バットエンド地雷原な巨大都市でほの字にアーカイブ   作:即オチスキー

1 / 9
ミレニアム1年生、愛弐フルカ

愛弐(あいに)フルカはキヴォトス在住の学生、その一人である。所属はアビドス……を心の中は希望したが過酷すぎて断念してミレニアムサイエンススクールとなった。

 

そして彼女には秘密がある。

かつては男でありキヴォトスではないところの男子学生だった。

 

いわばTS転生である。

自称おじさんこと小鳥遊ホシノよりも生物学的におじさんに近い。

 

彼女?は突然キヴォトスの砂漠(アビドス校舎付近)にタ○ミネーターばりの登場ポーズを決めて一文無しでやってきた。

 

遭難中にアビドスで対策委員会と出会い喜んだのも束の間、自分の喉から出た声にすぐに落ち込む事となる。

自分の姿がキヴォトスよろしくヘイローのついた少女になっていたからだ。

 

生徒とイチャコラしたいという望みは絶たれた。先生でないことを悔みつつも日々を過ごしている。

 

序盤、先生が死にかけたアビドスの過酷さから入学せず、あはは…、でミレニアムに逃げて時が過ぎ半年。

最初こそ金無し銃なしコネなしが後悔と苦楽を背負い立派なそこらの学生になっていた。

 

 

________________

 

早朝

 

ミレニアム校区内にあるアパートの一室に一人の少女が布団で眠っている。

 

「モウヤメテセンセイノアオキセキハゼロヨ…ZZz……」

 

様子は快眠、だが針は動き時間は迫る。

目覚しの時計の秒針が12に来たその僅かにカチッと音がした瞬間__

 

「!」

 

目にも止まらない速さで少女はアラームをオフにした。

 

 

「……うぅ」

 

布団から出たくないのかもぞもぞするだけででてこない。

しかし意識はあるため頭上のメカニカルなヘイローは25度程横倒しでぷかぷか浮いている。

 

 

3分ほど起床に抵抗して布団からしぶしぶ出てきた。

 

愛弐フルカ、起床。

目が覚めてからは意識がしっかりしてるのかふらつくことなく洗面所へ向かい洗顔を始める。

スマホをつけてクラブ・ふわりんを起動してのながら作業だ。

 

「……」

 

外からは銃声が聞こえるが少女には日常茶飯事のようで意に介していない。

 

『ぐわー!』

『ほげぇ!?』

『おいあいつらC&Cだマズ、ギャアァーー!?』

 

突然な外の悲鳴も気にしていない。

 

 

それから朝食には前の日の作り置きをレンチンしてこれもながら作業で食べる。

 

皿類はシンクにぶち込み放置して支度を始めた。

 

(しっかしなぁ、ツラはいいから気合入れなくていいけど髪の手入れがなぁ……アスナとかアリスとか髪が床につくレベルなのにどう手入れしてるんだろう?)

 

ヘアブラシで髪を解きながら声にならない声でぶつぶつと少女は呟く。

灰赤なんて色をしてる髪を整えてメッシュとなっている赤色の部分を綺麗に分けて少し笑った。

 

 

「……よし」

 

一通り支度を終えてアパートの一室、112号室を出る。

空は青く晴れ渡り、また透き通り、そして硝煙の香りが漂う。

銃声と怒号は治安としては腑に落ちないが割と平常運転レベルである。

 

倒れてるスケバン数人から遠ざかる二人の少女が視界に入った。

 

(アスナとカリンがやったのか。こいつらも運がない)

 

結構手痛くやられている。

しかし心配すべきは傷ついた道路とか標識だ。

なぜならヘイローがあれば顔面撃たれても痛い程度で済むのだから。物はそうといかない。

 

フルカはスケバンを放置して校舎へと向かう。

 

大きな道へと出たら同じ校舎を目指して歩く生徒たちの中へ混ざり登校する。

大勢に溶け飛んでしまう一人。最初期を除いて大して山も谷もない、それが彼女の青春だ。

 

 

愛弐フルカの学生として成績はまずまず、身体能力は鍛えていないのでキヴォトスなら中の下。技術人の多いミレニアムではマシな部類程度。

 

 

今日という今日も同じ1年生の部員学生数人と活動に勤しんでいた。

 

 

 

−ミレニアムサイエンススクール校舎内−

 

 

今日の予定は部活での集会。フルカと同じ学年の生徒で集まり研究発表をしているところだ。

 

「_え〜以上のことからサラダ油の使ったら足りなくなるライン(唐揚げ3人前)はこの高さにラインを引けば良いでしょう。それと簡易なイラストをつけることでより他の料理での足りなくなるラインを引く場合見やすくなるかと思われます」

 

プレゼンしていた生徒のそれが終わり周囲からパチパチとまばらに拍手が鳴る。

 

彼女は食品に関してのプレゼンをしているようでプロジェクターにはタイトルは『まだいけるを信じて後悔しないために』と記載されていた。

 

 

「えへへ、ありがとう」

 

拍手に笑顔を見せる。

 

「素晴らしい研究をありがとね、次はフルカちゃんが担当だよ!」

 

「おっけー」

 

親指を立てて返事をしていたその時、生徒各自のスマホが警告音を荒々しく立てて室内にて響く。

 

 

「「「!!!」」」

 

 

恐る恐るやかましい携帯電話を覗くと速報とあった。

 

「_きょ、『矯正局から危険人物が複数脱獄』っ!?」

「うっそぉ!!」

「!!!」

 

フルカは歯を噛みしめる。

 

(ヤバいことだが、このタイミングは!キヴォトスへついに来るか、先生!)

 

周囲の騒ぎを気に留めず内心で覚悟を決めた。

先生を守る覚悟を。

 

(チュートリアルでは先生は撃たれずにシャーレの部室とやらに到達できるけど…念には念を入れて加勢に行くって決めたんだから!)

 

 

「と、とりあえず今日は解散する?」

 

フルカの提案に皆がコクコク頷いて片付けを始める。

そしてすぐに終えて各々撤収するのだった。

 

 

 

同輩と別れ学校の駐輪場へフルカは移動する。

 

本来徒歩で登校する彼女には用がないところ。しかしそこから1台のバイクを見つける。

前に何週間も停めていた軽量バイクであり、それに鍵を差す。

 

スタータースイッチを親指で押せば銀色の車体からエンジン音が響き渡る。

 

 

(じゃあ……いくか)

 

行き先は連邦生徒会の施設である。

ミレニアムから一台のバイクが走り出した。

 




愛弐(あいに)フルカ
ミレニアムサイエンススクール1年生 技術開発部所属
年齢 16歳?
身長 163cm
趣味 俯瞰ごっこ、ロボグッズ集め
特徴 灰赤のロング髪、目のハイライトが小さい
   健やかな体型、ヘイローが金属質でちょっと傾いている。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。