美食能力には色があり、対応する色を持つ食材が適合しやすいです。
ギィは赤、ノワールは黒など、系統を色分けする悪魔は、自らの適合食材が探しやすいようになってます。
若きルドラの口調はこんな感じで良いんだろうか……
12月/21日/22時修正 捕獲レベルの基準を武装した兵士10人につき1レベルに変更。
ドスン!
「毒猪はこうやって倒せば毒化しない。」
「おお……毒猪がこちらを発見する前に、素早く倒せば毒化しないんだな。」
「その通りだ。ペアは物覚えが良いな。」
ギィとの手合わせから数ヶ月経ち、今はペアに狩りを教えている。ペア以外の星のフルコースは、常に管理する必要があるが、今の産声の木に実っているペアはキンタマントヒヒと猿舞を踊って認められなければ取れないからな。そこまで手を加える必要がない。
そこで暇そうにしていたペアを誘って狩りを教えている訳だ。ペア達ブルーニトロは、天使や悪魔と同じ精神生命体だが、生存には魔素だけではなくカロリーを必要とする。これは俺が作った生命体に共通している。
「次は解体だ。まずしっかりと血を抜き、その次に『アカシアー!ちょっとこっち来てー!』膀胱を……すまないペア、ヴェルダナーヴァから呼び出しだ。」
「わかった。ならアカシアはヴェルダナーヴァのところに行くと良い。オレはコイツを捌いて調理しておこう。」
「ありがとう、ペア。後の捌き方やオススメの調理方法はこの本に書いておいた。好きに使ってくれ。」
毒猪はペアに任せ、ヴェルダナーヴァのところへ透影を使って移動する。
透影は生命体の影に潜み、宿主が弱ると影から飛び出て食らう狩りをする生命体だ。捕獲レベルは295。
捕獲レベルは俺とヴェルダナーヴァで決めた指標であり、捕獲レベルが高い程強かったり、捕まえるのに手間がかかったりする。
捕獲レベル1は武装した兵士が10人がかりで捕まえられるレベル。透影なら2950人が全力でかかってやっと捕まえられるぐらいだな。
思考が逸れたが、この透影は匂いを嗅がせた影にワープすることができる。
なのでコイツには俺、ヴェルダナーヴァ、ギィ、フェルドウェイ、ペアの影を覚えさせている。しっかりと調教したので俺の命令に従い、俺を乗せてヴェルダナーヴァの影へとワープした。
「よう、ヴェルダナーヴァ。いきなり念話してきて何の用だ?」
「キミに紹介したい子がいるんだ。さぁ、出てきて!」
ヴェルダナーヴァが呼びかけると、木の影から一人の青年が出てきた。
「お初にお目にかかります。私はルドラ。今日はアカシア様に教えを請いたいと思い、お呼びいたしました。」
ルドラと名乗る青年は、そう言うと俺の前に跪く。
「そんなに硬くならなくて良い。私に出来ることなら何でも教えよう。」
「ありがとうございます。私には夢があるのです。
世界を統一し、人類が未来永劫平和に暮らせる世界を作ろうと考えております。そこでアカシア様にお聞きしたいのですが、食べれば争う気持ちが無くなり、幸せに包まれるといわれる『GOD』は何処にあるのでしょうか?」
ほぉ……人類の恒久平和ねぇ。その為にGODを使いたいってところか。
確かにGODにはそういう力があるし、現にトリコでも、戦争を止めた食材として伝説になっているわけだからな。
しかし、何でも教えるとは言ったが、流石にGODの場所を教える訳にはいかないんだよな。
「なるほど、つまり全人類にGODを食べさせる事で争いを無くしたいと言う事だな?その考えは素晴らしい。……が、GODの居場所は教えられないんだ。アレを捕まえるには、自力でたどり着き、勝利する必要がある。当然居場所を突き止める事も自力でやらねばならない。」
「そうですか……では、仮に私がGODを見つけたとして、今の私の力で勝てるでしょうか?」
あくまでもGODに拘るか。そこまでして平和を願うとは、随分と高潔な精神を持っているようだ。ヴェルダナーヴァが気に入っているのも頷ける。
早速力を見てみるか。生命力は旨み、味は思考。
ふむ……強い旨みを持っているな。それも一つや二つではない、素晴らしい潜在能力を秘めている。味も良い。本心から他者を慈しみ、助けようとする優しい味だ。しかし……
「……今のままでは厳しいだろう。そもそもアレは一人で捕まえられるような食材ではない。君は確かに強いが、君だけではアレは捕まえられない。」
「分かっています、しかし私はどうしてもGODを捕まえなければならないのです!今の世界はグルメ食材が満ち、それを喰らう捕食者が蔓延っています。人類の中には強い力を持つ者もいます。しかし強者に比べ守るべき弱者の数はあまりにも多い。このままでは、人類は食べ尽くされ、そう遠くないうちに絶滅するでしょう。私はそれを止めるため、勇者を名乗ったのです。」
そうか……それでもGODを求めるか。なら、鍛えてやらねばなるまい。
「君の気持ちは良く分かった。なら、GODの居場所を教える代わりに、三つ条件がある。良く聞いてほしい。」
「ありがとうございます!どんな条件でも、私の覚悟は揺らぎません。」
「一つ。君に適合する食材を見つけ、フルコースを揃えること。」
「二つ。GODを捕まえる前に、必ずGOD以外の私のフルコースを先に食べること。」
「三つ。ギィに認められること。以上だ。」
「……最初の条件と、二つ目の条件は理解できます。しかし最後のギィとやらは、一体どのような者なのですか?」
「ギィは悪魔達の祖、原初の一柱。今は魔王として、世界の調停者として働いている。」
「魔王……」
見たところ、ルドラとギィとの力の差は同程度だった。今はセンターを食べた分、ギィの方が大きい。なれば、ギィと戦い、ギィに勝てる程力を付ければいい。
「……分かりました、魔王ギィに認められるほどに力を付ければ良いのですね?その為に、他のアカシア様のフルコースや、私に適合する食材を集めなければならないということですか。」
「その通りだ。幸いにして、君に適合しそうな食材を私は一つ知っている。」
「本当ですか!願ってもないことです、是非教えていただきたい。」
「それは……あそこにある山だ。」
「……えっ?」
俺が指さした先には、大きくそびえ立つ山がある。
「……それは、あの山の中に適合する食材があるということですか?」
「違う。あの山そのものが君に適合する食材、
『プリン山』。アレを捕獲し、調理するといい。」
『毒猪』
原作漫画から登場。アカシアが次郎に毒化しないで倒す方法を教えていた。特殊調理食材であり、外敵から身を守るために、強い力を持つ者が近づくとすぐ毒が回り、倒しても食べられなくなってしまう。見つからないよう一撃で倒すと毒化しない。
『透影』
移動に便利な生物。原作ではジョアが移動に使っていた。
影に潜み、獲物が弱るのを狙うが、オリ主がネオの力を使い、四六時中追いかけ回して調教した。
『プリン山』
トリコがグルメテイスティングで食べた食材。本物の山のように大きいプリンであり、相当の大食漢でなければ完食は難しい。
この話に出てきた物は長い年月が経ち、お菓子の草木を生やした山になった。当然、そこには甘味を狙う魔物が住み着いている。
・ルドラ
まだ若い。力はあるが、まだまだ星のフルコース捕獲には足りない。世界平和のためにGODの捕獲を目指している。
GODはまだ目覚めていない。