転スラ見返し始めたので初投稿です。
ウマイモンたち呼んでるぜ
「……ここは何処だ?」
目が覚めたら美食神アカシアになっていた。
アカシアとは漫画、「トリコ」に登場する美食家である。
500年前にこの世の全てを食破し、「美食神」と謳われた伝説の美食家。神の料理人・フローゼをパートナーに、一龍・次郎・三虎を弟子に持つ。
グルメ細胞を発見し、美味なる食材を求め探求するグルメ時代に幕を開け、その後、食材の奪い合いが原因で100年以上繰り広げられてきたグルメ戦争を伝説の食材、GODを分け与えることで終結させた。
しかし、その裏でブルーニトロ、ペアと接触。彼から自らに潜む悪魔、ネオの存在を知り、以降ネオの完全復活の為暗躍を続ける。
その為にフローゼや三虎、ペアを利用し、果てはネオすら食べて取り込んだが、その真意はネオを止め、ネオが食べてきた食材を吐き出させるためだった。
ネオが最も嫌う怒りを食わせる為に、自らが悪役として振る舞う事で怒りをとことん食わせ、最期は自らを倒したトリコに感謝を述べながら、食材を吐き出して亡くなった。
そんな人物に気づいたらなっていた件。見た目はネオを食べて取り込んだ姿で。
しかも周囲は見えない暗闇……いや、無と言うべきか。
宇宙空間のように、自分だけがふわふわと漂っている。
……どうすっべ。
とりあえず何か見つけに行こう。
もしかしたらここはトリコの世界なのかもしれない。であれば美味なる食材が沢山あるはず。
この場所も特殊調理食材が創り出した空間の可能性もある。
「食運よ……私を導いてくれ」
俺の周りに輝く人のような物が湧き出てくる。食材があるなら食運がそこまで導いてくれるだろう。
食運は念じたらすぐ出てきた。仕事が早くて助かる。
食運に手を取られ、前? に進み続ける。数時間は経っただろうか?
未だ何も見えない、感じない。匂いすらしない。
それでも食運達は俺を導く。食運達はどこに連れていけばいいのか理解しているようだが、俺はそれが分からん。
「腹が減ったな……」いい加減何か食したいところだ。
アーモンドキャベツ……ホネナシサンマ……カニ豚……ジュエルミート……センチュリースープ……そしてGOD。
食べたくなった食材を思い続けていると、何かが近づいている気配を感じた。
ものすごいスピードでこちらに近づいてくる。もしやアナザだろうか? となれば此処は魂の世界なのか。
それならば何も無いこと、匂いすらしない事も理解出来る。小松も味が薄いとか言ってたし、多分匂いも薄いのだろう。
ならば捕まえなければ。通った跡すら旨みが残るアナザならば、たとえ調理出来ずともかなりの旨みを持つはず。
この体にグルメ細胞……ネオが居るのかは分からないが、悪魔の舌が手に入れば万物を美味く食せるはずだ。
「
美食神たる我が手づかみで捕まえてやろう……!!
「……驚いた。ボクと同じ無から生まれた者がいるなんてね」
しかし俺の予想とは違い、近づいて来たのはまさに竜と呼ぶべき存在。
巨大な体。きらめく鱗。鋭い爪。竜王デロウスとは違い、沢山の牙が生えている。
「アナザではないのか……お前は誰だ?」
「ボクはヴェルダナーヴァ。キミと同じ、無から生まれた生命体だよ。まずはここから移動しようか、ボクが創り出した良いところがあるんだ。キミの名前は?」
「我が名はアカシア。旨みを求め、美食を研究し続けた美食家である」
ヴェルダナーヴァに先導されながら、この世界について聞く。
どうやらここは無の世界。真っ暗なだけで何も無い、それだけの世界。
ここからヴェルダナーヴァは生まれ、創造神として自ら世界を創り出しているとのこと。その後に俺が生まれた訳だ。
「ふむ。つまり俺はお前の後輩というわけか」
「コウハイ? どういう概念なんだい?」
「後から来た者という事だ。後輩は先輩に師事し、学びを得るもの。つまりお前が先輩……先に来た者というわけだ」
「なるほど……センパイ。うん! いい響きだ! 後輩よ、ボクを存分に頼って良いんだよ!」
ヴェルダナーヴァは生まれてからずっと一人……いや一龍とでも言うべきか? ともかく自分だけで世界を創り、日々を過ごしていたらしい。かわいそうに。
……しかしヴェルダナーヴァは美味そうだな。腹が減ってるし、一かじりぐらいさせて貰えないだろうか?
「なぁヴェルダナーヴァ。お前の世界には美味い食材はあるのか?」
「さっきから思ってたけど、キミは物を食べないといけないのかい? ボクは別に食べなくても生きていけるから、美味しい物があるかは分からないな」
「何だと……美食の楽しさを知らないというのか!? そんな状態で、数え切れぬ時を過ごしてきたというのか……」
なんて可哀想なんだ……これは俺が美食の楽しさを教えてやらねば(使命感)
「ここだよ!」
そんな話をしている間に、ヴェルダナーヴァの作った世界に着いた。
晴れ渡った青空。燦々と輝く恒星。ほどよく光を遮る木々。
生えそろった草原。涼しく心地よい風。磨き上げられた白い宮殿。
目に映る物全てが美しい。美しいが……これは。
「ヴェルダナーヴァ、この世界は美しいが、旨みが……生命力が足りないな」
「そうなんだ……この世界には、生命体が全く根付かない。何度環境を整えて時間を飛ばしても、生まれた生命体はいつの間にか消えてしまう」
しょんぼりと落ち込むヴェルダナーヴァ。
生命体が根付かないのはおそらく旨みが足りないのだろう。
旨みは生命体に生きる気力を与える。現にトリコ世界でも、グルメ食材があったからこそ急速に発展できたのだ。
これはヴェルダナーヴァだけではどうにもならないな。
俺が生まれたのはこの世界に旨みを与えるためなのかもしれない。
そうと決まればやる事は一つだ。
「ヴェルダナーヴァ、この世界に俺が手を加えてもいいか?」
「うーん……出来ればボクだけの力でやりたいけど、そうなるといつ生命体が根付くか分からない。キミの力を借りておこうかな」
ヨシ! ヴェルダナーヴァから了承を得たので、早速“星のフルコース”を創り出す。
待っていろヴェルダナーヴァ、お前に美食を与え、この世界を更に良くしてやろう!
・オリ主
見た目はアカシア。力はヴェルダナーヴァと同程度。食べてみたいグルメ食材トップはホネナシサンマ。
・ヴェルダナーヴァ
後輩が出来て嬉しい。まだ美食の楽しさを知らないが、後にオリ主に餌付けされ大食い竜になる。