した男を見て俺は頭を抑えた。
そのまま天を仰ぎ、俯きため息をひとつ。
「え、あ、あれ?どうしました?」
「……まさか今世紀最大の胡散臭いおじさんが出てくるとは、この俺の頭脳を持ってしても予想できなかったなあ」
「すごいズバッと言うんスね……」
ジンベエ姿に帽子をかぶった飄々とした男。
まさかドキドキワクワクしてたらこんな人が出てくるなんて。唐突に帰りたくなってきたな。
「おっと塾の時間だ、カエラナキャナー」
立ち上がりすたこらと玄関へ向かう……俺の襟を掴み止める怪しいおじさん。
「待って待って!お話しましょう!ね!?」
「ええい!離せこの不審者め!」
「いいでしょう!?ちょっとだけ!先っぽだけッスから!」
「お話に先っぽもクソも無いだろうが!この脳内ピンクジジイめ!」
やいのやいのと喚き合う。
そんな中、さらに現れたのは1人の女性だった。
「何をしとるんじゃ、おぬしらは…」
呆れた様子の褐色ナイスバディの美人さん。
初めましての方々が多すぎる!頭が着いてかないって!
なんかキャラの話し方とか全然忘れてるな。
……BLEACH読み直そ。
ちなみにタイトルとかあらすじとかは適当に書いただけだからいつか書き直すと思う。多分。